〈プロ解説〉中学生の「電子辞書」おすすめ5選 シャープやカシオなど人気メーカー製品
中学生になると、授業や受験に備えて電子辞書が気になってくる方も多いでしょう。最近は、入学準備品として電子辞書を推奨する中学校も増えてきました(持ち込み禁止の学校もあるので、授業中に活用したい場合は事前に確認しましょう)。
主なメーカーはカシオとシャープの2社で、商品によって収録コンテンツや機能などの特徴もさまざまです。
そこで今回は、家電プロレビュアー 石井和美さんによる中学生向け電子辞書の選び方やおすすめ商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
まずはプロおすすめ、中学生向け電子辞書3選
おすすめポイント
教育現場で信頼性の高い辞典として評価を得ている、英和辞典「ジーニアス英和辞典」を収録。「social distance」や「telework」といった時世を反映した約1,000の語句を新たに増やし、時事問題対策にも役立ちます。なお、2022年11月に発売された「ジーニアス英和辞典 第6版」の電子辞書への収録は、同モデルが初(※2022年12月14日時点、カシオ調べ)。「エースクラウン英和辞典 第2版」「高校入試 中学1・2年の総復習 改訂版」なども収録しています。小学生の学習から高校受験対策まで幅広く使えるモデルです。
おすすめポイント
中学校の「総合的な学習の時間」(高等学校では2022年から必修となった「総合的な探究の時間」)に活用できる機能を搭載。課題に対して、百科事典などさまざまなコンテンツから情報を探せます。通常の「一括検索」では見出し語のみが検索対象ですが、「探究検索」では説明文に該当ワードが出てくる言葉も検索結果に表示されます。単に言葉の意味を調べるだけでなく、関連する情報を読み比べることが可能です。検索欄に気になる語を5つまで追加でき、詳細な検索もできるようになっています。
おすすめポイント
「XD-SX3810」の旧モデルで、在庫があれば安く購入できてお買い得です。「エースクラウン英和辞典 第2版」「ジーニアス英和辞典 第5版」「高校入試 中学1・2年の総復習 改訂版」など、220コンテンツを収録しています。Wi-Fiに対応し、あらかじめ収録されているコンテンツに加え、自分に必要な追加コンテンツ(別売)をダウンロードできます。画面サイドのクイックパレットには、タッチ操作ができるアイコンを配置。ホーム画面表示や音声再生といった、よく使う基本的な操作がスピーディーに行えます。調べた回数がわかる「検索回数表示」に対応した英語コンテンツを拡充するなど、使いやすい機能が充実しています。
▼「小学生・中学生共通モデルXD-SX3800」を紹介する公式動画がこちら
中学生が電子辞書を使うメリット
Photo by iStock
電子辞書は、1つの単語に対して複数の辞書を一度に引けて、さまざまな解釈や例文を知ることができます。英検対策などの問題集も豊富で、発音を確認できる点も大きなメリットです。
1台に数多くの辞書や参考書が収録されているため、紙の辞書より短時間で調べられ、持ち運びにも適しています。
わからない言葉はスマホやパソコンでも調べられますが、ネット検索で上位に表示される情報が信ぴょう性の高いものとは限りません。
電子辞書なら、正しい内容を取捨選択するのが難しい中学生でも、アプリやゲームなどの誘惑もなく集中して調べることができます。電波が不安定で使えなくなるといった心配もありません。
ポイント解説
中高一貫校や私立中学校では、先取り学習で高校生用の辞書が必要になる場合もあります。その場合は、高校生モデルを検討しましょう。子どもの授業内容に合わせて選ぶようにしてください。
▼ 高校生向けのおすすめ電子辞書を紹介
中学生向け電子辞書の選び方
Photo by iStock
学生向けの電子辞書には小・中学生モデル、高校生モデルなどがありますが、小・中学生向けの電子辞書は、小・中学校学習指導要領に対応し、学校の授業に合わせた収録内容となっています。
問題集に関しては、基礎的なところから少し難しい応用問題まで網羅されているので、幅広いレベルに対応できます。国語や英語だけでなく、数学、理科、社会などで参考になる事典や図鑑が収録されているのも特徴です。
ポイント解説
商品によって、辞書の収録数や受験対策問題集の種類などが異なるので、内容をチェックして目的に合うものを選びましょう。なお、使い勝手もメーカーによって大きく変わります。なるべく実際に店舗で触ってみてから購入するのがおすすめです。
旧型モデルは2万円台、最新モデルは2万~4万円台が主流
筆者撮影
中学生向けの電子辞書は、ほぼ1年ごとにモデルチェンジが行われています。価格の相場は旧型モデルが2万円台から、最新モデルは2万~4万円台が目安です。
辞書なので旧型モデルでも内容はほとんど同じなのでは……と思うかもしれませんが、学習指導要領の改訂などがある場合は、収録コンテンツが大きく変わることも。特に指導内容に大きな変更がある場合は、対応した新型モデルの購入をおすすめします。
ポイント解説
電子辞書は高価に感じますが、各教科の辞書・問題集などの収録数が多く、紙媒体で同じだけ揃えた場合と比べるとコスパに優れています。豊富な収録コンテンツに対して良心的な価格と言えるでしょう。
コスパ良好な充電式か、交換が簡単な電池式か
電子辞書の電源には、充電式と電池式の2種類があります。
充電式は、定期的に電池を取り替える必要がなく、ランニングコストを抑えられるのがメリットです。ただ、電源のない場所で充電切れになると困ることも。
筆者撮影
電池式は、電池代がかかる点がデメリットですが、電池が切れても交換すればすぐに使えます。出先で替えの電池を持っていなくても、コンビニなどで簡単に購入できて便利です。
あると便利な機能やコンテンツ
ポイント解説
電子辞書には、勉強の助けとなるさまざまな便利機能やコンテンツがあります。
ネイティブ発音
ネイティブによる発音音声が収録されているので、正しい発音やアクセントを確認できます。英語のスピーキング力を伸ばすのに役立ちます。
問題集や単語集
画像は英検対策の問題集(筆者撮影)
過去問題集や単語集などのコンテンツを使い、さまざまな問題を解くことができます。選択問題などが多く、空き時間を利用して学習するのにも適しています。
