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竹中工務店東京本店の一階、ギャラリー エー クワッドで開催中の「重力6分の1のワンダーランド展」。2010年前半以降に生まれたα世代の子供が、向井千秋さんら宇宙の専門家と月での衣食住、そして身体を考えました。
衣
「衣」では月で頭にかぶる「Moonメット」を子供がデザインし、宇宙服のアイデアコンテストを開催。それぞれのMoonメットに吊り下げられたQRコードを読み取ると、ダンサーの高村月さんのダンスが視聴できます。
1つ1つデザインが異なるMoonメットに合わせて、ダンスも変わります。例えばうさみみがついているメットは、うさぎのようにジャンプが多めのダンスに。1つ1つのダンスに違いを出しつつも、共通してなんだか不思議なSFちっくな雰囲気になっており、薄暗い展示会場にフィットしていました。
宇宙服は400件もの応募があり、コスチューム・アーティストのひびのこづえさん、日本人初の宇宙飛行士向井千秋さん、そしてギャラリー エー クワッドが審査。デザイン性の高さはもちろん、飾りに見える「うさみみ」も機能を持っているなど、宇宙での実用性をしっかりと考えられた宇宙服ばかりでした。
食
「食」では地球から満月を見るお月見ならぬ、月から「満地球」(Blue Earth)を見る日のための特別メニューを募集。サラダや肉・魚などのメイン料理、デザートまでさまざまな分野の料理が応募されていました。
入賞した9点の料理は料理家・栗原心平さんにレシピを作ってもらい、実際に再現。もともとかなり細かく料理の設定を子供たちが考えています。
それをもとに、透明感を損なわずしっかりと味付けするために出汁昆布で、といった風に美味しく食べられるよう再現されていました。材料も簡単にスーパーで揃えられるもので、調理過程もそこまで手間がかからなそう。例えば新月の日は「満地球」の日として、お部屋を薄暗い感じに飾り付けし、料理と共にパーティーをするのも素敵です。友人が今度近くに越してくるので、やってみようかな。
レシピは一般に公開されているのでご家庭でも実際に作れます!
住
「住」では月に共同で暮らすことを空想して、4本の映画を子供たちが作成。映像作家の森内康博さんにアドバイスをもらいつつ、アフレコ・出演・撮影・演出・脚本を全て子供たちが行いました。月の石をキーアイテムに重めの過去を子供たちが話したり、ふわふわと移動する映像が流れたり......。かなり高クオリティな映画でした。
自分はbouncyの1分程度のオリジナルコンテンツを作る時でも、結構苦労してしまいます。7分もの完全にフィクションの映画を、ほぼ子供たちだけで作るのはすごいなあとシンプルに思いました。生まれた時から動画が身近な、彼ら彼女らの将来が楽しみです。
身体
「身体」は重力が6分の1の中でも健康に暮らせるように!というコンセプトのもと宇宙体操をダンサー・振付師の森本開次さんが考案。全部で7分ほどの体操で、編集部員がやってみても息切れするほどしっかりとした運動でした。
映像の前にはステージが用意されており、実際に体操できます。良い運動になるので、ぜ体験してみては。
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全体としてあくまで大人は見守る側で、子供たちの自由な発想がのびのびと生かされた展示でした。現在、宇宙旅行が少しずつ富裕層向けに広がっています。α世代が大人になる頃、宇宙旅行や月での暮らしは富裕層だけのものではないのかも。1時間ほどで見られる展示ですので、お子さんと一緒にどうぞ!
展覧会の詳細
名称 重力6分の1のワンダーランド展
会場 ギャラリー エー クワッド(東京都江東区新砂 1-1-1)
会場時間 10時〜18時(土曜・最終日は17時まで)日曜・祝日は休館
会期 3月31日(金)まで
料金 無料