
〈プロ監修〉iPadはWi-Fiモデル?セルラーモデル? 2つの違いを徹底解説
Apple製デバイスと言えば、iPhoneやMacBookのほかiPadが人気です。最もハイスペックなiPad Proを始め、スタイリッシュで5色から選べるiPad Air、スタンダードタイプのiPad、コンパクトさが魅力のiPad miniなど多様なモデル展開を行っています。
しかし、そんなiPadの購入を考えている方を悩ませているのが「Wi-Fiモデル」と「Wi-Fi+Cellularモデル(以下セルラーモデル)」のどちらを選ぶべきかという問題です。
この記事では、人気YouTubeチャンネル「ためになるAppleの話」を運営しているTakaさんに監修いただき、2つの違いを徹底解説します。
目次
Wi-Fiモデルとセルラーモデル、ネットの接続方法に違い

iPadなどタブレット型デバイスは、スマホと同じくインターネットに接続して利用するための機能やアプリなどを備えています。そのため、使いたい時にインターネットに接続できるかどうかが使い勝手のうえでとても重要です。
Wi-Fiモデルとセルラーモデルの最大の違いはインターネットへの接続方法の違いです。
セルラーモデルは通信キャリアと契約することで、スマホと同じようにWi-Fi環境のない場所でも4G LTEなどのモバイルデータ通信を利用してインターネットに接続することが可能です。
例えばドコモと契約した場合、人口カバー率99.9%を達成しているLTE回線が利用可能になります。人が暮らしている場所であればほとんど全域をカバーしているので、ネットへの接続に困ることは少ないでしょう。
一方、Wi-Fiモデルは自宅やオフィスなどに引き込んだ固定回線につなげたWi-Fiルーターの電波を利用してインターネットへの接続が可能です。
他にも店舗や駅、大型施設など多くの場所には無料で使えるフリーWi-Fiが整備されてきているので、そういったサービスを利用することもできます。モバイルルーターやiPhoneなどスマホのテザリング機能を使ってネット回線に接続する方法もあります。
セルラーモデルのメリット|GPSやテザリング機能が使える
セルラーモデルのメリットは単体でネット通信が利用できるだけでなく、他にもWi-Fiモデルと比べて重要な違いがあるのでチェックしましょう。
GPS機能で正確な道案内

iPadを車のカーナビ代わりに使いたい方や、ポケモンGOなどの位置情報を利用したゲームをプレイしたい方はWi-Fiモデルでは使い勝手が悪くなります。なぜならWi-FiモデルにはGPS機能がないため、正確な現在位置を特定することができないのです。
iPadは画面が大きいので、見づらい地図が見やすく大きく表示できるのはメリットですが、カーナビとして利用したい方は注意しましょう。
テザリング機能の親機として、パソコンやゲーム機をネット接続

テザリング機能とは、インターネットに接続している端末の電波を他の端末にも共有できる機能です。
例えばWi-Fi環境のない場所でパソコンやゲーム機をネットに接続して利用したい場合に、テザリング機能を備えたデバイスが親機となって、子機であるパソコンやゲーム機をネットに接続することができます。
ただし、多くのスマホでテザリング機能を備えているため、必要な方は一度手持ちのスマホの機能を確認してみるのが良いでしょう。テザリング機能を備えていても通信キャリアとの契約内容によってはテザリング機能が使えない場合もあるので注意しましょう。

Taka さんのアドバイス
実はスマホよりもiPadからPCやゲーム機にテザリングをした方が良い場合があります。テザリング機能はバッテリーの消耗が早くなるため、バッテリー容量の小さいスマホでは使用できる時間が限られてしまうのです。大容量バッテリーを備えているiPadは、テザリングの親機として最適なのです。モバイルルーターを契約して使用している方は、セルラーモデルのiPadに置き換えると利便性が高まる可能性が大きいですね。
Wi-Fiモデルのメリット|本体の購入価格を抑えられる

セルラーモデルの方がどこでもインターネット接続ができるので、使い勝手はWi-Fiモデルよりも優れています。
ただ、便利な分Wi-Fiモデルよりも購入コストがかかります。どれほど差があるのか見てみましょう。
iPad Pro 12.9インチ |
iPad Pro 11インチ |
iPad Air |
iPad |
iPad mini |
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セルラーモデル |
税込み181,800円 |
税込み139,800円 |
税込み106,800円 |
税込み69,800円 |
税込み94,800円 |
Wi-Fiモデル |
税込み159,800円 |
税込み117,800円 |
税込み84,800円 |
税込み49,800円 |
税込み72,800円 |
Amazon(Wi-Fiモデル) |
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楽天(Wi-Fiモデル) |
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表では各iPadシリーズの中で最もストレージ容量の少ないモデルを並べています。つまり、価格が最も安いモデルですが、それでもセルラーモデルはWi-Fiモデルに比べて2万円以上高い料金が設定されています。
購入価格を抑えたい方は、セルラーモデルでなければ利用目的に対して不十分なのか検討した方が良いでしょう。
セルラーモデルのデメリット|毎月の通信費用

