【VALORANT】スカイの立ち回りは? 索敵・フラッシュをトッププレイヤーが解説
プロeスポーツチーム「思考行結」の「VALORANT」部門に所属しているA1tmaN(@A1tmaN4REAL)です。
今回は、Episode 1:Act 3で追加されたエージェント、「スカイ」についてお話していこうと思います。
実装された当時は使用率が低く、競技シーンでもあまり姿を見なかったスカイ。しかし、2月上旬から行われているRiotの公式大会「2021 VALORANT Champions Tour(VCT)」にて使用しているチームを見るようになりました。
なぜトップチームがスカイを採用するようになったのか、プロはどのようにスカイを使っているのか、解説していこうと思います。
目次
スカイはイニシエーターでサポートが得意!
まずはスカイの大まかな特徴から。前回のヨルの紹介記事でも説明したんですが、VALORANTにはエージェント毎に役割(得意な戦い方)があり、以下の4つに分かれています。
● コントローラー(敵部隊を分断し、戦況を変えやすい)
● イニシエーター(待ち伏せする敵を妨害し、攻撃のチャンスを切り開きやすい)
● センチネル(防御系アビリティーを持つ)
● デュエリスト(攻撃系のアビリティーを持つ)
スカイは「イニシエーター」として登場しました。味方を回復するスキルを持っていたり、索敵するスキルを持っていたり、視界を阻害するフラッシュ系のスキルを持っていたりと、自分自身が前に出て積極的に撃ち合うというよりは、味方をサポートするのが得意なエージェントです。
スカイのアビリティー解説
C:「リグロウス」 200クレジット(最大1回)
ゲージを使用して範囲内かつ遮蔽物に遮られていない味方のHPを最大100まで回復できます。
Cキーで構え、左クリック(発射)長押しで使用します。自身を回復することはできませんが、範囲内の味方を同時に回復できるため、最大4人を100までHPを回復することも可能です。
Q:「トレイルブレイザー」 250クレジット(最大1回)
一定時間、狼(タスマニアンタイガー)を出して操作できるようになります。
Qで構え、左クリックで狼を放ちます。狼の操作中は視界が狭まりますがジャンプも可能で、操作中に左クリックを押すと向いている方向に飛びつきます。飛びつきが当たった相手にスタン効果(移動速度低下、画面揺れ、射撃精度の低下、ADSができなくなる)と、30ダメージを与えます。アップデートにより、スタン効果の最大効果時間が3秒→4秒に伸びました。
狼にはHPがあり、100程ダメージを受けると破壊されます。
E:「ガイディングライト」 250クレジット(最大2回、ラウンド開始時に1つ補充)
炸裂時にプレイヤーの視界を奪う鳥を放ちます。
Eキーで構え、左クリックで発射。鳥が飛んでからもう一度Eキーを押すと鳥が炸裂し、閃光を見たプレイヤーの視界を奪います(敵味方問わず)。
発射時に左クリックを長押しすると、鳥がクロスヘアの方向へ飛んでいきます。敵の視界を奪えた場合は鳥の炸裂音が変わり、スカイが「見てないでしょ」などセリフを言います。この鳥もHPがあり、炸裂する前に破壊される場合もあります。
また、アップデートにより価格が上がりましたが、クールダウンを経てチャージされるようになりました。
X:アルティメットスキル「シーカー」(6ポイントで使用可能)
最も近い敵を追跡する「シーカー」を放ちます。
Xキーで構え、左クリックで発射します。シーカーに当たった敵はブラインド状態になり、視界と音の聞こえる範囲が狭くなります。
シーカーにもHPがあり、ダメージを受けると破壊されます。
アビリティを生かして「後方からサポート」が基本
スカイのアビリティーは回復、索敵、フラッシュが一通りそろっており、攻めでも守りでも活躍できる半面、器用貧乏なところもあり扱いが少し難しいエージェントとも言えます。
例えばリグロウスは強いように見えますが、自分は回復できないためスカイ自身の継戦能力は高くありません。トレイルブレイザーは索敵に使えますが、地面を歩かざるを得ないため、同じ索敵系のアビリティーを持つソーヴァのドローンより索敵能力は低いと言えます。
最も使い勝手が良いのはガイディングライトでしょうか。味方にもフラッシュを当ててしまいがちですが、自由度が高くどこにでも炸裂できるため、強力なフラッシュとしても使えます。また、炸裂が当たったか確認できるため索敵目的でも使えます。
使いづらさはあるものの、色々な場面で使えるアビリティーが多いので、前線で戦ってアビリティーを使う前に倒されてしまっては勿体無いです。よって、後方からアビリティで味方のサポートをするのがスカイの基本的な戦い方になります。
アビリティの使い時は?
では、プロの立ち回りからスカイの良さを引き出せる使い方をいくつか紹介します。
1)エリアを取りに行く時に鳥を使って索敵する
動画のように、エリア侵入の際に鳥(ガイディングライト)を先行させる使い方です。鳥で索敵しつつ、敵がいた場合は視界を奪えるため、敵としては前に出て勝負しづらくなるでしょう。
2)即炸裂のガイディングライトは不可避!
