使用しているスマホやPC、電化製品などを持って海外旅行に出かける際は、現地の電圧やコンセントプラグに気をつける必要があります。

日本は海外に比べてコンセントの電圧が低く、国内向けの電化製品を海外で使おうとすると故障するリスクがあるのです。

そこで役立つのが、滞在先のコンセントに挿して使える変圧器。海外の電圧に対応していないドライヤーやヘアアイロンでも、安全に使用できます。

この記事では変圧器や変換プラグの正しい選び方とおすすめ商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。

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変圧器はタイプがさまざま、海外旅行で役立つのはどれ？

海外旅行先で使用する変圧器とは、コンセントから供給されるAC電源（交流）の電圧を変換するための機器です。「トランス」とも呼ばれ、主に次のような種類があります。

• ダウントランス：海外の電源電圧を日本の電化製品の電圧に合わせるための変圧器（電圧を下げる）
• アップトランス：海外の電化製品を、日本の電源電圧に合わせるための変圧器（電圧を上げる）
• マルチトランス：電圧の上げ下げ両方ができる

日本の電源電圧は100Vですが、海外の電源電圧は国や地域により110～240Vと高く、アメリカやカナダでは120V、ヨーロッパの多くの国では230Vが一般的です。

スマホやPCのACアダプターは240Vまで対応している製品が多いものの、もし100Vにしか対応していない電化製品を海外に持っていくなら、滞在先の電圧を日本向けの製品に合わせるための電圧を下げる変圧器（ダウントランス）が必要です。

とくにドライヤーやヘアアイロンなどは、海外の電源電圧に対応していない場合があり、海外で給電すると故障や発火、感電のリスクが高まります。

海外旅行で役立つ変圧器の選び方

ここからは、海外旅行に持っていく変圧器の選び方を紹介します。

旅行先で使う電化製品の「スペック」をチェック

まずは、ガイドブックやインターネットで旅行先の電圧を確認しましょう。次に、滞在先で使う電化製品の対応電圧と消費電力を確認します。

対応電圧はV（ボルト）、消費電力はW（ワット）で表され、電化製品本体の側面や底面、あるいは取扱説明書、メーカー公式サイトなどに記載されています。この値によってどのような変圧器が必要になるかが決まります。

対応電圧「AC100～240V」の電化製品なら

対応電圧にAC100〜240Vと記載されている電化製品やACアダプターは全世界対応のため、基本的に変圧器は不要です（※オーストラリア・ガーナ・南アフリカの一部地域を除く）。

旅行先のコンセントに対応した変換プラグを用意すれば、そのまま使用できます。ただし注意が必要なのは、ACアダプターの電源ケーブルです。

例えば、 電源ケーブルに「125V/7A」といった表記がある場合は、125V以上の電圧に耐えられず、そのまま使用すると被覆部が解けたり、断線したりする可能性があります。

この場合、変圧器は必要ありませんが、高電圧対応の電源ケーブルが必要になります。

対応電圧「AC100V」の電化製品なら

対応電圧にAC100Vとだけ表記している電化製品は、海外旅行先では使えない場合があります。旅行先の電源電圧に対応した変圧器（ダウントランス）が必要です。

使用したい電化製品の「消費電力」に注目

電化製品に記載されている消費電力は、基本的にその製品が最大出力で動作したときの電力を示しています。これは「定格消費電力」とも呼ばれ、製品が安全に使用できる最大の出力電力を意味します。

ただし、電化製品は常に最大出力で動作しているわけではありません。使用状況や設定により、消費電力は変動します。例えば、ドライヤーなどの消費電力は、設定したモードによって大きく変わることがあるのです。

製品によっては強1,200W、中600Wといったように、出力ごとに消費電力が異なります。この場合は、最大時の電力を基準にしましょう。

変圧器のスペックを確認する

旅行先の電圧に対応した変圧器を選びます。ここでは日本製の電化製品を電圧の高い海外でも使うためのダウントランスについて解説します。

対応電圧をチェックする

変圧器の対応電圧とは、その変圧器が扱える電圧の範囲を指し、一般的には以下のように表記されます。

• 1次側入力電圧：変圧器に供給する電圧（AC120～240Vなど）
• 2次側出力電圧：変圧器から取り出す電圧（AC100V）

変圧器は入力電圧を出力電圧に変換するため、1次側が旅行先の電圧、2次側がAC100Vの変圧器を選びましょう。

定格容量をチェックする

変圧器の定格容量とは、出力可能な最大の電力を指し、使用する電化製品の定格消費電力に対応している必要があります。ただし、定格容量の安全マージンを考慮しなくてはいけません。

例えば、定格消費電力100Wの電化製品を使用するなら、定格容量120Wの変圧器を選びましょう。

なぜなら、電化製品が瞬間的に消費電力以上の電力を必要とする場合や、長時間の使用による発熱で変圧器の性能が低下する可能性があるためです。

具体的には、モーターを使用しない電化製品は消費電力の1.2倍、モーターを使用する電化製品は消費電力の2〜3倍が一般的な安全マージンとされています。

トランス式と電子式の違い

変圧器には主にトランス式と電子式の2種類があります。トランス式はシンプルな構造で、規定容量内の消費電力であれば、ほとんどの電化製品に使用できます。大きくて重いですが、安定した電力供給が可能です。

一方、電子式は電熱器具専用の変圧器です。消費電力の大きい電化製品にも対応し、軽くコンパクトなので携帯には便利です。ただし、精密機器や音響機器、温度調整機能付きの製品には使用できません。

ドライヤー専用をうたっている電子式変圧器でも、ナノケア・ナノイオンといったドライヤーには使用できないので注意が必要です。海外でドライヤーやヘアアイロンの機能をフルで使いたいなら、トランス式の変圧器をおすすめします。

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長期滞在などにおすすめの高機能変圧器

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