〈プロ監修〉iPadはノートパソコンの代わりになる? MacBookとの違いとは

Moovoo編集部,Taka
最終更新日: 2025-05-06

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年々進化を続けるiPad。周辺機器とも連携することで、デスクワークをさらに快適で便利にしてくれます。

なかでも、iPadと一体化してノートパソコンのような使い方ができる「Magic Keyboard」や「Smart Keyboard」があれば、iPadの用途がさらに広がることでしょう。

では、「ノートパソコンよりもiPadのほうが便利? iPadを選ぶべき?」なのでしょうか。

その疑問に答えるため、Apple認定のサポートプロフェッショナル資格を持つTakaさんに監修いただき、iPadはパソコンの代わりになるのか詳しく解説していきます。

PICK UP
  • Apple
  • MacBook Pro M4チップ搭載(14インチ)

  • 税込み238,747円(Amazon)
  • M4チップを搭載した最新MacBook Pro

Apple認定資格を持つYouTuber
Taka
登録者数18万2千人を超えるYouTubeチャンネル「ためになるAppleの話」を2019年から運営。アップル認定のサポートプロフェッショナル資格(ACSP)取得。Apple新製品のレビュー動画などを精力的に発信しています。

▼ iPadユーザーに役立つ情報を紹介

iPadとMacBookの違いは?

MacBookとiPad

Photo by iStock

iPadとノートパソコンでは何が違うのか、最新フラッグシップモデル「iPad Pro 12.9インチモデル」と「MacBook Pro 16インチモデル」を比較してみます。

iPad ProとMacBook Proの比較(価格は税込)

モデル

iPad Pro 13インチ(M4)

MacBook Pro 16インチ

外観

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ディスプレイ

・Ultra Retina XDR ディスプレイ(13インチ)
・2,752×2,064ピクセル

・Liquid Retina XDRディスプレイ(16.2インチ)
・3,456×2,234ピクセル

OS

iPadOS

macOS

ポート

USB Type-C × 1
(充電、DisplayPort、Thunderbolt 3、USB 4、USB 3対応)

・MagSafe 3(充電)
・USB Type-C × 3(充電、DisplayPort、Thunderbolt 3、USB 4対応)
・HDMI
・SDXCカード
・3.5mmヘッドフォンジャック

Apple Pencil対応

モバイルデータ通信対応

◯(Wi-Fi + Cellularモデルのみ)

通信

・Wi-Fi 6E
・Bluetooth 5.3

・通信キャリア提供の5G、ギガビットLTE
(Wi-Fi + Cellularモデルのみ)

・Wi-Fi 6E
・Bluetooth 5.3

キーボード

【オプション】
・Magic Keyboard

【搭載】
バックライトMagic Keyboard

定価

Wi-Fiモデル:218,800〜390,800円
セルラーモデル:254,800〜442,800円

398,800〜634,800円

リンク

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iPadとMacBookの違いについて、解説していきます。

タッチパネルのあるiPadは直感的な操作が可能

動画編集ソフト

iPadとパソコンの重要な違いがOSです。同じApple製品でもMacBookやiMac、Mac Proなどはデスクワークに適したmacOSを搭載しているのに対し、iPadはタッチ操作に適したiPadOSを搭載しています。

▼ iPadはタッチ操作に対応、イラスト制作に適している

  • macOS:トラックパッド、キーボード、マウスでの操作
  • iPadOS:タッチパネル(Apple Pencilなど)、トラックパッド、キーボード、マウスでの操作

iPad ProはApple Pencilに対応し、手書きの文字やイラストを簡単に作成することができます。他社製品の中には、ディスプレイにタッチペンで直接イラストが描けるノートパソコンもありますが、MacBookやiMacなどmacOS搭載モデルでは対応していません。

MacBookで手書きの文字やイラストを描きたい場合は、ペンタブレットなどを用意するとタッチペンを使った作業ができます。一方で、iPadは本体を手に持ちながらでも作業ができるため、イラスト制作などでは使い勝手の面で優れています。

