いい空気がいい仕事を創る?!模様替えのプロ・しかまのりこさんの思考をクリアにする部屋づくり

matsumura
2022-03-31

今回の専門家は模様替え協会理事・しかまのりこさん

日本模様替え協会理事/模様替えアドバイザー/一級建築士
しかまのりこ
建築士として経験を積んだ後、模様替えアドバイザーとして独立。現在は住宅の検査・評価を行う技師の傍ら、模様替えアドバイザーとしてテレビ、雑誌などで模様替えの重要性を発信している。近著は「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール|彩図社」。

しかまさんは一級建築士の資格を取得し、大手ゼネコンでマンションや住宅の設計を行い、住居に関する見識を深めていきます。

しかし、自分で設計した住宅がうまく活用されていない事例を目の当たりにして、住まいの空間も暮らしに応じて整える必要性があると痛感し、2021年に一般社団法人日本模様替え協会を設立。

現在では住宅の検査や性能を評価する技師をつとめながら、模様替えアドバイザーとして個人宅を中心に活動しています。

延べ5,000軒以上の住宅に携わってきたしかまさんに、リモートワークが捗るお部屋づくりについて伺いました。


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いい仕事をするためのポイントは”換気”

24時間換気のイメージ

しかまさんにリモートワークに適したお部屋の条件を聞くと、真っ先に”換気”という答えが。

コロナ禍で感染対策の一環として換気が推奨されてきましたが、「在宅で仕事をする際にも換気がとても大切になる」とのこと。

そこで、換気で得られるメリットについて聞きました。

換気をしないと”頭が考えられない状態”に

しかまさんによると、住まいの空気には一酸化炭素や二酸化炭素、化学物質、ハウスダスト、カビ、花粉など人体に有害な物質が飛んでいる状態だと言います。

人体が一日で最も摂取する『空気』。
その分、換気は注意して意識的にしなければなりません。
二酸化炭素濃度が高いお部屋にいると、頭がぼーっとして思考が進まなくなります。
二酸化炭素の弊害

二酸化炭素の濃度が高いと、身体の不調に直結します。

良いアイディアが浮かばない、仕事がサクサク進まない、という人の中には、二酸化炭素が原因になっていることもあるようです。

住宅は『24時間換気』が鉄則

しかまさん曰く「意外と知られていないのですが、24時間換気をすることは法律(*)で決められている」そうで、自宅に換気のシステムがあることも知らない人が多いのだとか。

*住宅に多い第3種換気方式の24時間換気が該当

給気口のあるリビング

窓の近くに15cmほどの丸や四角い枠があれば、それが外気を取り込む給気口で、常に開けておくことで、新鮮な空気が室内に入ってきます。

平成15年以降、住宅には24時間換気が義務付けられました。
建築基準法に窓や給気口の規定があるのは、室内の化学物質や二酸化炭素など汚れた空気を排出するため。
リビングや寝室など『居室』に当たるお部屋には必ず給気口か窓が付いているので、常に換気した状態をキープしましょう!

外気の花粉やPM2.5が気になるなら、給気口にフィルターを付けるのもオススメ!
こまめに取り替えることで、有害物質をキャッチしながら、新鮮な空気が取り込めますよ。

エアコンで換気はできない?!空気の循環の作り方

エアコンの仕組み

しかまさんは「実は殆どのエアコンは換気ができません!換気をするには、エアコンではなく空気の入口と出口を意識的に作る必要がある」と断言します。

エアコンは室内の空気を温めたり冷やしたりするだけで、給気や排気の機能が備わっていません。

空気清浄機を使っていても、花粉やハウスダストのような個体しかフィルターで除去できないので、一酸化炭素や二酸化炭素のような気体はそのまま室内に残ってしまいます。

では、どのように室内の換気を行ったらいいのでしょうか?

住まいの24時間換気は常にオン!

浴室の24時間換気操作パネル

比較的新しいマンションや一戸建てには、浴室の換気扇を使った24時間換気システムが備え付けられています。

窓の近くにある給気口を開けながら、24時間換気のスイッチを入れておけば自動的に常に換気ができます。

電気代や作動音が気になるところですが、換気をすることは健康や生活のクオリティの面でも、行うメリットの方が断然大きいです。

入居の際に24時間換気について説明されないことがあり、このシステムの存在を知らない人が多くいます。
ご自宅にある浴室の操作パネルや、24時間換気と書かれたスイッチを確認して、常に作動させておきましょう!

古い物件は窓を開けて換気

建築基準法が改定される前の古い物件には、24時間換気が備わっていません。

最近、流行しているリノベ物件の場合でも浴室に24時間換気機能がついているにも関わらず、居室に給気口が無いといったケースもあります。

もし、給気口と24時間換気が揃っていなくても、以下の方法で対応できます!

◯給気口がない:窓は隙間風が通る程度に開けっ放しにする
◯24時間換気がない:トイレの換気扇を常時つける

窓を開けっ放しにすることに不安があるなら、ロックしてくれるストッパーで、防犯と換気を両立するのもオススメです!

空気の導線でリモートスペースを整える

ここまで、しかまさんに自宅でリモートワークをする上で、いかに換気が大切なのかを教えてもらいました。

アドバイスに沿ってお部屋の給気と排気を確保したら、早速リモートスペースをどこに配置するか決めていきましょう。

窓近くの新鮮な空気で思考を活性化!

