密閉型ヘッドホンのおすすめを価格・ランク・コスパで比較!
密閉型ヘッドホンとは?
ヘッドホンは大きく分かれて密閉型ヘッドホンと呼ばれるものと開放型ヘッドホンと呼ばれる2種類が存在します。密閉型ヘッドホンはその名が示す通り音漏れが出にくいように設計された、音を密閉できる構造を採用したヘッドホンのことです。
密閉型ヘッドホンの開放型との違いは?
開放型ヘッドホンはオープン型とも呼ばれる密閉型とは異なるタイプのヘッドホンです。オープン型は発音する部分のパーツ部分であるイヤーカップ(ハウジング)が遮断されておらず、この点が見た目で分かる開放型ヘッドホンと密閉型ヘッドホンの違いです。密閉型ヘッドホンはこの音を発するイヤーカップ(ハウジング)がその外側となるパーツにすっぽり囲まれて音が漏れないようになっているので、まさに発音部が密閉されている構造となっているのです。
密閉型ヘッドホンのメリットや長所
密閉型ヘッドホンがヘッドホン製品の中でもメジャーな人気ジャンルに位置し続ける理由には、どんな理由があるのでしょうか。これには、密閉型ヘッドホンの特徴や構造を詳しく知ることでその魅力が少しずつ分かってくるでしょう。
密閉型ヘッドホンは音場が広い!
音場という言葉を聞いたことはありますか?読み方は『おんじょう』で、ヘッドホンやイヤホンの高音域・中音域・低音域の広がりを表す言葉です。「音場が広い」「音場が狭い」といった使い方で音質を表現するのですが、これは様々な周波数帯域が満遍なくバランス良く響き渡るようなヘッドホンは、「音場の広がりが良い」と言ったりします。
密閉型ヘッドホンはオープン型のヘッドホンとはこの音場の広がり方に違いがあります。高音域の音場はクローズ型のヘッドホンに分がある場合が多いのですが、低音域の聞き取りやすさ、すなわち音場は密閉型ヘッドホンのほうが広い場合が多いです。
はじめてAKGの開放型ヘッドホン聴いたときわ本当びっくりした♡ヘッドホンがあんな広い音場作れるなんてすごい✨
— ヘッドホンラボ@相互 (@HEADPHONE_LAB) 2018年9月20日
密閉型ヘッドホンは女性ボーカルが綺麗!
女性ボーカルは帯域的な話をすれば「中高音域」と呼ばれる高音域と中音域の間が音の主成分です。密閉型ヘッドホンは重低音好きに愛されるイメージが強いですが、女性ボーカルの煌びやかさもしっかりと表現してくれるパワフルな製品が多いのも特徴の一つです。
密閉型ヘッドホンだからこその「重低音」
密閉型ヘッドホンはその構造の特性上、低音がヘッドホンの外部に逃げにくいという特徴があります。どちらがいいかどうかはそれを聴く人の好みの問題です。しかし、傾向として開放型ヘッドホンは密閉型ヘッドホンに比べて低音の成分があっさりとしていると感じる人が多いです。もちろん、低音の鳴りを売りにした開放型ヘッドホンもあります。しかし、「低音重視で開放型ヘッドホンを選ぶ場合」と「低音重視で密閉型ヘッドホンを選ぶ場合」では、後者のほうが少ない予算でしっかりと低音が鳴るものが手に入ります。
密閉型ヘッドホンと言えば「遮音性」
密閉型ヘッドホンはその構造から想像できるように、遮音性が非常に高いという特徴があります。発音部のハウジングが閉じているので、カフェや電車など他の人に音漏れで迷惑をかける心配がなく、そしてヘッドホンを耳に付けていて外側から聞こえてくる騒音で音楽が聞こえにくくなることもありません。この遮音性という強力な個性は、単に音漏れの心配がないというだけでなく外側の音も遮断できる点にも大きなメリットがあるのです。
