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別荘もサブスクの時代に? 人気のSANU宿泊し感じた2本柱とは

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別荘ーー。この二文字には、お金持ちのみに許された特権的な響きがある。本宅以外にもう一軒の家を構えるなんて、かなり暮らしに余裕がないとできないからだ。しかし、それをサブスクで提供するサービスができ、会員枠が完売しているという。人気の秘密は何なのか? 宿泊レポートをお届けする。

月会費は5.5万円

サービス名は「SANU 2nd Home(サヌ セカンド ホーム)」。株式会社Sanu(本社・東京都中央区)が2021年11月から手がけている。

個人の場合、月会費は税込み5.5万円で、その他の初期費用はなし。基本の部屋だと、平日は追加料金なしで、週末(土・祝日・祝前日)は5500円を追加して泊まれる。4連泊まで可能で、1回の滞在あたり3300円の清掃費がかかる。

宿泊できる別荘は、長野の軽井沢や白樺湖、山梨の河口湖や山中湖など10拠点61室(2023年5月時点)がある。さらに順次、拠点も部屋数も増やしている。

Sanu社は「Live with nature.自然と共に生きる。」をミッションに掲げる。そのため、どこの別荘も緑豊かな場所にある。2泊3日で宿泊した北軽井沢も、そこにいるだけで癒される木々に囲まれた空間だった。

室内は天井高4mで開放感

そして、別荘自体も素敵だった。

北軽井沢ではキャビンと呼ぶ6棟が建っていたが、それぞれ程よく離れていた。滞在中、他のキャビンからの音が気になることはなかった。

天井高4mと開放感があり、テラス側の窓は実に大きい。普段暮らすマンションの一室から見える景色は、残念ながらコンクリートジャングル。それだけに、新緑がすぐ目の前に広がっているだけでも心が洗われた。

寝室には、セミダブルベッドが2台。大人2人・子ども2人までが、適度な人数だろう。このベッドと反対側にあるワークスペースの入口は、半円形の板で覆われている。「穴ぐら」感があり、何とも落ち着いた。

家の機能も充実

セカンド・ホームと称しているだけあり、家としての機能も充実していた。やはり嬉しいのは、アイランドキッチン。三口のIHコンロ付きで、広くて使いやすい。

オーブンレンジ、オーブントースターのほか、炊飯器もあった。フライパンやナベなどの調理器具、お皿やグラス類などの食器・カトラリー類も揃っていた。

醤油や料理酒、オリーブオイルなどの調味料があるのも嬉しい。あまり明かす機会がないが、筆者はドラマ「きのう何食べた?」ファン。めんつゆも基本調味料として置いて欲しいが、それは高望みというべきか。

ドラマのシロさんにならい、滞在中は大いにキッチンを活用した。

最終日の朝は、キノコ・野菜類をごま油で炒めた中華風オムレツを作ってみた。前日にも食したスープにソーセージを入れ、サラダと組み合わせると十分な朝食となった。

カーボンネガティブを実現

快適に過ごせるキャビンは、環境にも優しい。

洗面所横には、次のようにキャビンについての案内が出ていた。

1.東北釜石の樹齢50年のスギの木を活用
2.コンクリートを使わず、地球にやさしいキャビン
3.地形や風の流れを活かし、樹木や生態系に配慮した開発
4.自然エネルギーの活用と高い断熱性能のキャビン
5.釘や接着剤を極力使わず、50年後パーツに解体可能
6.収益の一部で植林を実施し、カーボンネガティブを実現

6に出てくる「カーボンネガティブ」とは、大気中に排出する温室効果ガスの量が、森林などに吸収される量よりも少ない状態を指す。プラマイゼロになる「カーボンニュートラル」は、ちょいちょい耳にするが、それよりもさらに上をいく。

地に足ついたサービスと企業理念の実践

別荘は維持管理が大変だ。SANUのサービスは、お任せにできるうえ、複数の拠点に行ける楽しさもある。

二拠点生活や地方移住の動きが示すように、都会生活者の一定数は自然を求めている。別荘サブスクは、そのニーズをうまくサービスにしている。さらに、Sanu社が提供する上で、本気で「自然と共に生きる」を目指している意味も大きい。案内に書かれた1~6を実現するのは、「言うは易く行うは難し」だ。

地に足ついたサービスとしっかりした企業理念の実践が、2本の大黒柱だと筆者は捉えた。

支持を集めている証拠として現在、個人の会員枠は完売。ウエイティング登録のみ可能となっている。

また、2023年4月に募集を開始した法人向けの一次枠も、1カ月経たずに埋まっている。秋から利用開始ができる2次枠の引き合いも好調だという。

SANUのキャビンはWi-Fi完備だ。筆者の経験からしても、仕事がはかどる。福利厚生の充実を考えている経営者の皆さん、導入を検討してみてもいいのでは。

CREDIT
Videographer/Writer/SNS :高野 真吾

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