
〈プロ監修〉無水調理ができる鍋、おすすめ15選 電気式の人気商品も
無水調理とは、鍋とふたとの密閉性を高め水分を外に逃がさず、食材から出る水分を使う調理のことをいいます。余計な水分を足さないので、食材そのもののうまみと栄養を逃さず、凝縮された素材もおいしさを楽しむことができるのがポイントです。
この記事では、無水調理ができる鍋の上手な選び方や、おすすめ15商品をご紹介します。購入を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
無水調理できる鍋の選び方
人数や使い方によって、無水調理で選ぶべき鍋は異なってきます。それぞれの家庭に適した鍋を選ぶことで、使い勝手がさらに良くなります。
選び方①|熱源で選ぶ
無水調理ができる鍋の中には直火だけでなく、IH対応していたり、電気式で自動的に調理してくれるモデルがあります。
電気式の無水調理鍋は自動的に温度管理してくれるので、材料を入れてセットしておくだけで料理が出来上がります。低温調理や圧力調理ができる商品も。手間を減らしながらおいしい料理が作れるので忙しい方におすすめです。

選び方②|料理によって適した形状で選ぶ
無水調理ができる鍋にはラウンド型やオーバル型などの形状があり、深さも様々なものがあります。
カレーやシチューなど、具材を小さく切った煮込み料理や、ご飯を炊くなどの調理には丸いラウンド型がおすすめです。楕円形のオーバル型は、魚を1匹丸ごと使う料理、トウモロコシなどの長い野菜をそのまま調理する際に重宝します。
汁物を作る場合は、深さがあると吹きこぼれを防止できますが、パエリアなどを作る場合、浅い鍋で作れば、そのまま食卓に出しても取り分けやすく、見た目も彩りよくみえるのでおすすめです。料理に合わせて形状、深さを選ぶと良いでしょう。
選び方③|材質で選ぶ
無水調理ができる鍋は材質に種類があり、ホーロー・ステンレス製のものが多くラインアップされています。ホーローは、金属の素材にガラス質の釉薬を焼き付けた熱伝導率に優れた材質。強度もあり、鍋や保存容器などに使われています。光沢のある美しい見た目が好みという方も多いです。臭いが付きにくい特徴もあるステンレス製の鍋は、様々な料理を作る方におすすめです。
ステンレスは、ホーローと比べて、独特な質感やカラフルな色合いはなく、無機質な材質ですが、軽量で丈夫なので、毎日の調理に使うヘビロテアイテムとして重宝します。使いやすさや好みで、適した材質の鍋を選んでみてください。
選び方④|大きさで選ぶ
無水調理ができる鍋は、大抵同じシリーズでいくつかのサイズが販売されています。大きすぎると収納の場所を取られてしまい、小さすぎると家族分の料理を作れないといったことも起こるので最適な容量を確認して選ぶことは重要です。
鍋は直径のサイズで表示されていることが多く、14cmなら直径14cmの鍋となります。14cmから16cmほどの鍋は1人暮らしに最適なサイズです。22cmほどの鍋ならカレーやシチューを4人分調理することができます。24cm以上なら大人数のメイン料理や、作り置きおかずを作るのに便利な容量です。
大きいサイズを選ぶ場合は、収納場所の確保も忘れないようにしましょう。家族の人数、調理の仕方に合わせたサイズ選びをおすすめします。

阪下千恵さん
無水調理鍋でついつい見落としがちなのが「重さ」。普通の鍋に比べ、小さなサイズでもキロ単位の重さのものも多いのが特徴です。大きなものは、洗ったりしまったりといった作業も大変!なんてことも。デザインだけではなく、実際に買う前に、実物を持ってみるなど確認してからの購入がおすすめです。
監修者 阪下千恵さんが選ぶ無水調理鍋3選
料理研究家の阪下千恵さんがおすすめする、無水調理鍋を紹介します。

阪下千恵さん
料理好きなら一度は使ってみたい、厚手の琺瑯(ホーロー)の無水調理鍋。ストウブ、ルクルーゼなどメーカーによって色や形、内側加工など特徴がありますが、どれもじっくりと火を通すのでおいしさはもちろん、そのままテーブルに出しても見た目も華やかで様になります。普段の食事から、人が集まる日の料理まで、テーブルに鍋ごと出して、温かいまま取り分ける楽しみがあるのはこの鍋ならでは。重さや収納、家族の人数などを考えつつ、まずは使いやすい定番サイズと形がおすすめです。

