〈プロ解説〉炭酸水、おすすめ10選 水や炭酸ガスの違いまで詳しく紹介
コンビニやスーパー、自動販売機だけでなく、ECサイトなどでも手軽に購入できるようになった炭酸水。
より身近になったのはうれしい反面、「なんとなく目についたものを飲んでいる」という方が多いのでは。「この炭酸水のここが好き」と自信をもって言える方が増えてくれればいいなあ、と思います!
「炭酸水は何を基準に選んだらいいの?」という疑問に、水の専門家がお答えします。
炭酸水の種類や選び方、おすすめ商品について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
まずはプロおすすめ、炭酸水4選
おすすめポイント
炭酸ミネラルウォーターの代表格。ペリエの歴史は長く、19世紀後半にはすでにボトリングされ、商品として販売されていたようです(参照:ペリエ公式)。硬水ですがそこまで硬度は高くなく、カルシウムの含有比率が高いのが特徴的。また、すっきりとしたキレと少しの酸味があり、そのまま飲んでも美味しく、レモンやライムとあわせるのもよいです。ビン・缶・ペットボトル入りがありますが、ビン入りを一度ぜひ試してみてください。もっとも炭酸が強く感じられ、また、余計な雑味のないお水本来の味わいを愉しむことができるでしょう。
筆者撮影
おすすめポイント
イタリアンを中心に、ファインダイニングとも呼ばれる高級レストランなどで多く採用されているのがこちら。硬水で、カルシウムやマグネシウム、重炭酸塩などさまざまなミネラルや成分が含まれています。そのため非常に重層的な味わいで、お料理ともよくあうのが特徴的です。こちらもビン・缶・ペットボトル入りがあり、中でもビン入りがもっとも美味しく感じます。レストランでサーブされているのもビン入りです。ぜひ試してみてください。
おすすめポイント
スペインの中硬水で、世界トップを争うサッカークラブのひとつ「レアル・マドリード」の公式ウォーターに採用されています。国内では長いこと炭酸なしのミネラルウォーターが主流でしたが、ようやく瓶入りの炭酸水を愉しめるようになりました。価格は高めですが、それに見合う味とボトルのルックスも魅力的(ボトルを花瓶として使用している方も多い)です。中硬水なので口当たりが重すぎず軽やか、味は爽やかでバランス感があります。炭酸水が好きな方なら、どなたでも美味しいと感じていただけることでしょう。
筆者撮影
▼ 歴史を紹介する公式動画がこちら(日本語 自動翻訳を設定してご視聴ください)
- CAPI(カピ)
-
スパークリングミネラルウォーター 天然炭酸 ビン 250ml×12本
- 税込み3,504円(公式サイト)
-
99.5%以上が天然由来、品質へのこだわり
おすすめポイント
珍しいオーストラリアの炭酸水です。少しナトリウムが効いているのがポイントで、日本ではギリギリ軟水のカテゴリーに入るのですが、軽すぎず重すぎず、とても華やかな雰囲気の美味しさを味わえます。250mlと750mlのものがありますが、私は短時間で飲み切れる250mlのものをお風呂上がりなどに一気に飲むのが好きです。また、フレーバー付き(糖入り)が8種類あるのも特徴的。プレゼントなどにもおすすめです。
炭酸水の違い、天然水・純水の2種類
炭酸水には分類できるポイントがいくつかあるのですが、まずは、もっとも重要な水の違いについて解説します。
① 天然水がベースの炭酸水|自然のミネラルを含む
Photo by iStock
一般的なミネラルウォーターを例にあげると、「い・ろ・は・す(コカ・コーラ)」や「サントリー天然水(サントリー)」などの、最低限の殺菌工程だけを経て採水地からそのままボトリングされたものが「天然水」です。
自然の湧き水にはミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなど)が含まれています。そうした天然のお水に炭酸ガスを加えたもの、または自然の炭酸ガスを含んだものを指します。
ポイント解説
天然のミネラルを含む炭酸水は私のおすすめです。自然から採水したお水の味わいと炭酸とのマッチングを愉しめる点、さらにゼロカロリーでカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを摂取できる点も魅力(軟水の場合、わずかかもしれませんが)。
② 純水がベースの炭酸水|一般的にはミネラルを含まない
Photo by iStock
ウォーターサーバーや赤ちゃん向けの飲み水としても見かけることの多い「純水」。とくにウォーターサーバーなどでは、特殊なフィルターを使って不純物などを除去した「RO水」と呼ばれる純水を使用しているものが多いです。
また、スーパーなどで見かける「お水の販売機」でも、ものによりけりですが純水のものがあります。このように身近にあり、親しまれている純水に炭酸ガスを足したものが、純水をベースにした炭酸水です。
