
【プロ監修】おすすめの鍋11選!両手鍋や片手鍋の選び方解説
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がMoovooに還元されることがあります。
料理に欠かせない調理器具の鍋は、違った形や大きさ、素材のものを数種類持っておくと、料理によって使い分けることができてスムーズに調理できます。
この記事では、料理研究家・栄養士として活躍する阪下 千恵さんに監修していただき、鍋の選び方やおすすめの商品を両手鍋と片手鍋に分けてご紹介します。
使いやすい鍋を選ぶには?

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鍋には形や素材、大きさの異なるたくさんの種類があります。どんな鍋がどんな料理に適しているのか、使いやすい鍋を選ぶポイントを見ていきましょう。
選び方①|両手鍋と片手鍋を使い分ける
鍋は主に取っ手が両サイドに付いている両手鍋と、ひとつだけ付いている片手鍋があります。両者はそれぞれ使い勝手が大きく違います。
両手鍋はたくさん作るときに
両手鍋は比較的容量が大きいものが多く、量を多く作るときや、ボリュームがあって重くなる料理に使います。カレーや煮物などの煮込み料理はかき混ぜて作るため、大きさに余裕がある両手鍋を選ぶと良いでしょう。両手で持てるので、重くても楽に動かせます。
片手鍋は盛り付けが楽
片手鍋は容量が小さいものが多く、少しの量を調理する時に便利です。片手で鍋を動かせるので、器への盛り付けもスムーズにできます。毎食ごとに作る味噌汁、牛乳などを温めたい時にはサイズが小さい片手鍋なら使い勝手が良いですね。逆に中に食材をたくさん入れてしまうと片手で持つのが大変なので注意してください。

阪下さんのおすすめポイント
私は日常の料理では、実はほとんど片手鍋のみで料理しています。16cmと18cmを1個ずつ使いやすい場所にセットしたら、4人家族の材料をゆでる、汁物・煮物・ちょっと多めのシチューまで、ほとんどこの2つの片手鍋でOK。片手で持ちながら盛り付ける、ゆでこぼす、保存容器に移すなど手軽にできるのは片手鍋ならではです。
選び方②|鍋の素材をチェック

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次に鍋に使われる素材の特徴を紹介します。
ステンレスならさびにくい
ステンレス製は、さびにくく強度があって変形しにくい性質があります。保温性にも優れているので煮込み料理などにぴったり。アルミ製に比べると熱伝導率が低いので、調理時間が長くなりやすいことや、焦げ付きやすいのが難点です。
アルミは火の通りが早い
アルミ製は軽くて扱いやすく、熱伝導率が高いので火の通りが早いのが特徴です。
汁物、おでんや煮物をたくさん作るときには、軽いアルミ製の鍋が使いやすいです。ただし酸やアルカリに弱く、長時間にわたり料理を入れっぱなしにておくと鍋が傷むことがあります。
鉄はじっくり煮込むのに便利
鉄製の鍋は耐熱性が高く、熱しにくく冷めにくいのが特徴です。食材にゆっくりと熱を伝えられるので、じっくり煮込みたい料理や、素材の水分で調理をする無水調理に適しています。また、頑丈で長い期間愛用できます。重量があるので力の弱い方には扱いにくい点が要注意です。
ホーローは匂いがつきにくい
ホーロー鍋は、金属製の鍋の表面にガラスを焼き付けてコーティングした鍋です。匂いがつきにくく酸性に強いので、ジャム作りなどに適しています。表面がつるつるした滑らかなものと、ざらざらしたマットなものがあります。
内側の鍋の素材には鋳物と鋼板の2種類があります。鋳物は鉄を溶かして鋳型に流し込んだもので、ゆっくりと加熱でき保温性が高いので煮込み料理などに向いています。鋼板は鋼の板を加工したもので、熱伝導率が高いため牛乳やスープを温めるのに適しています。

