土鍋の焦げを落とす5つの方法【重曹以外の実践レビュー付き】おすすめ土鍋も
土鍋にこびりついてしまった焦げを落とすのはなかなか大変ですが、あるアイテムを使うと意外なほど簡単にきれいになるんです!
有名なクエン酸や重曹以外にも、お酢やオキシクリーンなど、手軽に手に入るものでできる土鍋の焦げの落とし方をまとめました。
実際にクエン酸で土鍋の焦げを落としてみたレビューもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
土鍋の焦げの原因とは?
土鍋は火にかけて使う調理器具なので、使用しているうちに焦げてしまうこともあります。しかし、あまりに頻繁に焦がしてしまうという場合は、もしかしたら使い方に原因があるかもしれません。
土鍋が焦げる主な原因
- 火力が強い
- 火にかける時間が長い
- 入れる具材の量が多い
土鍋を使用する際、火力が強すぎると中で具材が焦げてしまう可能性が高くなります。そもそも土鍋は急激な温度変化に弱いため、いきなり強火にすることは劣化につながるのでおすすめできません!
弱火~中火程度にするか、強火で調理している間は加熱しすぎないように終始見張るなどの工夫をしましょう。
土鍋を火にかけている時間が長すぎるのも焦げの原因になります。土鍋は普通の鍋よりも保温性が高いので、一度沸騰してしまえば余熱調理が可能です。通常の鍋で行う煮込み時間と同様の時間ずっと火にかけていると、中の温度が上がり過ぎて焦げてしまうことがあるので注意してください。
土鍋に入れる具材の量にも気をつけましょう。一度に多くの具材を入れてフタをして火にかけてしまうと、底にある具材が押し付けられたまま熱せられるため、焦げの原因になります。
また、具材を入れ過ぎたせいで吹きこぼれてしまうと、外側に垂れたつゆや具材がそのまま焦げてこびりついてしまうこともあります。
土鍋を使用する際はこれらのことに注意して使うと、日常的な焦げ付きを防止することができるでしょう。
土鍋の焦げを落とす5つの方法
焦げ付いてしまった土鍋は、食器洗い用の中性洗剤ではなかなかきれいになりません。こちらでは、100均やホームセンターなどで手に入るもので簡単にできる土鍋の焦げの落とし方をまとめました。
一度で焦げが取れないときは…?
- 何度か同じやり方を繰り返す
- アイテム(洗剤)の分量を多めにする
- 他のやり方(洗剤)を試す
※どの落とし方の場合も、分量は土鍋の大きさや汚れの度合によって調整してください
①「重曹」で落とす方法
Photo by iStock
重曹を使った土鍋の焦げ落としのポイントは、水を入れてから沸騰させることです。はじめからお湯を入れると効果半減なので注意してくださいね。
重曹とは、弱アルカリ性の性質を持つ無臭の粉末剤のことです。重炭酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウム・重炭酸ソーダなどとも呼ばれますが、全て同じものです。
食品添加物なので口に入る食器にも使える安全性(※)と環境に優しい面が取りざたされ、「エコな洗剤」として人気が高く100均でも手に入ります。
重曹の特徴は酸性の汚れを中和してくれることなので、土鍋の焦げ落としに使う場合は酸性の食品に効果的です。肉・魚・卵・ご飯類・麺類などの焦げが土鍋についてしまった場合には、こちらの落とし方を試してみましょう。
※メーカーによっては食品添加物として認定されていない重曹もあります
手軽な1kgサイズの国産重曹。土鍋の焦げ落としにはもちろん、キッチンの油汚れや洗濯物の消臭など色々なシーンで使えるエコアイテムです。こちらは食品添加物タイプなので、食器や料理のふくらし粉としても安全に使うことができます。
②「クエン酸」で落とす方法
クエン酸を使った土鍋の焦げの取り方のポイントは、重曹と同じように水から入れて沸騰させることです。
エコ洗剤として重曹と並ぶ人気のクエン酸ですが、性質は反対で、アルカリ性の汚れを中和して効果を発揮します。野菜類・きのこ類・海藻類・豆腐・豆乳・牛乳などの焦げには、クエン酸を試してみるのがおすすめです。