ただし中には、天然水をろ過して純水にしたものもあります。もともと含まれていたミネラルも除去しているため、天然水とは性質が異なる点に注意しましょう。
▼ 天然水をろ過して純水に加工している商品の例
ほかにも、純水ベースの炭酸水に人工のミネラルを添加したものもあり、天然水ベースの炭酸水だけがミネラル入りというわけではありません。
ポイント解説
純水をベースにした炭酸水はどれも似た味わいになりやすく、一般的にミネラル成分を含んでいない点でもやや物足りなさを感じます。ただ、次に解説する「炭酸ガスを強くする」ことに主眼を置くと、純水の方が炭酸ガスをより強く感じられるという説もあるようです。
炭酸ガスの強さ、強炭酸・微炭酸の違い
ガス圧の強さで炭酸水を分けた場合、炭酸の強さをうりにした「強炭酸」タイプと、炭酸の強さをうたわない「微炭酸」タイプの2種類があります。
ポイント解説
ガス圧の強さは重要なポイントです。日本の市場では、強炭酸の商品が多く流通しています。それは海外と比較すると、実は特殊な状況です。
① 強炭酸|刺激や爽快感を求める方向け
Photo by iStock
強炭酸水には爽快感があり、強い刺激を得られる点が魅力です。ハイボールなどの割り材としてなら、炭酸が強い方が好まれるのもよくわかります。ただ一方で、「炭酸が強い、弱いだけが絶対的な価値基準にはならないでほしい」というのが私の考えです。
強炭酸の商品自体を否定しませんが、日本の市場では「うちの炭酸水こそ一番強い!」と主張するような商品が数多く流通し、まるで「強炭酸水 最強決定戦」を繰り広げているかのような状況には疑問を感じています。
ヨーロッパではお水こそが重視される傾向にありますが、同じようにベースのお水がどういったものかに多くの方が思いを巡らせてほしいと考えるひとりです。
ポイント解説
ベースのお水で選んだうえで「リフレッシュするための刺激がほしい」とか、「もっとも炭酸ガスの強いのが飲みたい」といった自分の嗜好にあわせた炭酸の強さを選ぶのをおすすめします。
▼ 国内メーカーによる人気の高い強炭酸水
純水ベースで、ミネラルを添加している「アイシー・スパーク(コカ・コーラ)」は、独自の「冷却スパーク技術」によりブランド史上最強(参照:コカ・コーラ公式)の強炭酸をうたい、爽快感や冷涼感をうりにしています。
また、「天然水スパークリング(サントリー)」は、その名の通り天然水ベースの強炭酸水。刺激感をより感じやすいように、ボトルデザインにまでこだわっているのが特徴的です。
ほかにも、炭酸水の先駆け「ウィルキンソン(アサヒ飲料)」は国内で市場シェアトップを誇ります(ウレコン/True Data)。
▼ 強炭酸水の愉しみ方
強炭酸を好む方は、冷やして飲む方が炭酸ガスをより強く感じられます。一般的にバランスがよく美味しいとされる温度は10~12℃くらいです。
冷蔵庫で保管する場合、一般的な冷蔵室や野菜室の温度はそれよりも低い3〜8℃程度(参照:パナソニック公式)。「もっと強く炭酸を感じたい」方は、冷蔵室や野菜室などでキンキンに冷やすのがよいでしょう。
筆者撮影
ポイント解説
炭酸ガスは充填時がMAXで、そこから少しずつ減少します。ケースで買う場合など、同じ銘柄の商品でも賞味期限に近いものから炭酸が弱くなっていることがあります。強炭酸を愉しみたい方は、できるだけ早く飲みきるようにしましょう。
② 微炭酸タイプ|ほどよい炭酸ガスを好む方向け
個人的に応援したい気持ちになるのが、炭酸が強くない炭酸水です。炭酸の強さは炭酸水を測る基準のひとつでしかありません。「強すぎない炭酸水が好き」「微炭酸が好み」という方も愉しめるのが炭酸水の魅力です。
炭酸が強くない微炭酸タイプはヨーロッパの商品に多くあります。銘柄が減ってきている中で、ほどよい炭酸を味わえるのは「サンブノワ(フランス)」です。
炭酸ガスの違い、天然と人工の2種類
炭酸水に含まれる炭酸ガスの違いについても押さえておきましょう。
① 天然の炭酸ガス|限られた場所で採水される
天然の炭酸ガスを含む天然炭酸水というものがあります。これは炭酸ガスが含まれる地層を通ったお水が炭酸水になり、それを採水したものです。国内に水源は2ヶ所ほどしかありませんが、海外には天然炭酸水が湧く水源や泉がいくつもあります。
銘柄でいえば、「ペリエ(フランス)」や「ゲロルシュタイナー(ドイツ)」が有名です。国内の水源地で採水された天然炭酸水としては、福島県や大分県のものがあります。
② 人工の炭酸ガス|天然と味わいに大きな差はなし
人工の炭酸ガスを含む炭酸水とは、「お水に炭酸ガスを加えたもの」を指し、国内の銘柄ほとんどがこちら。ヨーロッパ産にも多くあり、中でもよく知られているのが「サンペレグリノ(イタリア)」です。
「天然と人工の炭酸ガスに差はあるの?」とよく聞かれますが、実は味わいにそこまで大きな違いはないです。そのため、天然炭酸水が上で人工の炭酸水が下、という考え方は正しくないと考えます。
ポイント解説
