〈プロ解説〉安い完全ワイヤレスイヤホン、おすすめ12選 機能的で高コスパなモデルとは
左右のイヤホンが独立して取り回しがよく、コンパクトさも魅力的なのが完全ワイヤレスイヤホン。ただし、機能的で価格の高い製品が多く、満足のいく1台を安く手に入れるのは簡単ではありません。
そこで今回は、数々のイヤホンのレビューをしている ららまろさんの解説とともに、安い完全ワイヤレスイヤホンの選び方とおすすめ商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
まずは筆者おすすめ、安いワイヤレスイヤホン5選
おすすめポイント
マルチポイントに対応している人気の完全ワイヤレスイヤホンです。2018年に中国で設立されたオーディオブランド「EarFun」は、圧倒的なコスパと性能で、世界100以上の国と地域で展開、累計300万台以上の販売実績を上げています。ハイレゾ相当の高音質コーデック「aptX Adaptive」だけでなく、次世代Bluetoothオーディオの「LE Audio」など最新技術にも対応。メリハリのある力強い低音でロックを楽しく聴ける音質です。
おすすめポイント
ビクタースタジオで有名なVictor製品ながら、1万円以下で購入できるコスパの高い完全ワイヤレスイヤホンです。小型軽量なデザインと豊富なカラーバリエーションで、ファッションとも相性がよいです。ノイズキャンセリングはもちろん、低遅延モード搭載でゲームや映像を遅延少なく楽しめます。ビクターらしい柔らかく心地の良い音質で、本格的な音質を楽しみたい完全ワイヤレスイヤホン初心者の方にもおすすめです。
▼ 使用イメージを紹介する公式動画がこちら
おすすめポイント
ギターやベース、ドラム、ピアノなどさまざまな楽器の製作で知られるDonner製品。この価格帯では珍しい「12mm 大型ダイナミックドライバー+BAドライバー」のハイブリッド構成で、こだわりの強い完全ワイヤレスイヤホンです。低音から高音まで不足なく再生できる構成に加え、アプリで好みの音質にカスタマイズできるので、音質にこだわりたい方におすすめです。
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おすすめポイント
充電器などで有名なAnker製の完全ワイヤレスイヤホンです。フラッグシップモデルながら価格が安く、しかも豊富な機能が搭載されています。とくにこの価格帯では珍しい「3Dオーディオ(立体音響)」に対応し、映画館やライブ会場にいるかのような高い臨場感を楽しめます。さらに、心拍計測などヘルスモニタリング機能も搭載。データを「Soundcoreアプリ」で確認することにより、日々の活動をサポートしてくれます。低価格でも機能性を妥協したくない方におすすめです。
おすすめポイント
まるでイヤリングのように、耳に挟むようにして装着する「ながら聴き」イヤホンです。耳をふさがないことで耳への負担が少なく、作業をしながらBGM感覚で音楽を楽しめます。アプリに対応し、音質や操作内容を使いやすいようにカスタマイズできます。10種類以上のカラーバリエーションと着せ替えカバーをそろえ、ファッション感覚でおしゃれに使える点も魅力です。
▼ ららまろさんによるレビュー動画がこちら(ららまろ ちゃんねる)
完全ワイヤレスイヤホンとは?
