一眼レフCanon EOS Kiss X7レビュー。iPhoneやコンデジと徹底比較
2013年4月に発売されたにも関わらず、今でも根強い人気を誇る、デジタル一眼レフカメラ「Canon EOS Kiss X7」。
APS-Cサイズセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラで、370gの世界最小最軽量モデルということで、当時話題となりました。
これまでの一眼レフといえば、重たいものや大きなものが多く、使用している人も男性が多いイメージでしたが、Canon EOS Kiss X7はそれまでの一眼レフのイメージを覆し、女性でもCanon EOS Kiss X7を使用し、一眼レフデビューする人が増えました。
そんな筆者も、Canon EOS Kiss X7で、一眼レフデビューをしたカメラ女子の一人です。カメラ初心者にも関わらず、気づいたらもうかれこれ5年以上、Canon EOS Kiss X7を愛用しています。
そんな私が、お気に入りのCanon EOS Kiss X7のスペックや使い方、また、iPhone Xやコンデジを使用し、Canon EOS Kiss X7と写真のクオリティを、比較・検証してみたいと思います。
Canon EOS Kiss X7とは?
Canon EOS Kiss X7の発売日は2013年4月で、当時「APS-Cサイズセンサー搭載機で世界最小・最軽量 エントリー向けデジタル一眼レフカメラ」ということで話題となりました。
また、Canon EOS Kiss X7は、初心者でも使いやすいモデルであることや、当時では珍しいホワイトモデルがあること、「重さが約407g、ボディのみでは約370g」という世界最小最軽量であったことなどから、女性の入門カメラとしても人気を博しました。
発売が6年前ということで、現在は型落ちモデルとなり、公式サイトでの購入はできません。しかし、6年経った今でも人気のモデルだけあって、現在でもAmazonなどのオンライン通販サイトなどで販売されており、価格も比較的安く手に入れることができます。
Canon EOS Kiss X7には、
・Canon EOS Kiss X7(ブラック)・ボディー
・Canon EOS Kiss X7(ブラック)・EF-S18-55 IS STMレンズキット
・Canon EOS Kiss X7(ブラック)・ダブルズームキット
・Canon EOS Kiss X7(ホワイト)・ダブルレンズキット2
があります。
筆者が持っているのは、ホワイトのダブルレンズキットで、レンズが2つ付属されているキットになります。
ここでは、それぞれの商品構成について説明していきます。
ボディー(ブラック)
こちらは、ボディーのみのモデルです。レンズなどは持っているものを使用するか、または改めて購入する必要があります。
EF-S18-55 IS STMレンズキット(ブラック)
Canon EOS Kiss X7本体(ブラック)と、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMレンズが入っている、標準のキットです。
ダブルズームキット(ブラック)
Canon EOS Kiss X7本体(ブラック)と、標準レンズ(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMレンズ)、望遠レンズ(EF-S55-250mm F4-5.6 IS II)の、2つのレンズが入っているキットです。
ダブルレンズキット2(ホワイト)
唯一のホワイトモデルです。Canon EOS Kiss X7本体と、ホワイトカラーの標準レンズ(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMレンズ)、パンケーキレンズと呼ばれるEF40mm F2.8 STMが入っているキットです。
このパンケーキレンズは、文字通りパンケーキのような形のレンズで、単焦点レンズを薄くしたものです。
パンケーキレンズは、F値が元々低く設定されているため、明るく撮影できる傾向があり、室内などの暗い場所や、フラッシュをたけない場所などで、写真を撮影する時などに、とても役立つおすすめレンズです。
Canon EOS Kiss X7のスペック表
発売日 | 2013年4月 |
---|---|
形式 | ストロボ内蔵、 デジタル一眼レフレックスAF・AEカメラ |
有効画素数 | 約1800万画素 |
大きさ | 約116.8(幅)x 90.7(高さ)x 69.4(奥行)mm |
質量 | 約407g / 約370g(ボディーのみ) |
撮像画面サイズ | 約22.3 x 14.9mm |
記録媒体 | SDメモリーカード、 SDHCメモリーカード、 SDXCメモリーカード (UHS-I対応) |
ピクチャースタイル | オート、スタンダード、ポートレート、風景、ニュートラル、忠実設定、モノクロ、ユーザー設定1〜3 |
エフェクトショット | 可(CAモード時) |
