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仕組みは、昼間の電力需要が低く、電気の安いタイミングにオモリを崖上に運び、運んだオモリを落下させることで、回生エネルギーによって電気を作ります。
技術的には揚力発電ダムと似ていて、揚力発電ダムの場合、水をくみ上げて水が落ちる勢いを電気にします。どちらも上にオモリや水を蓄えておけば、電気にすぐに変換することなく電気の素を蓄え、必要な時に電気を作れます。
エネルギーの安定供給に?
ダム建設は、環境への影響や用地選定を含めハードルが高いと言えますが、TMEICの重力蓄電システムは、そこまでハードルは高くないそう。
また、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーは、その性格上、安定供給が課題となります。重力蓄電システムはオモリとして電気の素を保管しておけるので、自然エネルギーを補完する技術として、電力の安定化につながるかもしれません。
なお、電気は移動エネルギーとなるため、それ自体を貯めておくことができません。災害用の備蓄電気のような考え方もあるかもしれません。
ただし、もし実現すれば、の話。TMEICの担当者によると、実現性やエネルギー効率など含め、まだまだこれからとのことでした。
第1章 エジソンの時代から変わらない発電方式
第2章 世界と日本の発電事情
第3章 増える電力需要、上がり続ける電気料金
第4章 少子化にも影響を与える電気料金
第5章 停電危機はなぜ起きる
第6章 脱炭素時代のエネルギーと電気
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急斜面が多い日本の地形は、平地が得意な太陽光発電や風力発電には課題が多いとも言われます。この技術においてはこの急斜面が活かせます。見かけは地味ですが、もしかすると未来を前進させる技術に育っていくのかもしれませんよ。