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音声や音楽を再生する機器と無線接続するイヤホンが「ワイヤレスイヤホン」。通信規格の一種であるBluetooth(ブルートゥース)を使って接続が可能です。
ワイヤレスイヤホンは、主に以下の4タイプがあります。
・左右一体型:左右のイヤホンがケーブルでつながっている
・ネックバンド型:首掛け付きで大容量バッテリーを備える
・片耳タイプ:片耳だけに装着するタイプで、主に通話目的で使用
・左右独立型:独立している左右のイヤホンにバッテリーを内蔵し、ケースで充電
中でも左右独立型が、今回紹介する完全ワイヤレスイヤホンです。
完全ワイヤレスイヤホンの選び方
完全ワイヤレスイヤホンを選ぶうえでの注目ポイントを紹介します。
再生時間|用途にあわせて決める
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完全ワイヤレスイヤホンは、ほかのタイプと違い、バッテリーが左右のイヤホンと収納するケースのそれぞれに搭載されています。
商品スペックを見ると、「イヤホンの再生時間」や「イヤホンとケース充電をあわせた合計再生時間」といった情報が一般的に記載されています。
- イヤホンの再生時間:イヤホン本体が1回の充電で音声を再生できる最大時間
- 充電ケース込みの再生時間:イヤホンとケース充電を含めたトータルの最大再生時間
ポイント解説
周囲の余計な騒音を聴こえにくくする「ノイズキャンセリング機能」なども併用しながら音楽を楽しむ場合、通常よりもバッテリー消費が速くなります。ノイズキャンセリング機能をOFFの状態で再生時間が9~11時間使用できるモデルの場合、ONにすると一般的に5~8時間に短くなります。最近の完全ワイヤレスイヤホンの中には、最大18時間も連続再生できるものも。中にはケース充電含め、100時間以上再生できるような長時間対応モデルもあります。「充電の手間を減らしたい」「長時間、音を楽しみたい」「再生時間の長さにこだわらない」など、好みや用途にあわせて選びましょう。
ノイズキャンセリング|騒音を軽減し、より快適に音楽を楽しむ
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ノイズキャンセリング機能には以下の3タイプがあります。
アクティブ・ノイズキャンセリング
イヤホンに搭載されたマイクで周囲の騒音を収音し、その騒音を打ち消す逆位相の音を出すことによって、騒音を軽減する技術です。
ノイズキャンセリングとして定番の機能ですが、低価格帯のワイヤレスイヤホンの中には、以下で紹介する機能を指している場合があります。
パッシブ・ノイズキャンセリング
イヤホンの形状を工夫することで遮音性を高め、物理的に周囲の音を聞こえにくくする技術。アクティブ・ノイズキャンリングのような電気回路は使わず、耳栓的な遮音性能で雑音を遮断します。
cVcノイズキャンセリング
通話時に、通話相手が自分の声をクリアに聞き取りやすくしてくれる機能です。再生中の音楽がよりクリアに聴こえるといった効果は期待できません。
安い製品の中には「cVcノイズキャンセリング対応」を「ノイズキャンセリング対応」とうたっているケースがあり、間違いやすいので注意しましょう。
ポイント解説
電車の走行音が気になるときや、カフェで集中したいときなどは、ノイズキャンセリング機能を搭載したモデルがおすすめです。以前はノイズキャンセリング対応モデルの価格帯は2万円以上でしたが、今では1万円以下で買える商品でも、しっかりとノイズを抑えてくれます。コストを抑えても音楽をより快適に楽しみやすくなってきているのです。
外音取り込み機能|装着したまま周囲の音を聞く
外音取り込み機能とは、イヤホンを装着した状態で周囲の音を聴き取りやすくする機能。音楽を聴きながらランニングやフィットネスをしても、周囲の音に気づきやすくなるので安心です。
ポイント解説
完全ワイヤレスイヤホンの主流は、耳にフィットすることで遮音性が高く音漏れが少ない「カナル型」イヤホンです。デメリットとしては、装着した状態だと周囲の音が聴こえにくく、会話などもしにくくなります。そこで役立つのが外音取り込み機能です。周囲の音をマイクで収音して耳に伝えることで、イヤホンを外さなくても周りの音が聴こえます。電車のアナウンスやコンビニでの会計時など、その都度イヤホンを外す必要がないので便利です。
防水性能|スポーツやアウトドアで使うなら