セルラーモデルはスマホと同じように通信会社から提供されるSIMカードやeSIMを利用することで、通信キャリアが提供している回線を利用してモバイルデータ通信ができます。
ただ、SIMカードを契約しなくてもWi-Fi環境があればネット通信は可能です。ただ、その場合は本体代が高いだけのWi-Fiモデルと同じなので、せっかくのセルラーモデルのメリットが活かせません。
そこで、モバイルデータ通信を利用する場合がほとんどですが、その場合はスマホと同じく毎月の通信料が発生するので、そのコストを考えておく必要があります。

Taka さんのアドバイス
SIMカードを契約した場合の月額料金はキャリアによって異なり、一見複雑です。ただ、大手キャリアでスマホを契約している方は、データシェアができる料金プランがおすすめ。毎月利用できるデータ通信量をスマホとiPadでシェアすることで、iPadの通信コストを抑えてモバイルデータ通信を利用できます。また、格安SIMを契約するという手もあります。こちらは大手キャリアに比べて利用できる通信量は少ないものの、月額料金が2,000円前後で安価に契約できるのがメリットです。
Wi-Fiモデル・セルラーモデルの選び方

ここまで両モデルの特徴をご紹介してきました。それぞれどんな人におすすめなのか、まとめます。
Wi-Fiモデルがおすすめ①|自宅やオフィスでの使用がメイン
Wi-Fi環境が整っている自宅やオフィスなどでの使用がメインの方は、価格を抑えて手に入れられるWi-Fiモデルがおすすめです。
Wi-Fiモデルがおすすめ②|スマホやモバイルルーターでネット接続
屋外などWi-Fi接続ができない場所でもネットに接続してiPadを使いたい方は、テザリング機能を備えたスマホを持っているか、普段使用しているモバイルルーターがあるかを確認しましょう。
もしスマホやモバイルルーターで使えるデータ容量をiPad用に使用してしまうと容量が足りなくなる方は、契約内容を見直してみましょう。
多くの場合、すでに使用しているスマホやモバイルルーターの毎月使えるデータ容量を増やした方が、セルラーモデルを購入してSIMカードを契約し、毎月の利用料を払い続けるよりもコストを抑えられるはずです。
Wi-Fiモデルがおすすめ③|コストを抑えてiPadを手に入れたい
コストを抑えたい方は迷わずWi-Fiモデルを選びましょう。本体代もセルラーモデルよりも2万円以上安く、しかも通信料が別途かかりません。
iPadとは別にモバイルルーターの契約も考えている方は、セルラーモデルにしてキャリアに毎月通信料を払う場合とWi-Fiモデルとモバイルルーターの組み合わせで使い続ける場合とを比較するようにしましょう。
条件によっては、キャリアの通信料が大幅に割引されて逆にセルラーモデルの方がお得な場合があります。また、価格がわずかに違うだけであれば、モバイルルーターを持ち歩く手間や、その都度起動させる手間を考えるとセルラーモデルを選んだ方が良い場合もあります。
セルラーモデルがおすすめ①|ビジネスシーンでメインに使いたい
ビジネスシーンでiPadの利用を考えている方は、手間なくスマートに運用できるセルラーモデルの方が使い勝手が良いでしょう。慌ただしい状況でもサッとカバンから取り出して起動すれば、インターネットに接続された状態でiPadを利用できます。

