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ヘッドホンをエージングする意味とは?アプリや音源でする方法!

中間睦月
2018-10-23
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ヘッドホンのエージングとは

エージングの意味

『エージング』とは英語では『aging』と書き、『加齢・時を経る』ことを意味し『エイジング』とも表記します。

加齢に抗うことを『アンチエイジング』と呼びますがそれの逆で、時間や物理的な動作を経る(経験を踏ませる)ことで、『機器が想定通りスムーズに動くための下準備』と考えればイメージしやすいでしょう。

エージングをする理由

ヘッドホンにエージングを施す意味は、一定音量の音声をある程度の時間流すことで、音が鳴る部分(振動板)を動かし製品毎に異なる差をなくして本来そのヘッドホンで得られるであろう音質が安定して出るようにするための作業を指します。

それ以外にも尖った高音を押さえたり、音質をクリアにする意味でエージングを施す場合もあります。ヘッドホンに限らず、イヤホンや、スピーカーなどでもエージングを行うことがあります。ただ前述の工作機械などの慣らし運転のように必須作業という訳ではなく、ヘッドホンやイヤホンのエージングは懐疑的な意見が一般的です。

ヘッドホンのエージングの効果

想定通りの音質と性能が出るようになる

一般的にはエージングを行うことでヘッドホンのドライバ部分(振動して音を出すユニット)が振動でこなれて、『想定通りの音質と性能が出るようになる』『尖った高音部分が減少する(音が柔らかくなる)』『主張しがちな低音部が中高音部とバランスが良くなる』といった効果が得られると言われています。

駆動部分の大きい大型スピーカーなどの音響機器はエージング作業によりドライバ部分やコーンやエッジ部分、そしてアンプの電気回路が熟れる(程良く劣化する)ので電気と音の変換効率が良くなり『想定通りの音質と性能が出るようになる』などと理解されています。

スピーカーのエージングほど効果は出ない?

ですがヘッドホンやイヤホンなどのドライバはそれら大型スピーカーのものに比べると振動幅が非常に小さいため、エージングを行っても優位な差は出ないと一般には言われています。

ではなんの効果も得られないか…というとそうとも言い切れず、ものによって音質の変化が現れるものも確かにあるからです。ただその良し悪しは必ずしも良い方に現れるとは限りません。

『尖った高音部が滑らかになる』というのは言い換えれば『ハッキリと出ていた高音部が劣化して音が小さくなった』ともとれますし『主張しがちな低音部が中高音部とバランスが良くなる』というのは逆に『しっかりとした低音が抑え気味になった』という劣化の症状とも言えるからです。

もちろんそういう悪い方向ではなく、ヘッドホンの製造精度にばらつきがある場合、エージングを行うことで想定通りの音が鳴るように改善された…という事例もあります。

科学的に分析するとエージング後に音質が変わることは間違いない

ただ音の良し悪しはそのヘッドホンなどを使う人の好みにも影響される部分が多く、エージングの効果として『実際に音が良くなったかどうか』を確認することが難しいのです。

オーディオメディア『Inner Fidelity』のTyll Herstens氏がかつて行ったテストによれば、「エージングを行うことで音の変化は確かに観測できたが、音が良くなっているかどうかは明確な結論は出せない」とされています。

また老舗ヘッドフォンメーカーであるGrado Labs社のJohn Grado氏も「使用前にあえてヘッドホンに音を流し続ける必要はなく、普通に使用し50時間を越える頃にはそのヘッドホンの仕様通りの音が出るようになっている」とコメントしています。

実際にヘッドホンやイヤホンのエージングをしてみると分かるのですが、エージング前とエージング後で『劇的に音質が変わった』と言う例はほとんどありません。

製造精度の低い非常に安価な(作りの甘い)ヘッドホンやイヤホンの場合、エージングやある程度の使用時間を経ることで『大きく音が変わった』ということもありますが、それは通電し音を鳴らしたり、使っている内に接続の甘かった部品がかみ合うようになって仕様通りの音が出るようになっただけで『エージングの効果とは全く関係ない』ことは知っておくべきでしょう。

ですのでエージングを行うとしたら「ヘッドホンを買ってみたけれど好みの音ではなかった、ダメ元でエージングでもしてみよう」ぐらいの気持ちで、その効果に期待しすぎないことが大切です。

ヘッドホンのエージングの方法は?

エージングのやり方は人によって様々

ヘッドホンやイヤホンのエージングについてはある意味宗教信仰に近く、かたくなにその効果を信じる人も存在します。製造メーカーもエージングを推奨するメーカーもあれば、その行為を冗談だと笑うメーカーなど一様ではありません。

その為エージング信者も宗派ごとに分かれており、その方法も一つではありません。ヘッドホンのエージングを行う方法もいくつかの種類があります。


・適度な音量で長すぎない程度に(1~3時間程度)音楽を流すのを日にちを分けて繰り返す

・エージング専用CDを使う

・ランダムにホワイトノイズを流す(ホワイトノイズとは全ての周波数で同じ強度となるノイズです。具体例としてはFMラジオの局間ノイズの様な『サー』や『シャー』という音が該当します。)

・ピンクノイズを流す(パワーが周波数に反比例するノイズを指し、同じ周波数成分を持つ光がピンク色に見えることから、ホワイトノイズに対してピンクノイズと呼ばれています。具体例としてはアナログテレビの受信チャンネル以外で流れていた雑音、あるいは砂嵐のような『ザー』という音が該当します。)



人によっては流す音楽によって得られるエージングの効果が異なるとか、同じヘッドホンを聴かせる音楽ごとに使い分けることによってその音楽に適したヘッドホンに育て上げたという人もいます。

もちろん音量もエージングをする時間も、その方法を示唆している人ごとに指定するものは異なります。1日2~3時間を1ヶ月繰り返すのが良いという人もいれば、ある程度の音圧で長時間流さないと効果が出ないという人もいます。

最大音量で長時間鳴らし続けるエージングは絶対ダメ!