阪下さんのアドバイス
選ぶ時は、素材の特徴をつかんでから、重さとサイズもチェック。求める機能以上の高級なオーバースペックのものを買ってしまうと、重くて洗うことや元の場所にしまうといった作業が大変になることも。また、小さくて軽いタイプの片手鍋は、温度センサー付きのガスコンロ上などで安定せず、食材の入った熱い鍋が倒れる、こぼれるなどの危険もあるため、安全性も必ずチェックしましょう。揚げ物OKの鍋でも、小さい鍋は、ガス台の上で鍋を支える五徳(ごとく)の上で安定しないので、使わないよう注意喚起されている場合もあります。
選び方③|蓋にも種類がある
鍋には購入時に蓋が付いているもの、付いていないものがあります。
鍋に蓋をすれば早くお湯が沸き、食材に火が通りやすくなるなど調理が便利になります。鍋の蓋にも種類があり、ガラス製の中身が見えるタイプなら、蓋をしたまま食材の様子や沸騰具合を確認できます。蓋を開けずに火加減を確認・調整できるので、特に料理初心者の方は安心して使えます。
鍋と同じ素材の蓋は、デザインがおしゃれなものや、鉄やステンレスなどの重さがある素材で蒸気口のないものなら、ぴったりと隙間なく閉じられて無水調理に適しているものもあります。
こちらの記事で無水調理に適した鍋を紹介しています。ご参考にしてください。
選び方④|お手入れのしやすさ

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鍋のお手入れ方法や、洗いやすさも確認しておきたいポイントです。
鉄の鍋は丈夫なので、天然素材のたわしならゴシゴシと洗うことができますが、ホーロー鍋は表面のガラスが傷まないよう柔らかいスポンジで優しく洗うのがおすすめ。
焦げ付きを落とすにはステンレス製なら重曹が向いていますが、アルミ製はアルカリ性に弱いので重曹は使えないなど、素材によってお手入れ方法が異なります。フッ素加工やテフロン加工なら焦げ付きを防ぎ、手間を省けます。
それぞれの鍋に合ったお手入れを続けられるかも、考えに入れておくとよいでしょう。

阪下さんのアドバイス
鍋のメーカーによって、特殊な加工を施してあることや材質に特徴がある場合も多いため、鍋を購入したら少し面倒でも、必ず最初に取扱説明書を熟読しましょう。特に、耐熱温度・使える熱源・お手入れ方法などはしっかりと読む必要があります。オーブンにも使える鍋は、蓋の耐熱温度も確認してください。説明書をなくしてしまって心配だったら、メーカーサイトにほとんどの場合細かく記載されていることが多いので、チェックしてみましょう。
監修者 阪下 千恵さんが選ぶ、おすすめの鍋3選
編集部より)この章の商品は2021年10月に選定いただきました。

阪下さんのおすすめポイント
人気の取っ手が取れる鍋・フライパンセット。フライパンと一緒に鍋までスタッキングも出来て収納力も抜群です。鍋のサイズは一番万能な18cm片手鍋。もちろん、鍋・取っ手・蓋は単品でも購入できるので、傷んだ際の買い替えも無駄がありません。こびりつきにくく、ガス・IH両方使え、お手入れが簡単といった機能性はもちろん、丈夫でしっかりとした作りも魅力です。高級感のある見た目も特徴で、色はキッチンのテーマカラーによって2色から選べます。

阪下さんのおすすめポイント
ホーロー鍋はジャムを作ったり、中身の色を確かめながら煮たいものを作るときなど一つ持っているととても便利。高級な重いブランド鍋も良いのですが、軽くて扱いが楽で、値段も手ごろなものなら気軽に使い始められます。16~22cm程度のサイズから、家族の人数、作りたいものの量に応じて選んでみてください。パール金属の片手鍋は私も愛用していますが、ホーロータイプに限らず、値段も手ごろなのに、程よい重さと安定感、実用性を兼ね備えているので日常使いにぴったりです。

