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「5G」の技術開発を進めるNTTドコモの5Gイノベーション推進室室長が力強く語った。
次世代通信規格「5G」は、2020年の商用サービス開始を目標に、総務省が技術開発を進めている新たな通信技術。
その特徴として、LTEの100倍を超える「高速通信」、LTEの1000倍ものユーザーを収容できる「大容量化」、無線区間の「低遅延化」、多数の端末との「同時接続」、そして「低コスト」「低消費電力」などが挙げられる。
5月末、NTTドコモが描く5G後のテクノロジーやエンターテインメントのあり方を、5G Tokyo Bay Summit® 2018で発表した。
そのコンテンツを一足先に体験させてもらった。そこには、「21エモン」や「トータル・リコール」を初めて見た時と同じ衝撃で溢れていた。
スポーツ×ARというエンタメの革命
スマートフォンなどのデバイスやアプリケーションの進化による、消費者ニーズの変化は顕著だ。家庭用ゲーム機、音楽CDなどの売り上げ、スポーツ番組の数は激減し、逆にコンサート入場料収入、プロ野球の入場者数は増加。つまり、消費者のニーズが「購買型」から「体験型」へとシフトしていることがうかがえる。
このような消費者ニーズの変化にともない、エンタメ業界はより鮮烈な「体験価値」を提供するために挑戦を続けている。そこで重要な存在になるとされるのが5Gをはじめとする最先端のテクノロジーだ。
NTTドコモとフジテレビで開発している、ジオラマスタジアム2018というコンテンツは、スポーツ中継がデバイスを通してAR技術で3Dで映し出され、選手目線や俯瞰、様々な目線でスポーツ観戦を楽しむことが可能になる。
モニターさえもない部屋、椅子とロゴの入った木製テーブルにタブレットを向けると、タブレット内に広がったのは、モナコのF1サーキット。従来の放送とは違い、レースの全貌が俯瞰から見られるので、先頭集団だけではなく、最後尾がどこにいるのかまで逐一確認できる。さらに、従来の放送で見られるような映像や、リアルタイムの順位なども映し出される。
一瞬、情報が多すぎて混乱するものの、かなり独自目線で楽しめる喜びを感じることができた。今の所、ゴルフやF1などを中心に開発を進めているそうだ。是非、2022年W杯はこの技術で見てみたい。
リモート操作の浸透が社会問題解決に。
5Gの低遅延性により、機械の遠隔操作のリニア性が高まり、操作もより精緻に行えるようになる。そういった、遠隔操作技術を駆使したコンテンツも発表された。
建設機械の遠隔制御では、高精細な映像をコックピットに伝送することで、現場の状況を細かに把握し、5Gの低遅延を生かしてスムーズな遠隔操作を可能にする。
とりわけ特殊な建機のオペレーター(操縦資格保有者)は不足する傾向にあるという。5Gの利点を生かすことで、オペレーターが足りないという社会的課題を解決できるのだ。
人型ロボットを遅延なく遠隔操作できるのも5Gならではだ。災害時や人が行けないところなどにロボットを派遣して人命救助するといった活用法も想定している。
距離をなくす技術
今回のイベントを仕切っていたNTTドコモ 5Gイノベーション推進室室長の、中村武宏氏から話を聞くことができた。
中村:もともと、なんでも無線で繋げてみたかったんです。服から家電から家まで、全部無線でつなげると、なんかすごいことが起こりそうだし、便利な事ができそうだ、ということを考えて開発しました。
中村:低遅延性を活かすことで、車や建機、ロボットのリモートコントロールができる以外にも、もっと色んなことができる。距離という概念が無くなりますので、あらゆる業界でもっと便利になる。地方のお年寄りが多いところでも、エンタテインメント系や様々なサービスで力を発揮し、都市部から田舎の問題解決までカバーできるようになると思います。
自分がそこに行かなくても、ロボットなり、建機がやってくれる。そうなると、日本が抱える災害、働き手不足の問題を解消できる可能性がある。自分の部屋からなんでもできる日が来るかもしれない。
5Gとは、夢のシステムですよね。ただ、現実的な夢のシステム。
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順調に行けば、我々は2年後にこの夢のシステムを体験できる。今の生活を劇的に変化させてくれる夢のシステムに、飛び込む準備はできてる?