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近い将来、視覚障がい者の駅ホームでの転落事故を防ぐ、そんな白杖「スマート白杖」が当たり前になるかもしれません。京セラは2月12日、現在開発中のRFIDを使った「視覚障がい者歩行支援システム(VAシステム)」を発表しました。
仕組み
RFIDとは、埋め込んだRFタグとのワイヤレス通信が行える近距離無線の仕組み。
発表されたVAシステムは、駅ホーム端に電池不要のパッシブRFタグを埋め込み、それをRFIDリーダーを搭載したスマート白杖でタグを読み取り、音と振動で危険を知らせるというもの。
国土交通省のデータによれば、駅ホームからの転落件数は年間で3000件程度。このうち視覚障害者の転落は60~100件です。
金沢大学人間社会学域医学博士 吉岡学さんによると、駅ホームは周囲の音や声、路面の状態などによって、視覚障害者が方向や一の見失いやすいそう。
ホーム端を知らせる点字ブロックにRFタグを仕込むことで、より危険を察知しやすくなるというわけ。
まだ開発中
京セラでは現在、実用化に向けた研究開発中。
発表会では、ホームを想定したセットを用意。視覚障害者がスマート白杖を実際に試していましたが、
「音は電車の音で消えてしまうので、イヤホンにした方がいい」
「反応が遅いのでこの速度だと事故になるかも」
「ドアが近いことを伝えてくれるのはありがたい」
など様々な意見が飛び交い、開発者が熱心にメモをとる様子も見られました。
また、RFIDを使ったこの仕組みを子どもの靴などウェアラブルデバイスに搭載することでさまざまな危険回避に利用できるのではないか、としています。
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誰もが安心して暮らせる世の中へ。近い将来の当たり前が今、動き出しています。
京セラ