スマホの過充電、気にする必要はある?バッテリーの節約方法についても紹介!

Kodai Watanuki
公開: 2020-11-26

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過充電という言葉、1度は聞いたことがあると思います。
iPhoneなどのスマホやPCのバッテリーに悪いということは知っているが、そもそも過充電とは何なのか、なぜバッテリーに悪いのか、理解している人は少ないはず。
今回はPCやスマホの周辺機器メーカーである株式会社オウルテック企画検証部の川本武志さんへの取材をもとに、過充電や、バッテリー消耗の理由についてをまとめました!


取材

オウルテック企画検証部の川本さん

スマホの過充電とは

過充電とはその名の通り、満充電(100%充電された状態)からさらに電力を供給してしまうことです。
過充電をし続けてしまうことでバッテリーに負荷がかかり、充電の消費が早くなってしまう可能性があります。
充電の消費が早くなってしまうこと以外にも、過充電により電圧が上がり、端末の内部の熱が上がりすぎてしまうことで電池の破裂や発火の危険性も...。

「充電が100%の状態で充電器にさしっぱなしにしていると過充電の原因になる」と言われることもありますが、
実は、さしっぱなしにしてしまう程度では過充電になる危険性はありません。

スマホの過充電を気にする必要がない理由とは

過充電を気にする必要がなくなった理由としては、端末側や充電器側の技術の進化があげられます。
スマホやその他のモバイル機器において、過充電を防止する機能が備えつけられるようになったためです。

スマホの充電は、端末側が要求することで充電器側が要求された分の電力を送電するといった仕組みになっています。
川本さんは、「スマホのバッテリーは80%までは早いスピードで充電される。それ以上になると充電スピードが遅くなり、100%に達すると電力の要求が止まるため過充電になる心配は無いんです」と話していました。

全てのスマホでは無いとしても、現在使われているほぼ全ての端末では過充電防止の仕組みが取られており、「充電しすぎてしまう」ということがなく安心して使用することができます。

なぜバッテリーが劣化してしまうのか?

バッテリー消耗

スマホやPCを使い続けることで、充電の減る速度が早くなり、充電がすぐなくなる経験をしたこともあると思います、。
過充電が原因にならないのだとすれば、なぜバッテリーが劣化してしまうのでしょうか。
それは最近の端末のバッテリーに使用されているリチウムイオン電池の性質によるものです。

リチウムイオン電池の性質

充電速度も早く、バッテリーが長持ちするリチウムイオン電池ですが、
川本さんによると、「温度による影響を受けてしまう」
リチウムイオン電池は35度以下で使うことを前提としているため、それ以上の温度環境で使用するとバッテリーの劣化が早まるそうです。

そのため、過充電ではなく、端末に”熱”を持たせないような使い方をすることがバッテリーの寿命を伸ばす秘訣となります。

バッテリーを長持ちさせるために気をつけること

それでは、以上の電池の性質を踏まえ、スマホやPCのバッテリーを長持ちさせるためのポイントを3点紹介していきます。
『最近充電がすぐなってしまう!』というようなことが起こらないように、日々意識して過ごしてみてください!

①粗悪な充電器を使用しないこと

純正のiPhone mac充電器
PSEマーク

電気用品安全法の基準に適合しているモバイルバッテリーや充電アダプターには「PSE」マークがついている

1つ目としては、充電をするときは信頼性のある充電器を使用すること。
安いからといってしっかりとした保護機能が無いものや、認証のない充電器を使わないことがバッテリーの長持ちにはとても重要となるそうです。

粗悪な充電器を使用すると、端末の要求に従い充電器の能力以上の電力を送ってしまったり、保護機能が不十分で故障し、を持ちやすくなってしまう可能性があるためです。

オウルテック社の場合、「Qi」というワイヤレス給電の国際標準規格の認証を得たワイヤレス充電器を販売。川本さんは「ワイヤレス充電器を例にしますと、認証が取れている製品であれば充電器の間に異物(金属物)が混入するとエラーが働き充電が止まるように設計されています。しかし、認証が取れていない製品には異物が入った際にその異物に電流が流れ温度が上がってしまうものがあります」と話していました。

充電の速度は変わらないとしても、いざという時に危険に晒してしまう可能性があるので、充電器を買う際は信頼性のあるものを購入するようにしてください。

また、充電器に接続したままの状態で放置するのは控えましょう。100%充電になっても端末は放電するため、再度充電する動作を繰り返すことになるためです。充放電を繰り返すことは、バッテリーの劣化に繫がります。

②放電深度を意識すること

バッテリーが痛まないようにするためには、どうすれば良いのか。
『放電深度』という考え方を理解することが役に立ちます。
放電深度とは、バッテリー容量に対して放電量を比率で示したものです。1,000mAhのバッテリーを700mAh使うと放電深度70%です。「この放電深度がバッテリーの需要に影響を及ぼす」と川本さんは話します。

統計的に、「放電深度50%で使用する」のが寿命(充電回数)を伸ばすこつです。
また、端末側のバッテリーが80%を超えると前述の通り、充電速度が遅くなります。これは80%以上の充電で発生する発熱を抑えるため、充電電流を低くしていることが原因です。この80%以上の充電で発生する熱は、バッテリーの劣化に繫がります。よって、放電は50%放電し、充電は80%以上を充電しないように20%~80%を常に維持して端末を使っていくのがおすすめなのです。

充電効率

図にするとこのような形になります。

③充電しながらの使用は控えること

充電をしながらスマホを使用したり、PCを使用していると外から触ってもわかるほど機器が熱いと感じた経験はあるかと思います。

端末の使用だけでも内部にが発生してしまうもの。
充電する際にも電力を受け取ることにより内部にが発生してしまうため、
この2つを同時に行うことはバッテリーとしては最悪の状態と言えます。

バッテリーを長持ちさせるためにも極力充電しながらの使用は控えるようにしましょう。

まとめ

過充電についての情報や、バッテリー消費に関するポイントを紹介しました。

メーカーとしてはバッテリーの消費について、今のiPhoneなど2〜3年サイクルで新しい機種の購入を考えるとすればあまり影響は無いだろうとされていますが、
スマホの値段が高くなってきているため、毎回2〜3年のサイクルで買い換えることができる人は少ないはず。
せっかく高い金額で購入したものであれば不便なく長く使い続けたいものです。

毎日使うモバイル機器ですのでみなさんもぜひバッテリーの節約について意識してみてください!


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