Nikon Z50の魅力を開発者にインタビュー、こだわりのポイントとは?
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がMoovooに還元されることがあります。
軽さにこだわったコンパクトなミラーレスカメラ「Z50」がNikon(ニコン)から2019年11月22日に発売されました。ニコン初のAPS-C搭載ミラーレスカメラとして、以前から注目されていた製品です。
今回は元家電量販店員YouTuber UZUMAXさんと一緒にニコン本社にお邪魔して、開発者の方々にミラーレスカメラ「Z50」の魅力をお聞きしました。
Z50の製品化へ向けたこだわりや、開発秘話にも注目です。
目次
開発者の方に、Z50の魅力をお聞きしました
今回、ニコンを代表してZ50の魅力を語ってくれる3名の開発者の方を紹介します。
写真左から、設計部の近さん、デザイン担当の淺野さん、企画部の寄田さん。一番右がインタビュアーのUZUMAXさんです。
ニコン「Z50」でどんな写真が撮れる?
まず気になるのが、「Z50を使うと、どんな写真が撮れるの?」という点です。そこで、作例を紹介します。
Z50で撮影した花の写真です。背景の絶妙なボケ感が立体感を生み出しながら、細部まで明瞭です。
企画部 寄田さん「解像感に注目してほしいです。花びら一枚一枚、エッジの部分まで細かく解像しています。」
海辺で撮影されたこちらの一枚からは、解像度の高さがよりわかりやすいです。
水しぶきの部分をズームすると、細かな水の粒も水面のきらめきも、逃すことなく写し出されていることがわかりますね。
インタビュアー UZUMAXさん「最近の写真は、色がハッキリしていて黒が沈んでいるコントラストの強い写真がトレンドですね。」
ニコンが作例として用意してくれた写真のなかで、コントラストを強調した写真がこちらです。
企画部 寄田さん「Z50ではコントラストを上げたときでも、色の締りが損なわれたり、歪みがでてしまったりしないように気をつけて作っています。」
「Z50」のこだわりを聞きました
Z50の開発者がこだわり抜いたポイントを聞きましたので、紹介します。
こだわり① 画質
Z50では、広角レンズと非球面レンズを使っているほか、2本のキットレンズによってシステムで画質を向上させる取り組みも行なっているとのこと。
インタビュアー UZUMAXさん「Z50で撮影した写真をYouTubeやインスタ(Instagram)に投稿したら、画質をほめられることが多かったです。」
こだわり② シャッター音
インタビュアー UZUMAXさん「シャッターを切ったときの音が気持ちいいですね。」
設計部 近さん「シャッター音へのこだわりは3つあって、1つは余分な音を発生させない。2つめが、耳障りな音を発生させない。3つめとして、発生した音が早く終わるように設計しています。」
シャッター音は、たとえばポートレート撮影などで、被写体の撮影モデルとの息を合わせるうえでも大切な要素です。Z50の開発者が「ユーザーの快適な撮影」のために力を注いできたことが伝わりました。
こだわり③ 動画撮影の性能
Z50は動画撮影時のオートフォーカス機能において、ピントや自動露出の追従性、画面のカクつきを抑えるといった点を重視して設計されています。
インタビュアー UZUMAXさん「撮影した映像はすごいなめらか。カクつきも本当にないです。」
小型軽量ボディのため、同じ姿勢で動画を撮り続けるのが苦しくなく、カメラがブレにくいところもポイントです。
こだわり④ ストラップ
Z50のストラップは、昔ながらのニコンファンを大切にしながらも、新しさを取り入れたデザインです。
Z6、Z7と同様のデザインではありますが、Z50のサイズ感に合わせてストラップ中央部を少し細くしているそうです。
スタイリッシュな黒をベースに、ニコンらしい黄色をアクセントにしています。カメラを首や肩にかけたときの見え方にもこだわってデザインされています。
こだわり⑤ 自撮りのしやすさ
ニコンZ50は、画像モニターを下に180度展開できるのも特徴です。
自撮りをする際は、片手で持って操作することを想定し、モニター画面とレンズが近いこと・画面全体が近いこと・目線の移動が自然になること、この3つをポイントに「下開き」モニターのデザインを設計しているとのこと。
従来のカメラのモニターは「横開き」が主流です。ただ、横開きだと目線を移動が大きく、違和感を強く感じる場合があります。一方、下開きモニターなら、目線の移動もラクで、自然に見えるのがメリットです。
Z50は「Z6」「Z7」と何が違う?
Z50は先代モデルとなる「Z6」や「Z7」とよく似たデザインです。機能面でも、Z6、Z7から引き継いでいる部分は多いです。
企画部 寄田さん「APS-Cセンサー搭載したZ50は、小型軽量を最大目標として、使いやすいカメラを目指して開発しました。」
Z6、Z7もミラーレスカメラならではの「小さくて軽い」ボディが人気を集めていましたが、Z50は、さらに小さく、軽く進化したのです。
UZUMAXさんお気に入りの「キビキビ動くオートフォーカス機能」について、設計部の近さんがこだわりを熱く語ってくれました。
設計部 近さん「良好なEVFの見え方、キレのよい画作りを達成するために、ピント精度にこだわっています。それと、今回キットレンズを2本用意しているんですけど、レンズ担当者とオートフォーカス担当者が入念に協議をして、小型軽量なのに、静かで速いです。レンズ周りの解像力も非常に高いものになっています。」
近さんの言葉からは、Z50への愛情、開発に携わった人々の苦労とこだわりが強く感じられますね。
小型軽量がうりのZ50は、標準レンズが約135g、バッテリーを含めた本体が約450g、合わせて約585g程度です。この軽さを実現できたのは、バッテリーも小型化したからこそ。
もし軽さだけを求めてバッテリーを小型軽量化すると、使用時間が短く、使い勝手が悪く感じる場合があります。しかし、Z50では利便性を損なわないレベルで小型軽量化することに成功し、使い勝手に配慮しながら、驚きのコンパクトさと軽量化を実現しました。
開発者が語る「Z50」の苦労とは?
開発の裏側には、数々の苦労もあったようです。デザイン担当の淺野さんが、知られざる苦労を語ってくれました。
デザイン担当 淺野さん「小型軽量で苦労したのは、操作系の配置ですね。本当はZ6、Z7の操作系をまるまる移植したかったんですけど(笑)ボディのサイズの制約もあって、その辺りは苦労しました。」
小さくても使いやすいカメラになるよう、苦労もありながら、工夫に工夫を重ねた末に完成したZ50。
操作系のボタンを、タッチパネル上の「タッチキー」に変更することで、右手側に操作系を集約しているのも工夫の1つです。片手でもラクに操作しやすくデザインされています。
また、Z6やZ7にあったグリップ上部のファンクションキーはZ50にも搭載されています。そのため、Z6、Z7でファンクションキーの便利さに気づいた方も違和感なく使いこなせることでしょう。
カメラ入門者にも試してほしい、ニコン「Z50」
写真はスマホで十分と考える人も少なくありませんが、スマホとはひと味違った世界を楽しめるのがニコンのZ50です。
企画部 寄田さん「これからカメラを始める方にぜひ使って欲しい。スマホからもう一歩先に進んで、カメラを使ったらどう撮れるの? と感じている方に、Z50を通してカメラの世界を知ってもらいたいです。」
こちらの記事もどうぞ
関連記事はこちら
カメラの記事はこちら
-
LINEの友達登録をお願いします!
LINE限定で、毎週の人気記事を配信します!
XでMoovooをフォロー!
Follow @moovoo_