〈プロ解説〉ジュニアシートおすすめ7選 ISOFIX固定や長く使えるモデルも
ジュニアシートとは、一般的に4〜10歳頃の子どもが使用する学童用のチャイルドシートのことです。子どもの命を守るためにチャイルドシートが重要という認識は多くの方に広まっていて、乳児用、幼児用シートの装着率は年々高くなっています。
しかしジュニアシートの装着率は低く、5歳を過ぎると急降下します。生まれたばかりの赤ちゃんや、身長100cm未満の子どもの場合、大人用のシートベルトは装着できないのでチャイルドシートが必要なことは明らかですが、子どもが成長して幼稚園や保育園の年長くらいになると「もう、大丈夫かな?」と判断される方が多いのかもしれません。
身長の低い子どもがジュニアシートを使わずに大人用のシートベルトをしていると、いざというときに大怪我につながる恐れがあります。
また、2024年9月に、日本自動車連盟(JAF)は時速55kmでの正面衝突の検証結果を踏まえて、より子どもの安全を守るために、チャイルドシートの使用基準を従来の140cm未満から150cm未満に引き上げました。道路交通法では6歳未満の乳幼児にはチャイルドシートが義務化されていますが、年齢よりも体格で使用の有無を決めることが、子どもの安全を確保するために大切です。
そういった新しい要素も踏まえてここでは、ジュニアシートを使う時期から賢い選び方、おすすめ商品を紹介します。
目次
まずはプロおすすめ、ジュニアシート3選
鈴木珠美さんがおすすめする、ジュニアシートを紹介します。
① BRIDE コンフォルテ・レーシング
モータースポーツで培われたホールド力が魅力
鈴木 珠美さん
身長76〜150cmに対応し、15か月〜12歳頃まで長く使えるジュニアシート。レーシングシートをモデルにしたモノコック*ボディフォルムを採用し、モータースポーツで培ったノウハウにより、高いホールド性を実現しています。新安全基準R129適合はもちろん、子どもの成長に合わせてチャイルドモードからハイバックモードへの変更が可能です。5段階リクライニング機構付きで、簡単に取り外しできる肩パッドはブラックとレッドの2セットが付属。洗い替えができ、清潔に保てます。*卵の殻のように、一体化させることで力を分散し、強度を持たせた構造。背もたれと座面が一体化したシートのこと。
② アップリカ リライド
成長に合わせてゆったり座れる
鈴木 珠美さん
R129適合で、身長76〜150cmまで長く使えるジュニアシート。子どもの成長に合わせて2つのモードで使うことができ、背もたれの角度は2段階、座面の長さは3段階の調節が可能です。頭を守るヘッドレストには衝撃吸収材、両サイドには頑丈なプロテクターを備え、ドア側からの強い衝撃も軽減します。頭、背中、おしり部分には通気性の良いメッシュシートを採用し、クッション材が入った座面は快適な座り心地を確保。シートカバーは取り外して洗濯機で洗えます。
③ コンビ ジョイトリップ アドバンス premium R129 エッグショック SB
日差しをさえぎるサンシェード付き
鈴木 珠美さん
サンシェードを搭載した、人気シリーズのプレミアムモデル。R129に適合し、身長76〜150cmまで、子どもの成長に合わせて調節して使えるジュニアシートです。肩幅38cmのワイドシートと足を広げやすい形状の座面で、快適にすごせます。通気性の良い3Dメッシュを採用し、座り心地のよさも考えられた子どもにやさしい設計です。ジュニアモード時は、「ひらっくベルト」を車両のシートベルトに巻き付けて、クッションベルトとして使うこともできます。シートカバー、肩ベルトカバーは洗濯機で丸洗いが可能です。
ジュニアシートの使用は身長140cm未満から150cm未満に引き上げ
Photo by iStock
ジュニアシートは年齢でいうと4〜10歳頃、身長は150cm未満の子どもに適したチャイルドシートのことで、学童用シートとも呼ばれています。2024年9月に、日本自動車連盟(JAF)は使用推奨目安を従来の身長140cm未満から150cm未満に引き上げました。年齢よりも優先するべきポイントは身長です。子どもの体格に合わせてジュニアシートを正しく活用しましょう。
チャイルドシート自体にハーネスが装備されている乳児用・幼児用のシートとは異なり、ジュニアシートは車に装備された大人用のシートベルトを使って体をホールドします。子どもの小さい体でも、正しい位置で車のシートベルトを装着できるように補助するシートです。
乳児用、幼児用、学童用の特徴は以下の通りです。
乳児用|新生児〜1歳頃まで、身長70cm未満
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生まれて間もない赤ちゃんを乗せる乳児用シートには、車の進行方向とは逆の後ろ向きタイプと、ベッドのように平らな状態にできる横向きタイプがあります。
幼児用|1〜4歳頃まで、身長65〜100cm未満
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お座りができるようになったら、イス型の幼児用シートを使用できます。
学童用|4〜10歳頃まで、身長150cm未満
