〈プロ解説〉天ぷら鍋、おすすめ16選 ホーロー製やガス火対応など仕様に注目
揚げ物を作るときに便利な天ぷら鍋。少量の調理にぴったりな小さいサイズや、油が飛び散りにくい油はねガード付きなど、商品ごとに工夫があります。鉄製・ホーロー製といった素材の違いもあり、どれを選ぶべきか迷いがちです。
そこでこの記事では、天ぷら鍋選びのポイント3つと人気商品について、家事アドバイザーで料理家でもある河野真希さんに解説していただきました。ぜひ参考にしてください。
まずはプロおすすめ、天ぷら鍋6選
おすすめポイント
老舗のホーローメーカーである富士ホーローの角型天ぷら鍋は、シンプルなデザインで見た目もうつくしいのが魅力。キッチンでの調理だけでなく、カセットコンロを使って食卓で串揚げパーティを楽しむといったシーンにもぴったりです。小ぶりではありますが、形がスクエアなので、角まで使えて、アスパラガスやエビフライといった長めの食材も揚げることができます。少ない油で揚げ物に十分な深さを確保でき、サクッとおいしく揚がります。温度計・バット・スノコ網といった付属品は、重ねてコンパクトに収納することが可能です。これひとつで手軽に調理ができるので、億劫だった揚げ物のハードルが下がるでしょう。
おすすめポイント
天ぷら鍋だけでなく、油切り網になる網皿と枠皿がセットになっています。鍋は2個あり、ひとつは天ぷら鍋として、もうひとつは、付属の枠皿と網皿をセットすることで油切りとして使えます。また、枠皿は反対にセットすれば、油はねガードとしても使えます。揚げ物が終わったら、油切りとして使っていた鍋をオイルポットにして、残った油をそのまま保存できます。もう一方の鍋本体を逆さに重ねて、コンパクトに収納できるのが魅力です。天ぷら鍋と別にオイルポットを用意する必要がなく、残った油の処理や保存といった揚げ物の面倒くささも軽減してくれます。14cmのミニサイズもあり、お弁当用など少量の揚げ物におすすめです。
おすすめポイント
オシャレ調理家電として人気のBRUNOと、老舗ホーローメーカーの富士ホーローがコラボした天ぷら鍋です。「グレージュ」と「ブルーグリーン」というくすみカラーの2色展開で、キッチンに置いたままでも素敵なデザイン。もちろん機能性も高く、ホーローならではの手入れのしやすさで、使用後の油も簡単に落とせます。内側は白色なので、油の色の変化や食材の揚がり具合もよくわかって便利。温度計と油はねガードがついているため、揚げ物が苦手な人でも安心して使えます。BRUNOには、そのほかにも鍋や保存容器、ケトルなど、富士ホーローとコラボした商品があります。天ぷら鍋とあわせて、シリーズで揃えるのもおすすめです。
おすすめポイント
銅製の天ぷら鍋は高価なものが多いですが、和平フレイズの純銅揚げ鍋は比較的手ごろな価格で購入できます。また、銅鍋は重たいものが多い中で、約660gと軽めで扱いやすいのもポイントです。熱伝導率と蓄熱性の高さにより、食材の中はしっとりジューシーに、外はサクッと軽やかに揚がるのが魅力です。すぐに油が温まり、その温度が保たれやすいので、料理の時短や光熱費の節約にもつながります。なお、この商品はガス火専用で、 IHコンロでは使用できないので注意してください。
おすすめポイント
金属加工で有名な、新潟県の燕三条でつくられた商品です。日本製ながらも、手ごろな価格で購入できるのがうれしいところ。温度計と油切り用の網もついていて便利です。素材は鉄で、熱伝導率が高いため、油の温度をすばやく適温まで上げられます。鉄製品はサビを防ぐために、使い始める前や調理後に手入れが必要なものもありますが、この商品はシリコーン樹脂塗装がされているため、特別なことをする必要がありません。汚れ落ちもよく、使いやすいでしょう。また、注ぎ口が幅広のため、天ぷら鍋からオイルポットに油を移すときに、こぼれたり垂れたりしにくく、ストレスフリーで使えます。
おすすめポイント
軽くて洗いやすいといった扱いやすさにプラスして、揚げ上がりのよさを求めるなら、郷技(ごうぎ)ステンレス製天ぷら鍋がおすすめです。ステンレス製は軽くて、特別な手入れがいらないところが魅力。光沢のあるステンレスなので、揚げ油の中もよく見えて、揚げ上がりのタイミングや油の汚れも見逃しません。どんなキッチンにもなじみやすいデザインです。付属品は油切り用の網のみなので、シンプルな天ぷら鍋がほしいという人にも向いています。
天ぷら鍋の選び方、Q&A
天ぷら鍋の選び方について、Q&A形式で3つ紹介します。
Q1、「天ぷら鍋の素材」は、何に注目して選ぶべきですか?
