〈プロ監修〉コンデンサーマイク、おすすめ21選 ボーカル用やトーク配信など用途にあったものを
大きな音からかすかな音まで収音できる、高い感度を備えたマイクがコンデンサーマイク。音質の高さにこだわりたい方にも人気です。
ボーカル用マイクとして、またはトークやゲーム配信、レコーディングなど、さまざまな場面で活躍してくれます。かつては高額でしたが、今では1万円台で手に入る手頃なモデルも登場しています。
この記事では楽器や音響機器の専門店・福山楽器センター(広島県福山市)の猶崎恵太さん監修のもと、コンデンサーマイクの選び方とおすすめ商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
マイクは音の入り口にあたる部分。マイク性能が音声のクオリティに直結します。昨今ではレコーディング以外でもマイクの重要性は高まりつつあります。生配信やビデオ通話でも「音質が説得力を高める」とのお声も。芯があって安定した音は、自信を感じさせ、相手の安心感にもつながるはずです。動画配信やテレワークなどでは、こだわってほしいところです。
目次
まずはプロおすすめ、コンデンサーマイク9選
おすすめポイント
高域が強調されたサウンドで、声がこもりにくく、通りやすい音質特性となっています。
おすすめポイント
こちらもYCM01同様に、配信向けの音作りがされたマイクです。YCM01と異なる点は、オーディオインターフェイスを内蔵している点。USBケーブルを利用してパソコンと接続できます。
おすすめポイント
喋り用のマイクです。「配信用のマイクを使うと、声の通りはよいが、声が細く感じてしまう」と悩む人におすすめのマイクです。手頃な価格ではないものの、世界中のラジオ局で選ばれているだけあって、低価格なマイクではなかなか出せない豊かさやシッカリ感が声に感じられます。
おすすめポイント
某有名人が、配信で愛用していることで話題のマイクです。特徴的なデザインに目がいきがちですが、老舗マイクメーカーBlueの手がけるマイクで、音はキレイです。Blueのレコーディング向けラインアップとは少し違い、トーク向けに音作りされているのもポイント。指向性は単一指向性、無指向性、双指向性(前後)、ステレオ(左右)の4パターンに切り替え可能なため、複数人による配信にも対応できます。
おすすめポイント
ゲーミングユーザーなどにピッタリな単一指向性USBコンデンサーマイクです。マイクとしては珍しく、ミュートスイッチを本体に搭載。ボイスチャットや配信時に、ワンタッチでマイクの音声をカットできるので、一時的に声を拾ってほしくない場面などで便利です。配信用に積極的な音作りがされていて、こもりにくく通りやすさもポイント。従来モデルのAT2020USBPlusよりもさらに配信やボイスチャットに特化している点も特長です。
おすすめポイント
「低価格マイクの中ではイチオシ」と、以前サウンドエンジニアの方が高く評価していました。おすすめの用途は、歌配信やトーク配信など。両方したいという方で、明瞭感ある音をお求めならピッタリなマイクです。ハイ上がりのクリアーな音質特性で、宅録ビギナーの方が悩みがちな「こもり」が起きにくいのもポイントです。
おすすめポイント
当店一番人気のコンデンサーマイクです。日本の音響機器メーカー、audio-technicaによるサポートも安心。とても真面目で、色付け少ないサウンドです。用途としては、歌モノや楽器演奏の収録などにおすすめ。特徴的なサウンドでは無いものの、その分ミスマッチも起こりにくく、初めの1本としてもピッタリなマイクです。卓上で使うなら、ショックマウントと卓上ブームマイクスタンド(マイクロホンブームアーム)を用意しましょう。
おすすめポイント
ハンド型のマイクでありながら、AT2020と同等の16mmダイアフラムを搭載したコンデンサーマイクです。AT2020のようなクリアーな音質特性を追求しています。ハンドヘルド型で手持ち使用時のハンドリングノイズ対策も講じられていて、その結果、スタンド設置時の微振動系ノイズにも強い構造です。ポップガードは3層構造のグリルを標準搭載。オフマイク気味に利用するなら、別途ポップガードを設置する必要がありません。AT2020のほうが見栄えはありますが、AT2010はスリムでスタンド設置時も視界を遮りにくい仕様なのもポイント。WEB会議や配信などにも使いやすいマイクです。
おすすめポイント
USBマイクとしては珍しく、USB/XLRの両方に対応したダイナミック型マイクです。ダイナミックマイクの特性である、マイクに近づくと低域が強調される「近接効果」による独特のエッジの効いたボイスも作れます。集音範囲が適度に狭いものの、キーボードのタイピング音を拾いにくいメリットも。ゲーム実況やボイスチャットなどにもおすすめです。コンデンサーマイクよりも感度は控えめで、周囲からの余計な音を拾いにくいため、狙った音だけを収録しやすいのもポイント。ポップガードはマイク装着式のスポンジ型で、視界を遮りにくい仕様です。変換ケーブルを使えばiPhoneとも接続できます。