▼ iPadでは使えないアプリがある

Apple独自のCPUであるM1チップが登場して以降、一部のiOSアプリ(iPhoneやiPadでも使えるアプリ)がMacにも対応しています。

また、iPhoneミラーリング機能が登場し、MacでiPhoneが操作できるようになり、iOSとmacOSの垣根は低くなっています。

以前はMacでしか使えなかった動画編集アプリ「Final Cut Pro」がiPadに対応したことも大きな変化です。

ただ、OSが異なるため、対応するアプリに違いがある点は注意しておきましょう。

Taka

Takaさんのアドバイス

パソコンとiPadで悩んだとき、使いたいアプリに対応しているかがとても重要です。Officeアプリやメール、Webアプリなど、自分が使いたいアプリが使えるか確認しましょう。

まだiPadを持っていない方でも、iPhoneを使って確認することができます。iPhoneでもiPadで使えるアプリが同等の機能で提供されている場合がほとんどなので、どれだけの作業ができるかiPhoneを使って試してみるのもひとつの方法です。

iPadがどこまでパソコンの代わりになるのか判断するうえで参考になることでしょう。

マルチタスク|iPadでもパソコンに近い運用が可能

マルチタスクのイメージ

Photo by iStock

複数のブラウザやアプリをディスプレイに同時に表示して操作できるのが「マルチタスク」機能。

パソコンでは従来からマルチタスクが可能ですが、iPadでも「Split View」や「Slide Over」といった機能を使うことで、複数のウィンドウを同時に表示させることが可能です。

  • Split View:左右に画面を分割してブラウザやアプリを同時表示できる
  • Slide Over:ブラウザなどのウィンドウの上に、別の小さなウィンドウを表示できる

(参考サイト:iPadでマルチタスク機能を使う/Apple)

Taka

Takaさんのアドバイス

「Split View」と「Slide Over」機能を活用することで、3つのアプリをiPad上に同時表示できます。

ただし16インチの画面サイズが選べるMacBook Proに比べ、最大で12.9インチのiPadでは見え方が窮屈になるため、マルチタスクの自由度はMacBook Proなどより低くなります。
Split View・Slide Over対応モデル
iPad:第6世代以降
iPad Air:第3世代以降
iPad mini:第5世代以降
iPad Pro:10.5インチモデル
11インチ iPad Pro:全世代
12.9インチ iPad Pro:第2世代以降
(参考サイト:iPadユーザガイド/Apple)

▼ iPadOS 16.1で「ステージマネージャ」が登場、マルチタスク機能が向上

iPadシリーズの中でも大型ディスプレイを備えた一部のモデルで使えるようになったのが「ステージマネージャ」。

これまでのマルチタスク機能がさらに自由度を増し、複数のブラウザやアプリを同時表示できるだけでなく、ウィンドウのサイズ変更がより感覚的に行えるようになっています。

また、複数のウィンドウをグループ化して一括して呼び出せるなど、従来よりもパソコンに近い運用が可能です。

ステージマネージャ機能のイメージ
ステージマネージャ対応モデル
iPad Air:第5世代
11インチ iPad Pro:全世代
12.9インチ iPad Pro:第3世代以降
(参考サイト:iPadユーザガイド/Apple)

画面の拡張性|MacBookならマルチディスプレイに対応

マルチディスプレイ環境

Photo by iStock

マルチディスプレイとは、外部ディスプレイと接続することで、全画面表示にしたアプリやブラウザを複数同時に表示できるディスプレイ環境を意味します。1台のディスプレイだけでは画面を分割するか表示を切り替える必要がありますが、マルチディスプレイなら見やすく、しかも切り替えの手間が省けるため、作業の効率アップを図れます。

MacBookではモデルによって1台、または複数台のディスプレイとの接続が可能で、マルチディスプレイに適しています。一方でiPadも外部ディスプレイとの接続に対応していますが、多くのアプリではiPadの画面をディスプレイに投影する「ミラーリング」対応となります。

iPadはマルチディスプレイ向きとはいえませんが、大型の外部ディスプレイと接続することで最大モデルでも12.9インチという画面サイズのデメリットを解消できます。

Taka

Takaさんのアドバイス

一部のiPad向けアプリでは、外部ディスプレイをミラーリングではなく、サブディスプレイとして使えるものもあります。例えば「写真」アプリでは、外部モニターに写真を表示させ、iPad本体にはコントロール画面を表示することができます。

