Galaxy Z Flip7レビュー|折りたたみスマホのおもしろさと実用性を体験できる一台
Samsungの縦折りフォルダブルスマホ最新モデル「Galaxy Z Flip7」。ガラケーのように縦に折りたためる仕組みですが、日常が変わるほどのインパクトがあるのか、というのが気になるところです。
そこで今回は、SamsungからGalaxy Z Flip7の貸与を受け、使用感を確かめました。レビュワーは、2025年にサポートが終了したOppo Reno5 A(2021年のミドルレンジ機)ユーザーで、旧機種からの乗り換え視点で使い心地をレビューしていきます。最新のフォルダブルスマホへの買い替えを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
なお、Galaxy AIの通訳アプリとの連携やGalaxy Buds3 FEとの組み合わせによる「通訳体験」については、別記事で詳しく検証していますので、そちらもあわせて参考にしてください。
※該当レビュー記事公開後、ここにリンクを挿入予定
目次
Galaxy Z Flip7とは
編集部撮影
Galaxy Z Flip7は、縦方向に折りたためる「クラムシェル型」の最新フォルダブルスマホです。
前面のメインディスプレイは6.9インチの有機EL、背面のカバーディスプレイは4.1インチの有機ELを採用。どちらもリフレッシュレート120Hzに対応し、画面の明るさは2600ニトと、明るい屋外でも見やすいのが特徴です。
本体は、開いた状態で厚さ6.5mm、閉じた状態で厚さ13.7mmgと、折りたたみ機としてはスリムなつくり。コンパクトながら、Galaxy Z Flipシリーズ史上最大容量となる4300mAhのバッテリーも搭載しています。
プロセッサは最新のExynos 2500(3nm世代)、メモリは12GB、ストレージは256GB/512GB構成。メインカメラは約5000万画素の広角+約1200万画素の超広角のデュアル仕様です。
Galaxy AIやSamsung DeXなどの機能にも対応し、スペックだけ見れば「一般的なハイエンドスマホ」といったクラス。そのうえで、折りたためることによる携帯性や使い方の自由度が付加価値になっているモデルと言えます。
Galaxy Z Flip7を使ってわかった折りたたみスマホのメリット
ここからは、実際にGalaxy Z Flip7を数日使ってみて感じた、「折りたたみならでは」のメリットを紹介します。
メリット① 小さなバッグやポケットに収まりやすい
編集部撮影 ※Galaxy Z Flip7を胸ポケットにしまう様子
まずは、折りたたみスマホ最大の特徴であるサイズ感です。
Flip7は折りたたむと正方形に近い形になり、ジーンズの前ポケット、シャツの胸ポケット、ランニングパンツのゴムポケットといった、これまで6インチ後半クラスのスマホだと厳しかった収納スペースにも、すっと収まる印象でした。
体積そのものが劇的に小さくなるわけではないので、「重さは思ったよりもある」というのが正直なところですが、はみ出さない安心感は確かにあります。
普段から小さめのバッグを使う人にとっては、折りたためることで収納の自由度が上がる点は、わかりやすいメリットになりそうです。
メリット② スタンドが要らない。L字にするだけでちょうどいい動画視聴モード
編集部撮影 ※Galaxy Z Flip7をL字に曲げ、デスク上に置いた様子
個人的に「これは便利だな」と一番感じたのは、本体を90度前後に折り曲げて自立させる使い方です。ディスプレイ上半分に動画やレシピサイトを表示し、下半分をテーブルに接地させた状態にすると、スタンドを使わずに安定してスマホ画面が確認できます。
筆者は普段、スマホケースやリングを付けない派なので、作業デスクやキッチン、リビングなど、家の各所にスマホスタンドを常設しています。しかしFlip7ならスタンド不要で、平らなスペースさえあればいつでもどこでも自立させることができるのです。
もちろん、通常のスマホでも、スタンドやスタンド付きのケースを使えば立てることはできます。しかしFlip7の場合、「折る」動作ひとつで角度を決められ、さらにその保持力がほどよく、本体だけでストレスなく完結するのが強み。