ちなみに、クエン酸は水垢やカルキ汚れにも強いので、蛇口周りや加湿器の掃除にも向いています。
無水タイプのクエン酸は結晶タイプより純度が高く、固まりにくいので使いやすくておすすめです。こちらも食品添加物として認定されているものなので、土鍋の焦げ取りや掃除の他、クエン酸ジュースや食品の加工にも利用することができます。
③「お酢」で落とす方法
日頃から調味料として料理に使っているお酢は、実は土鍋の焦げ落としに使うこともできます。
お酢自体が酸性なので、クエン酸と同様にアルカリ性の汚れを取るのに効果的です。野菜類・きのこ類・海藻類・豆腐・豆乳・牛乳などの焦げを取りたいけどクエン酸がないという場合には、代用品としてお酢を使用することができます。
ただし、土鍋の焦げ取りや掃除に使用する際は、穀物酢など、砂糖や余計な成分が入っていないお酢を使うようにしてくださいね。
注意点としては、お酢には独特の匂いがあることです。土鍋への匂い移りが心配な場合は、つけ置きしすぎずお湯が冷めたらすぐに洗うようにしましょう。
スーパーでもお馴染みのミツカンのお酢です。料理に使う調味料として必ず1本はあるという方も、今後は土鍋の焦げ取りやお掃除にも使えるように少し大きめサイズを買い置きしてみてはいかがでしょうか?
④「オキシクリーン」で落とす方法
オキシクリーンは、主に過炭酸ナトリウムでできた酸素系漂白剤です。「とりあえず何でもきれいになる」というオキシ漬け(オキシクリーンに漬け置き洗いすること)が主婦の間でウワサになり、SNSで一気に人気が広まりました。
土鍋の焦げ落としにもオキシ漬けを実践する人が多く、焦げ付きを浮かせて薄くしてくれると評判です。
ポイントは、他のやり方と違って、予め沸かしたお湯を土鍋に入れること。オキシクリーンの漬け置き洗浄効果を発揮してくれる水温が40~60℃なので、これを守って実践するようにしましょう。
オキシクリーンは、無香料・界面活性剤不使用で家中の汚れに使えるマルチなクリーナーです。モコモコとした酸素の泡が、除菌消臭や漂白に効果を発揮してくれます。
⑤「アルカリウォッシュ」で落とす方法
アルカリウォッシュは、セスキ炭酸ソーダでできた自然派洗浄剤です。重曹と同じ弱アルカリ性ですが、重曹よりもアルカリ度数は高く、油汚れに適したクリーナーです。
重曹と同じく土鍋に付いた肉や魚など酸性の食品の焦げを取るのに向いていますが、泡の出る重曹の方が焦げのこびりつきにはやや強い傾向があります。重曹の方が比較的価格も安いので、土鍋の焦げ落としのためだけに購入するのはあまり向かないかもしれませんね。
重曹よりも水に溶けやすくタンパク汚れに強いなどの特徴があるので、他の用途にも使いたい場合にはアルカリウォッシュを手に入れるのがおすすめです。
アルカリウォッシュは、セスキ炭酸ソーダの住居用洗剤。油や焦げを浮かせて落とす以外に、手垢や皮脂、血液などタンパク質系の汚れに高い効果を発揮します。スプレーとして常備しやすく、無機物なので環境に優しくエコなところもポイントです。
土鍋の焦げ落としに使えるアイテム一覧
土鍋の焦げの落とし方として紹介した身近な5つのアイテム(洗剤)の特徴をまとめました。どれも使ったことが無いという方は、他の用途への使い勝手や手に入りやすさなども考慮して選んでみてくださいね。
重曹 | ◎ | 酸性の汚れ・焦げ・油汚れに強い 消臭剤・食品加工にも使える |
---|---|---|
クエン酸 | ◎ | アルカリ性の汚れ・焦げ・水汚れに強い 除菌・食品加工にも使える |
お酢 | ◎ | アルカリ性の汚れ・焦げ・水汚れに強い 除菌・食品加工にも使える |
オキシクリーン | 〇 | 酸素の泡で汚れ・焦げを浮かせて落とす 漂白・消臭・除菌に使える |
アルカリウォッシュ | △ | 油汚れ・タンパク汚れ・血液汚れに強い 水に溶けやすく泡立たない |
本当に土鍋の焦げは落ちるのか?クエン酸で試してみたレビュー
ここからは、本当に簡単に土鍋の焦げ落としができるのか検証するため、100均土鍋を使ってレビューしていきます!
