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先日閉幕した2020東京パラリンピック。
さまざまなアスリートが躍動し、多くの感動を世界中に届けてくれたが、パラリンピックでも話題になったボーダーレスな社会の実現に大きな一助となり得るアイテムが登場した。それがリアルタイムに字幕を表示する透明ディスプレイ「See-Through Captions」だ。
コミュニケーションの新しいかたち
「See-Through Captions」は、ろう・難聴者とのコミュニケーションをアシストするアイテム。透明ディスプレイを利用したリアルタイム文字起こしのシステムを用いることで、ろう・難聴者との円滑なコミュニケーションを実現する。
従来の筆談や口話は日常で使用するのは難しい。最近ではメッセージアプリや音声入力アプリを用いることでコミュニケーションの手軽さやスピード感は改善したものの、相手の表情やジェスチャーが見えないという課題が常につきまとっていた。
そのような課題を解決できる「See-Through Captions」は、透明度の高いディスプレイを用いる。それにより表情やジェスチャーコミュニケーションの55%を占めるという視覚情報を補完し、より良いコミュニケーションを実現する。
また、ディスプレイ両面に文字起こしの内容を表示させることで、聞き手だけではなく話し手も文字起こしの内容を確認でき、音声入力された内容に間違いが無いかを確認しながら話すことができる。
既に日本科学未来館やつくば市役所で実証実験が行われており、実用化への検証が進められている。実証実験では新たに開発された持ち運び可能なタイプの開発もされており、さまざまなシーンやシチュエーションでの活用ができそうだ。
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Digital Nature Group, University of Tsukuba