クーラーのきいた部屋で密閉型ヘッドホンつけて爆音で聞く音楽は最高ですねえ
— るきぃ (@rukirby) 2018年8月14日
えっとね、やっぱり密閉型のヘッドホンだから低音域すごいよく聞こえる
— きつねん (@kituneenbi) 2018年7月26日
ボーカルの音域は同じ音量設定なら純正イヤホンの方が音量は高いかも
あとボーカルここ軽くエコーかかってたんだ!?って気付かなかったところ気付いた。これはもしかしたら意識しまくって聞いたから気付いたのかもしれないけど
密閉型ヘッドホンは、形状の特徴としてはどの製品も遮音性を高められるような共通の構造を採用しています。音質の良し悪しを語るのなら、正直なところお金さえ出るのであればいくらでも良い密閉型ヘッドホンは手に入ります。しかし、実際に使ってみるとその使用感は千差万別です。ここでは、買う前からある程度そうした特性を把握できるように覚えておいて頂きたいことについて触れていきます。
密閉型ヘッドホンは電車でも使える
密閉型ヘッドホンは、外出中の電車やバスなどの移動時間に音楽を聴きたいという人にもよく選ばれます。しかし、家でしか使用しないのであれば、遮音性というメリットがあまり必要にならない場面も多いでしょう。そのため、家電量販店などで開放型ヘッドホンと密閉型ヘッドホンの両方を試し聴き(試聴)をした上で、どちらのタイプが音質的に好みかをしっかりと確かめた上で、両方のタイプを購入の選択肢として考えるのもありです。
しかし、外出先やアウトドアでの使用を想定しているのであれば、電車の中で騒音を邪魔に感じずに音楽鑑賞に浸れたり、外部の音で音楽がかき消されないという特性がとても活きるでしょう。逆に、外出先で開放型ヘッドホンを使用するのは周りに音楽が丸聴こえで、電車やバスなどで使ってしまうと迷惑行為になってしまいます。そのため、実質的に外出先で使うヘッドホンは密閉型を選ばざるを得ないというのが多くの人が最後にたどり着く結論です。
電車の中で開放型つけるなよ
— 漆-うるし- (@RORlKONN) 2016年5月1日
音漏れ酷いぞ
こんな手厳しい意見も…!やっぱり開放型ヘッドホンは外出先で使うものではないのかもしれませんね…。
密閉型ヘッドホンのデメリットや短所
密閉型ヘッドホンが数多くのオーディオファンに愛され続ける理由のキモは「遮音性」という特性にあります。これについては先ほどの見出しで詳しくお話しましたが、次は密閉型ヘッドホンのデメリットや欠点の部分のお話をしたいと思います。
BEYER DT150、とてもいいヘッドホンだが、欠点が見つかった!!
— ピロカルピンGtしんじろー (@pirokalpin_shin) 2016年6月4日
それは、、、
蒸れ易い!(笑
ハウジングがこんな感じで密閉されているので、他の密閉型と比べてもなんか蒸れ易い気がしますね〜。 pic.twitter.com/rp7B2ehTNs
密閉型ヘッドホンすげえ…今までは開放型使ってたから環境音の遮断っぷりがダンチ。
— ケスタピーク@酒,アンドソーオン (@sakewojima) 2018年2月3日
部屋の外から呼ぶも聞こえなくなるのは欠点だけと
密閉型ヘッドホンはこもる?