タッチパネル・タッチペン
タッチペンで操作する様子(筆者撮影)
指や付属のタッチペンで画面に直接触れて操作できるので、キーボードが苦手な子どもでもスマホ感覚で使えます。
追加コンテンツ
SDカードの差し込み口(筆者撮影)
SDカードから読み込んだり、専用サイトからダウンロードしたりすることで、辞書や電子書籍などのコンテンツを後から追加することが可能です。
複数辞書検索
複数辞書検索の画面(筆者撮影)
調べたい単語や例文などを、複数の辞書から同時に素早く検索できます。辞書による解説の違いも確認でき、より理解が深まります。
ジャンプサーチ
解説文にわからない言葉があっても、その単語を選択すれば、ほかのコンテンツにジャンプして簡単に意味を調べることができます。
カシオとシャープ、それぞれの特徴
ポイント解説
電子辞書を販売しているメーカーは、主にカシオとシャープの2社です。収録コンテンツや操作性が大きく異なるので、自分に合うものを選びましょう。
カシオ|電池式、辞書のラインナップが豊富
電源は電池式を採用。基礎力アップはもちろん、高校入試を見据えた学習から応用力強化まで、小学校〜中学3年間の学習内容にしっかり対応します。
中でも英語や国語などの辞書はラインナップが豊富で、主に辞書を幅広く網羅したいという方におすすめです。
シャープ|充電式、縦型学習スタイルが特長
電源は充電式を採用。画面をクルッと360°回転でき、縦/横の表示方向が切り替えられます。スマホのように片手で持って電車の中で問題を解く、といった使い方ができて便利です。
▼「縦画面での学習方法」を紹介する公式動画がこちら
〈編集部PICK UP〉電子辞書、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数ある中学生向け電子辞書の中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの商品を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- シャープ(SHARP)
-
Brain カラー電子辞書 中学生向け PW-J1
- 税込み24,500円(Amazon)
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基本5教科と英語4技能をサポート
-
中学で学ぶ5教科に対応。とくに英語のコンテンツが豊富。
聞く・話す・読む・書くの4技能をサポート。英検受験対策に役立つキクタンや出る順パス単、5級から2級の過去問題集も収録されています。
USB接続で充電ができ、落下しても液晶が壊れにくいメーカー独自の堅牢構造です。通学カバンに入れて、毎日持ち歩ける使いやすさもポイント。
- CASIO(カシオ)
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エクスワード 電子辞書 高校生モデル XD-SX4820
- 税込み30,334円(Amazon)
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中高一貫校の学習におすすめ
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通常の中学校より授業進度が速い中高一貫校の学生にオススメのモデル。中学から高校、大学受験まで長く愛用できるのも魅力です。
英単語ターゲットシリーズやキクタンシリーズのほか、NHKのラジオ講座や英語ニュースなどのコンテンツが入っているので、自分に合った方法で英語を楽しく学べます。
ホワイト、ブラックのほか、ブルーやピンクなど計5色をラインアップしているのも特長です。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
質量 |
画面 |
収録コンテンツ |
電源 |
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【筆者おすすめ】CASIO(カシオ) 小・中学生モデル XD-SX3810 |
長く使える2023年春の最新モデル |
幅157.5×奥行101.0×高さ18.4mm(閉時) |
約290g(電池込み) |
5.7型タッチパネル |
220(小学校の英語・中学校主要5教科など) |
単3形乾電池または単3形充電池×2本 |
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【筆者おすすめ】シャープ(SHARP) Brain カラー電子辞書 中学生向け PW-J2 |
片手で使いやすい縦型学習スタイル |
幅152.4×奥行94.5×高さ18.4mm(閉時・突起部含む) |
約260g(充電池・タッチペン含む) |
5.5型タッチパネル |
英語96・国語36・学習14・教養4 |
リチウムイオン充電池 |
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【筆者おすすめ】CASIO(カシオ) 小・中学生モデル XD-SX3800 |
中学校主要5教科の学習をサポート |
幅157.5×奥行101.0×高さ18.4mm(閉時) |
約290g(電池込み) |
5.7型タッチパネル |
220(小学校英語・中学校主要5教科など) |
単3形乾電池または単3形充電池×2本 |
|
シャープ(SHARP) Brain カラー電子辞書 中学生向け PW-J1 |
基本5教科と英語4技能をサポート |
幅152.4×奥行94.5×高さ17.9mm(閉時) |
約260g(充電池・タッチペン含む) |
5.5型タッチパネル |
英語96・国語37・学習13・教養4 |
リチウムイオン充電池 |
|
CASIO(カシオ) エクスワード 電子辞書 高校生モデル XD-SX4820 |
中高一貫校の学習におすすめ |
幅157.5×奥行101.0×高さ18.4mm(閉時) |
約290g(電池込み) |
5.7型タッチパネル |
230(中高主要6教科、大学受験など) |
単3形乾電池または単3形充電池×2本 |
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