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「こいつ……動くぞ!」と言ったかどうかは定かではないが、ガンダムで社会課題の解決に取り組むプロジェクトが教育分野に動き始める。
ガンダムに詳しい方なら、そのストーリーの背景に地球環境破壊があることはご存知のことだろう。
人口増加によって地球環境が破壊されたため、宇宙に生活できる環境を作って移住する計画の中で戦争が勃発した。
このガンダムの世界を教訓として、バンダイナムコグループのより良い世界と未来のための取り組みが、「GUNDAM UNIVERSAL CENTURY DEVELOPMENT ACTION (GUDA)」だ。
このほど、GUDAを実現するためのカンファレンス、「ガンダムカンファレンス」の第2回目が開催された。
「ガンダム エデュケーショナル プログラム」を発表
第一回目のガンダムカンファレンスでは、GUDAのテーマとして「環境」と「創造」が発表された。
現在、現在、以下の取組み行われている。
・再生可能エネルギーの使用や、ガンプラのランナー回収といった環境保全
・「社会課題」と「未来技術」の掛け合わせで、夢と希望を現実化するイノベーションプログラム
これらに続いて、今回発表されたテーマは「教育」だ。
ガンダムを教育に活用する「ガンダム エデュケーショナル プログラム」では、2つの取り組みを実施するという。
体験型プログラム「ガンダム ファクトリー ヨコハマ エデュケーショナルサポート
一つ目の取り組みは、「ガンダム ファクトリー ヨコハマ エデュケーショナル サポート」だ。
このプログラムは、動く実物大ガンダムの制作に関わる研究者、技術者やスタッフから、ものづくりの楽しさやプログラミングについて考え、学ぶ体験型プログラム。
身の回りのものに当てはめ、比べながら、全高18mの実物大ガンダムを実際に動かす時に直面した課題や解決方法などについて学べる。
横浜市教育委員会事務局がGUDAの外部パナーでートある「G-Partner」となって、横浜市内の小中学校・義務教育学校ならびに特別支援学校の教育活動の一環として取り組まれる。
参加校は、この秋から募集するとしている。
能動的な学習「課題解決型授業」の教材「ガンプラアカデミア」
二つ目の取り組みは、「ガンプラアカデミア」だ。
このプログラムは、バンダイスピリッツがG-PartnerであるNHKエディショーショナルとNPO法人企業教育研究会とともに開発した。いわば、ものづくりの楽しさと地球環境について考える教材だ。
プラモデルを組み立てる体験ができる。また、バンダイのプラモデルを作る工場「バンダイホビーセンター(BHC)」の設備や、プラモデルの生産・製造工程などの配信映像を視聴。働いている人の仕事に対する意識や努力、工夫を学べる。
オプションとして、教室とBHCをネットで繋ぎ、ライブ通信による質疑応答もある。直接仕事に携わる人と話せるから、より深い理解や学びを得ることができるだろう。
ガンプラアカデミアは、優れた技術や持続可能なものづくりのための関心を高めることを目的としている。最終的には、日本のものづくり文化の継承の一端を担うことが目標だ。
オンデマンド授業として無償提供されるこの教材は、2021年9月から全国の小学校に案内を開始。10月から実施する予定だ。
なお、このプログラムは2021年6月11日に栃木県日光市立鬼怒川小学校で試験的に実施されたそうだ。
全校児童86名が参加。映像でプラモデルを作る工程を説明した後、ガンダムのプラモデルを作るワークショップを行う形で行われた。
この授業の中で児童達は、課題を見つけて解決していく姿勢を見せ、授業自体が近年注目されている能動的な学習の「課題解決型授業」そのものだったという。実際に授業中、教師の代わりに学年を越えて児童同士で教え合ったり、普段控えめな児童がリーダーシップを発揮したり、助け合う場面もあったそう。
ガンダムというキャラクターの魅力で児童の興味を惹きつけ、プラモデルを使うといった体験学習の組み合わせの有用性が示されたとしている。
ガンダムはフィクションだが、その物語の背後にある課題や問題には、とてもリアリティがある。
今回のカンファレンスで、現在進行形で取り組んでいる「環境」と「創造」のテーマに加え、新たに「教育」が追加された。
子供達が大人になる頃、もしかすると現在の社会課題は解決されているかもしれない。
架空の世界に存在するガンダムが、アニメと現実の境界線を越えて、現実の社会問題の解決に動いている。
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「ガンダム エデュケーショナル プログラム」で学んだ子供達の中から、世の中を変える逸材が現れるかも!?
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