睡眠不足解消!フィリップスSmartSleepの口コミ検証レビュー
睡眠の質をコントロールする、SmartSleep ディープスリープ ヘッドバンド(以下「スマートスリープ」)。深い睡眠をセンサーが検知して、音で働きかけて睡眠の質を高める睡眠支援ツールです。
今回はそんなスマートスリープについて、「目覚めがスッキリした」といった良い口コミだけでなく、「測定がうまくいかない」などの悪い口コミも含めて分析したうえで、実際に2週間使用して効果や使い心地を検証しました。
眠りが浅くて困っているという方や、なかなか睡眠時間が確保できずに悩んでいるという方はぜひ参考にしてください。
スマートスリープは、世界的な医師・科学者たちによる睡眠領域の専門チームが、10年間の基礎研究+4年間の製品化プロセスを経て誕生した最新睡眠支援ツールです。
睡眠不足は身体によくないと分かっていても、仕事に育児にと忙しく過ごす人々にとって、十分な睡眠時間を確保することは簡単ではありません。
そこでスマートスリープは、身体を回復させるために重要な役割を果たす「深い睡眠」に注目し、睡眠時間そのものではなく深い睡眠時間を伸ばすことで、短い睡眠でも十分な休息効果を引き出すことを目指しました。
まずは、スマートスリープに搭載された具体的な技術を見ていきましょう。
2つのセンサーが「深い睡眠」を知らせる脳波を検知
スマートスリープでは、深い睡眠に入ったことを徐波(スローウェーブ)という脳波の出現によって検出します。
「額」と「右耳の裏」の計2か所にセンサーをセットすることで、脳波の検知が可能になりました。
脳波の変化をキャッチすることで、従来の睡眠支援ツールとは一線を画した「深い睡眠を伸ばすサポートをする」というアプローチが可能になったのです。
深い睡眠をオーディオトーンがブースト
スマートスリープは、徐波の出現により深い睡眠に入ったことを確認すると、続いて耳元のスピーカーからオーディオトーンと呼ばれる音を発生させます。
オーディオトーンは、500~2,000Hzのリラックス効果のある音で、徐波を活性化して深い睡眠の持続を目指して開発されました。
眠りを妨げないよう、オーディオトーンのタイミングや音量は睡眠状態に合わせて自動的に調節され、使用者が音に慣れてしまわないよう音の高低も変化させるのだそう。
オーディオトーンにより深い睡眠の持続時間をブーストすることで、短い睡眠時間で効率的な休息効果を得ることを目指します。
専用アプリ「SleepMapper」で睡眠状態を可視化
スマートスリープには「SleepMapper」という専用アプリが用意されており、オーディオトーンがどれだけ効果を発揮したのか、深い睡眠をどのぐらい伸ばすことができたのかをグラフで可視化します。
グラフを見ることで、どの程度睡眠の質が向上したのかを確認することができるのです。
またグラフだけでなく、深い睡眠の持続時間、就寝時間、起床時間、浅い睡眠と深い睡眠のバランスなどを総合的に判断して、0~100点で睡眠スコアを算出します。
睡眠の質を高める点だけでなく、睡眠の質がどれだけ高まったかがひと目でわかる点もスマートスリープの大きな魅力と言えるでしょう。
口コミ・評判「72%が2週間までに効果を実感」
続いて、スマートスリープの口コミをチェックしていきましょう。
フィリップスによると、72%のユーザーが2週間までに効果を実感したとのことで、公式サイトのカスタマーレビューにも次のような高評価の声が寄せられていました。
・慢性的な睡眠不足感が軽減、日中昼寝をしたい欲求がほぼなくなりました・6時間程度の睡眠でも日中スッキリとして眠気を感じる事はありません・同じ睡眠時間でも起床時にスッキリ感を感じる・朝の目覚めもすっきりしていて、2度寝することもほぼなし
一方で、約30%の人が効果を実感しなかったのも事実。公式サイトのカスタマーレビューには、高評価の声と比べると数は少ないながら、星1~2の低評価の声も見られました。
・測定エラーが多々発生し効果の確認がうまくできません・ヘッドバンドの装着はまだしも、SmartSleepセンサーの装着がとにかく面倒
またAmazonに寄せられていたカスタマーレビューでは、「ヘッドバンドの締め付け感」について苦言を呈する声が見られました。