コンデンサーマイクとは? ダイナミックマイクとの違い
マイクには、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類あります。
コンデンサーマイクはダイナミックマイクと比べて、マイク本体に電源が必要で衝撃や湿気といった環境による影響に弱く、価格が高めなどのデメリットがあります。
一方、感度に優れ、繊細な音まで拾える点は魅力です。
周囲に雑音のある環境下では、ダイナミックマイクのほうが適していますが、静かな室内でのレコーディングやライブ配信にはコンデンサーマイクがぴったりです。
ポイント解説
コンデンサーマイクは、距離があっても音を拾いやすいのもメリット。反面、PCファンなどの環境音も拾いやすくなります。音質面で見ると、コンデンサーマイクは豊かでリッチな音質傾向にある一方で、場合によっては声がこもって聞こえやすくなる面もあります。ダイナミックマイクは感度が低めで、口とマイクの距離を15cm程で維持する必要があるものの、余計な環境音を拾いにくい点がメリットです。音質はリッチさに欠けますが、サッパリしていてこもりにくい傾向にあります。好みや使用環境によっては、コンデンサーマイクからダイナミックマイクに買い換える人もいるほどです。
コンデンサーマイクの選び方
コンデンサーマイクを選ぶうえで、注目したいポイントを紹介します。
音源との相性に注目
Photo by iStock
漠然と「音質のいいマイクがほしい」と思っても、何を録音するのかイメージできていないとマイク選びは進みません。
マイクには、低音をよく拾うものや、高い音が強調されて入るもの、全域にわたってフラットなものなど、個性があります。そこで、用途にあわせて最適なマイクを選ぶことが重要です。
高価格のコンデンサーマイクを使用しても、録音する音声(音源)の相性が悪いと、よい結果を生みにくくなります。
コンデンサーマイクは感度がよく、繊細に音を拾うのが特長。周波数特性も広く滑らかで、特にラージダイアフラムコンデンサーマイクは低域の豊かさが魅力です。
周波数特性グラフを参考にする
マイクを選ぶ際に、どの音程に適しているかが重要になります。そこで参考になるのがマイクの周波数特性グラフです。
横軸が周波数(音域)を表し、左は低音域で、右が高音域です。縦軸は相対感度(音量)で、上にいくほど感度がいいことを意味します。
上の表では、9KHzあたりに盛り上がりを見て取れます。9KHz付近の強さは、声の明瞭感・空気感が増しやすくなるポイントです。
ただし、人によっては摩擦音の一種である歯擦音(しさつおん)を含む部分でもあり、相性が分かれるので注意しましょう。
ポイント解説
配信やゲーム実況に特化したマイクもあります。配信向けのマイクは、声が通りやすいように積極的な音作りがされています。
用途にあった「指向性マイク」とは
Photo by iStock
指向性とは、マイクが集音する向きと範囲を指します。種類として、単一指向性・無指向性・双指向性があります。
「単一指向性(カーディオイド)」のマイクは、正面の音をメインに拾います。そのため、マイク背面の環境音や反響音を拾いにくいのがメリットです。
同じ単一指向性でも集音範囲の広さに違いがあり、広ければ音源が多少移動しても音量変化が生じにくい利点がある一方、余分な反響音や環境音を拾いやすくなります。
ほかに、全体的に音を拾う「無指向性」や、向かい合わせた双方向の音を拾う「双指向性」のマイクがあります。無指向性は環境音や大人数のトークを収録するのに便利で、双指向性のマイクは対談などに適しています。
ポイント解説
指向性に加えて、ステレオ・モノラルも要チェックです。ステレオマイクは音の響きをとらえるのに優れる一方で、声の収録では反響音などの余分な音を拾いやすいデメリットもあります。一般的に、ステレオマイクよりもモノラルマイクの方が響きを抑えることができます。とくに話し声の収録は、響きが多いと聞き取りづらくなります。複数人の音声を1本のマイクで拾う用途ではステレオマイクが便利ですが、一人だけならモノラルマイクを用いるのが基本です。
接続端子に注目
従来のコンデンサーマイクは3ピンのXLR端子が主流でしたが、現在ではUSBタイプのものも数多く登場しています。
マイクで拾った音をパソコンに入力させて編集を行う場合、XLRタイプはファンタム電源(+48V)に対応したオーディオインターフェイスが必要です。
一方で、USBタイプの多くのモデルはオーディオインターフェイスの機能を内蔵し、パソコンにそのまま接続して使えます。
音楽制作は音質や拡張性が求められるため、XLRタイプがおすすめです。USBタイプは便利ですが、簡易的なマイクと考えましょう。
音の拡張性を考える