Taka さんのアドバイス
テザリングやモバイルルーターは便利ですが、取り出して即座にネットにつながるのに比べれば使用感は大きく下がります。一方で、もしも外でネットにつなぎたい端末がPCやゲーム機などほかにも複数台あるのであれば、回線が一つで済むテザリングやモバイルルーターが合理的です。
セルラーモデルがおすすめ②|カーナビ・ポケモンGOなど
すでに紹介していますが、GPS機能を備えているのはセルラーモデルのみです。位置情報を利用したアプリを使いたい方はセルラーモデルを選びましょう。
【Wi-Fiモデル】ハイスペックなiPad Pro
- Apple
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最新モデル Apple iPad Pro (11インチ, Wi-Fi, 128GB)
- 税込み117,800円
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全てが詰まったiPadの最上位モデル
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2021年5月27日発売、ついにApple M1チップを搭載した最上級モデルです。最先端の技術が詰め込まれ、値段は張りますが、価格以上の働きを見せてくれます。
従来のものより使い勝手が進化した第二世代のApple Pencilに対応。カメラも高機能なものを搭載しているので、クリエイティブな仕事にも対応できるiPadになっています。
容量も128GBから2TBまで幅広く用意されているため、仕事や趣味など使い方にあった選択が可能です。映画鑑賞やゲームも臨場感たっぷりで楽しめます。
価格の高いiPad Proですが、11インチ128GBモデルだと税込み9万円台になるので少しでも価格を抑えたい方におすすめです。
【Wi-Fiモデル】M1チップ搭載、5色展開iPad Air
- Apple
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iPad Air (10.9インチ, Wi-Fi, 64GB)
- 税込み84,800円
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M1チップと進化したカメラを搭載、選べる5カラーも魅力
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M1チップと8GBメモリを搭載。第4世代から処理速度やグラフィック性能がアップし、さらに超高速通信5Gに対応。
1,200万画素の広角カメラは、被写体にあわせて画角を自動調整する「センターフレーム」機能を搭載。5色展開で色選びも楽しいAirシリーズ最新モデルです。
動画編集や3Dゲームなど高負荷な作業でも高いパフォーマンスを発揮する、M1チップを搭載。メモリも8GBへと大幅アップ。
背面の広角カメラは第4世代の700万画素から1,200万画素へと進化。Airシリーズ初となる「センターフレーム」機能を搭載し、被写体の動きや人数にあわせてフレームを自動調整。
カラーバリエーションは5色。おしゃれでハイパワーな2022年モデルです。
【Wi-Fiモデル】スタンダードな高コスパモデルiPad
- Apple
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iPad (最新第9世代,10.2インチ, Wi-Fi, 64GB)
- 税込み49,800円
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初めてのiPadにもおすすめ
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iPadの中で最も手に届きやすい価格で、気軽に使えるのがこちらの商品です。特定の用途がない方や初めての1台にもおすすめです。
2021年9月に発売された新型の第9世代モデルではエントリーモデルが32GBが64GBに変更となりました。第8世代のA12Bionic チップからA13Bionic チップにバージョンアップされたことで以前のモデルよりもパフォーマンスが向上しています。動画を見ながら他のアプリを立ち上げるなどマルチタスクに更に強くなりました。
アクセサリ関連についても引き続きLightning端子を備えているので、第1世代のApple Pencilも使えます。買い替えても周辺機器の対応状況が大きく変化しないので、買い替えしやすい機種だといえるでしょう。
【Wi-Fiモデル】軽くてコンパクトiPad mini
- Apple
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iPad mini (最新第6世代 Wi-Fi 64GB)
- 税込み72,800円
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片手で持てるコンパクトサイズで持ち運びに最適!
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軽量・スリム・コンパクトなiPad miniは持ち運びに適しているので外出先で使用する方にもおすすめです。
iPad miniはiPadシリーズの中で最も軽量かつコンパクトなので通勤・通学時の動画視聴や読書にも最適です。A15 Bionicチップ搭載なのでゲームや動画編集も快適にこなせます。5G通信に対応しているので、外出先で最速のネットワークにアクセス可能です。
また64GBと256GBモデルが用意されているので用途に合わせて選びましょう。写真撮影やゲーム、電子書籍の閲覧のみという方なら64GB、動画編集をしたり、映画をダウンロードして楽しみたい方には256GBモデルがおすすめです。
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まとめ
iPadの購入を考えている方が迷いがちなWi-Fiモデルとセルラーモデルについて詳しく解説をしてきました。どちらにもメリット・デメリットがありましたが、用途に合わせて選ぶことが大切です。
iPadは高額な買い物なので、後悔しない選び方をしましょう。ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。

Taka さんのアドバイス
もし、貴方が本当にどちらにしようか迷ってしまった場合のために、もう1つ別のアプローチをご紹介します。それは”セルラーモデルは費用こそ高くなるがすべてを兼ねている”ということです。通信に関しては解約の条件さえ確認できていれば不要だと感じた時に止めることもできます。そうなると本体代金の差分しか費用の差はなくなります。どうしても迷ってしまい決断できず、このコメントを見て心がスッキリしたという方は、答えが出たかもしれないですね。