家族連れでにぎわうショッピングモール。そこにひときわ目を引く黄色い物体があった。ショベルカーだ。なぜこんなところに働く車が?
家族連れでにぎわうショッピングモール。そこにひときわ目を引く黄色い物体があった。ショベルカーだ。なぜこんなところに働く車が?
越谷レイクタウン駅から徒歩一分の場所にあるイオンレイクタウンkazeは、日本最大級のショッピングモールだ。飲食店はもちろん、アパレルショップから家電量販店、銀行まで多くのテナントが軒を連ねている。
その中のひとつ、最新ガジェットを扱うb8ta(ベータ)のテナントに、電動マイクロショベル「PC01E-1」が展示されている。
世界第2位のシェアを誇る建設機械メーカー、コマツの新製品である。
なぜショッピングモールに建設機械が展示されているのか?
PC01E-1は建設現場でのプロユースはもちろん、一般の人にも家庭で使ってもらうコンセプトの建設機械だ。「週末はショベライダー」というフレーズで展開中である。
PC01E-1はバッテリーで駆動するため、エンジン音や排出ガスがゼロ。環境負荷を考慮し、持続可能な社会の実現に貢献できる。電動化したことでエンジンまわりのメンテナンスや給油が不要になったことで保守点検作業が軽減され、建設機械でありながら普通の家電製品のような感覚で使えるようになった。
機体後部に搭載されたバッテリーはホンダの「Honda Mobile Power Pack e:」。簡単に取り外しができ家庭用100V電源で充電できるのが特長だ。充電済みのバッテリーと取り換えることで充電時間を待つことなく連続して稼働できる。
大人一人が乗れる程度のコンパクトボディは横幅580mm。鮮やかな塗装と丸みを帯びたボディや洗練されたデザインのコントロールパネルは、質実剛健な建設機械のイメージと大きく異なっている。一見するとおもちゃのような外観だが、そのパワーはまぎれもなく建設機械。そのため運転には【小型車両系建設機械運転特別教育(3t未満)】の資格が必要だ。
また軽トラックへの積載を考慮して、重量が350㎏未満に抑えられている点も見逃せない。
カーボンニュートラルでありながら輸送性やメンテナンス性など、実用面にも十分に配慮したコマツらしい新製品だと言える。
あれば便利!一般的な家庭での使用も考えた
PC01E-1について担当のコマツ商品企画本部・高木厚司さんに伺ってみた。
「PC01E-1は建設機械ではあるのですが、いろんな人に使ってもらえる機械です。だから家族連れが多く、おじいさん、おばあさんから子供までいらっしゃるショッピングモールでさまざまな方に見てもらいたい、乗ってもらいたい。そういう思いでb8taに展示させていただきました。」
「今回のイベントでは実機を展示しているので、その『小ささ』を体感してほしいと思います。動かすことはできませんが、見て、座って、実感してほしい。」
PC01E-1の魅力とは?
「もともとコマツにはエンジン式のPC01-1という建設機械があります。すでに30年以上さまざまな人に使ってもらっているロングセラーです。今回のPC01E-1は、それがバッテリーで動くようになったため、普通の電化製品のように使ってもらえるようになりました。」
「電動化により、燃料の給油が不要になったり、エンジンのメンテナンスが不要になったりと、利便性が高まっています。農家の方が持っていらっしゃるような軽トラックにも載せられる重量なので運びやすく、一般の方にスコップ代わりに使ってもらえます。」
どういう人にどんな使い方をしてもらいたいですか?
「小型でも建設機械なので工事関係者はもちろん、一般の方にも家庭菜園やガーデニング、畑や田んぼの仕事などで使ってほしいですね。電動化で使い道が広がったので、逆にお客さまからこんなことができるよ、と教えてほしいと思います。」
そしてこれから越谷レイクタウンだけでなく、全国のショッピングモールも回って行くので、ぜひPC01E-1を見てもらって、利用してもらえたらなと思っています」と述べた。
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ガーデニングや家庭菜園、畑や田んぼの農作業、子供の遊び場づくり、キャンプやグラウンドの整地など、PC01E-1があれば、活動の幅が広がるのは間違いない。週末は電動マイクロショベルにまたがるショベライダーとして家庭菜園を耕したり、駐車場を整地したりする人も現れるだろう。
※安全に配慮して展示しています。※運転には小型車両系建設機械運転特別講習(3t未満)が必要です。
電動マイクロショベルPC01E-1のレンタルは始まったばかり。
ショベルカーがある生活、どう?
コマツ