XLRタイプのコンデンサーマイクなら、オーディオインターフェイスを自由に選べます。
マイクを複数使ったマルチレコーディングや、マイクプリアンプやアウトボードを入れた積極的な音作りも可能です。とはいえ、トータルのコストは高くなります。
USBタイプはオーディオインターフェイスを用意する必要がない分、扱いが手軽ですが、汎用性・拡張性に乏しく、音に変化を加えたい時にも機材の差し替えをすることができません。
簡単さと拡張性、どちらを重視するかを考えて、XLRタイプかUSBタイプかを選びましょう。
〈編集部PICK UP〉コンデンサーマイク、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるコンデンサーマイクの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。
ポイント解説
AT20シリーズとは全くの別物で、安易な表現ではありますがクリアーな音。かといって、派手さはなく原音に忠実です。AT4040は品質に対して価格が安いですね。納品データを録るならAT4040以上のマイクをおすすめします。
ポイント解説
ハンド型ですが、ダイナミックマイクよりも感度のよいエレクトレットコンデンサー型です。マイクを少し離しても、音声を拾いやすいのが魅力。AT2020等のコンデンサーマイクよりもスリムで、視界を遮りにくいのもよいですね。ちなみに、ECM-PCV80Uは音響機器で用いられるファンタム電源とは相性が悪く、オーディオインターフェイスへの接続が難しいマイクです。PCやゲーム機のステレオミニマイク入力に接続する簡易的な配信用マイクとして検討してください。
ポイント解説
AT2020と似た特性で、色付けの少ないナチュラルなサウンドにより、オールマイティに使いやすいマイクです。AT2020と比べて感度が若干高く、マイクプリアンプの増幅量が低いオーディオインターフェイスとの組合わせには、こちらのAT2035がおすすめです。ショックマウントが付属しているのもよいですね。コスパは高いといえます。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
重量 |
周波数特性 |
指向性 |
接続端子 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【監修者おすすめ】YAMAHA |
大胆な音作りがされたコンデンサーマイク |
幅55×高さ166mm |
400g |
30~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
【監修者おすすめ】YAMAHA USBマイクロフォン AG01 |
配信向けの音作りがされたマイク |
幅116×奥行118×高さ281mm |
1,200g |
30~20,000Hz |
単一指向性 |
USB Type-C |
|
【監修者おすすめ】RODE Broadcaster |
声に太さや豊かさがほしいなら |
幅50×奥行65×高さ167mm |
577g |
20~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
【監修者おすすめ】Blue Yeti X |
トーク配信にピッタリ、手軽に使えるUSBコンデンサーマイク |
110×122×289mm(スタンド装着時) |
1,280g(マイクのみ:519g) |
20~20,000Hz |
単一指向性、無指向性、双指向性、ステレオ |
USB |
|
【監修者おすすめ】audio-technica コンデンサーマイク AT2020USB-X |
ゲーム実況など、コンテンツクリエイターにピッタリ |
径52×高さ142mm |
約373g |
20~20,000Hz |
単一指向性 |
USB Type-C |
|
【監修者おすすめ】 LEWITT コンデンサーマイク LCT 240 PRO |
歌配信・トーク配信で明瞭感ある音を求めるなら |
幅52×奥行138×高さ36mm |
310g |
20~20,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
XLR |
|
【監修者おすすめ】 オーディオテクニカ バックエレクトレット・コンデンサーマイクロホン AT2020 |
真面目で、色付け少ないサウンドが特徴 |
最大径52×全長160mm |
345g |
20~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
【監修者おすすめ】 オーディオテクニカ バックエレクトレット・コンデンサー・マイクロホン AT2010 |
AT2020のようなクリアーな音質特性を追求した、ハンド型マイク |
最大径50×全長179mm |