通信|iPad(セルラーモデル)はネット接続が手軽

外でiPadを楽しむイメージ

Photo by iStock

ネットコンテンツを主に楽しみたい方で、自宅に固定回線を設置したくない方、またはWi-Fiルーターやスマホのテザリング機能などを使わずにどこでもネット回線に接続したい方は、Wi-Fi + Cellularモデル(セルラーモデル)のiPadが便利です。

スマホのように起動して即座にネットコンテンツを楽しんだり、資料作成を始めたりといったことができるiPadは、パソコンよりも機動性の高さという点で優れています。

iPadをパソコンのように使うためのアイテム

iPadでデスクワークをするイメージ

Photo by iStock

iPadをノートパソコンのように使うために必要なアイテムは、やはりマウスとキーボードです。キーボードはBluetooth対応のものを接続して使うこともできますが、Smart Connector接続に対応したキーボードが便利です。

iPadに取り付けるだけで接続が完了し、iPad本体のバッテリーからキーボードへ給電されるため、充電や電池交換といった手間がありません。

iPad対応キーボード|Apple純正

モデル

iPad Pro(M4)用Magic Keyboard

iPad Air(M3)用Magic Keyboard

iPad(第10世代)用Magic Keyboard Folio

画像

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

Amazon

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マウスについては、iPad対応マウスを選ぶ必要があります。Moovooでは、iPad用おすすめマウスについてレビューを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

Taka

Takaさんのアドバイス

マウスやペンタブレットなどカーソルを動かすためのポインティングデバイスはさまざまありますが、中でもおすすめはMagic Trackpadです。

タッチ操作が主なiPadとの親和性が高く、iPad専用のジェスチャーを多数用意しています。

プロおすすめ、iPad用アクセサリ3商品

プロおすすめ①
  • Apple
  • iPad Air 13インチ(M3)

  • 税込み128,800円(Amazon)
  • M3チップ搭載で高いパフォーマンスを実現

Taka

Takaさんのおすすめポイント

パソコンの代わりとなるiPadとしての現在の第一選択肢となるモデルです。M2搭載の前モデルから13インチの選択肢が増えて、ますますパソコン代わりの選択肢として有力になりました。

Mチップが搭載されているということは、性能面ではMacと同じSoC(性能の要となるチップ)を使っているので、実力面ではパソコンと同等であると言えます。

特にM3搭載モデルではApple Pencil Proにも対応してパソコン代わりとしての範疇を超えた使い方に対応します。
プロおすすめ②
  • Apple
  • iPad Air 13インチ(M2/M3)用Magic Keyboard

  • 税込み47,788円(Amazon)
  • iPad Airをノートパソコンのような使い心地に

Taka

Takaさんのおすすめポイント

パソコンの代わりにiPadを使う場合は、キーボードとポインティングデバイスは必須です。こちらは前述のiPad Air(M3)専用のMagic Keyboardになります。

ファンクションキー搭載であることと、角度調整がしやすいフローティングカンチレバーが搭載されたモデルで、自然な姿勢で作業するのに最適です。11インチ用と13インチ用でモデルが異なるので注意してください。
プロおすすめ③
  • Apple
  • Apple Pencil Pro

  • 税込み20,919円(Amazon)
  • 自然な書き心地と直感的な操作感をもたらすクリエイティブツール

Taka

Takaさんのおすすめポイント

iPad Air (M3)で使用できるApple Pencilです。握り込むことでツールボックスが表示できるスクイーズに対応しています。

Apple Pencil Proは磁石の配置が変わり、従来のApple Pencilに対応したiPadはApple Pencil Proを使うことができない点に注意してください。

従来モデルで現行販売されているApple PencilはApple Pencil USB-Cというモデルで、こちらは無接点充電非対応となりますので、Apple Pencil Proをオススメします。ただ、コスト面で導入が難しい場合は、Apple Pencil USB-Cを選択肢に加えてください。

