落語を楽しむおすすめ12選 人気の書籍・DVD・CDから厳選して紹介
落語は日本の伝統的な娯楽の一つで、その魅力は今も多くの人々を引きつけています。
そこで今回は、初心者から熱心なファンまで、落語をより楽しめる書籍、DVD、CDを厳選して紹介します。ぜひ参考にしてください。
▼ 落語を楽しむのに役立つアイテムを紹介
落語の魅力とは
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落語は、一人の噺家(はなしか)が複数のキャラクターを演じ分け、ユーモアと洞察に富んだ物語を語る日本の伝統的な演芸です。
その魅力は笑いだけでなく、人間の喜びや悲しみ、日常生活の風刺や教訓を織り交ぜた深い物語性にあります。噺家の巧みな話術と表現力により、豊かな物語の世界に引き込まれるのです。
古典的な話から現代的なテーマまで多岐にわたる落語は、幅広い年齢層に親しまれ、重要な日本文化の一つとして受け継がれています。
落語を学ぶためのおすすめ書籍
落語を視覚・聴覚で楽しむDVD
落語の世界を音で感じるCD
落語入門者向け、定番の噺(はなし)10選
落語の中で、定番の噺を10選紹介します。
① 時そば
噺の筋立てとしては、釣銭詐欺の成功例を目にした男が真似をして失敗するという「間抜けオチ」にあたる噺です。
銭を払いながら唐突に「今、何時(なんどき)だい?」と尋ねて数え間違いさせようとしたら、かえって多く支払う羽目になるシーンは、一度は聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
② 寿限無
子どもの除災招福や長生きを願ってめでたい名前を付けたら、やたらと長くなってしまい呼ぶのに一苦労…という噺ですが、見どころは噺家の早口です。
「寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ、海砂利水魚の、水行末・雲来末・風来末…」まだ続く長い名前を噛むことなく何度も呼ぶことで、聞いている側の笑いを誘います。
③ 死神
死神と約束して、死期を迎えた人間とそうでない人間を見分けられるようにしてもらった男が、約束を破ったせいで短くなった自分の寿命を意味するロウソクの火を、長いロウソクに移し替えるという噺。
肝心のオチには、噺家によるアレンジが多数存在します。
本来の噺では移し替えに失敗して男の命は果てますが、成功するパターンや、成功したと思ったら風で火が消えてしまうといったバリエーションがいくつもあります。
④ 饅頭こわい
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とても有名な噺で、幼少期や学生時期などに一度は聞いたことがある人も多いのでは。嫌いな食べ物を食わせようと嫌がらせをしてくる相手に、反対に自分の好物を伝えて相手をダマす噺です。
本題よりもむしろ雑談シーンの方が重要で、噺家のカラーが出ます。
⑤ 目黒のさんま
さんまは目黒に限るというオチで広く知られる噺ですが、その知名度に反して、成立の経緯が定かではありません。長期間にわたって噺家のアレンジが加えられてきた結果、来歴が不明になったようです。
そのためか、目黒で庶民的に料理したさんまを城で食べようとしたら手を掛け過ぎたり、冷めてしまってまずくなるというわかりやすいパートと、魚河岸のさんまよりも海から遠い目黒のさんまを好む世間知らずの殿様への風刺という二重構造があります。
これまで紹介してきた噺に比べると、やや複雑な要素を含んでいます。
⑥ 猫の皿
六つ目は「猫の皿」。高価な皿が猫のエサやりに使われているのを見た男は、何とかして持ち主に皿の価値を知らせないまま手に入れようとして一計を講じます。ところが逆手にとられてしまう噺です。
これは現代にも通じる普遍性のある噺といえるでしょう。
⑦ 芝浜
大金の入った財布を拾った夫が堕落するのを防ぐため、あえて嘘をつく賢い妻とさっぱりした性格で愚直な夫の人情噺です。落語は笑うだけでなく、感動を覚える噺も豊富です。
噺のオチを聞くと、2人の幸せな未来を思わせます。現代でも妻が財布をにぎる家庭は多いですが、古典落語を見ても昔から賢い女性が家計を守っていたようです。
⑧ 火炎太鼓
こちらも人情ものです。芝浜と同様、誠実だけど呑気でどこか抜けている夫と賢い妻が登場します。こういった夫婦の組み合わせは落語の定番といえます。
到底売れそうにない古ぼけた太鼓を仕入れてきたら、実は「火炎太鼓」という掘り出し物だった。お殿様の目に留まって高く売れたけど…という筋立てですが、オチが9割の噺といえます。
⑨ 頭山
上方落語では「さくらんぼ」の題目で呼ばれ、その内容は非常にシュール。さくらんぼを種ごと食べたら、頭のてっぺんから木が生えてくるという、これまで紹介してきた落語とは一線を画した展開の噺です。
特殊な光景を話術で描いて見せるところが、噺家の芸として見どころです。
⑩ たらちね
江戸落語から当時の文化が垣間見える名作です。大家の紹介で、言葉づかいが丁寧な妻と一緒になった男が、意思疎通ができずドタバタするという筋立て。
関西の上方と江戸の言葉づかいの違いによる、すれ違いが面白いところです。
実際に落語を見たい、どこ行く?
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生の落語を聞くのなら、演芸場に寄席を見に行きましょう。東京であれば下記の演芸場があります。
ほかにも地域寄席やホール落語で見られるので、必ずしも都内に足を運ぶ必要はありません。寄席の演目は笑える噺から人情噺、怪談までさまざま。演芸場には独特のゆったりとした時間と空気が流れています。是非一度足を運んでみてください。
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