【プロ監修】日本酒のアルコール度数とは?人気のおすすめ10選を紹介

Moovoo編集部, 小林 健太
2021-09-29

たくさんの銘柄があり、原料や精米歩合によって風味や口当たりが異なる日本酒。アルコール度数が高いイメージもありますが、実際はどのくらいのアルコール度数で、銘柄による違いはあるのでしょうか。

この記事では、若松屋酒店(東京・板橋)の三代目で、唎酒師、日本酒ライターとしても活躍する小林健太さんに監修していただき、日本酒のアルコール度数について解説し、度数に応じたおすすめ銘柄も紹介します。


日本の酒の専門店「若松屋酒店」三代目 / 酒ライター/唎酒師
小林 健太
東京都板橋区にある若松屋酒店の三代目。日本の素晴らしい文化である日本酒、焼酎の魅力を1人でも多くの方に知ってもらうため、ライター活動も行っています。唎酒師、焼酎唎酒師、酒匠、日本酒学講師、SAKE DIPLOMA。

日本酒のアルコール度数とは

日本酒の中でも、酒税法に定められた定義を満たすものは「清酒」と呼ばれています。清酒の定義をまとめると以下の内容です。

・米、米こうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品(醸造アルコールなど、ただし米の重さの50%を超えないもの)が原料
・発酵させて濾したもの
・アルコール分が22度未満のもの

このように、日本酒の中でも清酒はアルコール度数が22度未満と酒税法で定められています。その中でも15度前後のものが多く流通していますが、清酒には分類されない、アルコール度数が高い日本酒や濾していない日本酒も存在します。

小林 健太

小林さんの解説

日本酒は世界でも類を見ない、アルコール度数の高い醸造酒です。その理由は日本酒を造る、並行複発酵という伝統的な酒造方法にあります。

アルコール発酵は、酵母が糖分をアルコールと炭酸ガスに変換して行われます。この時、糖分が高くても低くても、20度程の高いアルコール度数までは発酵が進みません。

日本酒はお米のデンプンから糖分を造る「糖化」と「アルコール発酵」を同時に並行して行う複雑な造りをするため、糖分が高すぎず低すぎず、高いアルコール度数まで発酵をすすめることができます。高いアルコール度数は、複雑な日本酒醸造の技術の成果とも呼べるかもしれません。

清酒に分類されない日本酒

テーブルの上に置かれた切子のグラス

日本酒の中には、アルコール度数がかなり高いものもあります。例えば、玉川酒造(新潟・魚沼)の「越後武士 さむらい」は、なんと46度。一般的に流通している15度前後の日本酒の約3倍、ウォッカやウイスキーと同等のアルコール度数です。酒税法ではリキュールに分類されますが、造り方は日本酒と同じです。

また、「どぶろく」も日本酒と同じく米・米麹・水を原料に造られますが、もろみを発酵させたあとに「濾す」工程がないため、こちらも清酒ではなく「その他の醸造酒」に分類されます。どぶろくのアルコール度数は14〜17度で、一般的な清酒やワインと同じくらいの度数です。

ちなみに日本酒以外のお酒のアルコール度数は、ビールが5%前後、シャンパンやスパークリングワインが11%前後、醸造酒ではワインが15%前後。蒸留酒では焼酎が20〜25%前後、ウィスキー・ウォッカ・テキーラは40%前後です。

低アルコールの日本酒も人気

おぼんに置かれたおちょこ

たくさんの銘柄がある日本酒ですが、最近ではさらにバリエーション豊かに種類が増え、低アルコールのものや、シャンパンのように発泡しているものなど、さまざまな日本酒を楽しむことができます。

お酒が弱い人にとって、アルコール度数15度前後の一般的な日本酒は強く感じることも。5~12%の低アルコールの日本酒なら、飲みやすいうえに日本酒の風味をしっかり味わえます。

小林 健太

小林さんのおすすめポイント

従来の低アルコール日本酒は、通常の日本酒を水で割ったような「薄い日本酒」「物足りない日本酒」という印象のものが多くありました。

ただ最近では「日本酒を飲んだことが無い人にも、気軽に日本酒を楽しんで欲しい」という想いから、様々な低アルコール日本酒が増えてきました。

アルコール度数10度前後の原酒、微発砲の低アルコール日本酒など、度数が低くても物足りなさを感じない、魅力的な日本酒が増えてきています。

監修者 小林健太さんが選ぶ、おすすめの日本酒5選

ここからは小林さんおすすめの日本酒を特徴やアルコール度数とともに紹介します。

軽めのアルコール度数
  • 千代むすび酒造
  • 千代むすび 微発泡純米吟醸 しゅわっと空 生

  • 税込み1,320円
小林 健太

小林さんのおすすめポイント

鳥取県 千代むすび酒造が造る、微発砲のスパークリング日本酒「しゅわっと空(そら)」は、濃い旨みのお酒が多いこの蔵ではめずしく、軽快で爽やかな旨さを楽しめる一本です。

アルコール度数は12度とやや軽めながら、心地良い甘味と酸味に軽快な旨み、そしてそれらを包み込む泡のバランスが良く、もの足りなさを感じさせない味わいです。暑い日など、冷蔵庫から出して気軽にお楽しみいただけます。
低めのアルコール度数
  • 宮坂醸造
  • 真澄 白妙 SHIRO

  • 1800ml:2,420円/720ml:1,452円/300ml:605円(全て税込み)
小林 健太

小林さんのおすすめポイント

真澄を造る宮坂醸造の新定番「こだわりの真澄」シリーズの低アルコール日本酒「白妙 SHIRO」。

アルコール度数12度の軽やかな味わいが特徴です。軽く冷やして綺麗なお米の味わいをすっきりと楽しめます。
低めのアルコール度数
  • 一ノ蔵
  • 一ノ蔵 ひめぜん

