日本酒を升でいただくにはルールがある?正しい飲み方と豆知識

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日本酒を升でいただくにはルールがある?正しい飲み方と豆知識

日本酒を升でいただくにはルールがある?正しい飲み方と豆知識

nagiy
2019-09-04

四季折々の景観が美しく、季節によった風物詩を楽しむ文化がある日本。美味しい日本酒をいただく際にも、季節によって様々な楽しみ方がありますよね。

うだるような暑い夏には冷酒、肩が縮こまるような寒い冬は熱燗など、温度を変えて楽しむ点が一番に思いつく方が多いと感じます。そして見た目から楽しむ方法としては、日本酒をいただく際の酒器にこだわる点も挙げられますね。

中でも古くからある器として知られながらも、現在ではあまりなじみがない器こそが「升」でしょう。今回は日本酒と縁が深いけれど、自宅ではあまり使う機会がないであろう升の使い方、ルーツなどについてスポットを当てていきます。

升を用いた日本酒の飲み方

もっきりの写真

まずは気になる升を用いた日本酒の飲み方について見ていきましょう。自宅で使うことは少なくとも、昨今では居酒屋でもよく見かけますよね。

せっかくおいしい日本酒をいただくのなら、粋な飲み方についても把握しておきましょう。

グラスを組み合わせた「もっきり」の飲み方

昨今の居酒屋で冷酒を頼んだ際によく用いられる方法が、升とグラスを組み合わせた「もっきりスタイル」。グラスからこぼれる日本酒は、見ているだけでも「もうちょっと…!」なんて気持ちにさせてくれますよね。

さて、このもっきりというスタイルですが、実は古くからあったスタイルではありません。そもそもグラスが日本に入ってきた時代その物が、そこまで古いものではありませんよね。

したがってもっきりの飲み方には、これといって明確なマナーは存在しないのが実情です。基本的にはグラスの日本酒からいただき、グラス内の日本酒が終わった後は升の日本酒を飲む。またはグラスに注ぎなおして飲むのが一般的でしょうか。

ただ問題になるのが、表面張力ぎりぎりまで注がれている状態からの最初の一口。これはもうあまり気にせず、グラスを口でお迎えするようにすすってみましょう。いわゆる「犬食い」状態なので行儀が悪く感じてしまうかもしれませんが、もっきりならある意味スタンダードな飲み方になります。

どうしても気になる…!と感じる方は、最初にグラスを傾けて升側にいくらか日本酒をこぼして飲む方法もありますね。周りにこぼさないようにだけ気を付けながら、臨機応変に行ってみてください。

升で飲む際の正しい飲み方

もっきりには特に明確なマナーは存在しないと紹介しました。しかし升の飲み方に関しては、明確なルールが存在します。

皆さん升で日本酒をいただく際には、多くの方が升の角から飲んでいるのではないでしょうか?実はこれこそが間違えやすい一番のポイント。升の正しい飲み方は、升の角ではなく側面からすするようにして飲むものとされています。

角からの方が飲みやすいと感じてしまうものですが、升でいただくことがあれば側面からの飲み方にチャレンジしてみましょう。最初はなかなか難しく感じてしまいますが、慣れれば粋な飲み方を体得することにも繋がりますよ。

ちなみにもっきりの後ではなく、最初から升でいただく際には、升の一画に塩を乗せていただくスタイルもあります。

そもそも升ってどんなもの?

升とお米

居酒屋、または和雑貨屋さんなどで見かける升ですが、そもそも升とは何に使われていたのか?いつから使われてきたものなのか?といった点に関しては知らない方がほとんどだと感じます。

そこでここからは、日本酒は少し横に置いておいて、升そのものの情報について見ていきましょう。

升の本来の使い方は計量器

そもそも升が使われ始めたのはいつなのか?明確なことはわかっていませんが、現在の升と同じく四角に作られた升自体は非常に古くから使われていたと考えられています。

奈良の平城京跡近くから出土されたことから、少なくとも1200年前から使われていたようだという資料が残っているんですよ。ちょっとびっくりするくらい古いものだとわかりますよね。

さて、では本来の升の使い方とはどのようなものだったのでしょうか?結論から言ってしまえば、升は本来穀物などを測るための計量器です。農耕民族であった日本人からすれば、生活に密着したものだったともいえるでしょう。

ちなみに、1升の容量は長年統一された規格がありませんでした。その企画を最初に統一化しようと動いたのは、戦国時代の織田信長。信長が奨励していた楽市楽座の中で偏りが出ないようにと、規格を画一化しようとする動きがあったのです。

上記の時点ではごく一部の話でしかありませんでした。そして現在の1升と同じ規格として定められたのは、時が流れて豊臣秀吉の太閤検地の際になります。

この時に制定された升が「京升」であり、後に一回り大きな「江戸升」も出てきますが、寛永9年に京枡の規格で統一すると江戸幕府が発表。これが現在にも伝わっている「升」の規格となっています。

1升とは現在の単位ではおよそ1.8L。中々大きいと感じてしまいますが、日本酒を飲む際によく見かけるのは1合升ですね。こちらは現在の単位で180mlです。

なぜ縁起がよいとされているのか

升は計量器であると同時に縁起が良いものともされてきました。ただ何故縁起が良いのか?といった点については諸説あるので明確にこれだ!とは言えないのが現状です。以下に縁起が良いとされている理由を挙げているので、知識として覚えてみはいかがでしょうか?

