日本酒の一合は現在の単位でいくら?二日酔いを防止できる飲み方とは

nagiy
公開: 2019-12-11

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外出先で日本酒を楽しむ場合、お店によっては「一合」単位で頼む場合があります。和の情緒あふれる升で供される日本酒は、これもまた乙なものですが、一合とは現在の単位で言うとどのくらいなのでしょう?

そこで今回は、より日本酒を楽しむためにも、古くから日本で使われてきた「一合」という単位にスポットを当ててみましょう。併せてこれもまた日本酒となじみ深い、一升などについても触れていきます。


連載【日本酒ライターnagiy】|Moovoo

▲日本酒好きになって15年、好きが高じて全国の酒蔵訪問旅行を趣味にしているフリーライター。美味しい、珍しい日本酒の紹介・楽しい飲み方を提案していければと思います。

一合の量とは?和文化の単位について

升と冷酒

では早速、一合とは現在の単位でいくらくらいになるのか?といった基本の知識について見ていきましょう。和の単位を知っておくことで、より日本酒を身近に感じられるかもしれませんよ。

一合・一升の量

日本酒の単位として最も身近な和文化の単位である「一合」そして「一升」。現在の単位にすると以下になります。

・一合:180ml
・一升:1800ml


そもそも一升は一合の10倍の単位とされてきました。したがってどちらかの単位を覚えさえすれば、この2つの単位を覚えるのはけっこう簡単かもしれませんね。

他にも現在ではほとんど使われませんが、一合の10分の1(18ml)に当たる「一勺(いっしゃく)」といった単位もありますよ。一勺、二勺などはたまにおちょこの単位として使われているくらいでしょうか?

また飲食店で働いていた人には身近な一斗缶に使われている「一斗」。こちらも和文化の単位であり、一升の10倍である18Lを示しています。

おちょこや徳利に入る量は?

では次に気になる点として、実際に日本酒を入れる器であるおちょこや徳利には、どのくらい入るのでしょうか?

特に徳利には一合徳利と呼ばれるものもありますよね。実際に一合徳利には一合分だけの日本酒が入っているのか?と聞かれれば実はそうでもないことが多かったりします。

損してる?!なんて気持ちになりますが、多くの飲食店では一合ではなく 八尺燗と呼ばれる150ml入りの徳利であることが多いのです。これは徳利の形状や持ち運びの問題から、縁のぎりぎりまでお酒が入っていないことも理由の一つ。

どうしても一合徳利で一合分飲みたい!と思う場合は、「正一合」を掲げるお店を選んでみましょう。正一合とはきっちり一合分をはかって提供しています、という宣言のようなものなのできちんと分量分の日本酒をいただけますよ。

上記のことを踏まえて考えていくと、おちょこで見られる「一勺おちょこ」「二勺おちょこ」なども、18mlは入らない。と考えておいた方が無難ですね。一勺おちょこでは、およそ15~16ml程度だと考えておきましょう。

日本酒は太る?一合に含まれるカロリー・糖質など

白米と稲穂

甘い日本酒やスパークリングが発売されたことから、女性にも人気が高くなっている日本酒。そんな女性が気になる点といえば、やはり日本酒に含まれるカロリーや糖質ではないでしょうか?

ここでは軽く、一合分に含まれる日本酒のカロリーや栄養価など見ていきましょう。

日本酒の一合当たりの栄養価

以下が日本酒一合分に含まれるカロリー、糖質、ちょっとした栄養価などになります。

日本酒(純米吟醸酒)一合に含まれるカロリーなど
・カロリー:196kcal
・糖質:7.38g
・ビタミンB6:0.25g
・リン:14.4g

出典:文部科学省/食品成分データベース   

カロリーと糖質くらいしかないんじゃないか?と思われがちな日本酒ですが、旨みはもちろん栄養の面から見ても中々優秀なところもあるんですよ。

特にアミノ酸の含有量が多く、純米酒では平均して「1,862ppm」も含まれているのだとか。

カロリーが高めな点はちょっと気になりますが、これだけ栄養豊富なお酒なら仕方がないのかもしれません。

ちなみに食品成分データベースでカロリーだけを見てみると、ビールのカロリーが72kcal。ワインが180kcalと日本酒が一番多くなっています。しかし、飲む量のことを考えてみれば、実は日本酒が一番多いわけでもありませんよね。

カロリーだけに拘らず、飲酒量などトータルで考えてみましょう。

日本酒は酔いやすいのか

特に若い人があまり日本酒を好まない理由の一つに、日本酒を飲むと悪酔いする…なんて話を聞いたことがないでしょうか?