・これを装着して寝ることがそもそも厳しい・締め付けで朝は耳が変形して痛い・金具が頭に当たり物凄く痛い・頭の大きさに対しバンドがちいさすぎて、頭が締め付けられる
口コミを見てみると、「効果を実感できた」という声ばかりではないことが分かります。
低評価な口コミの多くは、「効果が得られない」「測定がうまくいかない」「締め付けが強く寝づらい」といったものでした。
今回の検証では、効果が得られるかどうかだけでなく、こうした否定的な意見の実際のところについても確かめていきたいと思います。
スマートスリープを2週間使って徹底検証
ここからはいよいよ、実際にスマートスリープを2週間使用して、効果や使用感などについて徹底的に検証した結果をお届けします。
スマートスリープの使い方
検証結果を発表する前に、まずはスマートスリープの使い方を簡単にご説明します。
スマートスリープの基本的な使用方法は次の通りです。スマホへのアプリダウンロードなど、初回のみ必要な作業は割愛しています。
1.右耳の裏に粘着式センサーを装着します
2.スマートスリープ本体を装着します(上記画像参照)
3.スマートスリープ本体から伸びるコネクタを、右耳の裏に貼り付けたセンサーにパチンとはめ込んで接続します
4.電源ボタンを押すと耳元のスピーカーからビープ音が流れはじめ、音が止まると接続完了です
5.その状態で就寝します
6.起床後、スマートスリープを外して充電します
7.充電状態に入ると睡眠状況が自動的に送信・記録されるので、スマホアプリを同期して睡眠グラフや睡眠スコアを確認することができます
なお、右耳の裏に貼り付けるセンサーは使い捨てで、1個につき最大3回まで使うことができます。
睡眠時間を確保できない日ほど効果を実感
効果については、検証を開始した初日から「目覚めがスッキリしている」と感じました。
筆者はもともと睡眠不足による頭痛に悩まされていたため、マットレスを変えたり枕を変えたりアイマスクを導入したり日中運動をしたり、と日ごろから睡眠の質向上のためにいろいろなことを試しています。
スマートスリープはそれらと全く異なるアプローチで、寝心地がよくなったり、睡眠時間が長くなったりしたわけではないのに、どこかいつもと違うという不思議な体験でした。
2週間継続して使ってみた印象としても、全体的に早起きすることが増え、睡眠時間が少ない日にも日中の眠気を感じることが減った実感があります。
日中の眠気を感じることがなくなったわけではないものの、実際の睡眠時間より1時間程度多く寝ることができたような感覚です。
測定失敗は14日間のうち2日だけ。コツを掴めば大丈夫
続いて、口コミで見られた「測定がうまくいかない」という問題についてです。
2週間検証したところ、14日間の検証期間中、測定に失敗したのは2日間だけでした。また失敗したのも、機器の操作に慣れていない検証開始直後に集中しており、コツを掴んでからは測定に失敗することはなくなりました。
スマートスリープの測定失敗を防ぐコツは次の3つです。
①額のセンサーが当たる部分を濡らすこと
②耳の裏はセンサーを貼り付ける前に拭くこと
③センサーは耳の裏の骨(硬い部分)に貼ること
③のセンサーの貼り付け位置は、画像の通りです。なるべく髪を巻き込まないようにしましょう。
①の額を濡らしたり、②の耳の裏を拭いたりする作業は、センサーの感度を高めるために重要な作業です。また③の貼り付け位置は、センサーが剥がれにくくするために重要なポイント。口コミでは「寝返りを打つとセンサーが外れる」といった声もありましたが、貼り付け位置に気を付けた結果、就寝中にセンサーが外れることは一度もありませんでした。
3つのコツを実践するためにおすすめなのが、スマートスリープを洗面所で装着するという方法です。鏡があり水栓もある洗面所なら、消耗品であるセンサーの貼り付け位置を誤って無駄にすることも少なくなります。
締め付けは確かに気になる。余裕を持ったサイズ選びを
口コミの中には、「ヘッドバンドの締め付けが気になって眠れない」「かえって睡眠不足になってしまった」という声もありました。
この点に関しては、検証開始当初、筆者もかなり気になったというのが正直なところです。ただ試行錯誤したところ、締め付け感を緩和する方法を見つけることができました。
