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孤児院がココナッツビネガーを作るワケ。フィリピンの孤児救う驚きの自給自足システム【動画ライター】

こんにちは、海外ノマドワーカーのフィリピン下鳥です。

こちらはフィリピンの伝統食品の1つ、ココナッツビネガーです。ミネラルがとても豊富なココナッツの花の蜜からつくられています。

味はまず酸味が強く来て、後味に旨味がしっかり残る感じです。こちらではサラダのドレッシングなどによく使われています。

私の住んでいる街で販売されているこの「SUKA Ni LOLA」という銘柄は、無農薬・化学肥料なしのオーガニックなココナッツビネガーです。地元ならではの健康食品として親しまれていますが、なんと製造元は孤児院なんです。

今回はその孤児院で、製造の裏側を取材してきました!

まるで果樹園・動物園!驚きの自給自足システム

Bata ng Calabnugan」は、フィリピンのネグロス島に立地する孤児院です。貧困・育児放棄・死別など、さまざまな理由で保護者を失った女児たちが常時20名前後暮らしています。

※こちらの孤児院では、育児放棄や虐待の被害が男児よりも深刻になりやすい点から女児を保護しています。

まず目を見張るのが、とにかく広大な敷地! フィリピンの豊かな自然を生かし、緑に囲まれた開放的な遊び場が確保されています。

次に驚かされるのが、敷地内で栽培されている数え切れないほどの野菜や果物。

バナナ、パイナップル、マンゴー、パパイヤ、ドラゴンフルーツなど、南国でおなじみの果樹がズラーっと並ぶ光景は圧巻です。

畑では玉ねぎ、ナス、人参、キュウリ、オクラ、生姜など、季節に合わせて多種多様な野菜が栽培されています。

また、ここでは牛、豚、ヤギ、鶏、アヒルなど、家畜もたくさん飼育されています。もはやちょっとした果樹園・動物園のような雰囲気です。

独自に水を引いてつくった池では、なんと魚まで養殖しています。最近は養蜂箱を設置し、ハチミツ採取も始めたそうです。

子供たちの食卓には、こうして敷地内で生産された無農薬・化学肥料無しのオーガニック食品が並びます。こちらの孤児院では限りなく自給自足に近い生活が成り立っているようです。

子供たちの健康を維持するオーガニック食品

こちらの孤児院のソーシャルワーカーである、クレアさんにお話を伺いました。

ストリートチルドレンや児童労働が社会問題化しているフィリピンでは、孤児院の需要も高く、各地でたくさんの孤児院が運営されています。

しかしフィリピンでは福祉政策の予算が足りず、多くの孤児院の運営費は寄付で賄われています。NGO組織として運営しているこちらの孤児院も、政府からの援助はほとんど受けられていません。

しかし子供たちに十分な生活環境、食事、医療、教育を与えるためには、寄付だけで賄うことは非常に困難です。そこでこちらの孤児院では、経済面での負担を少しでも軽減するために、独自に自給自足システムの構築に取り組みました。

さらに、子供たちの健康を維持するうえでも、生産する食材はオーガニックであることにこだわっています。共同生活を送る孤児院では、一人が風邪を引くだけでも一気に感染が広がってしまう恐れがあります。

毎日オーガニックで栄養満点な食事をとり、さらに広々とした敷地でしっかり運動を行うことで、子供達の健康的な生活を維持しているそうです。

このような自給自足スタイルのなかで生まれたのが、冒頭に紹介したこのココナッツビネガーです。現在は地元のスーパーなどでも販売されていて、その売上も孤児院の運営費にあてられています。

ココナッツビネガーの他にも、オーガニックチョコレートやチョコクリームも製造・販売。美味しくて健康的なオーガニック食材の購入を通して、孤児院を気軽に支援することができます。

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クレアさんは、この孤児院では子供たちもスタッフもみんな、本当の家族として過ごすことを大切にしていると語ります。

そのため、食事も家事も遊びも勉強も、本当の家族のようにみんなで一緒に行っているそうです。

私は「孤児院」と聞くと、つい「恵まれない」「かわいそう」といった印象を持ってしまっていました。しかしここでは、広い敷地で豊かな自然に囲まれて、子供たちが元気に走り回っています。

毎日栄養満点のご飯をお腹いっぱい食べて、たくさんのお姉さん達・妹達に囲まれて過ごす彼女たちの眩しい笑顔に、なんだか自分の勝手な思い込みを正されるような気がしました。

政府の援助が行き届いていない現状は残念ですし、一見表に見えていない困難もきっとたくさんあると思いますが、孤児院を1つの家族として捉え直す新しい視点や、子供たちが伸び伸びと育っていける環境を考えるきっかけをもらえた気がします。

こちらの孤児院「Bata ng Calabnugan」へは、Webサイトからも寄付を行うことができます。

SUKA Ni LOLA

Bata ng Calabnugan

CREDIT
Videographer :フィリピン下鳥
Support :のだ ゆうた
SNS :にしまり

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