〈プロ解説〉新生児の寝かせ方 安全な環境づくりのアイテムも紹介
新米パパ・ママが悩みがちなのが、新生児の寝かせ方。おくるみでくるんだり、遮光シートで部屋を暗くしたりして、生まれたばかりの赤ちゃんにとって安全で快適な睡眠環境を整えてあげましょう。
この記事では、乳幼児睡眠コンサルタントの愛波あやさんに、新生児の寝かせ方のポイントとおすすめ商品を紹介していただきました。ぜひ参考にしてください。
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マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方
新生児の寝かせ方、Q&A
新生児の寝かせ方について、Q&A形式で4つ紹介します。
Q1、新生児が寝ている途中にビクッとするのはなぜ?
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愛波 あやさん
新生児期から生後4か月頃までの赤ちゃんには、正常な発達過程の一つとしてモロー反射が見られます。
モロー反射は、音や光など外部からの刺激や、自分自身の体の動きにびっくりしたときなどに起こり、赤ちゃんの体が無意識にビクッと動いてしまうものです。そのため、睡眠中に起こると睡眠を妨げる原因となってしまいます。
睡眠中のモロー反射対策として効果的なのが、おくるみです。おくるみで赤ちゃんの腕を包んであげることで、モロー反射の刺激を抑えるほか、胎内環境が再現されるため、赤ちゃんが安心してよく眠ってくれるようになります。
Q2、新生児が興奮して寝ない原因は?
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愛波 あやさん
赤ちゃんは大人と違い、長時間続けて起きていることができません。このことは多くの方がご存知かと思いますが、新生児がご機嫌に起きていられる時間の長さ(活動時間と呼びます)はどのくらいか、見当はつきますか?
新生児の活動時間の目安は40分といわれています。低月齢のうちは個人差が大きいので、40分より短い赤ちゃんもたくさんいます。いずれにせよ、思いのほか短いものです。実は、この活動時間が赤ちゃんのスムーズな入眠に大きく関係しています。
大人は、疲れたら眠くなります。ところが乳幼児の場合、疲れが溜まるとストレスホルモンのコルチゾールが過剰に分泌され、興奮状態になってしまうのです。その結果、眠いのに気持ちが高ぶって眠れない状態に陥ってしまいます。
筆者提供
愛波 あやさん
興奮して眠れない状態を回避するためには、活動時間をオーバーする前に寝かしつけを始めましょう。活動時間を把握しておくことは、赤ちゃんのみならず、幼いお子さんを寝かしつける際にも役立ちます。
Q3、新生児にとって快適な睡眠環境とは?
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愛波 あやさん
赤ちゃんを活動時間がオーバーする前におくるみに包んだら、睡眠に適した環境に連れて行ってあげましょう。以下の4つの項目を意識することで、赤ちゃんにとって快適で安全な睡眠環境を準備できます。
① 室温・服装|20〜22℃が適温の目安
赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、特に暑さに適応するのが苦手です。また、睡眠中に体温が上がりすぎると、乳幼児突然死症候群(SIDS)を発症するリスクが上昇するといわれています。
乳幼児に適した室温の目安は、大人にはやや肌寒い20〜22℃。赤ちゃんの様子を見ながら、服装とあわせて調節しましょう。(詳しくはこちら:ねんねコラムー「温度・服装」に関する記事)
② 光|体内時計をリセットするために有効
生まれたばかりの赤ちゃんには、まだ昼夜の区別がありません。「昼間に活動して、夜は眠る」というリズムを整えていくために、光を上手に使いましょう。
特に起床後の日光浴は、体内時計をリセットする役割があるため、窓越しでもいいので毎日行うのが理想的です。(詳しくはこちら:ねんねコラムーぐっすりのカギは朝にあり)
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③ 音|滝の音などのホワイトノイズで安心感を
胎内にいた頃、ママの血流音を絶えず聞いていた赤ちゃんは、周囲が静かすぎると落ち着きません。胎内音に似たホワイトノイズを流すことで、赤ちゃんを安心させ、生活音を目立たなくさせる効果も期待できます。
寝る時間になったらホワイトノイズを聞くことが習慣になると、これが後述するねんねルーティンにつながります。
④ 安全性|窒息の危険があるものを置かない
身体機能が未熟な赤ちゃんには、安全性の確保に特別な配慮が必要です。米国小児科学会は、乳児は仰向けの状態でベビーベッドに寝かせるのが一番安全だと伝えています。
ベッドのサイズにあった、乳児用の硬めのマットレスを使い、寝床には枕・ブランケット・タオルなど、窒息の原因となり得るものは何も入れないようにしましょう。(詳しくはこちら:ねんねコラムー気を付けて!「実は危険な寝床」)
Q4、よく寝る子に育てるには?