密閉型ヘッドホンには開放型ヘッドホンと比べると高音が伸びにくいというデメリットがあります。それは、内部に音がこもりやすいという性質上、どうしても仕方のない部分です。1万円を超えるような高級なグレードの製品になってくるとその欠点は改善されている傾向はありますが、きらびやかな高音を求めているという方は開放型ヘッドホンを選ぶのもありかと思います。
密閉型ヘッドホンは高音、開放型は高音
逆に、低音域の鳴りに関しては開放型ヘッドホンよりも密閉型ヘッドホンのほうが断然聴き取りやすいという人が多く、「低音と言えば密閉型、高音と言えば開放型」というイメージがオーディオファンの中で定着しているような印象があります。
また、密閉型ヘッドホンは長時間使用し続けていると、夏場のシーズンなどは耳が蒸れたりすることもあります。この点は気になって仕方がないという人もいれば、「まあしょうがないよね」と割り切れるレベルに感じる人など様々です。
密閉型ヘッドホンはメガネが邪魔になりやすい
メガネにヘッドホンだとかなり耳が痛いんでイヤホンにチェンジ pic.twitter.com/EbHXpraDhq
— tkmktgw (@tkmktgw_public) 2018年9月21日
密閉型ヘッドホンは側圧といって、外側から耳を締め付ける力が開放型ヘッドホンよりも強いです。そのため、メガネの上から密閉型ヘッドホンを装着すると、耳にメガネのプラスチックの硬い部分が押し付けられて痛いと感じる人も少なくありません。メガネを普段から使っているという方は、店舗に出向いて実際に製品を装着してみて、痛くないかどうかなどを前もってチェックできれば理想です。
密閉型ヘッドホンは耳が痛い・疲れるって本当?
開放型ヘッドホンに比べて密閉型ヘッドホンは、より遮音性を高めるために側圧がきつめに設計されています。側圧とはヘッドホンをすることで耳にかかる圧力の強さのこと。これが実は、1時間も2時間もずっと耳に付けていると耳が痛いと感じたり、疲れるという人もそこそこいます。
これはそのヘッドホンを使う人の頭の大きさによっても、耳にかかる側圧の強さは当然変わります。側圧が強いほど遮音性が高くなるのは物理的に当然のことなのですが、「遮音性を最も重視して密閉型ヘッドホンを探している人」は注意。実際に使ってみたら、すぐに耳が疲れてしまうかも。
耳が痛くない密閉型ヘッドホンを選び抜くコツは、側圧を調整できるかできないかを購入する前に添文を見て置くことです。高級なものほど耳への締め付けが広い範囲で調節できるものや、耳と触れる部分が痛くないように肌触りのいい素材で作られている場合が多いです。
蒸れない密閉型ヘッドホンは音漏れしやすい
密閉型ヘッドホンは耳をすっぽり覆うオーバーイヤータイプが主流な上、その強い側圧で耳をまさに閉じ込めます。そのため、特に夏場にクーラーや扇風機のない部屋で使用していると、蒸れやすいというデメリットを持つ製品が多いです。しかし、全ての製品がそうというわけではなく、コンパクトでもしっかり遮音性を確立している製品も中にはあります。でも、全体の製品の傾向として、密閉型ヘッドホンは基本的に蒸れるもので、むしろ蒸れないものは遮音性が劣る場合が多いということは覚えておきましょう。
密閉型ヘッドホンは暑い?
大きければ大きい密閉型ヘッドホンほど、密閉される耳周辺の面積が広くなるので熱がこもりやすい傾向があります。ずっと使っていると暑いと感じる人もいるのも事実で、やはり長時間使用していても蒸れないものを選んでおいたほうが、オールシーズン使えるストレスフリーな活用ができるでしょう。
密閉型ヘッドホンは難聴になる?ならない?
耳に密着してヘッドホンの外に逃げる音がほとんどない密閉型ヘッドホンは、使用し続けることで難聴になるのではないかという心配を持つ方がいます。しかし、それはむしろ逆。密閉型ヘッドホンは音量を低くしても効率良く耳に音が入っていくので、開放型ヘッドホンよりも音量を抑えて音楽鑑賞ができます。
密閉型ヘッドホンが耳に悪いはほぼウソ!
とは言っても、開放型ヘッドホンや密閉型ヘッドホンなどヘッドホンの種類に関わらず、爆音で習慣的に音を聴き続けると、一時的な難聴になることもないわけではありません。「密閉型ヘッドホンだから難聴になる」というものでもなく、どんなヘッドホンでも爆音で使っていれば耳には負担がかかります。つまり、密閉型ヘッドホンには「難聴になりやすい」というデメリットは特にありません。
密閉型ヘッドホンの種類
オーバーイヤーの密閉型ヘッドホンとは?