物理的な変化をもたらす必要があることを考えれば、どちらの場合でも小さすぎる音量では効果を得ることはできないでしょう。だからといって大音量にすれば良いかというとそうではありません。間違いなく言えることは『最大音量で長時間音楽を流し続ける』という方法は機器に悪影響を及ぼす可能性が高いためやめておいた方が良いと言うことです。

前述の通りエージングは宗教信仰にも近しい考え方なので、確信的に上記の方法をすすめてくる人間もごく少数ですが存在します。ですのでヘッドホンのエージングも必要不必要を自分で調べ、確信を持った上でのみ実行することをおすすめします。

エージングが効くかどうかはモノによる

筆者もどちらかというとエージング否定派ではあるのですが、過去にエージングをおこないマシになったヘッドホンや、近年もエージングのおかげでダメ音質だった中国メーカーのBluetoothイヤホンが実用に耐えうる音質になった経験があるので否定しきれない現実があります。

もちろん購入したヘッドホン&イヤホン全般で言えばエージングの効果があったと思えるものは5%にも満たず、後者イヤホンの音質が改善したのは全くの偶然であり、厳密に言えばエージングが原因で良くなった訳ではないことは筆者自身も分かっています。

ヘッドホンのエージングに使う音源は?

かつてエージングと言えば手持ちの音源を利用するしかありませんでしたが、現在ではYouTubeなどの動画サイトでホワイトノイズやピンクノイズが収録されている音源を利用することができます。

ホワイトノイズ

ピンクノイズ

(どちらも長時間エージングをする際でも使いやすいよう、再生時間が長めの音源を優先的に選んでいます)

ヘッドホンなどのエージング用に公開されている動画もあるのですが、音の特性さえ合っていれば上記の様なリラックス&安眠用音源を使用しても全く問題ありません。

またハイレゾイヤホンでも使える、より解像度の高いホワイトノイズ、ピンクノイズを無料配布しているサイトもあります。

『High Definition White Noise』『High Definition Pink Noise』の場所からデジタル機器側のハイレゾ品質である『96 kHz 1Hz - 48 kHz』以上のもので、手持ちのヘッドホンで再生可能なものを選んで使用すると良いでしょう。

ごく稀に対応している再生周波数帯域を越えると異音を発するヘッドホンやイヤホンもあるので、軽くテストしてみて問題のない(ヘッドホンに対して極度の負荷にならない)ものをエージング用の音源として使用するようにしましょう。

CDを使ったエージング

またホワイトノイズ・ピンクノイズ以外でも、以下のようなオーディオチェックCDを音源として用いてエージングを行う人もいます。

ヘッドホンエージングのCDの画像

このCDにも『ホワイトノイズ(20Hz~20kHz)』、『ピンクノイズ(20Hz~20kHz)』が音源として収録されていますが、左右のチャンネルチェック、エコーの有無、音域の広いオーケストラ楽曲など、左右高低まんべんなく音を再生できるので、特定のジャンルの音楽だけをヘッドホンのエージングに用いた場合に「音の偏りが心配だ」という人はこういった音響機器のチェック用CDをエージングに用いると良いでしょう

ヘッドホンのエージングはアプリでできる?

またパソコンを使わなくても、スマートフォンやタブレットのアプリを利用してエージングを行うことも可能です。

音源としてピンクノイズを用い、タイマーで指定した時間の間、接続したヘッドホンに対しエージングを行うアプリです。

ビット深度は16-bit、24-bit、32-bitから、サンプリングレートも一般的な44.1kHzからハイレゾに該当する48、96、192kHzも選択可能です。

ただ注意点としてiPhoneの世代によってはイヤホン(ヘッドホン)用端子がないモデルもあります。その場合は『Lightningコネクタ<>ステレオミニジャック変換アダプタ』などを使用して、手持ちのヘッドホンを接続すると良いでしょう。

ホワイトノイズ、ピンクノイズから好きな方を選んでエージングができるアプリです。

前述アプリのようにビット深度や、サンプリングレートの指定はできませんが、『set Duration』にチェックを入れるとエージングを続ける時間を指定することは可能です。

Android端末はSonyのXperia XZ2など極一部の機種を除いて、ほとんどの端末にヘッドホンを挿せる端子があるので、iPhoneの様な変換アダプタを用意する必要はまずないでしょう。

上記該当アプリの動作しない機種(Windows Phoneなど)でヘッドホンのエージングを行いたい場合は、こういったサイトを利用すると良いでしょう。

使用方法はブラウザで上記サイトを開き、画面右上にある◎(二重丸-run itと表示されるアイコン)をクリックし、エージングのパーセンテージ(初回なら[0])を入力後、その下の[START]ボタンを押すことでエージング用音源が再生されます。

途中で止める場合はエージングのパーセンテージを覚えておき、再開するときにそのパーセンテージを入力することで再開することができるようになっています。

ヘッドホンのエージングについてまとめ

ヘッドホンのエージングに関しては賛否両論ありますが「見違えるほどの効果は出ない」「音量最大で長時間エージングを行うとヘッドホンの劣化を早めてしまう」というのは両者共通の見解のようです。

ダメ元で試して音が良くなれば儲けものですが場合によっては音質が低下する可能性もゼロではないため、そういった可能性があることを踏まえた上でエージングを行うかどうかを決めましょう。

音響機器メーカーとして有名なオーディオテクニカさんも「慣らし運転(エージング)をすることでドライバーユニットがこなれていきます」と回答していますが『音が良くなる』とは一言も述べてない点は大人として察しておくべきでしょう。

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