〈プロ解説〉ビール券の使い方とは? 購入方法や換金についても紹介
お中元・お歳暮などの贈答品に、実用的なギフトとして広く用いられるビール券。全国の酒屋やコンビニなどでビールと引き換えられますが、ほかにもさまざまな利用方法があります。
今回は、ビール券の種類や、どこで購入でき、何に使えるのかといったビール券に関する疑問にお答えします。ビールを買う以外のお得な使い方や、使用するときの注意点についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
▼ ビールの役立つ情報を紹介
ビール券は2種類、金額の見方を解説
ポイント解説
ビール券とは、全国酒販協同組合連合会(全酒協)が発行している金券です。文字通り、ビールを購入する際にお金の代わりに支払うことができます。2022年7月現在、販売されているビール券には2種類あります。
▼「びん(633ml)2本と交換できる」ビール券(A-23-0770)
額面金額770円・販売価格845円/枚
▼「缶(350ml)2缶と交換できる」ビール券(K-9-0488)
額面金額488円・販売価格544円/枚
ビール券はこれまで幾度かのモデルチェンジが行われ、1997年4月発売分以降は「ビール券」ではなく、「ビール共通券」という名称で発行されています。メーカーを問わず、アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーといった大手ビールメーカーはもちろん、その他のメーカーの商品とも交換可能です。
券面に記載されている「A-23-0770」や「K-9-0488」は金券コードのようなもので、下3桁の770や488という数字が金券の価値を示す額面であり、額面金額が770円と488円のビール券だということを表しています。
販売価格は店舗によって多少差がありますが、一般的には額面金額770円のビール券は845円、額面金額488円のビール券は544円で販売されていて、購入の際、この販売価格に消費税はかかりません。
ポイント解説
ビール券の購入時に消費税はかかりませんが、ビール券でビールを買う際には消費税が発生します。たとえば額面金額488円のビール券で、488円(税抜)のものを購入しようとする場合、ビール券1枚とプラス消費税として48円の支払いが必要です。
ビール券は普通に買うよりもお得?
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ビール券には額面金額や販売価格があると聞いて、「もしかしてビール券ってお得なの?」と思った方もいるかもしれません。もちろん、ビール券をプレゼントされれば、無料でビールと交換ができるので、そういう意味ではお得です。
一方で、自分がビールを買うために、わざわざいったんビール券を購入するのはおすすめできません。ビール券を購入する際は販売価格で購入することになりますが、額面金額よりも販売価格のほうが高いので、実際の金券としての価値よりも多くの金額を払わなければならないからです。
ポイント解説
たとえば、缶ビール用のビール券は、350ml缶が2缶で販売価格544円です。つまり缶ビール1本あたり272円ということになります。商品にもよりますが、自分で飲む分には、スーパーなどで直接購入するほうが安い場合がほとんどと言えるでしょう。
ビール券の活用法|ビール以外や換金も可能
ビール券は、酒屋はもちろん、スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど、お酒を取り扱っている店舗なら基本的にどこでもビールと交換できます。引き換え可能な店舗には全酒協の青いステッカーが貼ってあるのが目印です。
東京酒販協同組合連合会など、ビール券が利用できる店舗をインターネット上で検索できるようにしているところもあるので、気になる場合は、お住まいの県の酒販協同組合のサイトを確認してみましょう。
また、ビール券はビールと交換する以外にも、大きく分けて、「金券としてビール以外のものに使う」方法と「換金する」方法の2つの利用方法があります。
① ビール以外|ほかの飲料や宿泊料金にも
ビール券には額面金額が設定されているため、ビール券が使える店舗では、この額面金額分の金券として使うことができます。ただし、ビール券で何を買えるかについては、それぞれの店舗の裁量によります。
たとえば、発泡酒や第三のビール、チューハイといったビール以外のお酒やノンアルコール飲料など、一般的にビールと同じ陳列棚にある商品に限定していたり、ビールを1本でも買っていれば額面金額の残り分で食品などの支払いに使えたりするところもあります。
ビール券を金券として使い、ビール以外のものを買いたい場合には、レジで慌てることのないよう、ビール以外の商品にも使えるかどうか事前に電話などで確認してからお店に行くといいでしょう。
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また、ビジネスホテルチェーンの「東横INN」では、一部の施設を除き、宿泊料金の支払いにビール券を利用できる金券キャンペーン*を行っています。有効期限が宿泊日より13カ月以上あるもの、破損したり折れ曲がったりしていないもの、といった条件はありますが、額面金額分を支払いに充てられるのは便利ですね。
② 換金する|残りの有効期限が長いうちに
ビール券は金券なので、金券ショップで買い取ってもらい換金することもできます。買取価格は額面金額よりも低いものの、換金率は金券ショップによってさまざまです。
有効期限が残りわずかだと売れなかったり、折れや汚れがあると安くなってしまったりするので、額面に近い金額で買い取ってもらうには、できるだけ早く売りに出すことが大切です。
ポイント解説
金券ショップで買い取ってもらえば、「使い道がないまま有効期限を過ぎて無駄になってしまった」という事態を避けることができます。
ビール券の注意点|有効期限や消費税を確認
2005年10月発行分以前の古いビール券には有効期限がありませんが、それ以降発行のビール券には、発売から約8年間の有効期限が設定されています。
2022年7月現在、店頭で販売されているものは2020年10月に発売されたビール券で、2028年3月31日が有効期限です。期限までは5年以上ありますが、有効期限が過ぎてしまうと一切使えなくなってしまいます。
金券ショップでは過去に発行されたビール券を販売している場合もあるので、購入する場合は、有効期限をしっかりチェックしてください。
また、ビール券はすべて発行当時の標準的小売価格に基づいて発行されているので、ビールの現在の小売価格によっては不足額を追加で支払う必要があります。額面が安い(例えば、びん2本で430円など)、昔の有効期限なしのビール券を使う際には注意しましょう。
もうひとつ知っておきたいのが、消費税の取り扱いです。ほかの金券同様、ビール券の購入には消費税がかかりませんが、ビール券を使うときには消費税がかかります。
仮に額面金額488円のビール券で、488円(税抜)のビールを購入しようとする場合、お酒の消費税率は10%なので、レジでは536円(税込)が請求されます。つまり、ビール券1枚とは別に消費税48円を支払う必要があります。
ビール券はどこで買える?
ポイント解説
最後に、ビール券はどこで買えるのか確認しておきましょう。
全酒協加盟店舗での購入
全国各地にある青いステッカーが貼られた全酒協の加盟店舗で購入できます。加盟店舗には、酒屋のほか、百貨店、セブン-イレブンやデイリーヤマザキといったコンビニ、イオン系列のスーパーなどがあります。一部店舗のみ取り扱いの場合もあるため、事前に問い合わせることをおすすめします。
金券ショップでの購入
多くの金券ショップでは、ビール券の買い取りだけでなく、販売も行っています。通常、正規の販売価格より安く購入できるのでお得です。ただし、過去に発行されたものだと、有効期限が現在発行されているものよりも短い場合があるので注意してください。
金券ショップのなかには、オンライン販売をしているところもあります。オンラインで購入する場合には送料や手数料を含めたうえで、本当にお得かどうかを総合的に判断して購入することが大切です。
ポイント解説
贈り物としてビール券を活用するのは、贈る相手がお酒好きであることを知っている場合が理想ですが、ビール券はビールを飲まない人でも有効利用できます。普段とはちょっと違う贈り物をしたい、気の利いた贈り物をしたいという方は、今回紹介した購入方法や注意点を参考に、ビール券を利用してみるのもよいかもしれません。
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