テネシーウイスキーのおすすめ8選 銘柄と飲み方も紹介
世界中で製造されているウイスキー。その中でも特に有名なのがスコッチウイスキー(スコットランド)、アイリッシュウィスキー(アイルランド)、カナディアンウイスキー(カナダ)、アメリカンウイスキー(アメリカ)、ジャパニーズウイスキー(日本)の5つです。
本稿では、バーボンと並んでアメリカンウイスキーの代表ともいえるテネシーウイスキーについて紹介します。
目次
テネシーウイスキーとは?
テネシーウイスキーとは、アメリカ合衆国のテネシー州(State of Tennessee)で製造されたウイスキーです。
テネシー州の北は、バーボンの産地で有名なケンタッキー州で、この2つの州で製造されるアメリカンウイスキーは合計量の95%を占めています。バーボンのケンタッキー州とテネシーウイスキーのテネシー州こそ、アメリカの酒造りの中心なのです。
なお、テネシーウイスキーには定義が定まっており、バーボンと同様の条件に2つの追加条件を満たす必要があります。
- アメリカ合衆国内で製造されている
- 原料としてトウモロコシを51%以上使っている
- 蒸溜時に風味が飛ばないようアルコール度数を80%以下に抑え、瓶詰め時で40%以上をクリアする
- 内側を焦がしたオーク樽で2年以上熟成させる
- テネシー州で作られている
- テネシー州産のサトウカエデの炭で濾過するチャコール・メローイング製法を採用している
これらをクリアして作られたのが、今や世界中で手に入るテネシーウイスキーなのです。
テネシーウイスキーを生んだ歴史と風土
アメリカにおける酒造りは1770年代には既に始まっていましたが、酒造りは環境要因が大きい産業です。テネシーウイスキーが生まれたのは、テネシー州の地理的・環境がウイスキー作りに向いていたからだと言えます。
テネシー州のなだらかな平原は、原材料になるトウモロコシを大量生産でき、樽になるアメリカンホワイトオークやフィルターになるサトウカエデの原生林があり、豊かな水量と水質に恵まれています。
そして、テネシーウイスキーの開祖ともいうべき人物が現れました。それがジャスパー・ニュートン・"ジャック"・ダニエル氏です。
彼の蒸留所が、1866年にアメリカ発の政府公認蒸留所となり、また1904年には、ミズーリ州セントルイスで開催されたセントルイス万国博覧会で「ジャック・ダニエル」が金賞をとったことにより、高品質なスピリッツ(蒸留酒)であると広く世界に知られるに至ったのです。
そして、1910年に制定された禁酒法から最も早く復活したのも、ジャックダニエルの蒸留所です。その後も、テネシーウイスキーを代表する銘柄として世界中に広がっています。
テネシーウイスキーの選び方
テネシーウイスキーを選ぶのなら、カクテルにして飲みたいのか、それともウイスキーそのものを味わいたいのか最初に決めると良いでしょう。
初心者なら、熟年数が短いものから
あまりウイスキーを飲みなれていない初心者の方なら、まずは熟成年月の短いものを選べば、価格も安く入手しやすいです。
安いウイスキーでも、ウイスキーそのものの味を楽しむことが出来ますが、初心者の方にはまだ自分の中に基準がないでしょう。だから種類を飲んだほうが舌が肥えるのです。
慣れているなら、5年以上熟成されたものを
しかし既にウイスキーに慣れている人なら、5年以上の熟成をしたものや、シングルバレルのものがおすすめです。
熟成時間が長かったり、出来の良い樽のものはブランドの味が際立ちます。他に様々なウイスキーを飲んでいる人ほど、その違いを敏感に察知して楽しめます。十分に樽の香りが移ったウイスキーなどは、まるで大木を飲んでいるような気分になるものです。
熟成時間と価格は比例しますが、それだけの価値が十分にあるのがテネシーウイスキーなのです。
〈編集部PICK UP!〉おすすめのテネシーウイスキー8選
Moovoo編集部
ここからは、編集部おすすめのテネシーウイスキーを選びました。是非試してみてください。
日本で最も手に入れやすいテネシーウイスキーといえば、ジャックダニエルです。バーボンの代表的銘柄のひとつに数えられることもあるジャックダニエルですが、厳密にはテネシーウイスキーに分類されています。
