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日本でもいろいろなモビリティに乗りたい。乗れる可能性はあるのか、今の日本の問題点、海外の状況と今後の展開を、詳しい人に聞いていく【連載】未来のモビリティ。
第一回目の【電動キックボードはなぜ公道を走れない?日本の現状と展望を聞いてきた】の通り、電動キックボードは日本では原付バイクと同じ扱いになってしまう。まだまだ外国のように普及させるのは難しそうだ。
そんな中、「X-SCOOTER LOM」という日本でも合法に乗れる電動キックボードが登場した。開発したのは、日本の次世代モビリティメーカーglafit。
glafitは公道でも乗れる日本基準のモビリティを開発している。これまでにbouncyでも次世代ハイブリッドバイク「GFR-01」 を紹介したことがある。
「X-SCOOTER LOM」はそんなglafitの最新作。
クラウドファンディングサイト「Makuake」では目標金額400万円に対し1億5000万円以上の資金を集めた注目のプロダクトだ。(クラウドファンディングは終了している)
どうして日本で乗れる?
どうしてX-SCOOTER LOMは日本の公道で走ることができるのだろうか。原付バイクに必要な条件は、
・バックミラー
・方向指示器
・前照灯
・番号灯
・ナンバープレート
より詳しく条件をまとめたのはこちら
X-SCOOTER LOMはこれら全てをそろえているため、日本の保安基準を満たしている。
また、原付バイクはナンバー登録と自賠責保険への加入が必要になるが、それらの書類がまとめられた「スタートアップキット」が同梱されている。
さらにX-SCOOTER LOMはただ合法的に日本の公道を走れるだけではない。新しいモビリティにふさわしい機能性を備えているのだ。
階段を登るときは折りたたんで持ち運ぶことが可能だし、平坦な道では後輪をごろごろと転がして手軽に移動できる。
そして、一番の大きな特徴は快適な走行をアシストするアプリと、Panasonic社との共同実証実験によって誕生した新型バッテリー管理システム「BMS(Battery Management System)」が搭載されていることだ。
バッテリーに搭載されたBMSは学習機能を備えており、走行すればするほど学習を積み重ね、ユーザーの行動に合わせた航続距離や電池残量をアプリで正確に表示する。また、アプリでキーコードをシェアすれば友人や家族に貸し出すことができる。
開発秘話を聞いてみた
X-SCOOTER LOMについて、直接話を聞くため、glafitの鳴海禎造CEOのいるオフィスに向かった。
鳴海さん
「テーマは『いかに開発しないか』。
全ての機能を開発してしまうとコストが莫大になってしまうため、電動スクーターから椅子をマイナスするイメージで作りました。
また、日本の法律要件を満たす必要がありました。
例えば、ただミラーをつけるだけではなく、法律が定めたミラーの大きさなどの条件を満たす必要があります。
しっかりと法律を読み込んでその条件を製品に反映することが大切でした。」
鳴海さん
「未来のモビリティというと、自動運転やシェアリングサービスについて聞かれがちです。ですが、多様化時代の中でモビリティも多様化しています。
移動そのものを楽しくという感覚を大切に、自分で運転するアクティブな部分を残すのもまた一興です。
そういった楽しい乗り物をこれからも提供していきたいです。」
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徒歩、自転車、電車.....そんな普段の移動の選択肢に、電動キックボードが加わる日が近いのかもしれない。
glafitは、日本を代表する乗り物メーカーを目指しているという。彼らが次にどんな一手を出してくるのか楽しみだ。