背中に受ける衝撃を吸収してくれる背もたれ付きのタイプと、子どものお尻の下に敷く座面部分だけのクッションタイプがあります。
ジュニアシートはなぜ必要?使わないリスク
6歳未満の子どもにチャイルドシートを装着させずに運転した場合は、道路交通法違反となります。罰金、反則金はありませんが、運転者は違反点数1点が加点されます。
では6歳になればチャイルドシートは不要かというと、そうではありません。チャイルドシートを装着するかどうかの判断基準は、年齢ではなく身長や体格を目安にしてください。車に装備されている3点式シートベルトを正しい位置でセットできるかがポイントです。
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車に装備されている3点式シートベルトは、身長150cm以上を対象に設計されています。150cm未満の身長だと、ベルトが首や腰骨より高い位置のお腹にかかってしまい、シートベルトを正しく装着できません。
身を守るためのシートベルトが、事故の際に首を絞めたり、内臓破裂などの原因になったりしてしまう恐れがあります。またシートベルトから体がすり抜けて飛び出してしまうこともあり、大変危険です。
ポイント解説
3点式シートベルトは、肩ベルトが鎖骨の真ん中あたりを通り、腰ベルトが骨盤あたりにくるのが正しい位置です。子どもの体が小さく、正しい位置にセット出来ない場合は、ジュニアシートを使用しましょう。
子どもの成長に合わせて上手な買い替え
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チャイルドシートが必要な期間はおおよそ10年です。
子どもの成長に合わせて、乳児用・幼児用・学童用と3つのシートを購入するパターンか、乳児&幼児兼用と学童用、または乳児用と幼児&学童兼用の2つのシートを購入するパターンが考えられます。兼用タイプを取り入れれば、買い替えは一度で済むのでスマートです。
乳児&幼児兼用|新生児〜4歳頃まで使える
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生まれて間もない赤ちゃんのときは、車の進行方向とは逆の後ろ向き(一部横向き)で、お座りができるようになったら前向きで使用できるタイプです。
幼児&学童兼用|およそ1〜12歳頃までの長期間
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1〜10歳頃まで、3〜12歳頃までなど、メーカーによって違いはありますが、長期間にわたって使用できるシートです。子どもの成長に合わせて背もたれを外せたり、高さや横幅の調節ができたりするタイプなどがあります。
ポイント解説
子どもの安全のためには、年齢よりも体格に合わせて選ぶことが大切なポイントです。
ジュニアシートの選び方、5つのポイント
ジュニアシートを購入する前に、必ず押さえておきたいポイントを5つ紹介します。
① 車との相性|各メーカーの適合表をチェック
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まず大切なのは、選んだジュニアシートが自分の車に取り付け可能かどうかを確認すること。各メーカーが用意する「適合表」でチェックしましょう。
② 新安全基準「R129」|ドア側からの衝撃も考慮
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子どもの命綱となるチャイルドシートは、国の安全基準に適合している必要があります。2023年9月1日より、チャイルドシートの安全基準は「R44」から「R129」に完全移行しました。
大きな違いは、R44では前後方向の衝突試験を行っていましたが、R129からは前後方向に加えて、ドア側(側面)の衝突試験も追加されたこと。R44基準の安全性をより高めた内容になっています。
③ ISOFIX(アイソフィックス)|車側の金具に差し込むだけ
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ISOFIX機構が備わっているシートは、車の座席に装備されている取り付け金具に差し込むだけで、簡単にしっかりと取り付けができます。
シートベルトで固定するタイプは、締め付けが不十分だとシートがぐらつくなどの不具合が起こりやすいので、取り付けに自信がない方はISOFIX対応の製品がおすすめです。
ポイント解説
2012年7月以降に発売された車種であれば、ISOFIXの取り付け金具が装備されています。
④ そのほかの機能|通気性やメンテナンス性にも注目
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とくに幼児&学童兼用タイプだと、1〜10歳頃まで長く使用できるシートもあるので、通気性やメンテナンス性も気になるところです。
近頃はカバーが洗濯機で丸洗いできたり、軽さにこだわったりとさまざまな機能を備えたモデルがあります。家庭のライフスタイルに合わせて、必要な機能を備えたジュニアシートを選びましょう。
⑤ 身長150cm未満対応|子どもの体格に合わせる
