
防湿庫、現役カメラマンのおすすめ9選 選び方と注意点も
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がMoovooに還元されることがあります。
大切なカメラを埃やチリや湿気などから守ってくれる防湿庫。どんなものを買ったらいいのか迷ってしまう人も多いかと思います。今回はカメラマンである筆者が、防湿庫の選び方やおすすめの防湿庫をご紹介します。Moovoo編集部で使用している防湿庫も紹介しますので、防湿庫の特徴を知る参考にしてください。
防湿庫とは
大切な撮影機材を湿害から守るために必要な防湿庫。カメラやレンズは高温多湿にさらされるとカビが生えてしまいます。 庫内の湿度をコントロールできる防湿庫は、カメラ本体やレンズにカビが発生するのを防いでくれます。
レンズにカビが生えてしまうと、写真にも大きな影響を及ぼします。 例えば、焦点が合っていないようなぼんやりとした印象の写真に仕上がる場合があります。高温多湿はカメラ機材にとって大敵なため、防湿庫を使用することによって適正な温度・湿気で管理しましょう。
ちなみに、カビを除去する修理には結構な値段が必要です。カビが生えた経験がある知人の話によれば、最低でも1万円はかかるとのこと。しかも、一度生えたカビ菌を完全に除去することは難しく、再びカビが生える可能性もあるため、絶対に避けたいところですね。
防湿庫を自作する方もいますが、安全性を求める方は、防湿庫として作られた商品を選ぶのをおすすめします。中古品なども保証が切れている場合が多いため、新品で保証つきの商品を選びましょう。
防湿庫の選び方

防湿庫を選ぶ際に大切なことをご紹介します。
容量
防湿庫を購入する上で一番気をつけたいことは、撮影機材が入るかどうかということです。今ある機材はもちろんのこと、将来的に機材が増えることも考え、大きめのサイズを購入されることをおすすめします。理由としては、後日買い足して防湿庫2台にするよりも、大きいサイズを1台持っておくほうが結果的には経済的負担が少なくなるからです。電源が必要な防湿庫を買い足すと、電気代も倍に増えてしまいます。
もちろん設置スペースを確保できるかどうかが購入するうえで重要です。目安としては、初心者の方には50L程度のものがおすすめ。一眼カメラが4台程度、交換レンズ5本程度を収納することができます。中級者・上級者の方には120L程度がおすすめ。一眼カメラが20台程度、交換レンズ10本程度とたくさんの機材を収納することができます。
目安を基準に、今後機材をどれほど増やしていくかを考えて、最適な大きさのモデルを選びましょう。

除湿方式
防湿庫は除湿方式によって、「電子式」と「ドライボックス」の2種類に分かれます。
電子式のものは電気代などの維持費がかかるものの、内蔵の湿度調節機能が機材にとって快適な空間を維持してくれるため、高額な修理代が発生するリスクを軽減できます。安全性の高さや手間がかからない点でいえば電子式が優れていますが、移動が多い方やとりあえず保管する場所がほしいという方にはドライボックスをおすすめします。
私は、以前はボディ3台と交換レンズ7本程度を、電子式の防湿庫に入れて保管していました。しかし出張など機材を持って遠出する機会が増えたため、今ではボディやレンズを保管しながら持ち運べるソフトタイプのドライボックスを使っています。ドライボックスは密閉性が低いとされているため、しっかりと入り口を閉じる必要がありますが、これまで使用してきて特に問題を感じたことはありません。自分のライフスタイルに合わせて最適な防湿庫を選びましょう。

保護クッション
防湿庫内での機材の置き方によっては、機材同士が接触して傷ついてしまう可能性もあるため、対策として保護クッションが有効です。レンズやカメラ本体を固定できるようなものもあり、持っていると非常に心強い一品です。
ただ、保護クッションがついていない防湿庫もあります。購入の際に保護クッションの有無や、どういう保護クッションが使われているのかも確認するようにしましょう。なお、保護クッションは各防湿庫メーカーで取り扱っているので、防湿庫とセット販売されていない場合はメーカーに問い合わせてみましょう。

機能
電子式防湿庫を選ぶ場合、湿度計・コンセント搭載・光触媒機能など、機能面にも着目してみましょう。
まずは、湿度計。湿度計つきであれば、より厳密な湿度管理をすることができます。湿度計には、指針で表示するアナログ式と液晶表示のデジタル式があります。どちらでも大差はないので、使いやすいほうを選びましょう。
次に、コンセント。防湿庫の内部にコンセントが搭載されていると、安全な防湿庫の中でカメラを充電できます。私だけかもしれませんが、カメラの充電はどうしても忘れてしまいがち。防湿庫に入れたタイミングで充電するようにすると、現場で焦ってしまうことも少なくなりそうです。
最後に、光触媒機能。防カビ剤を用いることなく、撮影機材にカビが生えるのを防ぐことが可能です。カビだけはなく、消臭やゴミの付着も防ぐ便利な機能です。