ホワイトバランス | オート、プリセット(太陽光、日陰、曇り、白熱電球、白色蛍光灯、ストロボ)、マニュアルホワイトバランス補正、ホワイトバランスブラケティング可 |
ノイズ低減 | 長秒時露光、高感度撮影に対応可 |
画像の明るさ自動補正 | オートライティングオプティマイザにより可 |
シャッター形式 | 電子制御式、フォーカルプレーンシャッター |
シャッター速度 | 1/4000〜30秒(全ての撮影モードを合わせて)、バルブ、ストロボ同調最高シャッター速度=1/200秒 |
ドライブモード | 1枚撮影、連続撮影、静音1枚撮影、静音連続撮影、セルフタイマー 10秒/2秒/10秒後連続撮影 |
連続撮影速度 | 最高約4コマ/秒(連続撮影)、最高約2.5コマ/秒(静音連続撮影) |
連続撮影可能枚数 | JPEGラージ/ファイン:約28枚(約1140枚) RAW:約7枚(約8枚) RAW+JPEGラージ/ファイン:約4枚(約4枚) |
タッチシャッター | 可 |
記録サイズと フレームレート | 1920x1080(Full HD):30p/25p/24p 1280x720(HD):60p/50p 640x480(SD):30p/25p |
液晶モニター形式 | TFT式カラー液晶モニター |
タッチパネル | 静電容量方式 |
リサイズ | 可 |
トリミング | 可 |
Eye-Fiカード | 対応 |
同梱物
また、同梱物には、EOS Kiss X7本体(ボディキャップ、アイカップ付き)の他、
・ワイドストラップ
・バッテリーチャージャー(充電器)
・バッテリーパック
・インターフェースケーブル
・CD-ROM3枚(EOS DIGITAL Solution Disk、カメラ/無線LAN使用説明書、ソフトウェア使用説明書)
・カメラ使用説明書
が入っています。
見た目とサイズ(コンデジと比較)
Canon EOS Kiss X7の大きさは、約116.8(幅)x 90.7(高さ)x 69.4(奥行)mm、質量が約407g 、ボディーのみでは約370gとなっています。
私の持っているコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の、OLYMPUS STYLUS TG-870 Toughの本体と、Canon EOS Kiss X7本体のサイズを比較してみました。
こちらが上から見た写真です。Canon EOS Kiss X7はデジタル一眼レフカメラのため、レンズがある分、大きく見えます。
しかし、OLYMPUS STYLUS TG-870 Toughの質量が約221gなので、重さだけで言うと、なんと150g程度しか変わらないことになります。
また、使用感としては、ある程度容量のあるバッグであれば普段使いのバッグにも入り、女性の私が首から下げていても苦ではなく、とても使いやすいです。
各ボタンやスイッチの名称
ここでは、Canon EOS Kiss X7の使い方について、簡単に解説します。まずはCanon EOS Kiss X7本体のボタンやダイヤルについて説明します。
①シャッターボタン
②電子ダイヤル
③ISO感度設定ボタン
④モードダイヤル
⑤電源スイッチ
⑥フォーカスモードスイッチ
⑦ストロボボタン
⑧手ぶれ補正スイッチ
⑨レンズロック解除ボタン
①ライブビュー撮影/動画撮影ボタン
②AFフレーム選択/拡大ボタン
③AEロック/FEロックボタン/インデックス/縮小ボタン
④Q/SET(クイック設定ボタン/設定ボタン)ボタン
⑤十字キー
⑥消去ボタン
⑦再生ボタン
⑧メニューボタン
⑨インフォボタン
使い方
①電源を入れる
電源を入れるには、5番の電源スイッチを入れます。一番下がOFF、真ん中がON(写真モード)、スイッチを一番上にすると、動画モードになります。
②撮影をする
撮影をするには、1番のシャッタースイッチを押します。スイッチの押し方には2つあり、スイッチを浅めに半分ぐらいまで押すことを「半押し」と呼びます。また、スイッチを奥まで押すことを「全押し」と呼びます。
まず、撮影したい対象が決まったら、スイッチを半押しします。ピントが合うとピピッと鳴るので、全押しすると撮影することができます。また、ピントは画面をタッチすることで、調整することができます。
③データを携帯に送るには
6年前のモデルということもあり、Canon EOS Kiss X7の唯一の難点は、Wi-Fi機能が搭載されていないことです。ここでは、AndroidやiPhoneに送る方法をお教えします。
Wi-Fiを使用するには、Wi-Fi機能搭載のSDカードが必要となってきます。
私が使用しているのは、こちらのFlashAirです。FlashAirを使用すれば、専用のアプリを通して簡単にスマホに撮影した画像を送信することができます。
もう1つ有名なWi-Fi機能搭載SDカードに、eyefi mobiというSDカードがあります。
新モデルとのスペック比較
Canon EOS Kiss X7には新モデルが出ていますが、新モデルとは一体どのあたりが違うのでしょうか。