今回は重曹以外の落とし方を検証したかったので、土鍋で野菜を煮てアルカリ性の焦げ付きを作り、クエン酸で取る方法を試しています。
焦げ付いた土鍋はこんな感じ。野菜カスや焦げ、色移りなどが気になりますね。
まず中性洗剤で軽く洗ったところ、フチ付近の汚れはきれいになりましたが、やはり土鍋の底の部分にこびりついた焦げは落ちませんでした。この状態で、クエン酸での焦げ取り方法を実践していきます。
まずは土鍋の8分目まで水を入れます。
続いて、土鍋にクエン酸を入れます。今回は400mlほどの水量だったので、大さじ1杯程度入れました。
軽くかき混ぜたら、沸騰するまで土鍋を中火にかけていきます。
しばらくして水面がフツフツし出しました。
この時点で、早くも焦げの茶色い部分が少しずつ浮いてきているように見えます。
沸騰したら、火を止めてそのまま土鍋をしばらく放置します。
しっかり冷めたら一度水を捨てます。土鍋の底の焦げ部分はまだ剥がれていません。
スポンジに中性洗剤をつけ、土鍋の底を軽くこすると…
なんとあっという間に焦げが落ちてしまいました!こするというより、本当に撫でるだけで剥がれたといった感じだったので、筆者も驚きました。
全体を軽く洗い、水ですすげば土鍋の焦げ落とし完了です。しっかり焦げが取れてきれいになりましたね!
きれいに落ちたポイントとしては、焦げがついてすぐに実行したことと、わざわざ野菜を使って焦げをつけたので原因がはっきりしていたことだと思います。
通常、土鍋でお鍋や煮込み料理をしたときに、ついた焦げの原因がアルカリ性の食べ物か酸性の食べ物かというのはあまり分かるものではありませんよね…
実際に土鍋の焦げ落としをするときには、重曹でやって落ちないときにはクエン酸を使うなど、どの性質のアイテムなら中和できるのかを根気よく試してみるのが一番の方法なのではないかと思いました。
気づきとしては、焦げた部分=火が強く当たっていた部分なので、焦げ(汚れ)は落ちてもひび割れは残ってしまうということ。今回は白い土鍋を使用したので、そこだけ少しひびが入っているのがお分かりいただけるかと思います。
100均の土鍋なので耐久性が低いということもあるかもしれませんが、やはり土鍋を長く使うためにはもとより焦がさない使い方をするのが大事ということかもしれませんね!
以上、クエン酸で土鍋の焦げ落とし実践レビューでした。
注意!土鍋に使用NGなもの
土鍋の焦げを落とすときに、やってしまいがちだけど絶対にやってはいけないNG行動があります。
土鍋は吸水性がとても高いため、キッチンハイターなどの漂白剤につけ置き洗いをするのはNGです。ハイターの成分や匂いを吸収してしまうため、洗っても洗っても土鍋のハイター臭が落ちない!なんてことになりかねません。
また、土鍋の表面を傷つけてしまうとひび割れの原因になったり、傷ついた部分がカビや焦げの温床になってしまうことがあります。こびりついた焦げを落としたいからって、研磨剤や金属製たわし、スプーンやアルミホイルなどで無理やりこそげ落とすのは逆効果なので気をつけてくださいね。
土鍋の焦げ付きを防止する!お手入れと使用方法
冒頭で紹介した「焦げの原因」になるような使い方をしないというのはもちろんですが、土鍋をきちんとお手入れすることで防止することもできます。
定期的に土鍋の「目止め」をする
土でできている土鍋の表面には無数の穴が開いていて、使い始める前にはその穴を塞ぐ「目止め」という作業を行う必要があります。
目止めをした土鍋は、米や小麦粉のでんぷん質で表面がコーティングされたような状態になり、ひび割れや匂い移り、焦げ付きなどを防いでくれます。
使用しているうちにそのコーティングが剥がれてきてしまうため、定期的に土鍋の目止めを行うことは焦げ付き防止にもなります。ついてしまった焦げ癖(同じところばかり焦げ付いてしまうこと)をリセットするのにも効果的なので、「最近土鍋が焦げやすい」と感じたら目止めを試すのがおすすめです。