その中でもブラックは最もオーソドックスな逸品で、最初の1本にふさわしいと言えるでしょう。
1972年には蒸留所がアメリカ合衆国国家歴史登録財に登録され、100年以上にわたって同じ製法を維持しています。
こちらは、ブラックのジャックダニエルに蜂蜜やナッツなどの風味を追加した銘柄です。蜂蜜の甘さが強調されているのでウイスキーは辛くて飲みづらい、という人におすすめです。
牛乳で割ったりアイスに垂らしたりと、乳製品と相性が良いです。
ジェントルマンジャックは、2度チャコール・メローイングフィルターを通した上位銘柄です。雑味が抜けてスムースな飲み口になっています。ジェントルマンの名前通り洗練されたジャックダニエルだと言えます。
ジャックダニエルには多くの種類がありますが、その全てが同じタイミングで仕込まれた、複数の樽の原酒を混ぜてボトリングしています。混ぜたほうが品質が平均化して安定するからです。
しかしこちらはシングルバレルの名前通り、特定の樽から取った原酒を使ったジャックダニエルです。しかも、ただのジャックダニエルではなく、特に出来の良いものだけを厳選しています。
やや値段は張りますが、ジャックダニエルらしさを追及した1本だと言えるでしょう。
ジョージディッケルも、テネシーウイスキーの代表的銘柄のひとつです。1870年にドイツ系移民のジョージ・A・ディッケル氏が創設した蒸留所で、一次閉鎖されていましたが1957年に復活しました。
ジャックダニエル以外のテネシーウイスキーを飲みたくなったら、是非こちらを試してみてください。大手酒造メーカーが取り扱っていないのでネット通販でしか手に入れられないでしょう。
長年にわたって熟成させたジョージディッケルです。味わいは深みを増しており、蜂蜜、バター、バニラの後味があります。トウモロコシなど原材料の配合比率は変わらないので、純粋に完成度が高まったテネシーウイスキーだと言えます。
こちらはハンドセレクテドバレルということで、シングルバレルのウイスキーです。樽ごとに出来上がりの味わいが異なり、同じテイストの樽はありません。クオリティが平均化されていない生のウイスキーが楽しめます。通常のジョージディッケルを飲んでからこちらを試しましょう。
最後に紹介するのは再びジャックダニエルに戻って、その最上位銘柄のひとつ、シナトラセレクトです。名前の通り、アメリカの有名ジャズ歌手フランク・シナトラの生誕100年を記念して発売されました。彼は生前、ジャックダニエルを愛飲しており、棺に納められたくらいです。
既に通常販売は終わっており、現在はプレミアム価格でしか入手できません。フランク・シナトラファンの方へのプレゼントには最適ですし、レアなので見つけたら手に入れておきましょう。
テネシーウイスキーのおすすめの飲み方
テネシーウイスキーの飲み方は自在です。ロックやストレートでお酒の味そのものを楽しむだけでなく、トニックウォーターで割ってハイボールにしたり、コーラで割ったりするのもおすすめです。
これは決して邪道ではありません。テネシーウイスキーメーカーの公式ホームページで、実際におすすめカクテルの作り方が公開されているくらいです。
またテネシーウイスキーの代表的銘柄、ジャックダニエルを愛飲している有名人の中には、コーラ割りで飲んでいると公言している人物もいるくらいなので、カクテルにしやすいウイスキーだと言えるでしょう。
もちろん、ストレートやロック、水割りでも楽しめるだけのクオリティがあるのは間違いありません。ウイスキーグラスと丸氷を用意してじっくり楽しんでみるのもよいでしょう。
▼ウイスキーに合うおつまみについては、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
以上、テネシーウイスキーを紹介してきましたが、日本において店で手に入るのはジャックダニエルだけです。他のものはネット通販でないと入手困難となっているので注意してください。
また、テネシー州の隣にあるケンタッキー州で作られているバーボンと飲み比べてみると違いが際立って面白いですよ。
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