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カーネギーメロン大学の 廣瀬雄一氏ら研究チームは、編み物に3Dプリント的な発想を持ち込み、立体的で剛性ある構造物を編み上げることができる「ソリッド編み」技術を開発している。
糸から布へ、布から立体的な構造物へ
「ソリッド編み」技術は編み物を積層して立体的な形状を持つ構造物を作り出すことができる、3Dプリント的発想の技術だ。ソリッド編みと3Dプリントの決定的な違いは、3Dプリントでは溶かしたプラスチックなどを積層・接着して形を作っていくのに対して、ソリッド編みは糸を編み込んで形を作り上げるため、製作過程で何らかのエラーが見つかっても、そこまで編み目をほどいて戻り、正しく編み直せるというところだ。
また、ソリッド編みで作れるサンダルや、椅子、テーブルなどは、ある程度の重量物を乗せても大丈夫な強度を持たせることも可能だという。
ソリッド編み機とプログラム言語で自動化を目指す
ソリッド編みは編み物なので、基本的に手作業で編み上げることができる。だが、中身まですべて編み込まれた立体的構造物を編み上げるには相当な時間と労力が必要になる。そのため、研究者たちはソリッド編みを自動化するため、専用の「ソリッド編み機」と編み上げパターンを設計する専用のコンピューター言語「Solid Knitout」を開発している。
構造物をデータ化して持ち運べる
ソリッド編み機が実用化され、さらに普及すれば、ソリッド編みの家具は設計データとソリッド編み機があれば、どこでも編み上げることが可能になる。
そして、設計データはインターネットを通じてどこにでも送信できるため、引っ越しでは、ソリッド編みの家具をほどいて糸に戻し、転居先で作り直せるようになるかもしれない。
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引っ越しの際に、かさばる家具を運ぶ必要がなくなるかも?
Yuichi Hirose, Mark Gillespie, Angelica M. Bonilla Fominaya, James McCann