オーバーイヤータイプは、密閉型ヘッドホンの全製品の中で最も多いタイプです。文字通り耳全体をイヤーマフで覆うことで装着するタイプのヘッドホンで、密封されていることから外へと音が漏れにくいという特徴があります。オーバーイヤー型としばしば比較されるオンイヤータイプのヘッドホンは、耳をすっぽりと覆うのではなく耳の上にマフを「乗せる」という形で装着する耳当てのような装着感が特徴。基本的に、遮音性が高いのは前者のオーバーイヤータイプになります。
アラウンドイヤーの密閉型ヘッドホンとは?
よく勘違いされるのがアラウンドイヤーとオーバーイヤーが別物のタイプということ。実は、アラウンドイヤーとオーバーイヤーはどちらも同じ意味で、商品名に「アラウンドイヤータイプ」と書いてあれば、すなわちオーバーイヤータイプのヘッドホンということになります。
セミオープンの密閉型ヘッドホンとは?
セミオープン型のヘッドホンは、オープン型(開放型)のヘッドホンと密閉型(クローズ型)ヘッドホンの中間的な性質を持つヘッドホンです。「半密閉型」というタイプの少しマイナーなヘッドホンで、密閉型ヘッドホンの短所である「こもりやすさ」を緩和し、開放型ヘッドホンの長所であるきらびやかな響きの要素を足したヘッドホンであるという認識が一般的です。
このセミオープン型のヘッドホンが持つ、まさに良いとこ取りなバランス感の秘密はハウジング(リンク)に少しばかり設計された穴にあり、この穴から重たい低音のこもりが逃げるような構造になっています。
ただし、セミオープン型(半密閉型)のヘッドホンで音楽を聴いていると、横に座っている人にはどんな音楽を聴いているのか分かってしまうというくらいの音漏れはあります。このセミオープン型のヘッドホンを選んで購入する人には、「自宅でしか使用しないけど、オープン型(開放型)だと家族にうるさいと言われる」というニーズを抱えている人が多く、性能の欠点・利点が両極端になりがちな開放型と密閉型よりもフラットな使用感が人気です。
密閉型ヘッドホンは有線型だけではない!
密閉型ヘッドホンとして人気を馳せる製品は有線接続のものが主流です。一方で、密閉型ヘッドホンかつワイヤレス対応というマニアックなスペックを持つちょっと近未来的なヘッドホンも存在するのです。
密閉型ブルートゥースヘッドホンって知ってる?
ブルートゥースヘッドホンが近頃流行っていますね。ワイヤレスヘッドホンとしてBluetoothという通信規格を採用した製品は、実は結構昔からありました。しかし、どうしても有線と無線では圧倒的に有線型のほうが高音質で、「音質で比較するのはご法度。便利さで差別化している製品だ」というのが常識でした。どうしてもブルートゥースヘッドホンを購入する上で、やはり音質は妥協せざるを得ないものだったのです。
しかし、近年では「本当にブルートゥースヘッドホン?」「コードレスでこんなに音場が広いの?」と驚愕せざるを得ないようなワイヤレスも増え、普及価格帯である程度誰にでも手を出せるような製品ジャンルになりました。
Bluetooth製品なので、基本的には充電式でバッテリーの残量を気にする必要などはあります。ここは改善しようのない有線ヘッドホンに劣るところですが、Class 1 やClass 2など電波強度などを示す数値にしっかりとして知識があれば、ほぼ外れを引かずに有線タイプと同等と言えるほどの高音質無線ヘッドホンを手にすることはできます。密閉型ヘッドホンは無線(ワイヤレス)もあり。ブルートゥースヘッドホンという選択肢もあるということは覚えておくと良いでしょう。
密閉型ヘッドホンの人気おすすめ製品をメーカー・ブランド別でご紹介
ヘッドホンの音質の良し悪しは人によって感じ方が違うので、ある人にとっては高音質に思えても、またある人にとっては気持ち悪い音だったりと好みの部分が大きいです。しかし、やはりメーカーやブランドごとに「低音域が出やすい」「高音域が出やすい」など鳴らした際の鳴り方の傾向というものがあります。例えば、SONY(ソニー)のヘッドホンはどれも高音域が程よく前に出てきやすいなどといった特徴が、多くの同社製品で共通していると言われています。