スマホスタンドによっては重心が高くなり、スマホに軽く手が当たっただけでスタンドごと倒れてしまうこともありましたが、フォルダブルスマホは自然と重心が下がるので、そういう心配がないのもうれしかったです。
Moovoo編集部
ヒンジ(蝶番部分)の耐久性やディスプレイ上の折り目については、今回の短期的な使用においては気になりませんでした。ヒンジはしっかりしており、折りたたみ動作のたびに気を遣う感覚はありません。画面上の折り目についても、よく見ればわかるものの、通常の使用の範囲で気になることはないように思いました。ただ、使用を続けたときにどうなるかは未知数です。
メリット③ ハンディカム持ちにメインカメラでのセルフィーなど、撮影周りが充実
編集部撮影 ※Galaxy Z Flip7をL字に曲げ、ハンディカム持ちをする様子
カメラ周りにも、折りたたみモデルならではの利点があります。
ひとつは、本体を折った状態でのハンディカム持ち。本体を90度に曲げ、下半分をグリップ、上半分をモニターと見立てることで、ビデオカメラのように構えることができます。このスタイルは、横長写真や動画を撮影する際に手ブレを抑えやすく、長時間の撮影でも腕や手首が疲れにくいと感じました。
もうひとつは、カバーディスプレイ(背面)をプレビューにして、メインカメラでセルフィーが撮れることです。通常はインカメラで撮る自撮りが、Flip7なら約5000万画素のメインカメラで撮影可能。被写体側からもカバーディスプレイで構図を確認できるため、子どもと一緒に撮るときや友人とのスナップを撮るときに、「どんな感じで写るか」を全員が確認しながら撮影できるのは便利ですし、新鮮な体験で楽しさも感じられました。
Galaxy Z Flip7を使用して気になった点
Galaxy Z Flip7には折りたたみならではの楽しさや便利さがある一方で、「ここはあらかじめ知っておいたほうがよい」と感じたポイントもあります。
コンパクトだが「軽いスマホ」ではない
折りたためることで収納性は向上しますが、「軽量性を売りにした端末」ではない点は押さえておきたいポイントです。片手で持って操作する際の負担感は、一般的な6インチ後半クラスのスマホと変わりません。
あくまで、ポケットからのはみ出しが減る、小さいバッグにも収まりやすくなる、といった取り回しの良さが中心で、絶対的な軽さを求める人には向かない可能性があります。
バッテリーは「シリーズ最大」だが、実使用評価は未知数
Galaxy Z Flip7には4300mAhのバッテリーが搭載されており、一回の充電で最大31時間の動画再生が可能となっています。
シリーズ最大のバッテリー容量ではあるものの、同等サイズ・クラスのスマホには5000mAhを超える大容量バッテリーを搭載したモデルもあり、それらに比べてGalaxy Z Flip7はまずまずの容量と言えます。日ごろスマホを頻繁に使うユーザーであれば、手持ちのスマホのバッテリー容量や使用時間も考慮したいところです。
なお、今回は実写用の端末でバッテリー劣化具合などが不明なため、厳密な持ち時間の評価は控えました。
まとめ:折りたたみスマホは「日常が楽しくなるガジェット」
今回は、Galaxy Z Flip7を、旧世代のミドルレンジ機からの乗り換え候補として使ってみました。印象としては、下記のようなポジティブな面が目立ちます。
・ポケットや小さなバッグにすっきり収まる携帯性
・スタンドいらずで動画やレシピを見られる便利さ
・ハンディカム風の撮影やメインカメラセルフィーの楽しさ
・画面の美しさと、折り目やヒンジの耐久性への不安を感じさせない仕上がり
一方で、軽さだけを求める人には向かない可能性があるなど、気になる側面もあります。とはいえ、致命的なマイナスポイントは見当たりませんでした。
ちょうど買い替えを検討していて、折りたたみスマホの使用感が気になる、ポケットやバッグへの収まりを少しでも良くしたいという人にとって、日常のあちこちを少しだけアップグレードしてくれる一台として検討する価値のあるスマホだと言えそうです。
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