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着るだけで人がロボットに? 最新の「パワードスーツ」4種類を試してみた

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2019年1月16日〜18日にかけて、「第3回 ロボデックス」や「ウェアラブルEXPO」など、国内外のテクノロジーが披露される展示会が東京ビッグサイトで開催されています。

会場のあちこちでは、力仕事の負担を軽減する「パワーアシストスーツ」を展示。腰痛持ちの筆者が未来のお仕事を体験してみました。

パワフルな電動型&充電不要の非電動型

会場で見かけたパワーアシストスーツには、大きく分けて「電動型」と「非電動型」がありました。いずれも装着すれば超人化して100kgの荷物を持ち上げられる……といった大げさなものではなく、荷物の上げ下げの動きをアシストして、足腰の負担を軽減するものでした。

世界シェアNo.1の技術力で作業をサポート

国内企業ジェイテクトの「J-PAS」は、体験した中では最もパワフルなアシスト力を感じました。ランドセルのように装置を背負って、胸・腰・太ももをベルトで固定。本体重量は7.6kgですが、背負うためかそれほど重さは感じません。


装着者が「おじぎ」や「スクワット」の動きを行うと、自動的にアシストが発生。おじぎで曲げた腰を戻す時、スクワットで曲げたひざを戻す時にモーターが作動し、なかば強制的に直立姿勢に戻れます。

試しに装置をオフにした状態で、10kg入りの水タンクを持ち上げてみたところ、普通にめちゃくちゃ重い。次にオンにして持ち上げると、握力以外はほとんど力を使わず、タンクが持ち上がってびっくりしました。本当にロボットになったような気分を味わえます。

「J-PAS」の滑らかなアシスト制御には、自動車ステアリングで世界シェアNo.1というジェイテクトの技術が使われているそう。なお、思いがけないタイミングでアシストが作動して直立姿勢になってしまうことがありますが、付属のリモコンからアシスト強度や速度を4段階で調整可能です。

バッテリーの動作時間は最大4時間、アシスト力は最大16kgとなっています。

ドイツの電動外骨格スケルトン

ドイツの企業German Bionicの「Cray X」。まさに外骨格といったパーツが多く、足腰をしっかりアシストするロボット色の強いデザイン。右の腰部分にはアシスト強度を0〜100%で調整するタッチパネルもあり、SF映画のようで男心をくすぐります。


特徴的だったのは、「楽な直立姿勢」を記憶してキャリブレーションするところ。このため、荷下ろしなどの動きはしっかりアシストしつつも、直立時や歩行時はアシストが働かず、装着したままいつも通り歩き回れます。

最大アシスト力は15kg、バッテリーの動作時間は8時間と、丸一日の作業にも使えます。製造業のデジタル化・コンピューター化を目指す「インダストリー4.0」を推進するドイツだけあり、細かいところまで考えられていました。

1年間持続するガススプリング式

DYDOの「TASK」は、約1年間持続するガスシリンダー交換式のパワーアシストスーツ。バッテリーやモーターを搭載しない非電動型のため、本体重量も3.9kgと、電動型より軽量です。


「TASK」は腕を上げる動きをサポート。重い物を持ち上げる際にアシストが発生し、腕が上がった状態で保持されるため、住宅工事や果物の収穫作業など、顔より高い場所で行う作業を楽にしてくれます。

ちなみに、腕を上げるとアシストが作動するため、メガネをかけ直そうとするとすごい力でメガネを持ってしまうので、ちょっと注意が必要。

空気圧式×人工筋肉でアシスト

イノフィスの「マッスルスーツ」も、電力不要の非電動型。小型の空気ポンプから空気を入れるほどにアシスト強度が強くなり、やり過ぎると腰を曲げられないほどしっかりアシストされます。


入れすぎた空気はボタンを押せば抜けるので、細かい調整もできそう。本体重量も3.9kgとなっており、重い荷物を上げ下げする農作業や、倉庫作業での利用を想定しているそうです。

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実は体験当日、筆者は持病の腰痛が出ており、重い荷物を持ち上げるとぎっくり腰になりそうな気配を感じていました。4種類のパワーアシストスーツ体験で、何度も重い荷物を上げ下げしたのですが、さほど腰に負担はかからずに済んだのにはびっくり。

毎日足腰を使う業務に携わる人にとって、パワーアシストスーツは期待のテクノロジーとして定着していくかもしれません。

ウェアラブルEXPO

公式サイト

ロボデックス

公式サイト


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