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ブルーシートをリサイクルしたトートバッグ「BLUE SEED BAG」で熊本に復興の種を

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2016年4月、熊本・大分を中心に起きた大地震。家の瓦は崩れ、被災地の屋根はあっという間にブルーシートに覆われた。そのブルーシートを、ゴミになる前にリサイクルすることで制作されたトードバッグ「BLUE SEED BAG」が多くの注目を集めている。

熊本県内の様々な専門を持つクリエイターが集い設立された「BRIDGE KUMAMOTO」が始めた本プロジェクト。震災で傷ついた街と人々の暮らしを守ってくれたブルーシートだが、ブルーシートだらけの風景には悲しみもあった。そこで、熊本の震災の象徴ともなった使用済のブルーシートを回収し、「トートバッグ」に変えていくことで、悲しい景色を明るいものに変えていきたいという思いで始まったという。「BRIDGE KUMAMOTO」という名前には、被災地と熊本県内外の支援の架け橋になりたいという願いも込められている。売り上げの一部は被災地や復興支援団体に寄付されていく。

震災の象徴となった「悲しみの青」を「明るい青」へ


「BLUE SEED BAG」を考案したのは、「BRIDGE KUMAMOTO」の代表で、広告の制作などを行っているグラフィックデザイナーの佐藤かつあき氏。被災地の状況を把握するためドローンを使って上空から撮影を行った際、そのブルーシートの多さから、ブルーシートは熊本地震を象徴するものではないかと感じた同氏は、ネガティブなイメージがあるブルーシートをポジティブなイメージに変えて、被災地の支援につなげることができないかと考えたという。


「BLUE SEED BAG」の参考になったのは宮城県石巻市での大漁旗を再生するプロジェクト。東日本大震災の津波で流され、泥をかぶって汚れた大漁旗を洗ってきれいにし、帽子や髪留めなど、さまざまなグッズによみがえらせて販売されたこの取り組み同様、ブルーシートを使って、男女を問わず、幅広い年代の人たちに使ってもらえるトートバッグが考案された。

ブルーシートから始まる復興の種


制作にあたり、まず役場などに無数に捨てられているブルーシートを回収。「BRIDGE KUMAMOTO」のスタッフ、熊本県立大学のボランティアサークル、帯山小学校の小学生ボランティアなどが協力し合い、丁寧に洗浄作業を行う。


製造は大分県竹田市の竹田被服が担当。これにより、「BLUE SEED BAG」の売上の多くが、熊本・大分に落ちる仕組みができたという。生産管理は熊本のベンチャー企業「sitateru」。小ロットで服飾を作りたい人と、縫製工場をつなぐサービスで、熊本で注目されている企業の一つ。こうした数多くの人々の協力により、ブルーシートがトートバッグへと生まれ変わっていく。


多くの人を雨風から守ってきた使用済のブルーシートは、ひとえにブルーシートと言っても、青色が濃いものや、水色のもの、色あせているものといったように風合いが違い、一つ一つ異なる仕上がりになっている。また、裏地をつけて耐久性を高め、使い勝手のよさにもこだわっているという。


JR博多シティでは子どものボランティア体験として、ブルーシートの洗浄を手伝ってもらうイベントも開催されるなど、今も様々な活動が継続されている。ブルーシートをブルーシード(復興のたね)へ。被災地からブルーシートが無くなるまで、プロジェクトは続いていく。

BLUE SEED BAG

BRIDGE KUMAMOTO


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