8月20日、東京・有明にあるパナソニックセンター東京に空間価値創造ラボ「KUKAN BORN」がオープンした。
施設の中は15のコーナーに分かれており、Panasonicが持つ映像・音響・照明・空調のテクノロジーを様々な形で落とし込んだ実験的な空間で構成されている。
誰も見たことのない空間を作りたい
「KUKAN BORN」は、都市部で加速する再開発に向け大規模施設や商業施設、移動空間など“空間”に、新しい価値や魅力を与える取組み。
「誰も見たことがない驚きに満ちた空間をつくりたい」「どこにもないワクワクする楽しい空間をつくりたい」という要望に答えて、事業主や設計者と共に、空間の原寸大での検討・議論ができる実験施設を用意した。
既存のショールームとの最大の違いは、商品スペックや技術説明が一切ないこと。
Panasonicは、モノは見せず、商品や技術とコンテンツ、施工などの組み合わせ、つまり「空間パッケージ」だからこそ生みだせる新しい価値を重視しているという。
まずは2020年に向けて、そしてその先の新しい街づくりを見据えて、コンセプトから空間を提案。
完成された商品を建物に導入していくのではなく、理想とする「空間」に向けて、必要な商品・技術・コンテンツ・施工方法を開発。お客様と一緒に「空間」を作り上げていける場を目指している。
主な作品
幅約50m、高さ8mの壁面に加えて床面までをフルに活用し、高精細映像に包み込まれる大空間。スタジアムのダイナミックな臨場感を伝えたり、膨大な情報を提示したり、リアルサイズの都市開発計画のプレゼンテーションなど、映像の世界に没入する体験が可能。
国際家具見本市「ミラノサローネ2016」に出展した建築一体型サイネージ。
商業施設での実用化に向け、専用のソフトウェアを開発。特殊な形状のスクリーンに対しても、瞬時にコンテンツを展開することができる。
リニアモーターカーや宇宙空間など、将来的に窓のない移動空間に対して、窓の代わりに「外の映像を映し出す」提案。また、旅行代理店の旅先PR、地方自治体の観光PRなど、動いてない空間を動いているように感じさせる事ができる。
「ミラノサローネ2018」に出展し 『Milano Design Award』で「ベストテクノロジー賞」を受賞したインスタレーション「Air Inventions」をプロトタイプ化。Panasonic独自の微細なミストである「 シルキーファインミスト」 にプロジェクターと照明で光を当てる事により、幻想的で心地よい空間を実現。
ミストは人体に無害なため、舞台演出に使われるスモークと異なり、レストランやバーなど飲食をする空間でも用いることができる。
他にも、映像を投影できる特殊な網や建材のテクスチャーを活かした表現など、光と映像を使った空間のプロトタイプが並ぶ。
また、 「KUKAN BORN」の映像で空間が変化する様子は、以下のサムネイルをタップして、ぜひ動画を見てほしい。
KUKAN BORN
開催期間:2018年8月20日~9月28日
住所: 東京都江東区有明3丁目5番1号 パナソニックセンター東京 スタジオ棟