防湿庫の代表的メーカー
防湿庫のおすすめメーカーをご紹介します。
TOYO LIVING(東洋リビング)
1974年に創立したメーカー。電子ドライユニットを世界で初めて開発したことで有名。現在でも電子ドライユニットは高品質な日本製です。乾燥剤除湿方式・庫内コンセント・光触媒機構など便利な機能がついた製品もあります。値段は少し高めですが、品質の高さを誇るメーカーです。
HAKUBA(ハクバ)
1955年に創立したメーカー。防湿庫だけではなく、カメラバッグや三脚など多くの撮影補助用品を販売しています。ダイヤルを回すだけで湿度の管理が行えるなど操作もしやすく、初心者にもおすすめのメーカーです。
TOLIHAN(トーリハン)
1983年に創立したメーカー。ICタイマーやデジタルデュアル湿度計の搭載など、先進的な機能が特徴的です。サイズ展開も豊富で、豊富な種類の中から選択することができます。
【電子式】初心者向け防湿庫おすすめ5選
まずは電子式の防湿庫、おすすめ5選を紹介します。エントリーモデルからミドルスペックのモデルまで、容量や機能にも注目です。
デジタル湿度/温度計を搭載した防湿庫。ペルチェ式電子ドライユニットにより、静音性が高く、ランニングコストが安いのが特徴です。乾燥剤を交換する手間も費用も不要なため、使い勝手の良い防湿庫です。Moovoo編集部で使用している防湿庫です。
乾燥剤の交換が不要なペルチェ方式の防湿庫。デジタル湿度計搭載で、ひと目で庫内の湿度を確認できます。25Lと最小モデルのため、機材を増やす予定のない方におすすめ。お手軽な価格なので、安心のために防湿庫を無理なく手に入れたい方に最適です。
光触媒機能付き電子ドライユニット搭載の防湿庫。脱臭・抗菌・防カビなどの効果があり、アナログ湿度計で庫内の様子を知ることができます。外部コンセント付きなので、バッテリーなどの充電をする際にも便利。値段は少し高価ですが、省エネで多機能な防湿庫です。
液晶ディスプレイで湿度をコントロールできる防湿庫。施錠できるのはお子さんがいる家庭にはうれしいポイントです。
初めての防湿庫にもおすすめの一品。操作方法も簡単で、最初にダイヤルを回すと、あとは自動的に除湿をしてくれます。
Re:CLEANの防湿庫の特徴は、とにかく静かなことです。防湿庫独特の機械音がほとんど感じられないので、場所を選ばずに設置することができます。5年間のメーカー保証つきなので、万が一の時も安心です。
【ドライボックスタイプ】初心者向け防湿庫おすすめ4選
次に、持ち運びが手軽にできるドライボックスタイプのおすすめ4選を紹介します。
ドライボックスNEOには、5.5L、9.5L、15Lの3種類の容量があります。5.5Lのサイズだと、一眼レフ1台・交換レンズ2~3本程度を収容することができます。手持ちの機材に合わせて選択するようにしましょう。
カメラバッグのような外観のドライボックス。軽量でそのまま持ち出せる手軽さが魅力です。サイズ展開はMサイズとLサイズの2種類で、Mサイズだと一眼レフ1台・交換レンズ1本を収容することができます。
ナカバヤシが販売している樹脂製のドライボックス。湿度計が搭載されているのが特徴で、最適な湿度で管理ができているのかひと目でわかるため安心です。湿度計には「DRY(乾燥)」「BEST(良い)」「WET(多湿)」と状態がすぐにわかる目盛りの表示があるので、誰でも扱いやすいのが魅力です。密閉機能も高いため、大切な機材の保管に適しています。
カメラ1台に交換レンズ2本程度が収納できる10Lのドライボックス。コンセントに挿すだけで繰り返し使える除湿ユニットが便利。除湿剤を買い換える手間やコストを省けるので経済的に使い続けられます。取手がついているので、持ち運びにも便利です。
人気サイトの売れ筋ランキングはこちら
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気売れ筋ランキングはこちらからご覧ください。
防湿庫でカメラを守ろう
防湿庫についてご紹介しましたが、いかがでしたか。防湿庫は、機材にとって大切なものです。お手持ちの機材やライフスタイルと合った最適な防湿庫を探してみてくださいね。
※価格は2021年1月時点のAmazonでのものです。