  • 1800ml:2,495円/720ml:1,047円/300ml:524円(全て税込み)
小林 健太

小林さんのおすすめポイント

1988年に発売された、低アルコール日本酒のルーツとも言える「ひめぜん」。

飲み口は柔らかく、梅酒のような甘酸っぱさと、日本酒の爽やかな旨みをミックスしたような、クセになる味わいです。アルコール度数は8度。柔らかい飲み口で、日本酒ビギナーにも飲みやすい日本酒です。
高めのアルコール度数
  • 那賀酒造
  • 旭若松 純米 生原酒 雄町100%

  • 税込み4,300円
小林 健太

小林さんのおすすめポイント

圧倒的な超濃醇旨口の純米酒。蔵元が1人でお米(雄町米)を育て1人で仕込みを行うため、毎年少ししか造れない、とても希少なお酒です。

アルコール度数20度の飲みごたえのある味わいで、力のある伸びやかな余韻まで、濃い旨さを楽しめます。
高めのアルコール度数
  • 河忠酒造
  • 想天坊 じゃんげ 超辛口二十度生詰

  • 1800ml:2,094円/720ml:1,047円(税込み)
小林 健太

小林さんのおすすめポイント

酒名は蔵の裏の「蛇逃(じゃんげ)の滝」から命名。アルコール度数が20度と高く、味わいのボリューム感と、それにも負けない超辛口の旨みを楽しめる1本です。

度数が高いのですが、後キレが良くスイスイと飲み進められてしまうため、飲み過ぎにはご注意ください。

【編集部おすすめ】標準的な度数の人気銘柄

ここからはMoovoo編集部おすすめの標準的なアルコール度数の商品を紹介します。

16度
  • 旭酒造
  • 獺祭純米大吟醸45

  • 1800ml:3,421円/720ml:1,738円/300ml:743円(税込み)

オバマ大統領やプーチン大統領の来日時に振舞われた山口県の名酒で、山田錦を使った純米大吟醸です。アルコール度数は16度。日本酒の中では平均的な度数です。

獺祭は精米歩合の違いによって銘柄があり、さまざまな味わいを楽しめます。製造元の旭酒造(山口・岩国)は、品質にこだわり抜いた丁寧な酒造りを行っています。

こちらの記事でおすすめの獺祭を紹介しています。参考にしてみてください。

15度
  • 朝日酒造
  • 久保田 萬寿 純米大吟醸

  • 1800ml:8,921円/720ml:4,004円(全て税込み)

日本酒の定番とも言える「久保田」は、新潟県生まれ。仕込み水には、醸造元である朝日酒造(新潟・長岡)の創業地内を流れる地下水脈から取れる軟水を使用しています。


「酒造りは、米作りから」との思いから、酒米の栽培研究にも力を入れています。アルコール度数は15度で、清らかな味わいのすっきりと飲める日本酒です。

16度
  • 清水清三郎商店
  • 作 雅乃智 中取り

  • 1800ml:4,620円/720ml:2,310円(税込み)

「中取り」は、日本酒を搾る際の真ん中の部分で、搾りの最初と最後に多く出る雑味が少ないため、お酒の綺麗な旨みを楽しめます。

アルコール度数は16度。フルーティな味わいで飲みやすい日本酒です。蔵元の清水清三郎商店は1869年に創業し、現在では三重県鈴鹿市で唯一の蔵元となっています。

15〜16度
  • 名手酒造
  • 黒牛 純米酒

  • 1800ml:2,695円/720ml:1,257円(全て税込み)

「黒牛」は独特な風味の辛口の純米酒です。醸造元の名手酒造店(和歌山・海南)は1866年に創業した老舗です。黒牛の名前は、約1300年前、地域の浜辺に黒い牛の形をした岩があり「黒牛潟(くろうしがた)」と呼ばれていたことが由来です。黒牛潟は万葉集にも歌われた景勝地でした。

アルコール度数は、15〜16度。濃い旨みが特徴ですが飲みやすさを感じるお酒です。

15度
  • 出羽桜酒造
  • 出羽桜 桜花 吟醸酒

  • 1800ml:2,600円/720ml:1,300円/300ml:520円(全て税込み)

日本酒歓評会などのコンテストで、いくつもの受賞歴がある「出羽桜 桜花」。フルーティーな吟醸香と爽快な味わいが人気のお酒です。精米歩合60%以下に削った白米を原料に使用し、低温で長期間発酵させた「吟醸酒」を世に広めたお酒としても知られています。

アルコール度数は15度。酸味と甘味のバランスがよく、飲み飽きない落ち着いた香りが人気です。

日本酒をアルコール度数から選ぶのもおすすめ

日本酒のアルコール度数と人気のおすすめ商品を紹介しました。

アルコール度数が高いイメージもある日本酒ですが、種類によってはアルコール度数が低く飲みやすいものもあるのが魅力です。お好みの日本酒をぜひ試してみてくださいね。

小林 健太

小林さんのおすすめポイント

度数が高い原酒タイプは、アルコールのボリューム感と一緒に刺激に由来する辛さや熱さを感じます。反対に低アルコールタイプは、やわらかく軽やかな印象と共に、そのお酒の持つ甘味や酸味といった個性を感じやすくなります。

濃い日本酒が好きな方はアルコール度数が高い日本酒、日本酒に詳しくない方はまずは度数の低い日本酒といったように、アルコール度数をお酒選びの目安にしてみるのもおすすめです。

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