阪下千恵さん
無水調理のおいしさを味わえるのはもちろん、火加減調整が必要ないので、誰でも失敗なく、安全に使えるのが最大の魅力です。自動で調理してくれるので、ガスに付きっきりということもなく、火の消し忘れなどもなく安心です。他の調理鍋にはない機能、「まぜ技ユニット」で、加熱中に蓋をしたまま自動で混ぜてくれるのが特徴です。2021年のリニューアルで、ややコンパクトサイズになったのも魅力。無水調理の他、低温調理、普通の水を入れる調理などもできるので、1台あると便利。サイズは迷ったら、パスタの調理、冷凍食材からの調理などもやりやすいので、大きめの方をを買うのがおすすめです。

阪下千恵さん
ホットクック同様、電気タイプの無水調理ができる鍋です。名前の通り圧力調理はもちろん、無水調理、普通の鍋調理、低温調理まで幅広くできます。ホットクックとの一番の違いは、「混ぜる」機能はついていないこと、圧力調理ができることの2点です。ホットクックの自動感には1歩かないませんが、何より手軽な値段とデザイン性、無水調理もできる多機能は魅力的です。サイズ、カラー、操作ダイヤルの違いなど、ラインナップも豊富なので、お好みのものを。私はこの液晶パネルタイプの4.0リットルの大きなサイズを使っています。
【編集部PICK UP】無水調理ができる人気の鍋
ここからは、無水調理できる鍋のおすすめ12商品を厳選してご紹介します。様々なメーカーから、個性豊かにラインアップされているので、最適な鍋を見つけてみてください。
アルミニウム素材のこちらの無水鍋は、広島県の工場で丁寧に作られています。日本初のアルミ合金鋳物厚手鍋として1953年に誕生しました。厚手ながら軽量で、耐久性にも優れており、何世代にもわたり使い続けられる鍋です。
形状は、羽釜をヒントに作られており、アルミニウム製のふたも、羽釜の木のふたのように蒸気を逃さず、内部を均一に高温に保つのでふっくらとしたご飯を炊くことができます。ご飯を炊く以外にも煮る・焼く・炒めるなどの、調理で必要な8役をこの鍋ひとつでこなします。直火・IH・オーブンなど幅広い調理に対応可能です。さらにダッチオーブンよりも軽くて、お手入れが簡単なため、アウトドアでも重宝します。燻製を作ることも可能です。
こちらは、ホーロー製の鍋で有名なストウブの楕円形鍋です。この形を活かして魚を一匹のまま煮込んだり、フライにしたり、トウモロコシを切らずにそのまま加熱するのにも向いています。
調理したら、食卓にそのまま出すこともできるので皿に移し替える手間がなく、調理したままきれいな状態で食卓を彩ります。冷めにくいので、煮込み料理やスープを温め直すことなくいつまでもおいしくいただけます。楕円なので、奥行きの場所を取らずに置くこともできます。
気密性の高さに優れているこちらの鍋は日本製。職人が一つひとつ丁寧に作っており、ふたと本体の接合部分は0.01mmの精度で精密に削りだされ、素材のうまみを最大限に引き出します。
直径22cmのサイズは、カレーやシチューを4人分作れて使い勝手がよく、幅広い調理が可能です。サポートも充実しており、購入前・使用中・修理が必要な場合などに、コンシェルジュが対応してくれます。
ホーローが剥げた時には再ホーローコーティングのリペアサービスも利用できるので、一生愛用できます。有料で、ふたに名前を入れることもできるので、自分だけのオーダーメイド鍋としての特別感も。プレゼントとしても喜ばれるでしょう。
フランスの有名調理学校から出ている製品で、20cmと十分な容量ながら値段は抑えられている、コストパフォーマンスに長けた商品です。
おしゃれなキッチン雑貨で有名なDEAN&DELUCAのホーロー鍋です。最大の特徴は、ふたも鍋として使うことができる点!たくさん作った無水料理が余ってしまったらふたに移して保存ができます。シリコン製のふたも付いてくるのでコンパクトかつマルチな使い方ができる鍋を探している人におすすめの製品です。
ガスとIHどちらにも対応。オーブンにも入れられるので仕上げにチーズをのっけて焼きあげる本格洋食もできちゃいます。
製菓材料などを取り扱うcottaのこちらの鍋。煮込み料理などの調理ができるのはもちろん、ふたがグリルパンとしても使え、ハンバーグやホットサンドをきれいな焼き目をつけて焼き上げられます。