最新iPadシリーズをチェック

女性顔イラスト(検証コメント用)

Moovoo編集部

iPadシリーズの最新5機種について紹介します。

① iPad Pro 13インチ(M4)

iPad Pro 13インチモデル

M4チップを搭載し、従来モデルからCPU性能が大幅アップ、軽量化も実現
2022年に登場した第6世代のiPad Pro(12.9インチ)から、性能を大幅に向上させつつ、薄さと軽量化を実現。

M4チップを搭載し、AppleによるとCPU性能はM2チップに比べて1.5倍高速化し、レンダリング性能は4倍高速化しているとのこと。これまでよりもパワフルにクリエイティブシーンで活躍することでしょう。

また、ディスプレイは従来の液晶から有機ELへと進化し、本体の厚さが6.4mmあった第6世代から5.1mmへと薄くなっています。同時に、Wi-Fiモデル・セルラーモデルそれぞれ100g以上軽量化し、使い勝手の良さもアップしています。

② iPad Pro 11インチ(M4)

iPad Pro 11インチモデル

パワフルなM4チップと高精細な有機ELディスプレイをコンパクトに持ち歩く
より扱いやすいサイズ感でiPad Proの最高レベルの性能を求めるなら、11インチがおすすめです。コスパの面でも20万円を超える13インチに比べ、16万円台から手に入ります。

第4世代のiPad Pro 11インチに比べ、本体が0.6mm薄くなり、さらにわずかですが軽量化しています。M2チップからM4チップへと内蔵チップが進化し、処理速度が大幅にアップしながら、使い勝手の良さは損なっていません。

また、ディスプレイが有機ELに進化したことで、ピーク輝度が1,600ニトに向上(HDRコンテンツのみ)。高精細な映像をより明るく楽しむことができます。

③ Apple iPad Air(M3)

Apple iPad Air

M3チップ搭載でパフォーマンスアップ
2025年3月に発売された新型iPad Airは、11インチと13インチの2つのサイズがあり、どちらも高解像度ディスプレイを搭載しています。

Apple Intelligence のために作られたM3チップを搭載し、パフォーマンスが向上しました。ストレージ容量は最大1TBまで選べます。Apple Pencil Proに対応し、クリエイティブな作業や高性能なアプリケーションの利用に最適です。

また、電源ボタンにTouch IDを内蔵し、スムーズな指紋認証も可能です。

④ Apple iPad(第10世代)

Apple iPad

ポップな4つのカラー、1,200万画素カメラによる4Kビデオ撮影に対応
ホームボタンのないオールスクリーンタイプへと進化し、画面サイズが第9世代から0.7インチ拡大。チップはA14 Bionicを搭載しています。

本体カラーはポップな4色展開で使うのが楽しくなるデザインです。

専用のMagic Keyboard Folioが新たに登場。キーボードとトラックパッドを使えば、クリエイティブな作業がよりしやすくなります。

⑤ Apple iPad mini(A17 Pro)

Apple iPad mini

A17 Proチップを搭載、スマートなポータブルタブレット
片手で持てるコンパクトサイズの本体に、最大輝度500ニト、8.3インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載。重さは約300g、厚さは6.3mmと薄く、タブレットを持ち運びしたい方にぴったりな1台。

Apple Pencil Proに対応し、1200万画素の広角カメラを搭載。4Kビデオの撮影も可能です。コンテンツを手軽に楽しむだけでなく、ゲーミングやクリエイティブシーンにも活躍します。

まとめ

iPadとMacBookの違いから、iPadがパソコン代わりになるのか解説してきました。さまざまな違いはあるものの、iPadでも多くのことができます。デスクワークから趣味まで、幅広く使えるiPadをぜひ試してみてください。

Taka

Takaさんのアドバイス

iPadはパソコンではないため、パソコンそのものの代わりになるわけではありませんが、多くのことがiPadでもできるようになってきています。しかし、パソコンによる操作方法にこだわりすぎると、iPad向けに作られた簡単で機能性に優れたアプリに出会う機会を失ってしまいます。

広い視野に立ち、実際にiPadで自分のやりたいことが十分にできるのか検討してみてください。

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