Galaxy Z Flip7をレビュー|折りたたみスマホの使い勝手の良さを実感
注目されている折りたたみスマホ。通常のスマホと比べて何が違うのか、どう生活を変えるのかが気になるところ。
そこで今回は、Samsungから2025年8月に国内で発売されたGalaxy Z Flip7の貸与を受け、従来型のスマホを長年使ってきた編集者が使い心地をレビューします。最新のフォルダブルスマホへの買い替えを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
Galaxy Z Flip7とは
編集部撮影
Galaxy Z Flip7は、縦方向に折りたためる「クラムシェル型」のフォルダブルスマホ。
前面のメインディスプレイは6.9インチの有機EL、背面のカバーディスプレイは4.1インチの有機ELを採用。どちらもリフレッシュレート120Hzに対応し、画面の明るさは2600ニトと、明るい屋外でも見やすいのが特長です。
本体は、開いた状態で厚さ6.5mm、閉じた状態で厚さ13.7mmgと、折りたたみ機としてはスリムなつくり。コンパクトながら、Galaxy Z Flipシリーズ史上最大容量(2025年12月時点)となる4,300mAhのバッテリーも搭載しています。
プロセッサは最新のExynos 2500(3nm世代)、メモリは12GB、ストレージは256GB/512GB構成。メインカメラは約5,000万画素の広角+約1,200万画素の超広角のデュアル仕様です。
Galaxy AIやSamsung DeXなどの機能にも対応し、スペックだけ見れば「一般的なハイエンドスマホ」といったクラス。そのうえで、折りたためることによる携帯性や使い方の自由度が付加価値になっているモデルといえます。
Galaxy Z Flip7を使ってわかった折りたたみスマホのメリット
ここからは、実際にGalaxy Z Flip7を数日使ってみて感じた、「折りたたみならでは」のメリットを紹介します。
メリット① 小さなバッグやポケットに収まりやすい
編集部撮影 ※Galaxy Z Flip7を胸ポケットにしまう様子
まずは、折りたたみスマホ最大の特徴であるサイズ感です。
Flip7は折りたたむと正方形に近い形となり、ジーンズの前ポケット、シャツの胸ポケット、ランニングパンツのゴムポケットといった、これまで6インチ後半クラスの大画面スマホでは厳しかった収納スペースにも収まりやすいサイズです。
折りたたむことでコンパクトになり、ポケットからはみ出しにくいため、ポケットからの落下や、抜き取られる心配がありません。小さなバッグにも収まるのは、収納の自由度が上がるため、大きなメリットになりそうです。
メリット② スタンドなしでもL字にするだけで動画を視聴できる
編集部撮影 ※Galaxy Z Flip7をL字に曲げ、デスク上に置いた様子
「これは便利だな」と感じたのは、本体を90度前後に折り曲げて自立させる使い方。デスクに置いてディスプレイの上半分を立ち上げると、動画やレシピサイトをスタンド無しでも見られます。
スタンド付きのスマホケースや、リングを普段付けない筆者は、作業デスクやキッチン、リビングなど、家の各所にスマホスタンドを常設しています。
しかし、Flip7ならスタンド不要で、平らなスペースさえあればどこでも本体だけで自立できるので便利です。
また、スマホスタンドは製品によっては重心が高くなることで、スマホに軽く手が当たっただけで倒れてしまうこともありましたが、フォルダブルスマホは自然と重心が下がり、倒れにくいのも使って感じるうれしいポイントです。
Moovoo編集部
2週間ほど使用した印象では、ヒンジはしっかりしている印象です。画面上の折り目を心配する方は多いでしょうが、よく見ればわかるくらいで通常の使用範囲で気になることはないように思いました。ただ、数年使用すると変わるかもしれません。
メリット③ ハンディカム持ちができるのは、縦折りスマホならでは
編集部撮影 ※Galaxy Z Flip7をL字に曲げ、ハンディカム持ちをする様子
本体を90度に曲げ、下半分をグリップ、上半分をモニターと見立てることで、ビデオカメラのように構えることができます。
このスタイルは、横長写真や動画を撮影する際に手ブレを抑えやすく、長時間の撮影でも腕や手首が疲れにくいと感じました。
もうひとつは、カバーディスプレイ(背面)をプレビューにして、メインカメラでセルフィーが撮れること。通常はインカメラで撮る自撮りが、Flip7なら約5000万画素のメインカメラで撮影できます。
被写体側からもカバーディスプレイで構図を確認できるため、子どもと一緒に撮るときや友人とのスナップ撮影で、「どんな感じで写るか」を全員が確認しながら撮影できるのは便利です。
こうした撮影スタイルから、従来のスマホにはなかった新鮮な体験を楽しめました。
Galaxy Z Flip7を使用して気になった点
Galaxy Z Flip7には折りたたみならではの楽しさや便利さがある一方で、「ここはあらかじめ知っておいたほうがよい」と感じたポイントもあります。
コンパクト、でも軽いスマホを求めるなら重さをチェック
折りたためることで収納性は向上するものの、軽量性を売りにした端末ではありません。片手で持って操作する際の手首や腕への負担感は、一般的な6インチ後半クラスのスマホと変わらない印象です。
バッテリー容量はシリーズ最大、でも大容量を求めるなら比較して選ぶ
Galaxy Z Flip7には4300mAhのバッテリーが搭載されており、一回の充電で最大31時間の動画再生が可能となっています。
シリーズ最大のバッテリー容量ではあるものの、同等サイズ・クラスのスマホには5000mAhを超える大容量バッテリーを搭載したモデルもあり、それらに比べてGalaxy Z Flip7はまずまずの容量といえます。
日ごろスマホを頻繁に使うユーザーであれば、手持ちのスマホのバッテリー容量や使用時間も考慮したいところです。
なお、今回は実写用の端末でバッテリー劣化具合などが不明なため、厳密な持ち時間の評価は控えました。
折りたたみスマホは「日常が楽しくなるガジェット」
今回は、Galaxy Z Flip7を、旧世代のミドルレンジ機からの乗り換え候補として使ってみました。印象としては、下記のようなポジティブな面が目立ちます。
・ポケットや小さなバッグにすっきり収まる携帯性
・スタンドいらずで動画やレシピを見られる便利さ
・ハンディカム風の撮影やメインカメラセルフィーの楽しさ
・画面の美しさと、折り目やヒンジの耐久性への不安を感じさせない仕上がり
一方で、軽さだけを求める人には向かない可能性があるなど、気になる側面もあります。とはいえ、致命的なマイナスポイントは見当たりませんでした。
ちょうど買い替えを検討していて、折りたたみスマホの使用感が気になる、ポケットやバッグへの収まりを少しでも良くしたいという人にとって、日常のあちこちを少しだけアップグレードしてくれる一台として検討する価値のあるスマホだといえそうです。
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