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プラごみから美しい海を守りたい。バックパッカーと地元民がエコに取り組むフィリピンのカフェ【動画ライター】

こんにちは! 動画ライターのフィリピン下鳥です。

フィリピンといえば、生態系豊かな美しい海を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。でも世界の海に違わず、フィリピンの海でもプラスチックゴミによる深刻な環境汚染が進んでいます。

今回は紹介するのは、そんな環境汚染の解決にユニークなアプローチで取り組んでいる、田舎町の素敵なカフェ「Mango Tree EcoHostel」です。現地を訪れて、このカフェが開かれるまでのストーリーを取材してきました。

美しい海と自然を守るため地元の人々をサポートしたい

「Mango Tree EcoHostel」が立地するネグロス島の町ダーウィンは、フィリピン屈指のダイビングスポットとして知られています。その海の美しさに魅せられて、世界中からダイバーたちが何度も足を運ぶほど。

「Mango Tree EcoHostel」は、そんなダーウィンの海を愛する多国籍の4人によって発足されました。

発足メンバーの1人、ドイツ人でダイビングインストラクターのジュリアさんは、ダイバーだからこそ環境保全に強い情熱を持っていると語ります。

「フィリピンでは、多くの人々が抵抗意識を持たずにプラスチックゴミを捨ててしまっています。私たちの目標の1つは、プラスチック廃棄が環境にもたらす影響や、リサイクルなどの適切な処理方法を地元の人々に知ってもらうことです」(ジュリアさん)

そこで思いついたのが、すでに世界的な人気を持つこの町のダイビング産業を、プラごみなど環境問題の学習の機会と結びつけること。同時に、それが地元の人々に新たな雇用や収入をもたらす仕組みを目指しました。

その活動の場として作られたのが、この「Mango Tree EcoHostel」です。

フィリピンの伝統建築を採用したエコフレンドリーホステル

まず、「Mango Tree EcoHostel」の建物そのものが完全なエコフレンドリーになっています。

建築素材は竹、ココナッツの木・皮・葉といった、現地の天然素材を使用。元々エコフレンドリーであるフィリピンの伝統建築を採用し、地元の職人を雇用して建設されました。

風通しが良くてすごく涼しいし、一方で木の温かみも感じられる、素敵な空間になっています。なんだかちょっと秘密基地みたいな雰囲気もあってワクワクします!

さらに、飲食スペースの椅子や鉢植え、飾りなどはすべて、ジャンクショップから集めた廃棄物をリサイクルして手作りされています。

そして壁に使われているこちらは「Ecobricks」。Ecobricksとは、建材として使える、プラスチックゴミが詰まったペットボトルのこと。以前bouncyでも取り上げています。

ホステルの建設にあたり、地元の人々と協力して、1トンものプラスチックゴミから1500個のEcobricksを製作したのだそうです。

粘土と組み合わせて壁にしたり、テーブルの脚にも使ったりしています。こうして実際に使われている様子を目にすることで、訪問者がリサイクル意識を高める機会にもなりそうです。

旅行者と地元民が学び合う新たなコミュニティ

「Mango Tree EcoHostel」はこの場所を拠点に、海の清掃活動や地元学校での環境保護授業、地元の人々へのダイビング講習などを行ってきました。

ダイビングは費用負担も大きいため、外国人観光客には人気ですが、実は地元の人々にはなかなか機会がありません。

ジュリアさんは「自ら体験することで地元の海の美しさに開眼し、環境保全のモチベーションにつながります。また、技術を身につければダイビングセンターで職を得られる可能性も生まれます」と話します。

同時に、ダイビングや観光で訪れた旅行者には、手頃な価格で滞在できる宿泊施設を提供。さらに、環境活動にボランティアとして参加できるワークアウェイプログラムを実施してきました。

発足メンバーの1人、スペイン人で建築家のピラールさん。
「バックパッカーと地元の人々が、環境保全によってどんな利益を得られるかを一緒に学べる場所をつくり、1つのコミュニティの例として示したいのです」

同じく発足メンバーの1人、地元民のルーウィーさん。
「海外に行く機会のなかった私にとって、グローバルなメンバーとの活動は私の視野を大きく広げてくれました」

確かに、私たち外国人観光客は、フィリピンの豊かな自然を守りたいと思っても、 地元の人々とどんな風に協力し合えばいいのかわからなかったりしますし、 一方で地元の人々は環境保全の適切な方法を知らなかったりします。

そのお互いのニーズが合致する場所として、旅行者も地元民も気軽に利用できるホステルを用意するというのは、とても素敵なアイデアだと思いました。

・ ・ ・

精力的に活動を続けてきた「Mango Tree EcoHostel」ですが、パンデミックによって海外からの旅行者が居なくなり、ホステルの運営が困難な状況に陥ってしまいました。

それでも学び合いの場と地元民の支援を維持すべく、クラウドファンディングで資金を集め、プロジェクトをホステル運営からカフェ運営に切り替えて活動を続けています。

フィリピンの素敵な伝統建築の中で、ゼロ・ウェイストで作られた美味しいお料理がいただけます。

世界中をまた自由に行き来できるようになった際には、きっとたくさんの旅行者がこの場所を訪れるのではないでしょうか。

「Mango Tree EcoHostel」へは、Webサイトから寄付を行うことができます。

Mango Tree EcoHostel

Mango Tree EcoHostel

CREDIT
Videographer :フィリピン下鳥
Support :のだ ゆうた

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