パイオニア(Pioneer)の密閉型ヘッドホン
パイオニア(Pioneer)が販売する密閉型ヘッドホンは、その多くがハイレゾ対応や40kHzレベルの超高音域帯の再生性能を基本スペックとして確立しており、2,000円以内で購入できる同社の密閉型ヘッドホンであるSE-M531はあまりに有名です。パイオニア(Pioneer)はもともとはスピーカーなどの音響を開発するメーカーとして始まり、ヘッドホンだけでなくイヤホンなどにもその技術が活用されています。もこもこしない、かつくっきりとした重低音は多くの同社製品に共通する特色で、低音が命とも言えるDJたちにも広く認知され、愛されています。
3,000円以下ならこれがおすすめ
Amazonで最も売れているパイオニアの密閉型ヘッドホンです。この価格帯で最もハイスペックなものを探し出すと最終的にこのSE-M531が一つの選択肢となります。バンドサウンドにおけるシンバルなどのシャンシャンとした鋭い響きも、40kHZ帯域に対応しているこちらの製品なら切れ味の良いサウンドが楽しめるでしょう。ハイレゾの音質を体感してみたい方にも、低価格帯で最もおすすめできます。
5,000円前後ならこれがおすすめ
Bluetooth接続で使用することができるワイヤレスの密閉型ヘッドホンです。「BASS HEAD」というブランド名のこちらの製品は、パイオニアが発売している低価格帯の密閉型ヘッドホンの中でも低音の成分が強めと言われています。オンイヤータイプで側圧が強めなので、音漏れがしにくく、耳と密着することで小さな音量でもしっかりと高音から低音まで聴きとれる点も特徴です。
1万円前後ならこれがおすすめ
低音域は人間の可聴領域を大きく下回る7Hz、高音域は金属と金属がぶつかり合う時などに鳴る50kHzまで再生できるという、まさに怪物級のハイレゾ対応密閉型ヘッドホンです。ヘッドホンの外側に逃げやすい低音域は、密閉構造を持つ密閉型ヘッドホンの得意分野であり、その得意分野がしっかりと発揮できるだけの器を持つ高級ヘッドホンです。参考までに、バスドラムなどは150Hz、ベースは250Hzあたりの音域が主成分ですが、こちらのヘッドホンは先ほども述べたように7Hzまで出ます。もはや聴こえない周波数帯域なんてあるのかというまでも守備範囲ですね。
ソニー(SONY)の密閉型ヘッドホン
ソニー(SONY)は密閉型ヘッドホンだけに留まらず、開放型(オープン型)からBluetooth接続ができるワイヤレスヘッドホンまで、ほぼ全てのヘッドホンの製品ジャンルでロングセラーモデルをリリースしてきました。ヘッドホンの音質の嗜好というものは人それぞれ千差万別。高音域と低音域のみをブーストした「ドンシャリサウンド」を好む人もいれば、低音を控えめにすっきりとした抜けの良いサウンドを好む人まで実に様々です。
ソニー(SONY)の密閉型ヘッドホンには、万人受けする音場のバランスの製品から、マニアックな周波数特性を持つ玄人向けの製品まで多岐に渡ります。例えば、ハウジング部分の通気性によって低音域の鳴りが自動で調整される「ビートレスポンスコントロール機能」と呼ばれるテクノロジーが仕込まれたMDR-1A。究極にナチュラルなサウンドが出ることから自由にイコライザーで自分好みの音にできるMDR-CD900STなどはスタジオミュージシャンにも広く愛用されています。
そして、面白いことにソニー(SONY)はヘッドホンの製造にどんな素材でも使います。紙やバイオセルロースなど生物の細胞の一部、そしてアルミニウムなどの一般的な金属からレアメタルまで、素材レベルでサウンドを徹底的に追及しています。音響開発において他の追随を許さない圧倒的なノウハウがどこかオーディオファンの好奇心を掴んで離しません。