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汗をかいたり突然の雨に濡れたりしても、故障するリスクを大幅に軽減できるのが防水機能です。ただし、どの程度の保護性能を備えているかが重要。
そこで、スマホなどでも一般的になりつつある「IPX」の数値が参考になります。IPXとは国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)が2003年に定めた精密機器の防水性能(防水等級)を指します。
ポイント解説
汗の付着や軽く雨に濡れる程度であれば、IPX4以上の防水性能が望ましいです。もしイヤホンに付着した汚れや汗を水で洗い流したい場合は、IPX7以上が必要です。
コーデック|音質や音の遅延を左右する
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ワイヤレスイヤホンは通話や音楽を楽しむためだけでなく、ゲームやYouTubeなど映像と音楽を一緒に楽しむ際にも使用されます。そこで気になるのが、音質や音の遅延の問題です。
高音質で音の遅延を感じることなく映像やゲームを楽しみたいなら、「コーデック」に注目しましょう。
ポイント解説
コーデックとは、音声を圧縮する方式のことです。遅延や音質に違いがあるため、知っておくと自分にあったモデルを選びやすくなります。接続するスマホによっても対応しているコーデックが違うため、普段使用しているスマホのコーデックを確認し、それにあわせてワイヤレスイヤホンを選ぶ必要があります。
一般的にオーディオ機能を持つBluetoothデバイスはSBCコーデックに対応し、ほとんどの場合に接続可能です。ただ、SBCはほかのコーデックに比べて音質が低く、遅延の幅が大きいのもデメリット。
とくにFPSなどのシューティングゲームや映画を快適に楽しみたいなら、高音質・低遅延のコーデック対応が理想的です。iPhoneやiPadと接続するならAAC、Androidスマホと接続するならaptXなどのコーデックにイヤホンが対応しているか確認しましょう。
ポイント解説
音声通信が約20年ぶりに新しくなり、新規格「LE Audio」が登場しました。LC3はその「LE Audio」のコーデックで、より少ないデータ量で音質の優れたデータ伝送が可能です。SBC と同等の音質を約半分のビットレートで実現できるため、一部のスマホやワイヤレスイヤホンでの対応が予定されています。
ゲーミングモード|コーデックに関係なく遅延を抑える
FPSなどのシューティングゲームを楽しみたい方にとって、音の遅延はゲームの操作性を下げる場合があるため、ゲーミングモードを搭載した完全ワイヤレスイヤホンは注目です。
ゲーミングモードの大きなメリットは、コーデックに関係なく遅延を抑えられる点です。「ゲームモード」「低遅延モード」などに設定することで、ゲームをより快適に楽しみやすくなります。
ポイント解説
Bluetooth対応デバイスからワイヤレスイヤホンまで音声の電気信号が届くのに、コーデックによりますが、通常約200ms(0.2秒)ほどの遅延が発生すると言われています。しかしそれがゲーミングモードをONにすると、約60ms(0.06秒)まで遅延を抑えてくれます。ゲームや映像を楽しむ方にとくにおすすめの機能です。
マルチポイント|2台のデバイスに接続できる
ポイント解説
マルチポイントとは、1つのワイヤレスイヤホンに複数のデバイスを接続できる機能です。スマホとパソコンに接続すれば、パソコンでオンラインミーティングに参加したあと、接続を切り替えることなくスマホで音楽を楽しめます。1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンでもマルチポイント対応モデルが増えつつあり、注目されています。
ながら聴き|耳をふさがない
Photo by Amazon
ポイント解説
耳をふさがずに、家事や仕事と一緒に音楽を楽しむ「ながら聴き」が流行っています。耳をふさがないことで車などの接近も察知しやすく、運動や散歩にも使いやすいです。耳への負担の少なさもメリットで、長時間のイヤホン装着で耳に痛みやかゆみが出やすい人にもおすすめできるスタイルです。
専用アプリ|使いやすさにあわせてカスタマイズ
ららまろさんの解説
専用アプリによってカスタマイズできる機能はさまざまあります。モデルによっても異なるため、以下のような機能を求める方は、対応した専用アプリに注目してみてください。
