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未来の飛行機は「藻」で空を飛ぶ? 微細藻類が国産エネルギーの可能性をひろげる

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ひょっとすると、エネルギー問題解決のヒントは、海の中にあるのかもしれない。北九州のJ-POWER若松研究所では、そんな未来を感じさせる「あるもの」が培養されている。

J-POWERの培養研究 (NEDO事業)

「微細藻類」(びさいそうるい)という名前を聞いたことはあるだろうか。

ワカメや昆布といった大型藻類と同じ「藻類」ではあるが、微細藻類はその名の通り、とても小さい。肉眼では識別困難な「藻類」のことをそう呼んでいる。

微細藻類は、陸上の植物と同じく光合成し、その過程で酸素が放出される。

地球上の表面積の70%は海だ。微細藻類は、海洋生物の食料として、また二酸化炭素を酸素に変換して、生き物の暮らしを支える重要な役割を担っている。

さらに微細藻類は、その種類によってさまざまな特性がある。

細胞内に油脂をため込む性質も持っていたり、たんぱく質やビタミンが豊富だったりするなど、可能性の宝庫と言えるのかもしれない。

「藻」で飛行機が飛ぶ理由

現在、微細藻類の活用方法として考えられているのは、主に以下の5つ。

1.バイオ燃料:石油代替燃料としての活用
2.水産飼料:魚粉の代わりになる水産養殖飼料としての活用
3.食糧:たんぱく質、ビタミン・ミネラルを含む。代替たんぱく質としての活用
4.環境浄化:金やパラジウムを吸着する性質を活かし、環境浄化に活用
5.色素:多様な色素を吸着する性質を活かし、食用色素や化粧品に応用

微細藻類は、バイオ燃料の研究開発においてとくに注目されている。
バイオ燃料ではトウモロコシやヒマワリなどが原料になる。しかしそれらは種をまいて実を結ぶサイクルに数か月の時間が必要だ。しかし、微細藻類は数日~数週間という速さで培養でき、効率の良い原料なのだ。

多くの企業が微細藻類を使用したバイオ燃料の研究開発を行う中で、エネルギーと環境の共生を目指すJ-POWERが注目しているのが、ソラリス株・ルナリス株と呼ばれる微細藻類。

J-POWERでは、この2つの微細藻類を利用したソラルナオイルをすでに開発している。

ソラリス株・ルナリス株は海水で培養できて、オイル蓄積量が他の微細藻類よりも多い。また、細胞膜の外側がガラス質で覆われているため、オイル抽出後の残渣を焼き物やガラス素材、インクなどへ利用することも期待されている。


さらに、培養環境の面でも特徴がある。微細藻類は一般的に暖かい場所の方が、早く育つと言われる。こうした中、ルナリス株は冬の時期でも培養が可能なのも魅力だ。ソラリス株とルナリス株を組み合わせることで1年を通して安定した培養ができるという。

J-POWERでは、海水で培養できる微細藻類をバイオ燃料として、安定供給を目指していく。

開発が進めば、SAF(サフ、Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)として、2050年までにジェット燃料に置きかえることも夢ではないとしている。

自動車は、電気や水素といった新エネルギーを採用し、既に商用レベルになっている。それに比べると、飛行機はまだ途上段階。J-POWERのソラルナオイルを活用した燃料が実現されれば、環境問題やエネルギー問題と直結する飛行機の燃料問題に大きく貢献するかもしれない。

微細藻類が化粧品業界のSDGsにも貢献

さらに、J-POWERが開発したソラルナオイルが、サキュレアクト株式会社によって、石けんとして実用化された。

化粧品類は、製造過程で多くの石油原料を必要とする。こうした石油製品に代わる原料として検討されているのがソラルナオイルだ。化粧品本体の原料としてだけでなく、容器をソラルナオイル由来のバイオマスプラスチックに変えることで、環境負荷を軽減させる計画もある。

サキュレアクトでは、サステナブルなスキンケアアイテムを開発している。その中で最初に生まれたのが、ソラルナオイル配合の石けん。

天然由来成分100%配合で肌にも環境にも優しい石けんになっている。

手作り石けん特有のきめ細かい泡で、洗い上がりもしっとりとした肌触りになるという。

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新たなジェット燃料から、使い心地の良い化粧品まで。微細藻類の研究が、未来の地球を変えるかもしれない。

購入はこちらから
https://www.makuake.com/project/circure_act_2/

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