若い人でなくても、日本酒が苦手だという人はこの理由を掲げる方がいますよね。しかし、そもそも日本酒はそんなに酔いやすいお酒なのでしょうか?ごくシンプルに考えてみればわかる事ですが、日本酒だから、他のお酒だから酔いやすいなんてことはありません。

もちろんアルコール度数の違いによって、短時間で酔いやすいなどの違いはあるでしょう。しかし、日本酒だから酔いやすい、悪酔いするなんてことは考えにくいのです。

どんなお酒であったとしても、人の体がアルコールを分解する過程は同じです。栄養価が豊富な日本酒は消化に時間がかかる、なんてことも言ってしまえば誤差の範囲。他のお酒と同じように、飲むペースや飲む量に気を付けるようにしましょう。

適量・二日酔いにならない飲み方とは

日本酒とおつまみ

日本酒だから酔いやすいなんてことがないとしても、できればお酒は美味しくいただきたいものですよね。ここでは日本酒を飲む際の適量、そして二日酔いになりにくい飲み方について見ていきましょう。

実は一合が日本酒の適量

もちろんお酒に強い人、弱い人がいるので一概に適量はこのくらい!と断定することは難しいでしょう。しかし、こういった個人差を考えずに平均的な考え方をした場合には、それぞれのお酒で適量というものが出てきます。

では実際のところ日本酒の適量とは、どのくらいになるのでしょうか?厚生労働省が発表している数値で言うと、ここまで紹介してきた和文化の単位である「一合」がちょうどよい適量だとされているのです。

ここで言う適量とはアルコールの摂取量ではなく、栄養面や食事内容から見た場合の数値。様々な考え方があるでしょうが、健康を考えたうえでお酒を楽しみたいと考えるのなら、一つの目安として覚えておいてはいかがでしょうか。

おつまみや和らぎ水を活用

では日本酒を楽しくいただき、次の日に酔いを持ち越さないような飲み方とはどういったものになるでしょう?ごく一般的な方法であり楽しくお酒を飲む方法としては、お酒と一緒におつまみを楽しむ方法。

お酒だけで飲んでいるとやはり多量に摂取しやすく、酔いが回って適量で終わることが難しくなります。だからこそ、お酒だけではなくおつまみを楽しみながら時間をかけて飲むことが良しとされているのですね。

また酔いすぎを防止するためにも「和らぎ水」を活用しましょう。ウィスキーで出されるチェイサーと同じく、お酒を飲む手を一旦置くことができますよ。酔いのまわりを比較的ゆっくりにしてくれるので、深酒や深酔いの防止になります。

和らぎ水はおつまみをいただいた後、いただく前に飲むことで口内をリフレッシュしてくれる効果も期待できるでしょう。

飲む前の牛乳は有効?

最後は日本酒に限らず二日酔い防止の効果が期待できるとされる、飲酒前の牛乳は本当に効果があるのか?といった点を見ていきましょう。

以前行きつけのお医者様に聞いた話によると、牛乳を飲んでもアルコールの吸収率や吸収のスピード自体は変わらないそうです。牛乳が作った膜よりもアルコールの方が粒子が小さいことから、膜を作ったとしてもすり抜けてしまうのだとか。

しかし、牛乳に含まれるたんぱく質はアルコールの分解を助ける効果が期待できるんだそうです!なので牛乳を飲んでおけば二日酔いしない、酔いにくくなる。ではなく酔いがさめる時間を短縮することができるということですね。

求める効果は少し違うかもしれませんが、これからも飲む前に牛乳はおすすめなのかもしれません。

まとめ

今回は日本で古くから使われてきた、和文化の単位「一合」にまつわる事柄に関して紹介してきました。お酒以外にお米でもつかわれている単位なのに、身近でありながらあまり知らないという不思議な単位。

現在の単位に直してみても切りのよい数字であることに、びっくりした方も多いでしょう。

実際の容量を覚えておくことで、もっと日常的な場面でも使えるようになるかもしれませんね。測りやすく様々な使い方ができる一合升も一度使ってみてくださいね。


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