3,000円以下ならこれがおすすめ
ジャンルを問わず再生帯域ごとに目立った弱点がないSONYの密閉型ヘッドホン。その中でも「普段はイヤホンで音楽を聴いていたけどヘッドホンの音質も体感してみたい」という初心者のニーズに高いパフォーマンスで応えてくれるのがこちらのMDR-ZX110。耳への締め付けは控えめで疲れにくいという点と、それでいて音漏れはアウトドア向けに設計されているのでしっかり防げる。そして、折り畳みもできるので積極的に外へ持ち歩きたくなるスタイリッシュな密閉型ヘッドホンです。デザインもスマートでいいですね。
5,000円前後ならこれがおすすめ
EDMやメタルを始めとする重低音が命なジャンルの音楽を聴く方に、一度は手に取って欲しいのがこちらの重低音ヘッドホンのMDR-XB450。イヤーマフの隙間から逃げやすいという性質を持つ重低音も、徹底的に設計された機密性が閉じ込めて聴かせてくれます。その長所にさらに拍車をかけるのがこのヘッドホンに盛り込まれた「ベースブースター機構」「エクストラベース振動版」という2つのテクノロジー。低音を求めてイヤホンからヘッドホンに乗り換える方は、この尽くれり尽くせりな一台を検討してみるのが良いかもしれません。
1万円前後ならこれがおすすめ
SONYのオーディオを語る上でこのMDR-CD900STは絶対に外せません。実は、この世に出回るあらゆる楽曲はこのヘッドホンの鳴り方を基準にして制作されています。日本だけではなく世界中でです。音楽業界では業界標準のモニターヘッドホンの代名詞として知れ渡っている超ベストセラー製品です。本来はレコーディングスタジオなどで使用されている業務用ヘッドホンですが、「強すぎる音域」も「弱すぎる音域」もない、まさにフラット中のフラットと言えるナチュラルな響きがリスニング用ヘッドホンとしても愛される一因となっています。
音楽活動をされている方は絶対に一台は持っておきたいものですが、趣味で音楽を聴く方にも胸を張っておすすめできる密閉型ヘッドホンの一つです。注意すべき点として、この密閉型ヘッドホンの接続端子はフォーン端子です。スマホやパソコンに接続する際にはフォーン端子からステレオミニプラグに変換するコネクタが必要になるという点は買う前にしっかり留意しておきましょう。
オーディオテクニカ(audio-technica)の密閉型ヘッドホン
オーディオテクニカの密閉型ヘッドホンの特徴は、テクニカトーンとも呼ばれる絶妙なバランスの音質がまず一つあげられます。ほとんどの製品い共通するのは高音域が爽やかで抜けが良いという点と、低音はどちらかというと抑えめにしたライトな聴き心地が評価されているという点です。
ヘッドホン業界はどこか「低音至上主義」「低音が出るヘッドホンこそ正義」というような雰囲気が漂っています。事実、低音がガツンと来るヘッドホンは人気が高く、開放型ヘッドホンではなく密閉型ヘッドホンを選ぶ意義の一つであることは間違いありません。しかし、低音がもこもこせずにきちんと音の "形" や "輪郭" を持って聴こえるヘッドホンを選ぶためには、低音ばかりがたくさん出るだけではダメです。実は、高音域の抜けの良さが低音域の聴き取りやすさにも直結しています。その点で、オーディオテクニカの密閉型ヘッドホンはどちらかというと「低音が出ない」というよりも「もこもこした低音成分を排除している」という感覚が近い表現です。もちろん、もこもこが好きな人もいるのでそういった方にとっては微妙かもしれません。
オーディオテクニカはイヤホンだけでなくヘッドホンにも両方の開発に力を入れており、何と言っても価格幅がとても広いです。「自分のが今出せる予算で一番いいものを」と考えて価格に合わせて選ぶだけでも、非常に広いラインナップがあります。
また、思わず耳にかけて街を出歩きたくなるようなファッション性の高いデザインも、オーディオテクニカファンが絶賛するポイントの一つです。これに関しては実際に商品の画像を見て頂いたほうが早いかもしれません。耳にかけているだけでどこか「音楽通」な雰囲気が漂うような感じがします。