・米や豆、餅などを神にささげる際の器であったから
・供え物を入れる器として升自体も縁起が良いものとされた
・そもそもは升の材料が神社の建具、神事に使われていた縁起の良いものだったから
・升の名前が「益す」「増す」に通じることから
・二升五合の語呂合わせ「升升半升」を「益々繁盛」と読んだことから

升の種類

では最後の豆知識として、升の種類についても見ていきましょう。種類といっても一目瞭然なので、すぐに覚えることができますよ。
・木升
升といわれて一番に思い浮かべるタイプではないでしょうか。木を組んで作られたものであり、主な材料は「檜」「杉」「樅木」ですね。どれも上記で紹介したように神社の建材や神事で使われることが多い木材でもあります。

また釘を使わない独特な木の組み方は、複数の人が気(木)を合わせるともかけられており、こちらも縁起が良いとされる一つの理由です。

・塗升
最後の仕上げに漆を使われたタイプの升ですね。木製の物より長持ちされるといわれますが、本物の漆器の場合はお手入れが面倒な点も特徴の一つ。昨今ではお手入れが簡便なプラスチック製品なども見かけます。

自宅やプレゼント用に購入するには?

縁起が良いとされている升は、実はプレゼントにもおすすめできるもの。また自宅でも、「もっきりスタイルを楽しんでみたい」、こんな方もいますよね。そこでここからはおすすめの升を3選紹介していきます。

おすすめ①
  • 小柳産業
  • 国産天然木二合升

  • 税込み1,404円
  • 木のぬくもりを升で楽しむ

  • ただそこにあるだけでも檜の香りを楽しめる、丁寧に作られた升。細部まで拘った姿を楽しみましょう。

物づくりの街として名高い、新潟は三条市にて作られている木升です。持った時の手触り、口に当てた時も滑らかに感じられるよう丁寧に作りこまれているので、自宅用はもちろんプレゼントにもピッタリですよ。

おすすめ②
  • アデリア
  • 鳥獣戯画升

  • 税込み2,330円
  • グラスとおそろいの升で日本酒を楽しむ

  • 独特のタッチをレーザーでしっかりと再現。和のアイテムと鳥獣戯画の組み合わせで、より日本文化をアイテムから楽しむことができますよ。

升だけではなくもっきりを自宅で楽しむためにピッタリなグラスセット。独特のテイストは大人の遊び心にも寄り添ってくれるようですね。升はもっきり用はもちろん、おつまみ入れとしても便利ですよ。

おすすめ③
  • 山家漆器店
  • 紀州漆器

  • 税込み750円
  • 美しい塗を眺めながら日本酒を

  • 漆器の産地である和歌山県で作られた塗升。濡れているような美しく丁寧な作りを、日本酒をいただきながら楽しんでみましょう。

和歌山県紀州の漆器は室町時代から続く長い歴史を持つもの。こちらは現在の生活でも使いやすいよう、樹脂製品となっているので、本物の漆器のようにお手入れが難しいこともありません。伝統を守るだけでは終わらない、プロの技を自宅にいかがでしょう。

自宅で使うならお手入れ方法を知っておこう

最後は升のお手入れ方法を見ていきましょう。せっかく購入してもお手入れ方法を間違えてカビさせてしまった、怖くて使えないでは意味がありませんよね。実はそんなに難しくないので、ぜひもっと升をたくさん使ってみましょう。

升のお手入れ方法

上記でも軽く触れましたが、実は升のお手入れ方法はそこまで難しくありません。基本のお手入れ方法と、してはいけないタブーを覚えておきましょう。

・お手入れ方法
固く絞った布巾で水拭き。または水洗い後に軽く水気をふき取り、風が通る場所で自然乾燥。

・してはいけないお手入れ
基本、洗剤は使わない
水、お湯でのつけ洗いやつけ置き
食器洗浄機、乾燥機の使用
熱湯消毒は絶対にしないこと

思っていたより簡単だと思ったのではないでしょうか?しかし、良かれと思ってしがちなのが熱湯消毒。木材を組み合わせてできている升は、熱湯をかけてしまうと木がたわんでしまうなど、組み合わせが緩くなってしまう恐れがあります。

基本の自然乾燥を忘れなければ、そうそうカビることもないので、この点には気を付けてくださいね。

まとめ

今回は日本酒を楽しむ際に、より和の雰囲気を高めてくれる升に関して紹介してきました。居酒屋などでは見かけますが、改めて升のことを考えてみたのは初めてだ、なんて方も多かったのではないでしょうか?

日本で古くから使われてきた升。

長く使われてきたからには、それなりの理由があります。

実は雰囲気だけではなく、使ってみると意外に使い勝手がよいものだったりもします。日本酒の酒器としてはもちろん、キッチン雑貨としても活用してみてくださいね。



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