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6歳以上で身長150cm未満の子どものチャイルドシートは義務ではありませんが、大人用のシートベルトを正しく使用するために推奨されています。子どもの安全を守るためにも、体格に合わせてジュニアシートを選びましょう。
〈編集部PICK UP〉ジュニアシート、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数あるジュニアシートの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
① コンビ ジョイトリップ アドバンス plus R129 エッグショック SB
快適な座り心地のクッションを採用
肩幅約38cmの広々とした設計で、1~11歳頃まで対応する商品です。ヘッドサポートの位置を11段階で調節でき、子どもの成長段階に合わせてしっかりフィットします。
新安全基準の「R129」に適合。振動による衝撃やストレスを低減する「エッグショック」で子どもの頭を守ります。
使わないときは折りたたんで収納可能。シートやカバーを洗濯機で丸洗いできるので、長く清潔に使うことができます。
② Aprica(アップリカ) ライドクルー 2195832
低反発クッションでお尻をサポート
低反発のやわらかいクッションと、速乾性メッシュシートで、長時間のドライブも快適にすごせます。
両サイドには収納式カップホルダーがあり、飲み物や子どものお菓子を入れておくのに便利です。
シートベルトが肩の位置にくるようにガイドする、肩ベルトガイド付き。背もたれを取り外せば、ブースタークッションとしても使用可能です。
③ アイリスプラザ ジュニアシート II
5箇所のベルトガイドで取り付けをサポート
8段階のヘッドレストの高さ調節に合わせて、肩ハーネスの位置も調節できます。
背もたれ付きのジュニアモードは、3歳頃から使用可能。5箇所のベルトガイドで正しい取り付けをサポートします。
カバーやクッション類は本体から外して洗濯機で洗えるので衛生的です。ドリンクホルダーも取りつけられ、細部まで使いやすいように工夫されています。
④ GRACO(グレコ) ジュニアプラス ネクスト 2198155
リーズナブルな価格と充実の機能
ベルトガイドやウォッシャブルシート、収納式ドリンクホルダーなどうれしい機能が充実。軽量で持ち運びしやすく、載せ替えもラクに行えます。
車のシートに合わせて背もたれの角度を、2段階で調節できるのもメリットです。
シート部分は速乾性があり、柔らかめのクッションを採用。お尻が痛くなりにくく、長時間ドライブにもぴったりです。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
使用対象 |
安全基準 |
固定方法 |
重量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
【プロおすすめ】BRIDE コンフォルテ・レーシング |
モータースポーツで培われたホールド力が魅力 |
幅44.5×奥行53×高さ63cm |
15か月かつ身長76cm以上~12歳頃、身長76cmかつ月齢15か月以上~150cm |
R129 |
ISOFIX |
11kg |
|
【プロおすすめ】アップリカ リライド |
成長に合わせてゆったり座れる |
幅44×奥行49〜69×高さ59.5〜84cm |
チャイルドシートモード:身長76cmかつ月齢15カ月以上~105cm(体重22kg未満)、ブースターシートモード:身長100~150cm |
UN R129 |
ISOFIX |
7.5kg |
|
【プロおすすめ】コンビ ジョイトリップ アドバンス premium R129 エッグショック SB |
日差しをさえぎるサンシェード付き |
幅45×奥行54.5〜74.5×高さ75.5〜96.5cm |
1才頃~11才頃(身長76cmかつ月齢15か月以上~150cmまで) |
UN R129/03 |
ISOFIX |
7.5kg |
|
ジョイトリップ アドバンス plus R129 エッグショック SB |
快適な座り心地のクッションを採用 |
幅45×奥行69×高さ81.5cm |
体重記載未確認、身長目安76~150cm |
UN R129/03 |
シートベルト |
7.4kg |
|
Aprica(アップリカ) ライドクルー 2195832 |
低反発クッションでお尻をサポート |
幅50×奥行46×高さ83.5cm |
体重~36kg、参考身長100~150cm |
UN R129/03 |
シートベルト |
2.1kg |
|
アイリスプラザ ジュニアシート II |
5箇所のベルトガイドで取り付けをサポート |
幅44×奥行48×高さ81cm |
身長目安76~150cm |
R129 |
シートベルト |
約4kg |
|
GRACO(グレコ) ジュニアプラス ネクスト 2198155 |
リーズナブルな価格と充実の機能 |
幅46×奥行46×高さ82cm |
体重記載未確認、身長100~150cm |
UN R129 |
シートベルト |
3.2kg |
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