Mobility

藤沢市にロボット配達員、早速子供に囲まれる。配達員不足解消、コロナ禍の対面リスク回避も

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アナタの家にロボットが荷物を届けてくれる。いよいよ日本でもそんな未来が近づいてきましたよ!

2020年12月、パナソニックが神奈川県の藤沢市にて、低速ロボットが住宅街に荷物を配送する実験を公開しました。走行実験は11月より12月24日にかけて、翌年2月からさらに実証サービスも始める計画です。

藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」は、パナソニックの工場跡地にある官民一体の街作りプロジェクト。2014年にオープンし、全戸にソーラー発電システムと蓄電機能がある、エコでスマートな暮らしを地で行く先進的な街といえます。現在、2000人以上が暮らしており、取材当日も子供たちの姿をたくさん見かけました。

そんな場所で行われている実証実験は、住宅街向けの配送サービスをロボットに任せるというもの。低速で走行するロボットが街中を走り、注文に応じた品物を自宅の前まで運びます。

コロナによる在宅勤務なども手伝って、Amazonや楽天、ヨドバシ、ZOZOをかつてより利用している方も多いのではないでしょうか? また、Uber Eatsやdデリバリー、出前館といったフードデリバリーも、MenuやDiDi Foodが新規参入するなど今後の需要増が見込まれます。

こうした中、配達スタッフの人員不足も叫ばれているところです。コロナによって、非対面でのやりとりが新しいライフスタイルとなっている。そんな背景もロボット配送にはありそうです。

自動運転ロボット

今回、公道走行する配送ロボットは自動走行をしています。車体の前後各所に、LiDAR(ライダー)と呼ばれるレーザーを使ったセンサーを搭載し、周囲の安全に配慮。最大で時速4kmと低速ですが、バンパーセンサーや緊急停止ボタンなど万が一の接触にもそなえています。

遠隔監視用のカメラを前後左右に配備し、ロボットの動きや周囲の状況はオペレーションセンターが把握。ロボットから送られてくる映像は、LTEの回線を通じてほぼリアルタイム配信され、遠隔からロボットを制御できる。自動走行できなくなった場合、遠隔操作に切り替えます。

原付ナンバー付き配送ロボット

ただし、遠隔監視とは言っていますが、実際のオペレーションセンターはロボットの目と鼻の先にあります。センターから動くロボットが目視できちゃっていましたが、これは許可を得て公道で実験するための苦肉の策だったようです。

実験のロボットには原付のナンバーが付与され、近接監視が義務づけられています。国交省の基準緩和措置、警察への道路使用許可、そして、神奈川県や藤沢市の協力があって実現できたようで、実験自体はとても素晴らしいことですが、行政の「縦割りの壁」を感じずにはいられませんでした。

今回の実証実験は、ロボット配送の現実的な課題の洗い出しが目的となっています。パナソニックの中の人に実際にあったトラブルを聞いたところ、ロボットが子供達に囲まれ身動きとれなくなったと教えてくれました。

そのときは反応を返さないことで、子供達は興味を失ってくれたそうですが、リアルな社会に導入するということは、さまざまな想定外に対応できなければなりません。パナソニックでは、ハードとソフトの両面でアップデートを重ねながら、藤沢の「進化し続ける まち」にイノベーションを起こそうとしています。

実験は始まったばかりですが、すでに住宅街での実験までは到達しています。もしかすると近い将来、ロボットが荷物を届けるのが当たり前の世の中になるのかもしれませんよ。

ニュースリリース

パナソニック

CREDIT
Videographer :津田啓夢
SNS :にしまり



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