ここではCanon EOS Kiss X7とKissシリーズの現行モデルを、表を用いて比較してみたいと思います。
Canon EOS Kiss X7 | Canon EOS Kiss M | Canon EOS Kiss X9i | Canon EOS Kiss X10 | |
---|---|---|---|---|
種類 | 一眼レフ | ミラーレス | 一眼レフ | 一眼レフ |
有効画素数 | 約1800万画素 | 約2410万画素 | 約2420万画素 | 約2410万画素 |
大きさ | 約116.8(幅)x 90.7(高さ)x 69.4(奥行)mm | 約116.3(幅) x 88.1(高さ) x 58.7(奥行)mm | 約131.0(幅) x 99.9(高さ) x 76.2(奥行)mm | 約122.4(幅) x 92.6(高さ) x 69.8(奥行)mm |
質量 | 約407g / 約370g(ボディーのみ) | 約387g | 約532g | 約449g |
動画機能 | Full HD | 4K、Full HD | Full HD | 4K、Full HD |
Wi-Fi、Bluetooth | × | ◯ | ◯ | ◯ |
カラー | ブラック、ホワイト | ブラック、ホワイト | ブラック | ブラック、ホワイト、シルバー |
撮影画像を比較
今はiPhoneやAndroidなどに付いているカメラも、高性能のものが多いので、クオリティの高い写真を撮影することができます。スマホがあれば一眼レフ必要ないのではないかと疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで、iPhone Xとコンデジ(OLYMPUS STYLUS TG-870 Tough)を使用し、Canon EOS Xiss7Xと共に同じシチュエーションで撮影し、撮影画像を比較してみました。
風景(スカイツリー)で比較
まずは、iPhone Xとコンデジ、Canon EOS Kiss X7を使用し、同じ場所から撮影した風景画像で比較してみます。
・iPhoneで撮影した写真
・コンデジで撮影した写真
・Canon EOS Kiss X7で撮影した写真
こちらはオート(コンデジ、Canon EOS Kiss X7共に風景モード)で撮影した、風景写真です。いずれもさほど変わらなく見えます。
ズーム写真(スカイツリー)で比較
次は、遠くに見えているスカイツリーを、ズーム機能を使って撮影し、それぞれ比較してみました。
・iPhoneで撮影した写真
・コンデジで撮影した写真
・Canon EOS Kiss X7で撮影した写真
・比較写真
左からiPhone X、コンデジ、Canon EOS Kiss X7です。
こうして見ると、iPhoneはスカイツリーの画素が荒くなっており、コンデジは少しぼやけているのが分かります。それに対し、Canon EOS Kiss X7では、鮮やかさには少し劣るものの、鮮明にスカイツリーを撮影することができました。
夕焼けで比較
次はシチュエーションを変えて、夕焼けの写真で比較してみます。
・iPhoneで撮影した写真
・コンデジで撮影した写真
・Canon EOS Kiss X7で撮影した写真
iPhone Xでは、夕焼けや建物が非常にクリアな写真を撮影することができました。それに対し、コンデジでは、建物が暗く撮影されており、夕焼けも淡い色で撮影され、ぼんやりとした印象です。
一方、Canon EOS Kiss X7で撮影した写真では、建物が暗く撮影され、夕焼けはしっかりとしたオレンジ色で撮影されており、夕焼けと建物とのコントラストがしっかりと際立っています。また、燃えたぎるような夕焼けの力強さが、きちんと表現されています。
近距離で比較
最後に、近距離の写真でもそれぞれ比べてみました。
・iPhone Xで撮影した写真
・コンデジで撮影した写真
・Canon EOS Kiss X7で撮影した写真
Canon EOS Kiss X7で撮影した画像は、背景がぼやけており、主役の花が際立っています。また、細部まできちんと再現されており、花の生き生きした感じが伝わってきます。
まとめ
防水コンデジやGoProなどは持っているものの、Canon EOS Kiss X7が初めての一眼レフとなった筆者。Canon EOS Kiss X7を使うようになってからは、陸での撮影はCanon EOS Kiss X7と決めています。
上の写真は、私がニューヨークで撮影した、夜景の写真です。Canon EOS Kiss X7は、撮影モードがとても充実しており、夜景や星空などの難しいシーンでも、テクニックいらずでクオリティの高い作品を撮影することができるため、私のような初心者の方にもおすすめです。
男性女性問わず、気軽に持ち運べるカメラを探している方や、一眼レフを使ったことがなく、あまりに高度なカメラは使いこなす自信がないという方は、ぜひ、こちらのCanon EOS Kiss X7を検討してみてはいかがでしょうか。
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