河野 真希さん
天ぷら鍋に使われる素材には、銅・鉄・ステンレス・アルミ・ホーローなどがあります。揚げ物を上手に作るには、食材を入れて温度が下がっても、油の温度がすばやく上がり、すぐ適温に戻ることがポイント。つまり、熱伝導率と蓄熱性が高い素材ほど、天ぷら鍋に向いています。
素材 |
メリット |
デメリット |
---|---|---|
銅 |
熱伝導率・蓄熱性に優れる |
高価で手入れに手間がかかるため、業務用として使われることが多い |
鉄 |
熱伝導率・蓄熱性に優れる |
サビやすい |
ステンレス |
鉄よりも軽く、サビにくくて扱いやすい |
熱伝導率がやや劣るため、油が温まるまでに時間がかかる |
アルミ |
ステンレスよりさらに軽い |
蓄熱性が劣るため、大量の揚げ物には不向き |
ホーロー |
ニオイや汚れがつきにくく、油汚れが落ちやすい。蓄熱性も高い |
重い鍋が多く、落としたりぶつけたりすると、傷がついて表面のガラス質がはがれることがある |
銅やアルミの天ぷら鍋は、IHクッキングヒーターでは使えない場合があります。家庭のコンロがIHの場合は、IH対応の製品か必ず確認してから購入しましょう。
河野 真希さん
天ぷら鍋の素材には、それぞれメリット・デメリットがあります。プロの揚げ上がりを求めるなら銅、扱いやすさで選ぶならステンレスかアルミ、見た目の良さで選ぶならホーローなど、自分の求める条件は何か考えてから選びましょう。
Q2、「大きさや形」を選ぶ際に、大切なポイントはありますか?
河野 真希さん
天ぷら鍋の大きさは、家族の人数や一度に揚げる量で選びましょう。大きすぎても使いにくく、油も多く必要となります。
一人暮らしやお弁当用なら直径16〜20cm程度、一度にたくさんの揚げ物をするなら20cm以上の天ぷら鍋がおすすめです。また、深さと厚みがある天ぷら鍋のほうが温度を保ちやすく、上手く揚げることができます。
深さがあると、食材全体が油につかるため、揚げムラも少なく、カラッと揚がります。周囲に油がはねにくいというメリットも。
形は、丸型とスクエア型の2種類があります。丸型よりもスクエア型のほうが角まで広く使えるため、一度に多くの食材を効率よく揚げられます。エビフライや春巻きといった細長いものも揚げやすく便利です。
Q3、「上手に調理しやすい」天ぷら鍋はありますか?
河野 真希さん
天ぷら鍋の中には、温度計やフタ、油はねガードといった付属品がついている商品もあります。
上手に揚げるコツは、食材を適切な温度で揚げることと、揚げているあいだの温度をできるだけ一定に保つことにあります。
コンロに温度調節機能がついていれば温度計は不要ですが、ついていない場合は温度計付きの天ぷら鍋を選ぶと、温度管理がしやすくなり、揚げ物の失敗も少なくなります。
また、フタが油切り用のバットとして使えるものだと、収納もコンパクトになって便利です。フタをすることで、天ぷら鍋自体がオイルポットになる商品もあります。
さらに、揚げ物の油はねが怖い場合には、油はねガードのついたものが安心です。コンロ周りが汚れにくくなるというメリットもあります。
河野 真希さん
複数の機能を兼ねた商品を選ぶと、収納しやすく、準備や後片付けの負担も軽くなるでしょう。
〈編集部PICK UP〉天ぷら鍋、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数ある天ぷら鍋の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
重さ |
本体材質 |
対応熱源 |
容量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【筆者おすすめ】富士ホーロー(Fuji Horo) 角型天ぷら鍋 TP-20K.W |
長めの食材も揚げやすい角型 |
幅25×奥行14.5×高さ9cm |
1.02kg(小箱入り) |
ホーロー用鋼板(表面加工/ホーロー) |
IH、ガス火など |
1.8L、適正油量/約600g |
|
【筆者おすすめ】アーネスト(Arnest) 取っ手も場所を取らない 油ターン(ユウターン)20cm A-76940 |
揚げ鍋がそのままオイルポットとして使える |
約幅24×奥行20×高さ10.5cm(鍋1個ハンドル含む)、深さ7cm |
約430g |
ステンレス鋼 |
IH、ガス火など |
満水/約2.1L、適正油量/1.0L |
|
【筆者おすすめ】BRUNO ホーロー天ぷら鍋 20cm BHK283 |