上の動画のように、鳥を出した瞬間に炸裂させれば相手も避ける時間がほとんどありません。自分や味方に当たらないよう工夫する必要はありますが、使いこなせればトップクラスのフラッシュ性能だと思います。
3)アルティメットと一緒にサイトに入る
スカイのアルティメットと同時にサイトに入ることで敵の注意を逸らし、一気に畳みかけます。ジェットやレイズなどスキルで一気に距離を縮められるエージェントがいると、動画のように相手の不意を突いてキルをすることもできます。
なぜ最近になって使用率が上がったのか
THESPIKE.GGより引用
最近になって競技シーンでも使用されるようになってきたとお話しましたが、結論としてはスカイが実装されてから公式大会まで期間が空いたことが要因だと思われます。
実装当時は研究も進んでおらず、大会での使用率は低かったのですが、VCT Stage1 Mastersでのスカイの使用率は日本で18.6%、同じく韓国では24.2%、ヨーロッパでは19.1%でした。
(ただ、デュエリストを好む傾向にある北アメリカのMastersでは使用率が0%になっていました)
そしてどこの国でも、バインドでの使用率が一番高いという結果でした。
競技シーンでどのように使われているか
THESPIKE.GGより引用
では競技シーンにおける立ち回りを、使用率の一番多かったバインドで見てみましょう。
改めて、スカイの特徴はトレイルブレイザーやガイディングライトでの索敵やフラッシュです。
トレイルブレイザーではソーヴァのドローンのように、BウインドウやA浴場など取りたいエリアに対して使うことで効果的に索敵ができます。角が多い狭い場所ではジャッジなどのショットガンが強いので、相手の持っている武器も確認するようにします。
ガイディングライトは局所的に使用することで、その場所に敵の有無をより正確に把握できます。例えばサイト内の敵の場所を把握したい時にサイト中央上空で鳥を炸裂させて反応があったとしても、「サイト内のどこかにいる」と大まかにしか把握できません。しかし、サイト奥でなどで炸裂させれば「サイトのこの場所にいる/いない」ことがわかります。
鳥を炸裂させる場所を絞ると敵の位置をより特定しやすくなるので、敵の場所把握のために使うのであれば、閉じた場所や角などで鳥を飛ばすと索敵の効率が上がります。(コスト的にも)手軽に使えるため、索敵のためにわざわざ大技を撃つリスクを減らせます。他のアビリティを然るべき時のために温存できる、というメリットもあるといわけです。
ブリーチのスタンとはどう違う?
もちろん、ガイディングライトは索敵ではなく純粋にフラッシュとして使えるアビリティでもあります。ただ、スカイをフラッシュ要員として使うのであれば、競合エージェントとしてブリーチの名前が挙がります。
スカイとブリーチの違いを見ながら、スカイ独自の強みを紹介します。
1)鳥は即炸裂させられる!
ブリーチのフラッシュは炸裂するまで少し時間があるので、反応速度が早い人や上級者はその間に後ろを向いて避けたりします。
ですがスカイのフラッシュは鳥を出した瞬間に炸裂させられるので、鳥を目視してから避けることはほぼ不可能です。
2)扱いが難しい半面、自由度が高い!
ブリーチのフラッシュは壁に向かって撃つため味方にも当たりづらく、連携面から見ても比較的簡単に扱うえます。反面、スモークや壁などの障害物があるとフラッシュが効かなくなります。
一方、スカイのフラッシュはスモークや障害物を越えて移動できますし、炸裂タイミングも自分で操作できるので基本的にどんな場所にもフラッシュを入れられます。とはいえ、鳥が壁に引っかかったり自分のフラッシュをくらってしまったりすることも多く、操作難易度は少し高め。慣れが必要です。
3)コストパフォーマンスが高い
ブリーチとスカイのフラッシュは両者とも最大3回まで購入できますが、コストが違います。ブリーチは1つ200クレジットですが、スカイは1つ100クレジットで、さらにラウンド開始時に1つ回復します。
実質、ブリーチがフラッシュを1つしか買えない状況でも、スカイはフラッシュを3つも使えてしまいます。
もちろん、ブリーチとスカイは他のアビリティーの特徴が異なるので一概に「スカイの方が強い!」とは言えませんが、フラッシュだけを比較すると、コスパ良く使えるスカイの強味だと言えます。
まとめ
プロシーンでは即炸裂するフラッシュを多用した撃ち合いが頻発します。
役割こそイニシエーターですが、フラッシュの強味を生かしてデュエリストのように使っている人もいるくらいです。役割に囚われない柔軟な発想で戦えるオペレーター、ということですね。
大会やこの記事を見て興味がわいた人は、ぜひ使ってみてください!
(C)2021 Riot Games, Inc. Used With Permission
【この記事を書いた人】
A1tmaN(プロeスポーツ選手)
こちらの記事もどうぞ
関連記事はこちら
ゲームの記事はこちら
-
LINEの友達登録をお願いします!
LINE限定で、毎週の人気記事を配信します!
XでMoovooをフォロー!
Follow @moovoo_