その方法とは、ヘッドバンドをやや浅めに被るというもの。写真左が深くかぶった状態、写真右が浅めに被った状態です。特にスピーカーを内蔵した耳の部分は、布地に少しシワが寄るくらい浅めに被ると、起きたときに痛みにくくなります。
ちなみにヘッドバンドのサイズは後頭部の留め具で調節するのですが、頭囲55cmの筆者は頭囲51~60cm用のMサイズを利用したところ、全開の状態でも少し締め付け感がありました。
頭の形や大きさによってかなり個人差があるかと思いますが、不安な方は頭囲61~66cm用のLサイズを選んだ方が良いかもしれません。
専用アプリの睡眠スコアが楽しい
写真は、筆者のある日の睡眠結果です。寝つきの悪さや睡眠時間の短さが理由で、合計24点減点されています。
これに対してアプリから適度に運動することを勧められたので、試しに日中の運動量を増やしてみたところ、翌日には見事100点を獲得することができました。
スマートスリープの専用アプリSleepMapperは、ブーストされた睡眠量を見て効果を実感できるだけでなく、減点の理由や改善策まで提示してくれる点が優れています。
行動がきちんとスコアに反映されるので、「今日は100点を目指して早く寝よう」といった具合に、日ごろから睡眠の質改善のための行動を取れるようになることも、スマートスリープの効果と言えるかもしれません。
2週間の使用では汚れは気にならない
口コミでは、本体を洗えないのが衛生的に気になるという声もありました。毎日使うものなので、汚れたときの対処法は確かに気になるポイントです。
今回の検証で2週間使った限りでは、特に汚れることはなく、臭いなどもしていません。検証は7月前半の汗をかきやすいタイミングで行ったのですが、それでも汚れや臭いが気になることはありませんでした。
画像の通り、汚れのたまりやすい額センサー部分は取り外して水洗いが可能なため、気になる場合はこまめに手入れすることでより清潔に保つことができるでしょう。
難点は人を選ぶ装着感。工夫次第で緩和はできる
今回の検証で、ひとつだけ難点だと感じたのは装着感でした。
口コミでも「そもそも装着したまま眠ることが難しい」とあった通り、効果が出る出ない以前の問題として、人によってはスマートスリープを装着したまま眠ることが難しいでしょう。
この解決策はいくつかあり、ひとつは前述した通り「バンドに余裕を持たせて浅めに被ること」です。また後頭部の留め具が気になる場合は、枕を柔らかいものに換えてみるとよいでしょう。
もともと寝つきが悪い人は、日中の運動量を増やしてみたり、カフェインやアルコールを控えたり、就寝前にしっかり入浴したり、と工夫することで、スマートスリープを装着したままでも眠れるようになる可能性があります。
スマートスリープは睡眠時間が短い人ほどおすすめ
検証した結果、スマートスリープは次に当てはまる人におすすめです。
特に、日中の眠気解消への効果は検証開始直後に実感することができました。また、専用アプリによる睡眠スコア&睡眠グラフをもとに、睡眠の質改善のために前向きに取り組める人にもうってつけと言えるでしょう。
ただしサイズを間違えるとせっかくの機能も存分に活かすことができなくなってしまうため、購入の際はくれぐれも注意してください。
頭囲の測り方は、フィリップス公式サイトでも上記画像の通り解説されています。購入前に必ず測定するようにしましょう。
まとめ
今回は、フィリップスの睡眠支援ツールであるスマートスリープを2週間検証した結果をお届けしました。
着けたまま眠るのに抵抗があるなど、気になる点があることは否めません。しかし、睡眠状況が可視化されることで運動をするきっかけになるなど、睡眠の質向上に一役買ってくれることは間違いないアイテムと言えるでしょう。
日ごろ忙しくて睡眠時間を確保できないという方は、短い睡眠時間でしっかり休息するために導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※商品の情報はすべて2020年7月時点のものです。また本記事における商品の感想は使用した個人の意見であり、商品の効果・効能を示すものではありません。
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