愛波 あやさん
活動時間の後半に寝かしつけまでの流れを一定にすることで、赤ちゃんに「そろそろ寝る時間」であることを教えられるようになり、赤ちゃんを安心させてあげられます。
これをねんねルーティン(入眠儀式)といい、ねんねルーティンがスムーズな寝入りを促し、ねんねトラブルを減少させることは医学研究でも証明されています。
5分程度の簡易的なものでも十分なので、ぜひ続けてみてください。(詳しくはこちら:月齢別!おすすめねんねルーティン)
続いては、プロが選ぶ寝かしつけグッズ4選
おすすめポイント
胎内にいたときのようなフィット感で、赤ちゃんが安心して眠りやすいおくるみ。伸縮性のある生地と面ファスナーで、誰でも簡単にしっかり包んであげられるようこだわった作りです。スリーパー部分のファスナーは足元から開き、おくるみをしたままおむつ替えも可能。日本製なので海外製品と比べると割高に感じられるかもしれませんが、寝返り前はおくるみ、寝返り後はスリーパーとして、誕生から生後6か月頃まで長く使用できるため、思いのほか経済的です。国際股関節異形成協会(IHDI)より、「正しく使用することで正常な股関節の位置が保たれ、股関節異形成や脱臼を引き起こさない商品」として認証されています。
筆者提供
おすすめポイント
赤ちゃんから大人まで、ぐっすり眠るために欠かせないポイントの一つである遮光を、より手軽に、そして確実にしてくれる優れもの。一般財団法人ボーケン品質評価機構の検査によると、遮光率は99.99%以上です。また、シートはごく薄手かつ軽量なので、扱いやすく、設置しやすいのもうれしいポイント。付属のマスキングテープで、簡単に窓枠や壁、天井に貼り付けることができます。貼り直しも可能なので、賃貸のお宅や外泊先でも気軽に使えます。赤ちゃんが昼寝をしてくれない・すぐ起きてしまう、朝起きるのが早すぎる、現在の遮光方法だと見栄えが悪い、などで困っている方にぜひ試してほしい商品です。
筆者提供
おすすめポイント
「外出先だとお昼寝ができない・すぐ起きてしまう」、「外出先でも質の良い睡眠をとらせてあげたい」といったママたちのリアルな声をもとに開発された商品です。独自の3層構造によって編まれたメッシュ生地が通過する光の量を抑え、99.77%(※)という高い遮光率を保ちながら、空気の通り道を確保しています。通気性の試験(※)では、夏物衣料に対する基準値の約2倍の数値を計測。フリーサイズなので、幅広い一人乗り用ベビーカーにも使用可能です。中にはチャイルドシートに取り付けている方もいます。※一般財団法人ボーケン品質評価機構調べ
筆者提供
おすすめポイント
おくるみ同様、胎内環境を再現することで赤ちゃんを安心させてあげられるのが、ママの血流音と似ているホワイトノイズ。ホワイトノイズは、換気扇の音など、機械音に代表されることが多いですが、赤ちゃんに安心して聞かせられるものを探しているなら自然音がおすすめです。音のプロであるSoundscapeDesignLabと睡眠のプロである愛波あやが共同開発した「ぐっすり安眠ノイズ集」は、日本各地で録音した生の自然音を収録。脳や体が安心し、心を包み込むような「音」にこだわって作っています。赤ちゃんはもちろん、大人の睡眠にも適しています。
外観 |
商品名 |
特長 |
サイズ |
素材 |
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【筆者おすすめ】愛波あや おくるみスリーパー |
心地よいフィット感でママの胎内を再現 |
肩幅24cm、身幅34cm、着丈59cm、袖丈(左)30cm、袖丈(右)37cm |
本体/綿100%、羽部分トリコット生地/ポリエステル100% |
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【筆者おすすめ】愛波あや 遮光シート |
好きなサイズにカットして使える |
シート/183cm×2m、テープ/50mm×7m |
軟質ポリ塩化ビニル |
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【筆者おすすめ】愛波あや ベビーカー遮光カバー |
全体を覆い、足元からの光も防ぐ |
平置き時/約縦75×横90cm、ジッパー開口部/約53cm、縦方向/113cm、横方法124cm |
ポリエステル100% |
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【筆者おすすめ】愛波あや ぐっすり安眠ノイズ集 |
日本各地の自然音を録音 |
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