ごく一部の天然炭酸水には、泡が非常にきめ細かくて感嘆させられるものがあります。国内にはほとんど入らなくなりましたが「シャテルドン(フランス)」などが代表例でしょう。ただしこれは「その地層と銘柄がたまたま素晴らしいもの」だったという話ですね。
容器に注目、味や炭酸の強さに影響
筆者撮影
炭酸水の容器には「ビン」「ペットボトル」「缶」の3種類があります。
▼ ビン|味や炭酸の強さにこだわるなら
少し値段は高めですが、お水の味だけでなく炭酸ガスの強さでもビン入りがもっともよいです。同じ銘柄でも容器の違いで味や炭酸の違いを実感できることでしょう。ぜひ試してみてください。
▼ ペットボトル|安価な商品に多く、選びやすい
ペットボトルは安価で入手しやすく、事実上のファーストチョイスになるかと思います。保管の環境や時間経過によってガスは抜けていくので、なるべく早めに飲むのがおすすめです。
▼ 缶|割り材として使用するなら
缶入りのものは炭酸ガスが強くても、容器の金属臭がお水に移ることがあります。
カクテルやチューハイなどの割り材として選ぶならそこまで気にする必要はないとしても、そのまま飲むのであれば、ビン入りかペットボトル入りの炭酸水をおすすめします。
〈編集部PICK UP〉炭酸水、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数ある炭酸水の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。
- ポッカサッポロ フード&ビバレッジ
-
おいしい炭酸水 600ml×24本
- 税込み1,600円(Amazon)
-
純水100%仕立ての爽快な味わい
-
すっきりとした飲み口と、刺激的な炭酸が特徴。純水と炭酸が原材料で、100mlあたり1mg未満のカリウムとリンを含みます。
シンプルでクセのない味わいは、そのまま飲むのはもちろん、お酒・果汁飲料の割り材にもぴったりです。
メーカーが販売している「つぶたっぷり贅沢みかん」ジュースと焼酎に、おいしい炭酸水を加えれば、みかんサワーを楽しめます。
外観 |
商品名 |
特長 |
原水 |
内容量 |
硬度 |
原産国 |
採水地 |
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【筆者おすすめ】Perrier(ペリエ) ペリエ 瓶 750ml×12本 |
天然炭酸入りナチュラルミネラルウォーター、世界140ヶ国以上で人気 |
鉱泉水 |
750ml/本 |
約390mg/L |
フランス |
ヴェルジェーズ |
|
【筆者おすすめ】サンペレグリノ スパークリング ナチュラルミネラルウォーター 750ml×12本 |
カルシウムやマグネシウムなど重層的なミネラルの味わい、イタリアでもっとも人気 |
鉱泉水 |
750ml/本 |
674mg/L |
イタリア |
ロンバルディア州ベルガモ |
|
【筆者おすすめ】ソラン・デ・カブラス スパークリング 750ml×12本 |
口当たりがやわらかい、上品な味わいの炭酸水 |
鉱泉水 |
750ml/本 |
260mg/L(中硬水) |
スペイン |
クエンカ県ベテータ |
|
【筆者おすすめ】CAPI(カピ) スパークリングミネラルウォーター 天然炭酸 ビン 250ml×12本 |
99.5%以上が天然由来、品質へのこだわり |
記載未確認 |
250ml/本 |
168.9mg/L(軟水) |
オーストラリア |
ヴィクトリア州カインウトン |
|
ライフドリンクカンパニー ZAO SODA プレーン ラベルレス 500ml×24本 |
プレーンタイプの強炭酸水 |
天然水/純水 |
500ml/本 |
記載未確認 |
日本 |
山形県蔵王連峰山麓 |
|
アサヒ飲料 ウィルキンソン タンサン PET500ml×24本 |
炭酸水の定番、強めの炭酸を好む方に |
記載未確認 |
500ml/本 |
記載未確認 |
日本 |
記載未確認 |
|
サンガリア 伊賀の天然水強炭酸水 ペット 500ml×24本 |
伊賀の山々が育んだ清らかな天然水を使用 |
鉱水 |
500ml/本 |
記載未確認 |
日本 |
三重県伊賀盆地 |
|
サントリー天然水 SPARKLING ペット 500ml×24本 |
強めの刺激がほしい方におすすめ |
記載未確認 |
500ml/本 |
記載未確認 |
日本 |
山梨県北杜市白州町、鳥取県日野郡江府町など |
|
ポッカサッポロ フード&ビバレッジ おいしい炭酸水 600ml×24本 |
純水100%仕立ての爽快な味わい |
純水 |
500ml/本 |
0(純水) |
日本 |
記載未確認 |
|
コカ・コーラ アイシー・スパーク from カナダドライ 500ml×24本 |
コカ・コーラ史上最強の刺激を実現 |
記載未確認 |
500ml/本 |
記載未確認 |
日本 |
記載未確認 |
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