233g |
40~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
【監修者おすすめ】 SHURE SHURE ポッドキャストマイクロホン MV7 |
USB/XLRの両方に対応 |
幅90.2×奥行153.6×高さ164.0mm |
550g |
50~16,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
XLR、USB |
|
audio-technica(オーディオテクニカ) AT4040 |
AT2000シリーズの上位モデル |
最大径53.4×全長170mm |
360g |
20~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
marantz Professional(マランツ プロフェッショナル) MPM1000 |
コスパ良し!スタジオ並みの品質を実現 |
約直径48×全長165mm |
約300g |
20~20,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
XLR |
|
SONY(ソニー) ECM-PCV80U |
USB接続でゲーム機やパソコンと簡単接続 |
マイク:約最大径43×全長160mm、スタンドベース:最大径約100×高さ120mm |
約360g(マイクコード、マイクホルダー、テーブルスタンド含む) |
80~15,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
marantz Professional(マランツ プロフェッショナル) Umpire |
コンパクトなデザイン、妥協しない品質 |
幅126×奥行139×高さ188mm |
400g |
80~15,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
USB |
|
M-AUDIO(エムオーディオ) Uber Mic |
4つの指向性で使うシーンを選ばない |
直径114×高さ274mm(スタンド付き) |
1,800g(マイク:700g、スタンド:1,000g) |
30~20,000Hz |
切替式(単一指向性、無指向性、双指向性、ステレオ) |
USB、ミニジャックプラグ(ステレオヘッドフォン出力) |
|
HP(ヒューレットパッカード) HyperX SoloCast MIS1X-XX-BK/G |
動画配信に適したモデル |
記載未確認 |
429.9g(マイク:261g、マイクスタンド:125g) |
20~20,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
USB |
|
TASCAM(タスカム)TM-80 |
声も楽器も幅広く、高音質で |
幅48×奥行48×高さ165mm |
300g(本体のみ) |
20~20,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
XLR |
|
marantz Professional(マランツ プロフェッショナル) Pod Pack 1J |
柔軟にポジションチェンジできるスタンド付き |
マイク:直径53×全長170mm、スタンド:全長400~700mm |
890g(マイク:270g、スタンド:620g) |
20~17,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
USB |
|
audio-technica(オーディオテクニカ) AT2035 |
ハイコストパフォーマンス、高い集音性 |
最大径52×全長171mm |
403g |
20~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR |
|
SONY(ソニー) C-80 |
音声や楽器演奏の収録に適した、単一指向性コンデンサーマイクロホン |
最大径40×全長158mm |
約215g |
20~20,000Hz |
単一指向性 |
XLR-3-12Cタイプ |
|
SENNHEISER(ゼンハイザー) MKE 600 |
鋭い指向性を持ったショットガンマイク |
直径20×長さ256mm |
128g(電池含まず) |
40~20,000Hz |
単一指向性(スーパーカーディオイド) |
XLR |
|
SENNHEISER(ゼンハイザー) e865-S |
ライブでも使えるコンデンサーマイク |
直径47×全長193mm |
311g |
40~20,000Hz |
単一指向性(カーディオイド) |
XLR |
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