在宅ワーク専用のデスクがあるなら、給気口か窓の近くに置くのがオススメ。

キッチンでの調理や石油ストーブの燃焼は、室内の二酸化炭素が増える大きな原因。

ダイニングテーブルを使って作業をする人も多いと思いますが、できれば、仕事をするスペースはこれらの場所から距離を取って、なるべく新鮮な空気を取り入れられる場所で行いましょう。

オフィスは換気システムが稼働しているので、常にベストな状態の空気が保たれています。
しかし、家の空気は自分でコントロールしなければなりません。
いいアイデアが出ないな…と思ったら、窓を開けましょう!
空気をきれいにすることで集中力もUPして、二酸化炭素濃度を下げることで頭もシャキっとするでしょう。

エアコンの風が当たる場所を把握

エアコンが直接デスクに当たる図

しかまさんは「エアコンの空気は温度によって、吹き出す角度を調整しましょう!」とアドバイス。

エアコンの空気活用表

項目

暖房

冷房

温度

温かい空気

冷たい空気

性質

空気が上にいく

空気が下に落ちる

注意点

足元や床面が温まりにくい

すぐ下に落ちるので循環しにくい

ポイント

下に吹き出すと床面も温まる

上に吹き出すと冷気がまわりやすい

リモートワーク中の会議は雑音の少ない寝室を使うこともありますが、狭い部屋だとエアコンの空気が直接あたって不快感につながることも。

暖房と冷房、それぞれ空気の特性を活かして、上手に快適な働く空間を作りましょう!

しかまさんのリサーチでは、ダイキンから換気もできるエアコンが発売になっています。

換気システムのないお部屋や、騒音などで窓を開けられない部屋は、換気機能付きのエアコンを使ってもいいですね!

空気の流れを把握した上で、模様替えを!

仕事専用の書斎がない場合は、リモートスペースを窓の近くや空気の入り口があるリビングダイニングか寝室に設置するのが良さそうです。

しかし、リビングで働くことで家族の荷物に加えて仕事で使うモノまで増えてしまい、お部屋が余計に散らかってしまいますよね。

そんな散らかった居室でも4つのステップで現状を整理することで、一つの部屋に暮らしと仕事を両立できるようになります。

STEP1. 部屋の機能の洗い出し

しかまさんは「モノが散らかる理由は一つのお部屋に色々な機能を盛り込むことが原因」と言い、リビングを複数の用途で使うことで、それぞれに必要なモノが混ざって整理できなくなってくるそうです。

模様替えの前に、ざっくりとでいいので部屋を機能別にゾーニングしましょう。
機能と場所を決めると、部屋のレイアウトが成功しやすいですよ!

リビングダイニングであれば「食事」「仕事」「調理」「くつろぎ」などと、スペースをどのように使うのか、使用用途を書き出してみましょう。

STEP2. 機能ごとにゾーニング

お部屋のゾーニング例

お部屋の図面や簡単な間取りを書いて、そこに「どのスペースを何に使いたいか」をメモしていきます。

キッチンとダイニングは近いほうが導線がスムーズです。
リビングはくつろぎながらテレビを見ることが多いので、自ずとテレビ用コンセントの近くになります。
必要な要件を満たしていけば、無理なくお部屋全体のゾーニングができますよ!

STEP3. 模様替えでレイアウト変更

リモートゾーン設置例のパース図

何となく、部屋のどのあたりに何の機能をまとめるかゾーニングができたら、実際に家具を配置していきます。

図面が無くても、だいたいの大きさでOK!平面で部屋と家具を把握することが、模様替えの成功への第一歩です。

しかまさんが多くの住まいを見てきて「在宅で仕事をするなら専用のデスクはあった方がいい」と感じたそうで、安価でも奥行き45cm以上のデスクを選ぶと、問題なく作業ができるとのこと。

STEP4. 機能ごとの収納を買い足し

大きな家具の模様替えが終わったら、最後に機能ごとに収納を足していきましょう。

ダイニング:テーブル近くに食器やカトラリーをしまう食器棚
リビング:雑誌やリモコンなどくつろぎ時間に使うものを置けるモノ
デスク:PCやガジェット、書類を片付けるデスク収納

ここで大切なことは「機能と収納は近くに配置する」こと。

食器棚がリビング近くにあると、いちいち取りに行く手間が発生して、居室内の導線が煩雑になります。
ダイニングのすぐ近くに食器棚があれば、必要な時にササッと用意できます。

なるべく直線で短い距離で必要なモノが取り出せる状態にしましょう。


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まとめ:換気でいい空気を取り入れて、いい仕事を創る

窓の近くで働く男性

今回、しかまさんが在宅ワーカーに提案してくれたのは「換気」という習慣。

常に頭をフル回転させながら仕事を進めるビジネスパーソンにとって、思考を鈍らせる二酸化炭素は大敵。

備え付けの24時間換気を常時運転させながら、住まいによっては定期的に窓を開けるなど、意識的に換気をして空気の入れ替えを行いましょう。

換気のシステムが備わっていないなら、換気機能のあるエアコンの導入や窓を開けておける器具を使うこともオススメです。

一日中、自宅にいることも増えているからこそ、自分がいる空間の空気にも気を遣ってみませんか?

今後も、となりのMyデスクでは住まいのプロによる、理想のリモートワーク空間についてアドバイスを紹介していきますので、お楽しみに!

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