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パナソニックは未来の「カデン」を生み出す社内公募プロジェクト「Game Changer Catapult(ゲームチェンジャー・カタパルト)」に取り組んでおり、その一環として2017年にSXSWで初出展を実施。2018年はさらに規模を拡大して2度目の出展を行い、世界中からの来場者がパナソニックから生まれた斬新なコンセプトを体験した。
オープンイノベーションの場を提供
「Panasonic House @ SXSW」では、8つの事業アイデアや、Game Changer Catapult以外の3つの社内プロジェクトのコンセプト展示を実施。加えて、「ブロックチェーン」や「フードテック」などをテーマとした有識者とのオリジナルセッションも行い、SXSWの特徴でもある「Networking(人脈作り)」を意識した出展を目指したという。
体験可能なコンセプト展示
会場は2階建てで、来場者にはドリンクや軽食も振る舞われる。一階はネットワーキングに適したバースペースになっており、8つの新規事業アイデアから「OniRobot」などが稼働しているほか、プログラミング言語“Scratch”を住空間に適用させた「Scratch Home」も展示されている。
2階部分では、パナソニックのデザインスタジオ「FUTURE LIFE FACTORY」、100個のプロジェクトがうごめく実験区「100BANCH」など、複数のコンセプト展示や体験ブースを楽しめるようになっている。
「Aromation」は、ノブを置く場所によって音楽やリズムが変わるインタラクティブテーブル。ノブを動かしながら気分に合った音楽を鳴らしていくと、リアルタイムでユーザーの気分を分析し、最適なアロマを噴出してくれる。エモーショナルテックによる新しい"コト体験"の実現を目指した実験テーマだという。
パナソニックの若手デザイナー集団「FUTURE LIFE FACTORY」が提案するウェアラブルデバイス「WEAR SPACE」。ノイズキャンセリング機能のヘッドホンを装着し、視野角を調整するパーテーションで、どんな場所でも心理的なパーソナル空間を作り出すというコンセプトを目指している。
作業効率や映像鑑賞の没入感の向上が期待できるという「WEAR SPACE」。2017年度に「レッド・ドット・デザイン賞」のデザインコンセプト部門で「Best of the Best」を受賞している。
パナソニックがSXSWに出展する狙いとは?
2年目となるSXSW出展を迎え、Game Changer Catapultで代表を務める深田 昌則氏に話を聞いてみた。
深田:会議室の中であれこれ決めるのではなく、世界中から多様な人が集まるSXSWのような場所で、コンセプト段階のアイデアを展示することで、ポジティブなフィードバックをたくさんいただければと思っています。
アイデアに対する共感が得られれば、そこで初めて大企業としてインスピレーションが実現できるようになると考えています。
深田:SXSWはモノを売るという現場ではなく、訪れた人同士の対話や雑談の中から、新しいモノが生まれることがあります。いわゆる商品見本市とは違って、ミートアップやフェスティバルのようなイメージが強いイベントだと感じています。
例えば2017年に出展した発酵食品手作りキットサービス「Ferment」は、マルコメさんから共感していただいたことがありました。元々は甘酒をつくるフードデリバリーキットだった「Ferment」ですが、2018年は、マルコメさんとの協業でスマート味噌作りサービス「Ferment 2.0」として、再出展を果たしました。
他にも去年のSXSWの現場で発生したネットワーキングで、化粧品メーカーと協力して進行しているプロジェクトもあります。社内だけでなく社外も巻き込んでアイデアが発展することが、SXSWに出展する目的の一つになっていると思います。
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テクノロジーを愛する人だけでなく、音楽や映画といったカルチャーの異なる層にもアプローチできるSXSW。世界からのリアルなフィードバックを受けて、パナソニックからこれまでにない次世代家電製品が生まれる日も近い?
■場所:301 East 6th St., Austin, TX 78701
■開催期間:2018年3月10日(土)~3月13日(火) 9:30~20:00(最終日のみ17:00に終了)
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