阪下さんのおすすめポイント
パール金属の内側がコーティングされたタイプの片手鍋は私も長年愛用しています。焦げ付く心配がないので、予熱・油なしでも煮物の材料を炒める、食材を軽く焼いてから煮るなどの調理もでき、失敗なく料理が仕上がります。
編集部おすすめ人気商品【両手鍋】4選
まずは両手鍋の人気商品を4つ紹介します。煮込み料理やたくさんの量を作りたい時にぴったりな鍋です。
内面・外面共にマーブル加工が施されているので、使いやすさと耐久性は抜群。金属ヘラも使えます。ガラス蓋付きで3,000円台と低価格なので、購入の予算が余れば別サイズでもう1つ購入しても良いでしょう。リーズナブルで万能な鍋をお探しの方におすすめです。
余分な水を加えず、素材から出る水分で調理する無加水鍋です。密閉性に優れ栄養分やうまみを逃しません。熱伝導率が高く中火以下で調理できるため、省エネ&時短を叶えます。セラミックコーティングが施され、汚れがさっと落ちてお手入れが楽なのもうれしいポイント。
ストウブは蓋の裏にある小さな突起が特徴です。加熱中に食材から出たうまみを含んだ水蒸気が、突起をつたって食材に降り注ぎ、おいしい料理に仕上がります。鍋はホーロー加工が施され、長時間調理しても臭い移りしません。耐熱性があり、ガス火・IH・オーブン(250°まで)とオール熱源に対応します。
ラウンド型20cmは、毎日の汁物にもメインの煮物にも使いやすい万能サイズです。サイズが豊富に展開されているので、自分が欲しい鍋のサイズを手にすることができるでしょう。見た目が可愛いので、そのまま食卓に鍋を並べてもセンスの良さを感じられる鍋です。
カレー・シチューを調理しやすい深型鍋です。一般的な両手鍋より少し深いくらいで、煮物やスープ、パスタを茹でる際にも使えるオールマイティな形です。
編集部おすすめ人気商品【片手鍋】4選
片手鍋のおすすめ商品を4つ紹介します。手軽に扱いやすい鍋をお探しの方や、少量の料理を作りたい時にぴったりです。
和食の料理人が今尚愛用する雪平鍋。ちょっとした煮物・炊きものをするときに重宝します。熱伝導の良いアルミ製で、お湯を沸かすのにも最適です。鍋の縁には、一気に注げる広めの注ぎ口と、細かく注げる「からす口」があり、調整しながら汁物やお湯を注げます。また、軽量なので手に負担がかかりにくいのもうれしいポイント。箱入りなのでギフトにもおすすめです。
和平フレイズのふきこぼれにくい片手鍋は、その名の通り、沸騰したお湯が内側に対流するように作られているのでふきこぼれません。麺を茹でる時に役立つ鍋です。
ガラス蓋は、使わないときは立てておけるので置き場に困りません。鍋はステンレス製なのでさびにくく、IH調理にも対応しています。使い勝手の良い工夫が盛り込まれた商品でありながら、リーズナブルな価格もポイントです。
アルミニウムをステンレスではさんだ7層構造で、熱伝導性と保温性を高めています。お米を炊くと芯までふっくらとした炊きあがりに。熱が鍋全体にムラなく伝わり調理時間も短縮可能です。油の温度を一定に保てるので、天ぷら調理にも活躍します。
食育にとことんこだわったメーカーで、栄養分を逃さない無水調理の茹で野菜や少量の油での炒め物など、ヘルシー志向の人におすすめです。
Zwilling (ツヴィリング )はドイツの老舗キッチンスツールメーカーです。高級感溢れるシンプルなデザインと使い勝手の良さが、世代を超えて支持されています。
こちらの鍋は直径14cmと小ぶりなので、少量のスープやソース作り、牛乳など温めるのに活躍します。一人暮らしでも家族がいる世帯でも一つあれば重宝するお鍋です。ガス火だけでなくIH対応なのも見逃せないポイント。保証期間10年とアフターサービスも手厚く、長く愛用できます。ガラス蓋は別売りです。
お気に入りの鍋を使って料理を楽しむ

鍋はさまざまな種類があり、使い勝手から選ぶだけでなく自分好みのデザインを探す楽しみもありますよね。
鍋を1つ変えるだけで、料理の質が上がったり、時短につながったりすることも。また、お気に入りの鍋は、料理を楽しく感じさせてくれるアイテムにもなりますので、自分に合ったものを吟味して選んでみてくださいね。