インテリアになじむおしゃれなデザイン |
幅27×奥行22×高さ10.5(底の厚さ0.1)cm(油はねガード含む) |
約975g(油はねガード含む) |
ホーロー用鋼板(表面加工/ホーロー) |
IH、ガス火など |
満水/2L |
|
【筆者おすすめ】和平フレイズ(Wahei freiz) 千歳 純銅 揚げ鍋20cm CS-026 |
火の通りにムラが出にくい銅製 |
幅27×奥行20.4×高さ9.7cm |
約660g |
純銅(内面/錫メッキ) |
ガス火専用 |
満水/約2.3L |
|
【筆者おすすめ】パール金属(PEARL METAL) 鉄製注ぎやすい温度計付天ぷら鍋20cm HB-1892 |
幅広の注ぎ口で液だれしにくい |
約幅30×奥行21×高さ11.5(底の厚さ0.12)cm |
約895g |
鉄(表面加工/シリコーン樹脂塗装) |
IH、ガス火など |
満水/2.6L |
|
【筆者おすすめ】ヨシカワ(Yoshikawa) 郷技 ステンレス製天ぷら鍋20cm YJ2437 |
揚げたものを置ける網付きで便利 |
幅24.8×長さ20.5×高さ7.7cm |
約524g |
ステンレス鋼 |
IH、ガス火など |
満水/約1.8L、適正/約700ml |
|
日立(HITACHI) 天ぷら鍋 HT-N50 |
ファミリーにおすすめのサイズ |
幅23×奥行30×高さ15cm、内径22cm |
1.09kg |
鋳鉄 |
IH |
満水/3.1L、油量/200~800g |
|
ヨシカワ(Yoshikawa) あげた亭 天ぷら鍋20cm 温度計付 SH9257 |
目安温度が分かり、料理の失敗を減らせる |
幅30.2×長さ20.6×高さ11(鍋高さ8)cm |
約730g |
鉄(シリコーン焼付塗装) |
IH、ガス火など |
満水/2.4L、適正/上線1,200g・下線830g |
|
パール金属(PEARL METAL) 揚げクック 鉄製段付両手天ぷら鍋25cm HB-1375 |
油はねを少なくするフチの高い段付仕様 |
約幅36×奥行25.5×高さ10cm |
約673g |
鉄(シリコーン樹脂塗装) |
IH、ガス火など |
満水/3.7L |
|
和平フレイズ(Wahei freiz) ポコフリット IH対応角型揚げ鍋(アミ付き)RB-2700 |
使いやすいスリムなシルエット |
約24×14.3×9cm |
約630g |
鉄(シリコーン樹脂塗装) |
IH、ガス火 |
満水/約1.9L、適正油量/760g |
|
Panasonic(パナソニック) IHクッキングヒーター用 天ぷら鍋 KZ-T3S |
油切り網付属のIH用アイテム |
内径22.1×深さ8.3cm、底直径14cm |
850g |
ステンレス鋼 |
IH |
油量/200~800g |
|
遠藤商事 銅 揚鍋 33cm AAG-08 |
適切な油の温度を保ちやすい銅製鍋 |
33×深さ8cm |
2.4kg |
銅 |
ガス火 |
5.4L |
|
高木金属工業(Takagi Metal) ホーロー天ぷら鍋 角型 HT-KBW |
取り回しやすい角型形状 |
幅28.3×奥行き16.1×高さ8.7cm |
770g |
ホーロー用鋼板(表面加工/ホーロー) |
IH、ガス火 |
満水/2.3L、最大油量/1L |
|
パール金属(PEARL METAL) オンリーワン・ステージ 温度計付両手天ぷら鍋20cm HB-6150 |
温度計がセットのコンパクトタイプ |
約幅29×奥行21×高さ10.5cm、深さ約8cm |
約720g |
鉄(表面加工/シリコーン樹脂塗装) |
IH、ガス火など |
満水/2.4L |
|
和平フレイズ(Wahei freiz) 燕三条いいもの小路 鉄製蓋付天ぷら鍋20cm TM-9467 |
揚げ網兼用のフタ付き天ぷら鍋 |
約幅28.7×奥行22.8×高さ13.2cm(フタ・ハンドル含む) |
約1.333kg |
鉄(シリコーン塗装) |
IH、ガス火 |
満水/約2.2L、適正油量/1,000g |
|
ヒロショウ(Hirosho) プチオーバル 揚げ鍋 POA-001 |
少ない油で揚げられる楕円形 |
全長17×24×8cm |
約500g |
鉄(シリコーン焼付樹脂) |
IH、ガス火など |
満水/1.5L、適正油量/約550g |
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