洗った後はしっかりと乾燥させる
洗い終わったらしっかり乾かすというのも土鍋のお手入れの大切なポイントです。
基本的に湿気は厳禁なので、軽く水分を拭き取った後に弱火で15秒程度空焚きし、水分を飛ばしてから乾燥させておくという方法も良く知られています。
ただし、空焚きはひび割れや破損の原因にもなることがあるため、推奨していない土鍋のメーカーもあります。その場合、最低でも丸1日は自然乾燥させておきましょう。
土鍋でご飯を炊くときに一工夫する
土鍋料理の中でも、特に焦げ付きやすいのがご飯を炊くときではないでしょうか?土鍋の底にこびりついたご飯は、洗うのも一苦労ですよね。
そこで、土鍋ご飯を焦げないようにする方法について、SNSやネット口コミで調査してみました。
- お米を入れる前に底に昆布を敷く
- お米を入れる前に底にクッキングシートを敷く
- お米と一緒に粗塩を一つまみ入れる
災害時に、カセットコンロと鍋を使用して炊飯することもあるかと思いますが、鍋底に米粒がこびりついたり、焦げついたりするのが難点です。そこで、鍋の底にクッキングシートを敷いてみたところ、焦げ付きを防ぐことができました。洗うときの手間と水を大幅に節約することができますのでおススメです。 pic.twitter.com/1CCWxFZe51
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) April 7, 2019
なかでもこちらの土鍋にクッキングシートを敷く裏技については、警視庁の災害対策課公式アカウントがツイートしていたことで話題になっていました。クッキングシートが1枚あればできる、手軽な焦げ予防策ですよね。
昆布と粗塩を使用する方法についても、日頃から土鍋ご飯の焦げ付きに悩まされているという人は試す価値ありでしょう。
焦げ付きにくいおすすめ土鍋4選
最後に、焦げ付きにくい仕様になっているおすすめの土鍋・土鍋風卓上鍋を紹介します。自炊ブームもあり、近頃はニトリや無印良品などの大手インテリアショップでもほぼ一年中土鍋を見かけるようになりました。
「焦げ」の悩みは、商品の素材や形状によっても軽減することができるので、どうしても焦げ取りが面倒という方は土鍋の買い替えも検討してみましょう。
IH対応土鍋「KAKOMI」は、おしゃれなキッチン用品メーカー・キントーの人気商品です。陶磁器製の土鍋と違い吸水性が低いため、目止め不要で匂い移りやカビが発生しにくい仕様。多重構造によって加熱ムラを無くすことで部分的に高温になることを防ぎ、焦げ付き防止にもなります。
独自開発のサーマテック加工と高耐熱セラミック素材により、汚れや匂いがつきにくい衛生的な土鍋です。ガスコンロとIHクッキングヒーターの他、電子レンジ・オーブンレンジ・ハロゲンヒーターでの使用も可能なので、料理の幅も広がります。
銀峯陶器の花三島シリーズは、昭和40年代から使われ続けている萬古焼土鍋のベストセラーです。高品位の原料を使用しているため耐熱性・蓄熱性に優れ、調理中に火力を上げすぎる必要がありません。正しい使い方やお手入れをすれば、20年は使えるという抜群の耐久性を誇る逸品です。
「フタがガラスの土鍋」は、キッチンメーカー・ハリオの人気シリーズです。こちらは深型のご飯鍋タイプで、ステンレスとアルミの4層構造&内面フッ素コートなのでご飯の焦げ付きを防いでくれます。中の様子が見えるフタと沸騰をお知らせしてくれる笛が付いているのがポイントで、初心者でも美味しいご飯を炊くことができると評判です。
まとめ
土鍋についてしまった焦げの落とし方や、焦げ付き防止になるお手入れ方法、使い方などをまとめて紹介しました。
土鍋についてしまった焦げが取れないとお困りの方は、ぜひ記事を参考に実践してみてくださいね。
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