デザイン|形状やカラーに注目
ポイント解説
女性向けの可愛らしいカラーや、デザイン性の優れた完全ワイヤレスイヤホンは多数あります。また、収納用のポーチや鏡付きのケースなど、使い勝手のよさや好みにあわせて選択できます。コンパクトな製品も増え、ポケットなどに入れて持ち運びが簡単です。お気に入りの1台をぜひ見つけてみてください。
〈編集部PICK UP〉安い完全ワイヤレスイヤホン、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数ある完全ワイヤレスイヤホンの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
外観 |
商品名 |
特長 |
再生時間 |
ノイズキャンセル |
外音取り込み機能 |
防水性能 |
対応コーデック |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【解説者おすすめ】EarFun Air Pro 3 |
マルチポイントほか充実の機能性、次世代型モデル |
最大45時間 |
アクティブノイズキャンセリング |
◯ |
IPX5 |
aptX Adaptive/LC3(対応予定)/SBC/AAC |
|
【解説者おすすめ】Victor HA-A30T |
おしゃれなデザイン、低遅延モードでゲームや動画視聴にも |
最大17時間(ノイズキャンセリングON)、最大21時間(ノイズキャンセリングOFF) |
アクティブノイズキャンセリング |
◯ |
IPX4 |
SBC |
|
【解説者おすすめ】Donner Dobuds ONE |
ノイズを-30dB低減、高い没入感で音楽を楽しめる |
最大32時間(ノイズキャンセルOFF) |
アクティブノイズキャンセリング |
◯ |
IPX4 |
SBC/AAC |
|
【解説者おすすめ】Anker Soundcore Liberty 4 |
ヘルスモニタリングまで備えた充実した機能、高いコスパ |
最大28時間(LDAC・ノイズキャンセリング OFF) |
アクティブノイズキャンセリング(独自技術 ウルトラノイズキャンセリング 2.0) |
◯ |
IPX4 |
SBC/AAC/LDAC |
|
【解説者おすすめ】ambie AM-TW01 |
耳をふさがず「ながら聴き」でアクティブを楽しめる |
最大18時間 |
ー |
ー |
IPX5 |
aptX/aptX Adaptive/SBC/AAC |
|
Anker Soundcore Life Note E A3943N11 |
聞き心地にこだわった軽量モデル |
最大8時間(イヤホン本体) / 最大32時間(充電ケース使用時) |
○ |
記載未確認 |
IPX5 |
SBC/AAC |
|
Anker Soundcore Liberty 4 NC |
多彩な機能で原音を楽しむ |
通常再生時:10時間 / 50時間、ANC再生時:8時間 / 40時間、充電時間:10分で4時間再生 |
○ |
○ |
IPX4 |
SBC/AAC/LDAC |
|
ソニー WF-C510 |
5分間の充電で60分再生できるクイック充電に対応 |
最大約11時間(イヤホン本体) / 最大約22時間(充電ケース使用時) |
○(ノイズサプレッション) |
○(アンビエントサウンド) |
記載未確認 |
SBC/AAC |
|
JVC HA-A5T |
片耳3.9gの軽量モデル |
最大約5時間(イヤホン本体) / 約10時間(充電ケース使用時) |
なし |
なし |
なし |
SBC, AAC |
|
Victor HA-A20T |
流行中のショートスティック型モデル |
最大7時間(イヤホン本体) / 最大24時間(充電ケース使用時) |
記載未確認 |
記載未確認 |
IPX4 |
SBC |
|
Xiaomi Redmi Buds 6 Active |
ゲームに最適な低遅延モード搭載 |
最大6時間(イヤホン本体) / 最大30時間(ケース利用) |
○(通話用) |
記載未確認 |
IPX4 |
SBC |
|
ラスタバナナ RTWS04 |
多彩な操作ができる機能ボタンを搭載 |
最大2.5時間(音楽再生)/最大40時間(待ち受け時) |
なし |
なし |
なし |
SBC |
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