さらに鍋とふたを上下逆にすると浅い鍋と深いふたになるので、パンの生地を入れやすく、手軽にパン焼きもできる万能な鍋です。鍋とグリルパンをコンパクトに収納できるので、片付け場所があまりないコンパクトなキッチンにも置きやすく便利です。ごはんは6合まで炊ける大きさなので、家族全員分の料理作りにも重宝します。
アメリカのステンレス調理器具メーカービタクラフトの無水調理ができる鍋。食材を加熱すると水蒸気の膜ができ、鍋とふたの合わさる部分をぴったりとくっつけるベイパ―シール効果により、水分を逃さず無水料理を可能にしています。
材質は、熱しにくく冷めにくいステンレスと、熱しやすく冷めやすいアルミニウムを全面に重ね合わせた全面多層構造になっているのが特徴で、保温性に優れているので、余熱調理も可能です。
均等に素早く熱が伝わるので余分な油を使わずに素材の油で調理ができます。健康に気を遣う人、ダイエット中の人にもおすすめしたい鍋です。鍋の縁は折り返しがなく、つまみは取り外せる構造になっているので、簡単にきれいな状態を保ち、長期間愛用できます。10年間の長期保証でサポートも充実しています。
日本の中でも鋳物が有名な新潟県燕三条で製造されたこちらのステンレス製の鍋。鉄をステンレスで挟んだ3層鋼により、ムラなく熱が全体に伝わります。ふたを閉めて素材を加熱すると、本体とふたの隙間を水分の膜で密閉するウォーターシール機能により、水分を外に逃がしにくく、余分な水分が必要ありません。
冷めにくいので、余熱を利用した調理もでき、経済的です。ふたのレバーを調節すると蒸気を逃すこともできるので、水分を飛ばしたい調理にも対応します。鍋自体は軽量なので、たくさんの量を作っても移動がしやすく、お手入れも簡単です。
調理後に鍋を洗うとき、大きくシンクの場所をとるので手間がかかりがちなもの。焦げ付ききをとるのにも一苦労ですよね。和平フレイズのシチューポットはフッ素樹脂が加工されており、焦げ付きにくいのが特徴です。初めての無水調理で水を入れないのがどうしても心配!という方はこちらから始めてみるのもいいかもしれません。
鍋の深さは約15cm、幅は22cmと大型なので、4人前程度の調理向きです。値段も安く、サイズも複数あるので、フッ素加工のものを選びたいという方は、ぜひこちらから探してみてください。
全6種類のサイズ展開があるラウンド型のココット・ロンドです。直径14〜24cmまであるので、一人暮らしの方から家族分も作る方まで自分にあった容量の鍋が必ずあります。
鍋に使われている素材は鋳物ホーローでムラなく熱を伝導してくれます。食材のうまみを逃さず保温性も高いので、癖なく調理がしやすいです。無水調理にもってこいの素材とサイズ展開を持ったホーロー鍋です。
日本のメーカー、アイリスオーヤマから発売しているこちらの無水調理ができる鍋。アルミニウム合金にセラミックコーティングがされているので、遠赤外線効果で熱回りがよく、短い時間で食材の中まで火を通しやすく、ごはんもふっくら炊き上がります。さらに焦げ付きにくいメリットもあり、料理がしやすく、片付け時も汚れが落としやすく、手入れが簡単です。
ふたの裏側には突起が複数あり、それによって蒸気を循環させ、食材のうまみをしっかり凝縮します。ふたのつまみを回すことで無加水調理から蒸気を逃がす調理まで対応。温かみのある色合いで、調理後、そのまま食卓に出してもおしゃれに演出してくれます。取り外しできるシリコン製の取っ手も付いているので、食卓に移動する時に便利です。
ノンフライオーブンや全自動コーヒーメーカーなどを次々とヒットさせている新興家電メーカー・シロカのこちらの電気圧力鍋は、食材を入れてボタンを押すだけで、無水調理、圧力調理など1台で6役の様々な調理をおこなえます。火を使わないので、火力調整がいらず、消し忘れなどの心配もなく、安全に調理が可能です。セットしたら、その合間にもう1品の調理ができ、時短にもつながります。
調理後は、自動で保温されるので、いつでも温かい料理が食べられます。丸みのある優しいフォルムとコンパクトサイズで、キッチンの隙間に常に設置しやすく、毎日の料理に便利に使えます。