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SXSW 2018で注目の「Interactive Innovation Awards」が発表!注目のプロダクトは?

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毎年SXSWでは、最も優れたプロダクトやサービスを選出する「Interactive Innovation Awards」を実施している。過去にはTwitterやAirbnbなどのイノベーティブなサービスを選出したことでも知られ、その年のテクノロジーのトレンドがわかるといっても過言ではない。2018年に脚光を浴びたアワード受賞プロダクトを、13部門から一挙紹介したい。

アワード受賞者を発表するセレモニー

今年、「Interactive Innovation Awards」は13の部門を設け、応募者の中からそれぞれ5組ずつのファイナリストが選出される。ファイナリストのプロダクトは、SXSW開催中に行われる「Interactive Innovation Awards Showcase」で実際に手に取って体験したり、開発者と話をすることも可能だ。

その後に開催される「Interactive Innovation Awards Ceremony」では、すべてのファイナリストが紹介され、各部門のアワード受賞者が発表される。セレモニーの一時間前はフリードリンク&フードが提供されるプレパーティーがあり、2018年はタコスとビールで参加者や来場者がミートアップに花を咲かせた。

SXSW 2018「Interactive Innovation Awards」受賞プロダクト

「Swarm AI」(AI & Machine Learning部門)

「Swarm AI」は、実在する人間の意見などを集め、「集合知」として意思決定ができる次世代AIプロダクト。人間の知能を模倣するのではなく、リアルな人間のデータで駆動するのが特徴だ。

鳥の大群が周囲の体の振動を感じて一糸乱れずに飛行することで、外的に狙われる可能性を低下させるように、個々のデータをまとめた集合知にすることで、予測や判別の精度を上げることに成功している。

なお、日本企業のアカツキも「PONG! PONG!」でこの部門にノミネートされていたが、惜しくも受賞には至らなかった。
Swarm AI https://unanimous.ai/what-is-si/https://www.youtube.com/watch?v=A-_8FZ8-D7A

「MasSpec Pen」(Health, Med, & BioTech部門)

「MasSpec Pen」は細胞片に直接触れることで、がん細胞をリアルタイムで検出するハイテクペン。SXSWの開催地であるオースティンにあるテキサス大学が開発したもので、がんの摘出手術で実際にがん細胞がどこにあるのかがわかり、手術のスピードや精度を向上できるというものだ。

「Read To Me」(Innovation in Connecting People部門)

子どもが眠る前に本を読んであげることは、親子の関係性にも、教育にもポジティブな効果が期待できるだろう。「Read To Me」は音声認識機能搭載のプロジェクターで、子どもに本を読んであげると内容をリアルタイムで分析し、クラウドから物語に適した映像を生成して壁に投影してくれる。

Hands Free Music Project(Music & Audio Innovation部門)

Microsoftが脊髄損傷や筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、致命的な身体障害を持つ人のために開始した「Hands Free Music Project」。ディスプレイのインターフェースを目線で操作することができ、ハンズフリーで演奏を可能にするという。

Autonomous Operations Platform(New Economy部門)

Ridecellが開発した「Autonomous Operations Platform」は、すべての自動運転車に適合する自動運転プラットフォーム。すでに公道で自走できる基準をクリアしており、ハードウェアさえあれば、自動運転車を走らせることができるのだ。

「Ghostery」(Privacy & Security部門)

ブラウザ拡張機能の「Ghostery」を使ったことがある人は多いかもしれない。広告ブロック機能に加えて、ウェブサイトのトラッカーまで個別にブロックすることが可能。ウェブのアクセス速度を改善できるだけでなく、知らないうちにトラッキングされることを防ぐため、インターネット上のプライバシーが確保されるだろう。

The Coca-cola times square Billboard(Responsive Design部門)

タイムズスクエアに設置されたコカコーラのレスポンシブルな看板「The Coca-cola times square Billboard」。何千もの3Dキューブがコンピューター制御で凹凸を作り出し、見る人を圧倒する。なお、開発元の150spaceは、「雪玉の自販機」を設置するなどユニークな取り組みを行っている。
The Coca-cola times square Billboard https://www.space150.com/work/coca-cola-billboard/ https://vimeo.com/228828492

The Dermal Abyss(SCIFI No Longer部門)

「The Dermal Abyss」は、体液の変化によって色が変わるタトゥーを作り出すMITの研究プロジェクト。一日に複数回グルコース注射が必要な糖尿病患者が、色の変化でグルコースレベルの変化をチェックするといった使い方が提案されている。

JACQUES-CARTIER BRIDGE ILLUMINATION(Smart Cities部門)

都市のビッグデータの変化に応じて、巨大な陸橋のイルミネーションを変化させる「JACQUES-CARTIER BRIDGE ILLUMINATION」。リアルタイムで変化する気候や交通量などのリアルタイムの変化が視覚的にわかるほか、特定のタグをツイートするとイルミネーションを目の前で変えることもできるようだ。

手がけたのは、モントリオールを拠点とする世界的なエンターテイメントスタジオのMOMENT FACTORY。アジア拠点として東京に事務所を構えている。もしかすると国内でもどこかの陸橋が、リアルタイムで輝きを見せるイルミネーションをまとう日が来るかもしれない。

Blood Type Bots(Student Innovation部門)

アメリカでは2秒ごとに新しい輸血が必要とされているが、病院は十分な輸血パックを確保できていないのが現状。そんな状況を改善する「Blood Type Bots」は、登録した自分の血液型を必要とする病院の近くを通ると、Facebook Messengerで話しかけてくれるというもの。病院までのルートも表示され、スマートに献血に導いてくれるという。

LEGO House Fish Designer(Visual Media Experience部門)

LEGO Houseの「Fish Designer」は、レゴブロックで魚介類を形作れば、スキャンされてデジタル水槽を泳ぎ出す。究極のレゴ体験をあらゆる年齢のファンに提供する「LEGO house」のYellow Zoneで体験可能だという。

Maestro(VR & AR部門)

VR向けストーリーテリングを開発するPenrose Studiosは、VRコンテンツのプレビューを複数人で同時にVR内で実施できるプラットフォーム「Maestro」を開発。複数人が一つの画面を窮屈に見る必要はなくなり、VR内で指を指してボイスチャットでフィードバックでき、VR開発の効率を劇的に改善できたそうだ。

Jacquard(Wearable Tech部門)

Googleが開発した「Jacquard」は、タッチやジェスチャーを読み取れる導電糸が組み込まれた布地。リーバイスとコラボして、「Jacquard」を使ったジーンズジャケット「Commuter」もすでに製品化されている。

革新的なプロダクトの数々が、Interactive Innovation Awardsで注目を集めた。あなたはどのプロダクトに、未来を変えるかもしれないイノベーションを感じただろうか?

▼イベント名
Interactive Innovation Awards Ceremony
▼場所
Hilton Grand Ballroom

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