「草」とはどういう意味? ネットでの使われ方や「w」との違いを紹介
インターネットやSNSで「草」や「草生える」といった表現をよく見かけるのではないでしょうか。草とは、ネット上で笑いを表す意味で使われているのですが、なぜ草と表すようになったのかよく知らずに使っている方もいることでしょう。
この記事では、草の由来や使い方について詳しく解説しています。「よく見るけどイマイチ意味がわからなかった」「なぜ草なのかよく知らなかった」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
▼ スマホの役立つ情報を紹介
ネットやSNSで見かける「草」とはどういう意味?
「草」とは、インターネット上のコミュニティやSNSなどでよく見られる「笑い」を表すネットスラング(インターネット上で使われる俗語)です。
単体で「草」と使われることもあれば、文章の中で「草生える」「草生やす」と使われたり、笑えない状況で「草も生えない」と表現されたりすることもあります。
使われるシチュエーションとしては、単純に笑える状況だけではなく、皮肉や嘲笑の意味が込められることも多くあります。
「三省堂現代新国語辞典 第六版」では「草」の項目に「笑う」という語釈が記載されているなど、ネットスラングの中でも広く認知されている言葉だといえるでしょう。
草の発祥・由来は「なんJ」や「ニコ動」?
草の発祥については、「なんでも実況J(なんJ)」「ニコニコ動画(ニコ動)」など、諸説あります。
笑える状況を文章で表す際、もともと文末などに「(笑)」が使われることが多くありました。しかし(笑)は入力の手間が多いことから、徐々に「藁」「ワラ」などと省略されていきます。
日本語入力のできない海外ゲームなどで「warai」としていたのも合わせて徐々に簡略化され、最終的にすべてローマ字入力の頭文字である「w」で表現されるようになりました。
その後、動画内にコメントできる「ニコニコ動画(ニコ動)」の中で、面白さの度合いを「w」の連打で表すようになります。
大爆笑のシーンで視聴者が一斉に「wwwwwwwwwwwww」と入力するのが、画面上に草が生えたように見えると「なんでも実況J」で書かれたことから、笑いを表す「草」が誕生したとされています。
やがてSNSの普及で「草」が一般的に使われるようになりました。
【例文付き】失敗しない草の使い方
ではここで、どういった状況で草を使えばよいか、具体例を見ていきましょう。
● 単純に笑える
例文1
「寝坊したから急いで駅まで行ったのに財布忘れて草」
例文2
「財布を取りに戻ったら今度はカバン忘れていって草不可避」
● 皮肉や批判を表す
例文1
「うちの上司、言うこととやっていることが違いすぎて草生える」
例文2
「くだらない自慢話でマウント取ってこようとするのマジで草」
● 嘲笑の意味合いを含む
例文1
「田舎の駅すぎて人よりネコのほうが多くて草生えた」
例文2
「あの人のSNS見たら自撮りばっかり載せてるナルシストで草」
使い方に注意!状況にあった使い方
草はネットスラングなので、状況に合わない場面で使うと失礼にあたる可能性が高くなります。具体的には、次にあげるような場面では使うべきではありません。
● ビジネス文書で使う
● 目上の方へのメールに使う
● ネットスラングになじみのない方へ向けて使う
● 冠婚葬祭などのかしこまった場面で使う
● はじめて連絡する方に向けたメールに使う など
こういった場面で草を使うと、たとえそういった意図はなくても、マナーが悪い人として認識される可能性があります。草を使う際は、相手との関係性をよく考えて、気の置けない相手に向けたプライベートな発信に留めておくのが賢明です。
「草」と「w」や「笑」との違いはある?
草とよく似たネットスラングに「w」「笑」という言葉があります。これらは意味合いにおいて大きな違いはなく、どの言葉を使うかは使う方の個人的嗜好による部分が大きいです。
受け取る側にもそれぞれ好みがあるので、ネットスラングにあまり触れていない人には「笑」、仲のよい友人には「草」などと使い分けるのもよいでしょう。
なお「w」はたくさん並べて使うと大爆笑の意味を持ちますが、「笑」は多くとも2個程度、「草」を2個以上並べて使うことはほとんどありません。
芝・森?草の派生語を紹介
笑いを表す草には、その度合いを表す派生語がいろいろ見られます。
純粋派生シリーズ
草から派生したネットスラングも数多くあります。
● 大草原
草を超えた大爆笑といった意味で使われます。
● 草不可避
絶対に笑ってしまう状況に使われます。
爆笑の場合は「大草原不可避」などとも使われます。
● 草を禁じ得ない
「草不可避」と同じく、抑えられないくらい笑ってしまうような状況に使われます。
● 草に草生やすな
「草w」のように、草とwを続けて使うことを揶揄して使われます。
〇〇超えて〇〇シリーズ
草だけでは笑いの度合いを表現しきれないとき、草を超えたもので表現されることがあります。
たとえば草を普通の笑いとすれば、それを超える笑いは「草超えて森」などと表します。笑いの度合いを表す段階としては、次のようになります。
具体的には、次のような形で使われます。
例文1
「うちの上司、言うこととやっていることが違いすぎて草超えて森生える」
例文2
「あの動画、マジで草超えて森超えてアマゾン生えた」
「森生えた」「アマゾン生えた」などは日本語として成立していませんが、ネットスラングとしては用例が見られます。ただし、それほど広く使われているわけではありません。
草はもう古い?
草という言葉は生まれてから20年ほどたちますが、2022年現在でもSNSなどでよく見られます。
10代や20代の若者の間でもまだ使われていますが、新しい若者言葉といったイメージは薄れてきました。草の代わりに使われる表現として「竹」などといった言葉も新しく出てきましたが、草ほど浸透していないのが現状です。
これからまた新しいネットスラングが生まれてくるでしょうし、草が古い言葉として廃れてしまう可能性は否めません。
ただ、国語辞典にも掲載されるほど浸透している言葉でもあるので、今すぐに通じなくなってしまう言葉ではないといえます。
まとめ
笑いを表す「草」というネットスラングは、生まれてから20年ほどたっています。SNSの発達によって市民権を得て、今では国語辞典に掲載されるほどの認知度となりました。
使い勝手がよいためインターネット上ではよく目にしますが、誹謗中傷など悪い意味で使うと問題になる可能性があるため、使い方や使う場面には注意が必要です。
相手に誤解を生まない程度に、気軽なコミュニケーションの一環として少し取り入れてみるのもよいのではないでしょうか。
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