3,000円以下ならこれがおすすめ
低音域・中音域・高音域のどれが飛び抜けて出やすい・出にくいという癖がなく、バランスの取れた聴きやすい音質が大人気のオーディオテクニカのコスパ最強ヘッドホンの一つです。どの音域もフラットに鳴るので、イコライザーを使う場合にも自由度の高いリスニング環境を構築できることでしょう。スノーベル機構という折り畳みができる設計が施されており、それでいてこのファッション性の高いデザインに色合い。まさに「アウトドアで使ってみんなに自慢してくれ!」と言うオーディオテクニカの声が聴こえてきそうな密閉型ヘッドホンですね。
5,000円前後ならこれがおすすめ
クラシックやバラードなど穏やかな音楽よりも、ヒップホップやEDM、ハードなロックやメタルなどといった迫力が欲しい音楽の再生に根強い人気を持つ密閉型ヘッドホンです。Solid Bass(ソリッドベース)というブランドからも連想できるように、低音が控え目と言われるオーディオテクニカのヘッドホンの中でも、特に低音域の再生に特化しています。それでいて、オーディオテクニカのヘッドホン全体の傾向・持ち味であるハキハキとした中高音域の粒立ちも健在。ユーザー評価も非常に高く、こちらもおすすめできる低価格帯のヘッドホンです。
1万円前後ならこれがおすすめ
1万円前後の価格帯のオーディオテクニカの密閉型ヘッドホンで、最もおすすめしたいのがこちらのATH-WS660BTです。先ほどご紹介したソリッドベースシリーズのATH-WS33Xよりもワンランク上のものです。「ヘッドホンの音質の良し悪しに有線・無線は関係ない」そんなワイヤレスヘッドホン業界の急激な進化を思わせるBluetoothヘッドホンです。低音が強調されているのはもちろん、ATH-WS33Xよりも安心して聴けるようなバランス感の取れた音質が人気です。
アーカーゲー(AKG)の密閉型ヘッドホン
アーカーゲー(AKG)の密閉型ヘッドホンの特徴は、高解像度でクリアな音が出ることです。細かく繊細な響きをしっかりと聴かせてくれる原音に忠実な出音が可能です。低音域から高音域までバランス良く整って聴こえる癖の無さから、DTMや楽曲制作のためのモニターヘッドホンとして選ぶ人もいます。リスニング用の密閉型ヘッドホンを選んで購入する上で、フラットな聴き心地を重視する方であれば、アーカーゲー(AKG)の密閉型ヘッドホンは一見の余地ありです。
245gと重量がかなり軽いので長時間装着していても頭が重く感じにくいという評価が多いです。Bluetooth接続に対応したワイヤレスヘッドホンで、AAC、apt-X、SBCのコーデックに対応しているのでワイヤレスによる音質劣化は気になりません。3時間の充電で20時間も続けて使用することができ、バッテリーの持ちの良さもタフです。また、充電が切れたとしても有線接続で使用可能なので、汎用性も高いです。
ゼンハイザー(SENNHEISER)の密閉型ヘッドホン
ゼンハイザー(SENNHEISER)の密閉型ヘッドホンは、何と言ってもロックやメタルなど音圧の激しい音楽を聴くのに向いていています。楽曲を構成する各パートが激しいトラックになってくると、ヘッドホンには各音域に対する精密な解像度が求められます。ゼンハイザーの密閉型ヘッドホンは、ピアノの残響が奏でる空気感から、ロックサウンドの歪んだ音まで驚くほど広い音場で鳴らしてくれます。
高音質な転送コーデックであるapt-Xに対応したワイヤレス密閉型ヘッドホン。低音のパワフルさと高音域の煌びやかさ・透明感を良いバランスで両立しています。高音域も低音域同様に出やすいという出音傾向でありながら、高音域がキンキンしにくいので安心してリスニングを楽しめます。
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